執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
目次
ドーパミンとは?やる気に関わる脳内物質の役割

「ドーパミン」は快感と意欲を感じるのに重要な役割を担う神経伝達物質です。 何かを得たいという強い動機付け(やる気)を生み出し、行動の原動力となります出典[1]。
例えば、スポーツや仕事の前などにやる気に満ち溢れている状態になることがあると思いますが、この時のやる気のもとになっているのがドーパミンです。
ドーパミンは単に気分を良くするだけでなく、学習能力や運動調節など多岐にわたる重要な機能を担っています。
そのため、ドーパミンの分泌がスムーズに行われなくなり不足すると、無気力、集中力低下、疲れやすさなど心身にさまざまな不調が現れます。
ドーパミンは、私たちが前向きに、そして活動的に毎日を過ごすために欠かせない「心のガソリン」のような存在なのです。
ドーパミンを増やすために必要な栄養素
ドーパミンを増やすことはやる気や集中力などを保つ上で重要です。
チロシンやビタミンB群など様々な栄養素が関わることでドーパミンは合成されます。
まずはドーパミンを増やすために必要な栄養素を5つ紹介します。
1. チロシン

1つ目はチロシンです。
チロシンはドーパミンの直接的な原料となるアミノ酸です。
摂取されたチロシンは血液中から脳へと運ばれ、ドーパミンの前駆体であるL-DOPAに変換されて、その後ビタミンB6などの働きによってドーパミンとなります出典[2]。
大豆製品、チーズ、かつお節などに豊富に含まれている栄養素です。
チロシンはドーパミン合成の出発点の栄養素であるため、ドーパミンを増やすのに不可欠な存在です。
2. フェニルアラニン

2つ目はフェニルアラニンです。
フェニルアラニンは、食事から摂取する必要がある必須アミノ酸の一種です。先ほど紹介したチロシンを体内で合成するために必要な栄養素であるため、フェニルアラニンもドーパミンを作る上で重要な「原材料」となります。
体内に取り込まれたフェニルアラニンはフェニルアラニン水酸化酵素の働きでチロシンに変換され、その後、L-DOPAを経てドーパミンへと合成されます出典[3]。
フェニルアラニンもチロシン同様に大豆製品、チーズ、かつお節などに豊富に含まれている栄養素です。
3. ビタミンB群・鉄分

3つ目はビタミンB群や鉄分です。
こちらは原料になるのではなく、チロシンなどをドーパミンに変換するための酵素反応に不可欠な補助栄養素です。
鉄分はチロシンをL-DOPAに変換する際に必要になります。また、ビタミンB群についてはL-DOPAをドーパミンへ作り変える際にビタミンB6が関与しているのです。他にも、葉酸やビタミンB12は、これらの代謝全体をスムーズに進めるためのサポート役を担っています出典[4]。
鉄分はレバーやほうれん草、ビタミンB6はマグロやカツオ、バナナなどに豊富に含まれています。
4.オメガ3脂肪酸

4つめはオメガ3脂肪酸です。
DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸はドーパミンそのものの材料になるわけではありません。ドーパミンが脳内で正しく作用するための環境を整える作用を持ちます。
具体的にはドーパミンの放出プロセスを最適化したり、ドーパミン受容体の構造を安定させ、結合の感度を高めたりする働きです出典[5]。
ドーパミンの働きを良くするために摂取したい栄養素です。
5.Lドーパ

5つ目はL-DOPAです。
L-DOPAは、アミノ酸チロシンからチロシン水酸化酵素によって生成されるドーパミンの前駆体です。L-DOPAが芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素により脱炭酸されることでドーパミンになります出典[6]。
ドーパミンよりも脳内に到達しやすい性質があるため、ドーパミン合成を増やすためにL-DOPAを摂取することは効率的だとされています。
【保存版】ドーパミンを増やすおすすめの食べ物11選
チロシンやフェニルアラニンなど様々な栄養素がドーパミンを合成するのに関わります。
これら栄養素が豊富に含まれる食べ物を積極的に摂ることはドーパミンを増やすのに効果的です。
次にドーパミンを増やすのにおすすめな食べ物を11個紹介します。
① チーズ
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1個目はチーズです。
チーズはドーパミン合成に必要な栄養素であるチロシン含有量がトップクラスの食材です。
2024年に中国の浙江中医薬大学が行った研究では、チーズを多く食べる習慣は、うつ病のリスク低下と有意に関連していることが示されています出典[7]。
また、2015年にオランダのライデン大学が行った研究では、チロシンを摂取することでドーパミンが関与する認知機能、特に「柔軟な思考の切り替え」が高まることが示されています出典[8]。
チーズは手軽に摂れるのもおすすめなポイントです。
② 大豆製品(納豆・豆腐)
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2個目は納豆や豆腐などの大豆製品です。
理由は、豊富に含まれる植物性タンパク質とマグネシウムの相乗効果にあります。
大豆製品は質の高い植物性タンパク質を含んでおり、効率よくチロシンを補給できます。
それだけでなく、チロシンがドーパミンへと変換される過程で重要な役割を果たすマグネシウムを豊富に含むことも特徴です。
大豆製品はドーパミン合成に必要な「原料」と「合成を助けるミネラル」を同時に摂取できるため効率の良い食材なのです。
③ 卵

3個目は卵です。
卵は卵は「完全栄養食」として呼ばれるほど栄養バランスが完璧な食材です。
アミノ酸スコアが高く、ドーパミンの原料となるチロシンやフェニルアラニンなどのアミノ酸を豊富に含んでいます。それだけでなく、合成を助けるビタミンB群なども含まれているのです。
朝食に卵を一つプラスするだけで、手軽で安価に脳のエンジンをかける準備を整えることができるのでおすすめします。
④ バナナ

4個目はバナナです。
バナナもチロシンを豊富に含む食材です。
それだけでなく、チロシンをドーパミンへと変化させる過程では必要なビタミンB6を豊富に含んでいるため、体内で効率よくドーパミン合成が進みます。
さらに、脳の主要なエネルギー源である糖質を豊富に含むので、脳にエネルギーを供給し、活性化することにも役立ちます。
バナナも手軽に食べれるので朝食や間食として取り入れるのがおすすめです。
⑤ 青魚(サバ・イワシ)

5個目はサバやイワシなどの青魚です。
青魚にDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸を豊富に含むのが特徴です。
そのため、ドーパミンの働きを良くするために脳内環境を整える効果があります。
例えば、ドーパミン受容体の感度を高めて、脳内の情報伝達のスピードと精度が向上される効果があります。
また、EPAには抗炎症作用を持つので脳内の炎症を抑え、ドーパミンを作る細胞がダメージを受けるのを防ぐ効果も期待できるのです。
ドーパミンの原料となるチロシンやビタミンB6が豊富なので合成面でも効果が期待できる食材です。
⑥ 鶏胸肉・ささみ

6個目は鶏胸肉・ささみです。
高タンパク・低脂質で効率よくアミノ酸を摂取できるのが特徴です。
高タンパク質な食材であり、ドーパミンの原料となる「チロシン」や「フェニルアラニン」を豊富に含みます。
また、脂質が極めて少ないため消化の負担が小さく、アミノ酸がスムーズに吸収されます。
⑦ アーモンド・カシューナッツ

7個目はアーモンド・カシューナッツです。
アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類には、ドーパミンの直接的な原料となるアミノ酸「チロシン」が豊富に含まれています。
また、ドーパミンを合成する過程で欠かせないマグネシウムや鉄、亜鉛などのミネラルもバランスよく含んでいるため、ドーパミン合成をスムーズに進める助けとなります。
ナッツ類は手軽に持ち運べるので、仕事や勉強の合間に脳の栄養を補給するのに理想的です。
⑧ チョコレート(高カカオ)
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8個目は高カカオのチョコレートです。
チョコレートはカカオ豆を加工して作られるのでカカオ由来の成分が多く含まれるのが特徴です。
ポリフェノール類などの抗酸化作用を持つ成分が多く含まれるので、活性酸素(酸化ストレス)による脳細胞のダメージが抑制され、ドーパミンの働きや合成をサポートする効果が期待できます出典[9]。
また、カカオに含まれる特有の成分「テオブロミン」は、血流を促すことでリフレッシュ効果をもたらします。脳内のノルアドレナリンやコルチゾール(ストレスホルモン)が減少することで、ドーパミンが放出されやすい環境を整えることができるのです。
チョコレートも手軽に持ち運べるので仕事の合間などに摂取するのをおすすめします。
⑨ コーヒー・緑茶

9個目はコーヒーや緑茶です。
コーヒーや緑茶でドーパミンを高めるのに関係する成分は「カフェイン」です。
2015年に米国立アルコール乱用・アルコール依存症研究所が発表した論文では、カフェインはドーパミンそのものを増やす以上に、脳内のドーパミン受容体の活性を高めることが示されています。つまり、放出されたドーパミンがより効率的にキャッチされ、やる気や覚醒感として変換されやすくなることを示唆しているのです出典[10]
カフェインにはドーパミンを高める効果がありますが、摂取に際して注意点があります。
カフェインによる効果は一時的です。過剰摂取は受容体の感度を下げ、逆に意欲低下を招く恐れがあります。また、夕方以降の摂取は睡眠の質を下げ、翌日のドーパミン合成効率を著しく悪化させてしまう可能性もあります。
⑩ アボカド

10個目はアボカドです。
アボカドは「森のバター」と称されるほど栄養価が高い食材です。
アボカドには、バナナを上回るほどの豊富なカリウムが含まれています。カリウムは脳内で生成されたドーパミンがスムーズに放出・伝達される環境を整えるのに欠かせないミネラルです。
また、ドーパミン合成を加速させるビタミンB群を豊富に含みます。
アボカドはドーパミンの放出と合成の両面でサポートしてくれるのがおすすめする理由です。
⑪ ムクナ豆
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11個目はムクナ豆です。
ムクナ豆は、インド原産のマメ科の植物で、日本でも江戸時代までは「八升豆(はっしょうまめ)」と呼ばれていました。
ムクナ豆の最大の特長は、ドーパミンの直接の前駆体であるL-DOPAを非常に豊富に含んでいる点です。乾燥重量の3〜7%近くがL-DOPAとも言われています。
通常、卵やバナナなどの食材に含まれるチロシンなどは、体内でいくつかの段階を経てドーパミンに変わります。しかし、ムクナ豆に含まれるL-DOPAは、その変換プロセスを大幅にショートカットして脳内でドーパミンに変わるため、極めてダイレクトな効果が期待できるのです。
効率良くドーパミンを高めたい方におすすめしたい食材です。
効率よくドーパミンを出すための「食べ方」のコツ

先ほどドーパミンを増やすのにおすすめな食べ物を紹介しました。
効率よくドーパミンを出すためには「食べ方」にコツが3つあります。
1つ目は「朝食にタンパク質を摂る」ことです。 1日のスタートに合わせてタンパク質を摂りドーパミンを合成させることで脳を覚醒させることができます。
2つ目は「抗酸化物質と一緒に摂る」ことです。酸化ストレスはドーパミンを減らす要因のひとつです。ビタミンCなど抗酸化作用のある食べ物を摂取することで脳の酸化を防ぎ、ドーパミンの減少を抑制することができます。
3つ目は「腸内環境を整える」ことです。「脳腸相関」と言われるように、脳と腸は神経系やホルモンなどを介して相互に影響し合います。そのため、腸内環境が悪化すると精神状態など脳に悪影響が出てしまいます。腸内環境を整えるために食物繊維を摂取することを意識しましょう。
効率よくドーパミンを増やすためにも食事の仕方を一度見直してみてください。
注意点:ドーパミンを減らしてしまうNG習慣
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ドーパミンを高めるためにはドーパミンを減らしてしまうようなNG習慣についても避けるべきです。
具体的には、「砂糖(精製糖)の摂りすぎ」と「飽和脂肪酸の過剰摂取」です。
砂糖を摂ると一時的にドーパミンが急上昇する「ドーパミンスパイク」が起こります。摂りすぎると何度もドーパミンスパイクが起こってしまい刺激に慣れてしまうことで、ドーパミンの分泌や受容体・経路の働きが低下してしまう恐れがあるのです。
また、パルミチン酸やステアリン酸などの飽和脂肪酸を過剰摂取すると体内での炎症・酸化ストレスが高まり、ドーパミンの分泌や受容体に悪影響が出てしまいます。
飽和脂肪酸はバターやラードなど動物性脂肪の多い食品に多く含まれるので食べ過ぎには注意しましょう。
ドーパミンを増やせるサプリもある?
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先ほど、ドーパミンを増やすための食事方法を紹介しました。
実はドーパミンを増やす効果のあるサプリメントもあり、その一つがブリスケアです。
ブリスケアはムクナマメから有効成分を抽出した素材で、ドーパミンを増やす栄養素であるL-DOPAが60%という超高濃度で含まれるように規格化されたサプリメントです。
あくまでサプリメントなのでコレだけを摂取していれば大丈夫という訳ではありません。
食事の仕方を整えた上でより効率よくドーパミンを高めたい方はプラスαで摂取してみましょう。
まとめ
今回はドーパミンを増やすのに重要な栄養素とおすすめな食事を紹介しました。
やる気は仕事や運動など人間が行動するために必要不可欠なものであり、鍵を握るのは脳内の神経伝達物質であるドーパミンです。
食事は薬ではありませんが、脳のコンディションを作る基礎です。
チロシンを含む食材を軸にした、バランスの良い献立にすることでドーパミンを高めるようにしましょう。
物足りない場合はサプリメントを取り入れることも考えてみるのが良いでしょう。
出典
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