アボカドは栄養価が高く、ギネスブックに「世界一栄養価の高い果実」としても登録されている食材。

じつは筋トレにも効果的だと噂されているんです。

さらに「毎日食べると痩せる」なんて話まで・・。

果たして本当なのでしょうか？食べるだけで痩せるなんて、普通に考えたらありえないですよね？

そこで本記事では、アボカドが筋肉によいと言われるその理由を論文を用いて学術的に解明していきます。

筋トレやダイエットに役立てられる食材を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 

実際のところ、アボカドには筋トレに効果的な栄養素が多く含まれます。

学術的なデータをもとにアボカドが筋トレに効果的な理由を5つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.テストステロン増加によって筋肥大をもたらす

アボカドに含まれるホウ素は、男性ホルモンのテストステロンを増加させるはたらきがあると言われています。

テストステロンは筋力トレーニングと組み合わせると、より効率的に筋肥大できるホルモン。

例えば8人の健康な男性が7日間にわたって10mgのホウ素を含有するカプセルを摂取した実験では、全員のテストステロンが増加しました^出典[1]。

また、マグネシウムを摂取するとテストステロンが増加するデータも立証されています。

体重1kgあたり10 mgのマグネシウムを補給し、かつ1日あたり90～120分間のトレーニングをしたところ、安静時と比較するとテストステロンの数値が飛躍的に上がりました。^出典[2]。

ホウ素とマグネシウムをバランスよく含むアボカドは、まさに筋肥大をもたらす筋トレ食材と言えるでしょう。

2.トレーニング後の回復力を高める

アボカドは筋トレ後の回復力を高めるのにうってつけな食材。

有酸素運動の前にアボカドを摂取すると、心血管や自律神経の回復が改善される研究結果もあるほどです。

16人の健康な成人女性を対象に運動前にアボカドの果肉を与えたところ、心拍数・心拍数変動・血圧が通常より早く回復しました^出典[3]。

体力が回復しないままトレーニングすると、パフォーマンスが落ちてうまく追い込めません。

アボカドを上手に取り入れると、翌日に疲れを残さずトレーニングも追い込めるようになるでしょう。

3.血糖値のコントロール能力を高める

アボカドは血糖値コントロール能力を高めて、血糖値を低下させるはたらきもある食材なのをご存じでしょうか。

6,224名の高齢者を対象にした18年間もの歳月に及んだ研究では、アボカドの摂取と空腹時の血糖値およびインスリンの低下には大きな関連性があると結論づけた研究もあります。^出典[4]。

炭水化物をアボカドに置き換えた食事を12週間行った実験では、血糖コントロールの改善と心臓代謝リスクの減少が確認されたのだとか^出典[5]。

血糖値のコントロールは糖尿病対策にも欠かせないので、健康的な生活を送るための手段としてアボカドを取り入れてみるのも良いですね。

4.関節の保護によって怪我を予防する

アボカドは関節の保護作用も期待できるため、トレーニングによる怪我予防としてもおすすめ。

3ヶ月にわたって実施された研究では、1日あたり300mgのアボカド抽出物の摂取による治療によって関節の痛みや硬直の指数が大幅に改善されました^出典[6]。

このように、アボカドには関節の機能を改善しながら痛みとこわばりを軽減させる効果が期待できます。

トレーニング中に怪我をしてしまうと完治するまで100%の力で力を発揮できなくなり、結果的に筋肉が衰える原因になりかねません。

怪我予防対策として筋トレの前のストレッチに加えて、サラダやディップとしてアボカドを食べてみてはいかがでしょうか。

5.体脂肪の減少をサポートする可能性もある

アボカドは体脂肪の減少をサポートするはたらきも期待できるダイエット食材。

アボカドをまったく摂取しない・少量を摂取・大量を摂取する3つのグループに分かれて行われた実験では、まったく食べないチームに比べて大量にアボカドを食べたチームの方が体重とBMIの減少値が大きかったそうです^出典[7]。

またアボカドを全く摂取しない人のBMIは27.3、1日あたり32g以上摂取している人のBMIは24.8と、BMI値にも大きく差が出ているのが明らかになりました。

アボカドを日常的に取り入れれば体脂肪がつきにくい身体を目指せるでしょう。

アボカドは食物繊維が豊富で満腹感を感じやすいため、サラダに乗せて食べればドカ食い防止にもなりそうですね。

ここからは、トレーニングパフォーマンスを最大化させるためのアボカドの食べ方を2つご紹介します。

1.トレーニング前に食べる

大前提として、アボカドはトレーニング前に食べるのがおすすめ。

特に「トレッドミルなど有酸素運動の前にアボカドの果肉を摂取すれば心血管系および自律神経系の回復が早くなる」と研究でも明らかになっています^出典[3]。

またアボカドに含まれる消化酵素やオレイン酸には脂肪を分解・燃焼させる効果があるため、運動前に食べれば効率的に脂肪燃焼できるでしょう。

満腹状態でトレーニングするとパフォーマンスが落ちるので、筋トレの1時間前には食事を終わらせておくのがベストです。

2.量は1日一個が目安

アボカドは脂質が多い食材でもあるので、1日1個を目安に食べるようにしましょう。

腹部肥満の成人が1日1個のアボカドを26週間摂取し続けた研究では、食事の栄養バランスが向上しました^出典[8]。

このように、アボカドは1日1個でも十分効果を発揮すると考えられます。

1食で全部食べるのではなく、朝昼夜の3食に分けて食べるのがおすすめ。

こまめにアボカドの栄養を摂取すれば、1日中活力にあふれて活動できるでしょう。 

今回は、アボカドが筋トレにもたらす5つの効果について紹介しました。

アボカドは筋肥大や疲労回復の促進、血糖値コントロールなどさまざまな効果が期待できる食材。

食事はトレーニングと同様、筋肉を成長させるために欠かせない大切な要素でもあります。

アボカドはディップやサラダなど食べ方のアレンジも豊富なので、毎日飽きずに美味しく食べられるでしょう。

今回ご紹介した食べ方も参考にして、毎日の食事に上手に取り入れてみてください。