男性にも更年期?見られる症状と今からできる対策を解説
2025年7月7日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

男性に見られる更年期障害ってどんなもの?

更年期障害とは閉経前後の女性特有のもの。そんな風に考えている方もいるかもしれません。しかし男性にも更年期障害の症状として、さまざまな不調が見られる場合があるのです。

まずは男性における更年期障害の概要について説明します。

 

テストステロンの減少が原因

女性の更年期障害は、女性ホルモンが閉経にともない急激に減少することで起こります。男性の更年期障害の原因も、男性ホルモンであるテストステロンの減少にあります。しかし男性ホルモンの場合は女性のように急激に減少するわけではなく、加齢とともに徐々に落ち込んでいくのが一般的です。

テストステロンは性欲や勃起力のような性機能面に加え、筋肉の合成効率を高めたり骨密度を維持したりといった身体面への作用や、やる気や競争心を高める精神面への作用も確認されているホルモンです。

このホルモンの体内量は20代がピークとされており、30歳を過ぎると年に1%、35~40歳を過ぎると年に1~3%のペースで減少するとも言われています出典[1]出典[2]。60代の男性で約20%、70代の男性では約50%もの方が、性腺機能低下症と診断されるほどにテストステロンを減らしていると言われています出典[1]

一方、20~40歳の男性のうち、低テストステロン血症の定義とされる320ng/dLを下回る方の割合はわずか1%程度とのデータも出典[3]。体の不調を感じやすくなるタイミングはもう少し後、更年期と呼ばれる40~50代に訪れることが多いようですね。

加齢のほか、暴飲暴食、運動不足、睡眠不足、ストレスのような生活習慣の乱れによってもテストステロンの減少は加速します。テストステロンを維持したい場合には、生活習慣のケアを徹底する必要があるでしょう。

 

性機能面・身体面・精神面に影響が出る

テストステロンが減少することで、テストステロンが担っていたさまざまな機能が損なわれやすくなります。

テストステロンの減少により生じる更年期障害は、臨床的には性腺機能低下症と呼ばれています。一般には、次のような症状が見られるようです出典[1]

テストステロンの役割

更年期障害の症状

性欲や勃起力の維持

精子の製造

性欲減退、勃起不全

精子の量や質の問題

筋肉の合成効率の向上

消費エネルギーの増加

骨密度の維持

除脂肪体重や筋肉量の減少、筋力の低下

体脂肪が増える

骨密度の低下(骨折リスクの上昇)

やる気や活力の向上

睡眠の質の維持

無気力、抑うつ、イライラ

睡眠の質の低下

性機能面だけでなく、身体面や精神面にも影響が出ることが分かるでしょう。

高齢になると骨折のリスクや筋肉量の減少によるサルコペニアなどが問題になりますが、40~50代の更年期における男性では、性欲減退、勃起不全(ED)、無気力やイライラなどに悩む方が多いようです。

これらの問題を解決するため、臨床的にはテストステロン補充療法がおこなわれることがあります。テストステロンの体内量を増やせば不調の回復が見込めますが、副作用がある点、注射や服薬のために通院が必要になる点などから出典[1]、治療に踏み切れない方も多いようですね。

 

男性更年期障害の予防や改善のためにできる対策7つ

加齢により起こるテストステロンの減少は避けようがありません。しかし生活習慣のケアやサプリメントの摂取により、減少を抑えたり、減少したテストステロンを回復させたりすることもできます。

ここからは男性の更年期障害による不調を防ぐための取り組みとして、有用と考えられるものを7つ紹介します。自身の暮らしを見直し、取り入れられるものからぜひ実践していきましょう。

 

適切な体重管理

肥満体型の男性が更年期障害による不調をどうにかしたいと思う場合には、まず減量により体脂肪を減らすことを優先させましょう。

なぜ肥満が更年期障害の不調を起こしやすくするのか。それは増えすぎた脂肪組織が炎症を起こすことにより、テストステロンの体内量を減らすような物質が増えやすくなるからです。

テストステロンを女性ホルモンのエストラジオールに変換する酵素のアロマターゼや出典[4]炎症により発生量が増える活性酸素などが出典[5]テストステロンを減らす物質として知られています。体脂肪が増えれば増えるほど、テストステロンが減りやすくなると考えられそうですね。

実際、BMIが35~40を超えるような重度の肥満では、痩せ型の男性よりもテストステロンが50%以上低いとのデータも得られています出典[6]

テストステロンには消費エネルギーを増やす働きもあるため出典[7]、さらに体重が増えやすくなることも。肥満と更年期障害の悪循環を断ち切るためにも、1日の摂取カロリーと消費カロリーを調整し、体重を落とせるよう工夫してみるとよさそうですね。

BMIが25kg/m²を超える方や、ここ数年で体重が一気に増えた方は、更年期障害の予防や改善のため、食事量や運動習慣などを見直してみましょう。

 

主食・主菜・副菜の揃った食事

更年期障害の不調を防ぐ食事として、主食、主菜、副菜の揃った、定食形式のものがおすすめです。

ファーストフードやインスタント食品のようなジャンクフード、ラーメンや牛丼のような一品料理などで食事を済ませることが習慣化している方は要注意。これらの食事からは、ビタミンやミネラル、ポリフェノールをほとんど摂取できないのです。

ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの摂取不足は、テストステロンの分泌を促す脳からの指令効率を落とし、テストステロンを増やす力を落としてしまうことが分かっています出典[8]出典[9]

たとえば赤身の魚や貝類、ナッツ類などに豊富な亜鉛は、テストステロンの分泌を促すシグナルを強化するように働きます出典[10]。魚やきのこから摂取しやすいビタミンDには、精巣にあるビタミンD受容体を活性化して、テストステロンの合成や分泌を活性化する働きも出典[11]

また、野菜や果物に豊富なポリフェノール類、魚類に豊富なω‐3系脂肪酸のような抗酸化物質は、活性酸素の働きを抑えるように働きます。過剰な活性酸素は精巣を傷付けやすいため出典[12]、抗酸化物質をさまざまな食品から積極的に摂ることで、精巣へのダメージを抑え、テストステロンの分泌能力を守ることができるでしょう。

定食形式の食事には、糖質量の増えすぎを防ぎ、摂取カロリーを調整しやすいというメリットもあります。体重のコントロールのためにも、ぜひ主食、主菜、副菜の揃った食事を意識して用意してみましょう。

 

1日10分外に出て歩く時間を作る

男性更年期による不調に悩まされている方に多く見られるのが、運動不足。デスクワーク中心で歩く時間が極端に少ない方や、休日に外へ出ずに自宅でテレビや動画を見ることで時間を潰している方などでは、テストステロンがより減りやすくなっているかもしれません。

スペインの研究では、運動不足の男性よりも、身体活動量が多い男性の方がテストステロンの体内量が約18.3%多かったとの結果が得られています出典[13]

テレビを座って1日5時間以上視聴する男性は、長時間視聴をしない男性よりもテストステロンが低いとのデータも出典[14]。座りっぱなしの生活では、テストステロンの合成場所である精巣が圧迫されるため、よりダメージが増し、テストステロンにも影響を及ぼしやすいと考えられているのです。

精巣の長時間の圧迫を防ぎつつ、さらに活動量を増やすための方法として「10分歩く」ことをおすすめします。1日の歩数とテストステロンの体内量を調査した論文では、1日の歩数が1000歩(成人の歩行で約10分)増えるごとに、総テストステロンが7ng/dL増えることが確認できているためです出典[15]

デスクワークや動画視聴での座りっぱなしを避け、こまめに立ち上がり歩くことを意識してみましょう。

マラソンやトライアスロンのような、カロリーを大量に消費する激しい持久力運動はむしろ逆効果です出典[16]。ウォーキングや強歩のような軽い有酸素運動や、スクワットのような自宅でもできる軽い筋トレなどで活動量を増やして、テストステロンの減少を防ぎましょう。

 

夜更かしをやめて1日7時間眠る

睡眠不足により健康や精神を害することは想像しやすいのではないでしょうか。睡眠不足は更年期障害を悪化させる原因にもなるため、十分な睡眠を取り、寝不足を解消できるよう心がけましょう

テストステロンの分泌量には日内変動があり、実は夜に眠っている間が最も分泌量が増加します出典[17]。そのため夜更かしや深夜覚醒により睡眠時間が減れば減るほど、テストステロンも増えづらくなるのです。

寝不足にならない睡眠時間については個人差がありますが、体調管理も兼ねる場合、1日7時間以上を目安にするとよいでしょう。1日7時間未満の短時間睡眠が習慣化すると、肥満や生活習慣病、うつ病などのリスクが上がるとも言われています出典[18]。健康面や精神面を良好に保つためにも、7時間以上は眠れるよう、夜の過ごし方を見直した方がよさそうですね。

なお、テストステロンを効率的に増やしたい場合には、夜の比較的早い時間帯に眠った方がよい可能性があります。65歳以上の男性を対象とした調査では、就寝時間が早いほどテストステロンの体内量が多いという関連が確認できているためです出典[19]日勤帯の仕事をしている方であれば、夜の22~24時に眠り、朝の6時前後を目安に起きるスタイルがおすすめです。

夜中に目が覚めてしまったり、スムーズに入眠できなかったりする場合には、夕方以降の過ごし方を見直してみましょう。就床1時間半前に温かいお風呂で体を温めたり、利尿作用および覚醒作用のあるカフェイン飲料を避けたりする方法が効果的です。

 

お酒は量と種類とタイミングを調整して

飲み会や宅飲みを頻繁にする方や、一度の飲酒量が多い方も、更年期障害のリスクが高いと言えます。アルコールとテストステロンの相性は非常に悪く、大量飲酒ではさまざまなメカニズムによりテストステロンの体内量が減りやすくなることが分かっているのです。

たとえばアルコールの代謝では抗酸化酵素のグルタチオンが消費されるため出典[20]体内の抗酸化能力が低下し、精巣が酸化ストレスの影響を受けやすくなります。また大量飲酒ではアロマターゼの発生量も増えるため、テストステロンがエストラジオールに変換されやすくなるでしょう出典[21]

しかしお酒を一滴たりとも飲んではいけないわけではありません。アルコールと男性ホルモンとの関係を調べた論文では、週あたり7単位、1日1単位(純アルコール換算で20g未満)の摂取であれば、性ホルモンへの影響が出にくいと述べられています出典[22]

純アルコール量は、お酒の容量とアルコール度数、さらにアルコールの比重「0.8」を掛け合わせて計算できます。

(例1:アルコール5%のビール)
20 ÷ 0.8 ÷ 5/100 = 500(mL)

(例2:アルコール25%の焼酎)
20 ÷ 0.8 ÷ 25/100 = 100(mL)

肥満のリスクを抑えるため、糖質量の少ない焼酎やウイスキーのような蒸留酒を選んだり、おつまみに低糖質の野菜やするめなどを選んだりする工夫を取り入れるとより効果的です。

また、寝る直前にお酒を飲むと、アルコールの覚醒作用や利尿作用により夜中や早朝に目が覚め、そのまま寝付けなくなり睡眠時間が減りやすくなります。睡眠の質を保つためにも、お酒は少量を、夜早い時間帯に楽しむようにしましょう。

 

ストレスを発散できることに取り組む

社会で過ごす私たちにとって、ストレスの問題は常について回るものです。慢性的な精神的ストレスはテストステロンを減らし、更年期障害を悪化させる要因になります。

たとえばストレスを受けやすい立場にある病院の研修医のテストステロンは、同じ病院のほかの職種の方よりも約42.7%も低いというデータが存在します出典[23]

年齢が上がるほど、会社での負担も、家庭での役割も大きくなるため、更年期の男性ではとくにこうしたストレスに見舞われやすいと言えるでしょう。

ストレス環境から脱することができれば、テストステロンはストレスを受ける前の状態まで回復します出典[24]。しかし環境を大きく変えてストレスから逃れる方法はあまり現実的ではないため、ストレスを発散する方向に意識を向けてみましょう。

遊ぶことによるリフレッシュは、ストレスの軽減に効果的です。1,399名の男女を対象にした調査では、レジャー活動への参加が多いほど、ネガティブな感情や抑うつ状態のリスクが減少するとの結果が得られています出典[25]。ストレスコントロールの手段として、楽しいことに取り組むことは有効と言えそうですね。

また、十分な睡眠を取ることもストレス対策に効果的です出典[26]。精神的にも肉体的にも疲れている場合には、まず休息の時間を多めに取り、体と脳を休めることを優先させましょう。

 

テストステロンブースターを活用する

テストステロンの分泌能力をより高めるためには、テストステロンブースターの活用がおすすめです。

テストステロンブースターからは、テストステロンの分泌能力を高めたり、体内量の減少を防いだりする有効な希少成分を効率よく摂取できます。テストステロン補充療法のように急激なテストステロンの増加が起こらないため、目立った副作用の心配がなく、安全に更年期障害の予防や改善の効果が期待できる方法と言えるでしょう。

より高い効果を期待したい場合には、有効成分の一定量の含有が保証された、規格化成分のサプリメントがおすすめです。

たとえばテスノアは、強力な抗酸化物質として知られる、ザクロ由来のプニカラギンを3.5%、カカオ由来のテオブロミンを0.5%含むよう規格化されたサプリメントです。

たとえば36~55歳の健康な男性が、同様に200mgまたは400mgのテスノアを8週間摂取したケースでは、テストステロンが次のように増加していました出典[27]

 

200mg/日

400mg/日

総テストステロン

21.39%UP

24.54%UP

遊離テストステロン

39.17%UP

48.28%UP

また男性更年期障害の症状を主観的に評価する加齢男性症状調査票(AMSスコア:数値が高い方が症状が強いことを示す)においても、各分野にて次のように数値が低下し、症状の改善が見られています出典[27]

 

200mg/日

400mg/日

心理スコア

10.95% ↓

11.51% ↓

身体スコア

19.54% ↓

25.14% ↓

性スコア

12.65% ↓

15.83% ↓

総合スコア

15.51% ↓

19.3% ↓

より高齢の男性においても、テスノアの摂取により性機能面や疲労、身体機能などの改善が確認できています出典[28]テスノアはテストステロンの減少によるあらゆる悩みに効果的と言えるでしょう。

テストステロンブースターの効果を出すためには継続摂取がカギとなります。テスノアであれば2か月を目安に飲み続け、体質改善をはかりましょう。

 

男性更年期の改善する最善策とは?

40~50代の男性ではテストステロンが急激に減りやすくなり、テストステロンの不足による更年期障害の症状として、性機能面、身体面、精神面などにさまざまな不調をきたす場合があります。

更年期障害の症状の改善にはテストステロンの減少を食い止める必要があります。生活習慣のケアやサプリメントの摂取を継続して、テストステロンの減りにくい体を目指しましょう。

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