精力増強に役立つのはマカ?シトルリン?論文を元に解説
2024年11月7日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

精力増強に役立つとされるマカとシトルリンとは?

精力系のサプリメントには、疲れやすい体質の改善をサポートしたり、性欲や性機能の落ち込みを防いだりする効果が期待できます。加齢にともない性機能の落ち込みや疲れなどの問題は見られやすくなるため、サプリメントの活用を検討している方も多いのではないでしょうか。

精力系のサプリメントに含まれる成分として、有名なものにマカシトルリンがあります。

マカはカブや大根に似たアブラナ科の植物です。主にペルーの高地で栽培され、日本へは乾燥粉末の形で輸入されています出典[1]たんぱく質や食物繊維をはじめ、カリウムや亜鉛などのミネラルや、アルギニンのようなアミノ酸、抗酸化物質として機能するポリフェノールやリノール酸など、さまざまな成分が含まれています出典[2]

栄養価の高いマカには、性機能障害の改善、うつ症状や不安の改善、記憶力や学習能力の向上、紫外線による肌へのダメージ軽減、血圧の適正化、骨粗鬆症の予防など、さまざまな効果が臨床試験により確認されているのです出典[1]

シトルリンは血中に存在する遊離アミノ酸の一種です。アルギニンの原料として使用されるほか、アルギニンとともに一酸化窒素(NO)を産生することから、NOブースターとして有名な成分でもありますね。

シトルリンは血管を拡張させる効果が非常に高く、血流改善に特化したサプリメントと言えるでしょう。

 

マカとシトルリン、どっちがいい?

疲れを取りたい、性欲を高めたい、妊活をサポートしたい、など、精力系のサプリメントを活用する理由はさまざまです。サプリメントでの体質改善をはかる場合には、自身の目的にあった成分が含まれているものを選びたいものですよね。

今回は精力系のサプリメントとして有名なマカシトルリンに注目し、いくつかの目的についてどちらが適しているかを、学術的観点から詳しく解説します。

どちらも勃起能力の改善に効果的

マカとシトルリンはどちらも血流を改善する効果が期待できるため、勃起力を高めるために役立つ可能性があります。

勃起とは興奮にともない血液が陰茎へ一気に集まる現象。血液を効率的に集められなければ、勃起時に十分な硬さを維持できません。血液の移動をスムーズにするためには、しなやかな血管とサラサラの血液により、血流を良好に保つ必要があります。

まずはシトルリンの役割を確認しましょう。シトルリンとアルギニンにより生成されるNOは、血管を拡張させるように働きます。さらに血管の詰まりとなる血栓の原因、血小板凝集や血小板の血管への接着を防ぐ効果も出典[3]

血管を広げる効果と血液をサラサラに保つ効果の両方が期待できるNOは、良好な血流を維持するためにうってつけと言えそうですね。

実際に軽度の勃起不全(ED)患者24名がL-シトルリン1.5g/日を1か月間服用した臨床試験では、勃起硬度スコア(EHS)が軽度のEDを示す3から、正常な勃起機能があることを示す4へと増加しています出典[4]

一方のマカには抗酸化物質が豊富に含まれています。血中脂質の酸化を防ぐことで、血液をサラサラに保つ効果が期待できるでしょう。さらに酸化LDLは血管内皮に潜り込み動脈硬化を進展させ、血管を硬くするおそれがあります。マカの抗酸化作用により、血液と血管、両方の状態を良好に保つ効果が期待できそうですね。

実際に2009年にイタリアでおこなわれた臨床試験では、軽度の勃起不全患者である男性がマカ乾燥抽出物2.4gを12週間摂取したところ、国際勃起機能指数 (IIEF-5)のスコアが1.6 ± 1.1増加し、勃起機能に約6.4%の改善が見られたと報告されています出典[5]

このように、加齢にともなう勃起力の低下やEDを改善する効果はどちらにも確認されています。ほかにあわせて期待する効果や、入手しやすさなどで選ぶとよいでしょう。

 

性欲改善にはマカがベター

性欲の低下を改善したい場合には、シトルリンよりもマカが適している可能性があります。

まず2002年にペルーのペルーアナ・カエタノ・エレディア大学から発表された論文を確認しましょう。21~56歳の男性がゼラチン化したマカを1日1.5gまたは3gの用量で摂取したところ、継続8週目と12週目で性欲が向上したとの結果が得られています出典[6]

さらに2008年にアメリカのマサチューセッツ総合病院でおこなわれた臨床試験では、抗うつ薬を使用しているうつ病患者による1日1.5gまたは3gのマカ摂取により、12週間の継続で、1日3gを摂取したグループに性欲や性行為の回数、成功時の快感などの有意な改善が認められました。

また、1日3gを摂取したグループでは、点数が高いほど性機能障害が重度であることを示すアリゾナ体験尺度(ASEX)のスコアが、30点満点中、摂取前の22.8 ± 3.8点から摂取後の16.9 ± 6.2点へと変化しており、約20%の点数改善が見られたこともわかっています出典[7]

シトルリンでは、勃起機能スコアの改善が確認できた臨床試験において、平均性交回数が服用前で1.37 ± 0.93回/月のところ、1か月後には2.3 ± 1.37回/月に増加したとの結果が得られています出典[4]。シトルリンの摂取によりEDが改善され、性行為に前向きにななれる可能性があるものの、性欲自体の作用を検証した論文はあまり存在しないようです。

性欲減退の対策に重きを置きたい場合には、シトルリンよりもマカを選ぶとよいでしょう。

 

妊活のサポートにはマカ

精力系サプリメントに妊活の効果を期待する場合には、シトルリンよりもマカが含まれているものがおすすめです。

マカに含まれるリノール酸、イソチオシアネート、グルコシノレート、フェノール化合物などの豊富な抗酸化物質は、体内で過剰に発生した活性酸素の働きを抑えるように機能します

とくに精子の製造場所である精巣は、酸素の消費が盛んであることから活性酸素が増えやすく、さらに酸化されやすい不飽和脂肪酸の濃度が高いため、ほかの組織よりも活性酸素によるダメージを受けやすいことがわかっています出典[8]

精巣がダメージを受けると精子の製造に影響を及ぼします。精子の量や質、運動性、正常な形態を持つ精子の割合などが低下すれば、妊娠の成功率も下がってしまうでしょう。

活性酸素から体を守るためには、抗酸化物質の摂取が重要。手軽に抗酸化物質を摂取できるマカは精巣の保護に適しています。

ペルーのペルーアナ・カエタノ・エレディア大学にて2001に発表された論文では、男性9名がマカ1.5gまたは3gを4か月間摂取したところ、精液量や精子濃度、精子の運動性が改善したとの結果が得られました出典[9]

なお、マカの色は赤や黄色、紫、黒などさまざまですが、色の濃いマカの方が抗酸化物質であるポリフェノールを豊富に含んでいます出典[10]。妊活目的でマカを摂る場合には、黒マカや紫マカの使用が確認できるサプリメントを選ぶとよさそうですね。

 

どちらにも抗疲労効果と運動効率の向上効果あり

マカやシトルリン、両方に備わる血流改善効果と抗酸化作用は、運動中の疲労を軽減したり、回復を促したりして運動効率を高めるように働きます。

血流改善効果により酸素や栄養素を筋肉へ運搬する能力が高まれば、筋肉のエネルギー切れを遅らせたり、疲労物質を速やかに回収したりする効果が期待できるでしょう。

また、マカにはポリフェノールやリノール酸などが、シトルリンではアルギニンとともに生成されるNOが、それぞれ抗酸化物質として機能します。運動により筋肉で過剰に発生した活性酸素は、筋細胞を傷つけて疲労の原因となります。抗酸化物質により活性酸素の働きを抑えられれば、疲労の軽減にも役立つかもしれません。

シトルリンには、さらに成長ホルモンの分泌を促す作用があります出典[11]。17名の男性プロサイクリストが運動2時間前にL -シトルリンリンゴ酸の形でシトルリンを摂取した場合、摂取せず運動した場合よりも成長ホルモンを大きく増加させたとの結果が得られました出典[12]

成長ホルモンには体のダメージを修復する効果や筋肉の成長を促す効果があるため、体を鍛える目的で運動をしている方にも適したサプリメントと言えるでしょう。

マカは疲労軽減のほか、持久力を必要とするスポーツと相性がよい可能性があります。マウスを用いた動物実験では、マカ摂取により体内の抗酸化物質の増加と酸化ストレスの減少が確認できたことに加え、水泳時間が1.3倍以上に増加したとのデータも得られました出典[13]

疲労の軽減に加え、筋肉をより増やしたい場合にはシトルリン、持久力パフォーマンスを高めたい場合にはマカ、といった使い分けもできそうですね。

 

肥満の改善にはマカ

肥満の改善をサポートする効果を期待する場合には、マカの摂取がおすすめ。マカに豊富なグルコシノレートには、体内の脂肪をエネルギーの材料として使いやすくする効果があるとされています。

たとえばラットを用いた動物実験にて、高脂肪食を8週間与えたところ、体重が約7.2%増加しました。一方で高脂肪食にマカをあわせて摂取した場合には、体重増加を約4.7%まで抑えられたのです出典[14]

シトルリンにも疲労の軽減により運動効率を高める効果があるため、ダイエットのサポートに役立つ可能性がありますが、体脂肪の減少に関わるような作用は確認できていません。体脂肪を減らす効果をより高めたい場合には、マカが配合されたものを選ぶとよいでしょう。

肥満の改善はルックスをよく保つことに加え、精力の低下を防ぐためにも重要です。肥満は性欲や性機能、やる気や活力に関わるホルモンのテストステロンを低下させることがわかっています。

また、多すぎる体脂肪は炎症を引き起こして精巣にダメージを与えるため、精子の量や質に悪影響をもたらす可能性もあるでしょう。

疲れ知らずの元気な毎日を過ごしたい方や、妊活の成功率を高めたい方においても、肥満の改善は重要です。食事量の調節や運動による減量効果をより高めたい場合には、マカが配合されたものを探してみましょう。

 

性行為の前に飲むならシトルリン

マカは食品を粉末化させたものであり、継続摂取により体質改善をねらう意味合いの強いサプリメントです。

シトルリンも基本的には、マカと同様に継続摂取による体質改善が重要な成分です。しかしアミノ酸であるシトルリンは吸収が非常に速く、即時性の血流改善効果が現れやすい性質もあります。性行為の前に飲むことで、勃起のパフォーマンスを高める効果がより期待できるでしょう。

シトルリンを摂取した際の血中濃度の変化を調べた研究によると、シトルリンを10g摂取した場合には平均して42分後に、15g摂取した場合には平均して56分後にシトルリンの血中濃度が最大になり、5~8時間後には摂取前の血中濃度に戻ったという結果が得られました出典[15]

性行為の直前や5時間以上前のシトルリン摂取では、十分な効果が得られないことがわかるでしょう。

次にNO生成に必要なもうひとつのアミノ酸、アルギニンの血中濃度を確認します。シトルリン摂取後、アルギニンの血中濃度は1.17~2.29時間で最大になることが同研究により明らかになりました出典[15]

以上より、シトルリンとアルギニンの両方から勃起をサポートする効果を得るためには、90分~2時間前の摂取が適切と言えそうですね。

性行為の時間から逆算して、効果をより得られそうなタイミングでの摂取を心掛けましょう。

 

安全性はどちらも高い

食品であるマカと、体内にも存在するアミノ酸であるシトルリンには、ともに高い安全性が確認されています。

マカ摂取により性欲の改善が見られたケースでは、1日3gのマカを12週間継続しても、副作用は確認できなかったと述べられています出典[6]出典[7]

ただしマカはアブラナ科の植物です。キャベツやダイコンのようなアブラナ科の植物にアレルギーがある方は、マカの摂取でもアレルギー症状が出る場合があります。アブラナ科の植物にアレルギーが出た経験のある方は、マカ摂取前に医師に相談しておきましょう。

シトルリンもまた健康に悪影響を及ぼす可能性の低い成分です。体内に存在しているアミノ酸であるため、シトルリン自体でアレルギーを生じる可能性もありません。ただしサプリメントに含まれるほかの成分がアレルギーの原因になる可能性もあるため、アレルギー体質の方は原材料のチェックを欠かさないようにしましょう。

また、アミノ酸は吸収性が早いため、大量摂取により胃痛や下痢のような消化器症状が現れやすい点にも注意が必要です。

マカもシトルリンも、必要以上の摂取でより高い効果が得られるものではありません。いずれも適切な量を継続することが重要。目安量を守り、毎日飲み続けることで体の悩みの解決を目指しましょう。

 

テストステロンの増加効果はどちらにもない

男性ホルモンの一種、テストステロンの体内量は20歳前後がピークであり、40代を過ぎると急激に減少します。更年期におけるテストステロンの減少により、性欲の落ち込みや勃起力の低下などが生じるケースも珍しくありません。

加齢にともなうテストステロンの落ち込みを改善できれば、性欲減退やEDなどの問題も解決しやすくなるでしょう。

ただし残念ながら、マカやシトルリンにはテストステロンを増やす効果が確認されていません

たとえばペルーのペルーアナ・カエタノ・エレディア大学から発表された2002年の論文ではマカの8週間または12週間の摂取で性欲の改善が見られていますが、テストステロンの体内量に有意な差は生じていませんでした。同論文ではマカによる性欲を増す効果は、テストステロンの増加とは異なるメカニズムで引き起こされているものと考察されています出典[6]

性欲減退や疲れやすさなどが男性の更年期障害からくる症状である場合には、テストステロンを増やす働きが確認されている成分を含んだものがおすすめです。

安全性が高く、成分が規格化されており高い効果が期待できるサプリメントに、テストステロンブースターとして知られる「テスノア」「LJ100」などがあります。テストステロンを増やす効果を得たい場合には、これらのサプリメントを選ぶとよいでしょう。

 

まとめ

シトルリンはNOブースターとして強力な血流改善効果が、マカには豊富な抗酸化物質により血流改善効果や抗酸化作用が期待でき、どちらも精力系サプリメントの成分として優秀です。

性欲の向上や筋肥大のサポートなど、得意とする効果にはそれぞれ差があるため、自身の体質や目的に応じて使い分けましょう。

なお、マカやシトルリン以外にも男性の体の悩みを解決することに特化した成分は数多くあります。サプリメント探しに不安がある方には、精力サプリに精通したサプリメントアドバイザーへ相談できる、ナイトプロテイン公式LINEがおすすめです。

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