科学が明らかにした心因性早漏の改善方法3選
2023年12月1日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

心因性早漏とは?

そもそも「早漏」とは、性行為時に期待している時間よりも早く射精してしまう状態です。

国際性機能学会の定義では次の3点のいずれかに該当すると早漏と判断します出典[1]

  1. 射精が膣内挿入前または挿入後1分以内に起こる
  2. 腟内挿入時に射精までのタイミングがコントロールできない
  3. 早漏に対する悩みや苦痛を感じている。または性行為自体に負担を感じ避けている

早漏は原因によって分類され、性的刺激に過敏なことによる「過敏性早漏」、筋肉の衰えによる「衰弱性早漏」、不安やストレスなどの精神面が原因となる「心因性早漏」の3つです。

心因性早漏は性的経験が少なく性行為に対して緊張や不安を抱いている人や、日々の生活でストレスを抱えている人に生じやすいタイプの早漏です。

原因は神経伝達物質である「セロトニン」の低下にあります。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神面を安定させリラックスさせるだけでなく、射精を抑制する作用を持つので射精をコントロールするうえで重要です出典[2]出典[3]

実際に遺伝的にセロトニンが少ない人は早漏になりやすいことが明らかにされています出典[4]

射精が起こるには神経伝達物質であるノルアドレナリンにより交感神経が優位となることが重要です。セロトニンはノルアドレナリンの働きを抑えることで射精感を抑制・遠ざけます。

しかし、緊張やストレスなどを感じている状態ではセロトニンの分泌が抑制され、ノルアドレナリンの働きが活発化するので射精までの時間が短くなってしまうのです。
 

心因性の早漏を治すには?改善のための3つのヒント

充実した性生活を送る上で心因性の早漏の改善は必要不可欠になります。

心因性の早漏は不安やストレスなどの心理的な要因によって、セロトニンが低下することで起こるので、原因となっている心理的要因を取り除いたり、セロトニンを増やすことが効果的です。

心因性の早漏の改善に効果的な方法を紹介しますので、取り組みやすいことから実践してみてください。

1.不安や緊張の原因を取り除く

性的経験が少ないと性行為に対して緊張や不安を抱きがちなので、心因性早漏を発症しやすくなります。

ドイツの研究グループの発表によると、早漏の人の多くは性行為の際に失敗するかもしれないという不安にとらわれていること、また、原因として女性の性に関する安心感や経験値が低く、自分とパートナーの性経験の不一致が多く認められることを明らかにしています出典[5]

心理的早漏を改善するためには、あなたの抱えている性行為に対する不安や緊張などの原因を取り除いてあげるのが大事です。

まずは、性行為に対する不安や緊張の要因が何にあるのかを明らかにしましょう。

性行為に対する経験不足から来る緊張や不安などは回数を重ねることで改善に向かいますし、パフォーマンスに対する不安などはパートナーに相談することで改善できる部分が多くあります。

性行為の成功はパートナーあって成り立つものです。恥ずかしかったりするかもしれませんが、自分の抱えている悩みや不安・緊張をパートナーに打ち明け、相談するところから始めてみましょう。

 

2.ストレスを和らげる

性行為に対する不安や緊張だけでなく、仕事などの日常生活におけるストレスも心因性早漏の原因となります。

ストレスの原因を取り除くことが一番ですが難しい場合は、瞑想・リラクゼーション・催眠療法などを行い、リラックスするために重要な副交感神経の働きを優位にすることが大事です出典[2]

例えば、ドイツの研究グループは瞑想を行うことで慢性的なストレスが25%も減少することを明らかにしています出典[6]

副交感神経の働きが高まり心身がリラックスすると、ストレスが和らぎ、セロトニンが増えることでノルアドレナリンが減少するので早漏を改善できるのです。

ストレスは早漏だけでなく、性欲を低下させる原因にもなるので、日々のストレスケアはしっかりと行いましょう。

 

3.セロトニンを増やす習慣を意識する

心因性早漏はセロトニンが不足することで起こるので、セロトニンが増えるような生活を送ることを心がけましょう。

実際、心因性早漏の治療では抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)を使用することでセロトニンを増やします出典[2]

ただ、薬を使わなくても生活習慣を見直すことでセロトニンは増やすことができるのです。

いくつか具体例をあげてみます。

  • ランニングや水泳などの有酸素運動を1日20分程度行う
  • 1日15分程度日光を浴びる
  • 肉類や大豆類などのトリプトファンを豊富に含む食べ物を積極的に摂る
  • ストレスケアを行う
  • ハーブなどでリラックスする
  • 腸内環境を整える

他にもストレスを減らしたり、リラックスできるような習慣の多くはセロトニンを増やすことに繋がります出典[7]

無理のない範囲でセロトニンを増やすための習慣を日々の生活に取り入れてみましょう。
 

EDと併発している場合も心因性早漏かも!?

あなたは勃起が正常に起こりますか?

心因性早漏とEDを併発している場合は早漏の原因がEDにあることもあります。

実際、早漏患者の50%がEDを訴えていたり、早漏になるとEDの重症度が高くなるなど、勃起機能と射精機能の相関は非常によく知られてます出典[8]

EDと早漏を併発してしまう原因はEDによって勃起を維持できないことが心理的ストレスとなるからです。陰茎が萎える前(勃起しなくなる前)に射精をしようとするので早漏になってしまいます。

また、副交感神経が優位でリラックスした状態でなければ正常な勃起を起こすことはできないので、緊張や不安などの心理的要因は勃起不全の直接的な原因の一つでもあるのです。

EDを併発している心因性早漏の場合はEDを改善することで早漏が治る可能性があります。

睡眠時間の確保・血流の改善。ED治療薬を試す。心理的な要因からEDになっている場合は、原因についてパートナーと話し合うことや性行為に対する考え方を変えたりといったことが効果的です。
 

まとめ:ストレスをなくしセロトニンを増やして充実した性生活を!

今回は心因性早漏の原因と改善方法について紹介しました。

早漏の改善は充実した性生活を送り、パートナーとの関係を良くする上で必要不可欠です。

心因性早漏は問題となる不安や緊張・ストレスなどの心理的要因を取り除き、幸せホルモン「セロトニン」を増やす生活習慣を送ることで改善できます。

日々のセルフケアでセロトニンを増やして、充実した性生活を過ごせるようにしましょう。

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