やる気は仕事や運動など人間が行動するために必要不可欠なものです。

男性がやる気を保つためにはドーパミンやテストステロンなどのホルモンが正常であることやストレスを溜めないことなどが重要です。

まずはやる気が出なくなってしまう主な3つの原因を紹介します。

ホルモンバランスの乱れ

1つ目はホルモンバランスの乱れです。

具体的には「ドーパミン」や「テストステロン」です。

脳内で分泌される神経伝達物質の一つである「ドーパミン」はやる気(意欲、モチベーション)を感じるのに重要な役割を担っています。

例えば、スポーツの大会や仕事の前などにやる気に満ち溢れている状態になることがあると思いますが、この時のやる気のもとになっているのがドーパミンです。

また、男性ホルモンの代表格であるテストステロンは筋骨の形成や男性機能だけでなく、ドーパミンの産生を促す作用を持っています。

そのため、ドーパミンや男性の活力に関わるテストステロンの分泌量が低下している状態では、無関心・無気力になり、やる気やモチベーションは低下してしまうのです。

ストレスの蓄積

2つ目はストレスの蓄積です。

仕事のプレッシャーや人間関係の悩みなど、慢性的にストレスを抱えている状態では交感神経が活発になり、リラックスできなくなることでやる気が低下してしまいます。

なぜなら、過度なストレス状態ではノルアドレナリンの分泌が高まることでドーパミンの放出が阻害されます。また、活性酸素が過剰に生産され、脳の動機づけに関わる部位の機能が低下してしまうことなどでもドーパミンが低下し、集中力や意欲が低下してしまう可能性があるのです。

他にも2016年に韓国大学の研究グループが発表した総説では、過度なストレスなどにより脳内で炎症性物質が増えると幸せホルモンであるセロトニンの低下によりうつ病(意欲・やる気の低下)が起こることが示されています^出典[1]。

つまり、ストレス状態は様々なメカニズムを介してやる気を低下させてしまうのです。

睡眠不足

3つ目は睡眠不足です。

眠気は他の物事に対する意欲よりも強力なため、睡眠時間が短かったり、眠りの質が浅かったりすると、物事に対するやる気は低下してしまいます。

2020年にスウェーデンのストックホルム大学で行われた研究で眠気や睡眠不足の増加は、社会的・身体的活動に対する意欲の低下と相関関係があることが示されています^出典[2]。

睡眠不足になるとテストステロンなどの分泌量が低下したりするなどホルモンバランスが崩れてしまうからです。

ストレスや寝不足などで、やる気に関連したホルモンであるドーパミンやテストステロンが低下してしまうことでやる気は低下します。

つまり、ドーパミンやテストステロンを高めるものはやる気を向上させるために有効です。

次にやる気を高めるためにおすすめのサプリメント成分を7つ紹介します。

バイオドーパ

1つ目はバイオドーパを摂取することです。

バイオドーパはムクナ豆から抽出されるL-DOPAを30％含むものと規格化されているサプリメントです。

L-DOPAはやる気ホルモンのドーパミンの前駆体であり、体内でドーパミンを合成する際の原料となるため、摂取するとドーパミンが増えることが多くの研究から明らかにされています^出典[3]。

また、ドーパミンはテストステロン合成を促す作用もあるため、バイオドーパの摂取はドーパミンやテストステロンの上昇を通じて、やる気を高めてくれる可能性があるのです。

2009年にインドのキング・ジョージズ・メディカル大学で行なわれた研究では、ムクナ豆5gを3ヶ月食べることで約30%テストステロンが高まることが認められています^出典[4]。

バイオドーパを普段の食事にプラスαで摂取することでドーパミンやテストステロンを高めて上げましょう。

テスノア

2つ目はテスノアを摂取することです。

テスノアはザクロ由来のプニカラギンを3.5%、カカオ由来のテオブロミンを0.5%含むものと規格されているサプリメントです。

テスノアは強力な抗酸化作用を持ち、テストステロンを高めることが研究で確認されています。

2022年にインドのシェティーズ病院が発表した論文では、テスノア400mgを56日間摂取するとテストステロンが1.4倍も増加し、ストレスが軽減することが報告されています^出典[5]。

また、2023年に同じ研究グループが報告した論文では、400mgのテスノアを3ヶ月近く摂取することで精神的・身体的な疲労が軽減することが示されています^出典[6]。

他にも、睡眠の質向上なども確認されているのです。

LJ100

3つ目はLJ100です。

LJ100は「トンカットアリ」と呼ばれる植物の根から抽出された有効成分が規格されたサプリメントになります。

「トンカットアリ」は別名ユーリコマ・ロンギフォリアとも呼ばれる東南アジアの熱帯雨林に自生する植物(ハーブ)です。根にグリコサポニン、アルカロイド類、テルペン類などの有効成分が含まれています。

古くからテストステロンに関する研究がなされており、ストレスや睡眠に関する報告もなされているサプリメントです。

2021年にブラジルのサンタカタリーナ州立大学で行われた研究では、200mgのトンカットアリの抽出物を6カ月間摂取すると50%もテストステロンが増えることが報告されています^出典[7]。

また別の研究では、200mgのトンカットアリの抽出物を4週間摂取するとテストステロンが37%増え、ストレスが16%も低下することが明らかにされています^出典[8]。

LJ100は加齢に伴い増えるSHBGとテストステロンの結合を防ぐと考えられていることから、中高年の人に摂取して欲しいサプリメントです。

シラジット

4つ目はシラジットです。

ヒマラヤ山脈から採取される腐植土と植物性有機物の混合物のサプリメントです。

2016年にインドの西ベンガル保健科学大学で行われた研究では、1日2回250mgのシラジットの投与で1.2倍もテストステロンが高まることが報告されています^出典[9]。

また、ミトコンドリアの機能を改善し、エネルギー量を増やし、疲労回復をサポートする可能性もあるサプリメントです。

2012年にインドのバナラス・ヒンドゥ大学が行った研究で、シラジット100mg/kgをラットに21日間投与するとミトコンドリアの機能が改善し、ストレスや疲労が軽減されることが明らかにされています^出典[10]。

シラジットの有効成分であるフルボ酸には強力な抗酸化作用があることが効果を発揮する理由と考えられています。

アリウムSAC

5つ目はアリウムSACです。

アリウムSACはにんにくに含まれる「S-アリルスシステイン」が豊富に含まれるサプリメント素材になります。

S-アリルスシステインは強力な抗酸化作用を持つ成分であり、血液脳関門を通過することができ、脳に直接的に作用できることが特徴です。

2022年に備前化学株式会社が発表したレポートでは、1日2mgのアリウムSACを朝食後30分以内に摂取させると、4週間後に通常よりも約2倍ほど脳の疲労を感じにくくなることが報告されています^出典[11]。

他にも身体的疲労や睡眠改善効果があることも報告されており、様々な面でやる気アップに効果的な成分です。

ロディオラロゼア

6つ目はロディオラロゼアです。

ロディオラロゼアは北欧やシベリアに自生する多年草から抽出される成分で精神的疲労やストレスを軽減させる作用があることから、「アダプトゲン」として知られています。

2000年にロシアのヴォルゴグラード州立医科大学で行われた研究で、ロディオラロゼア50mg1日に2回摂取するのを20日間継続することで40％近くも精神的疲労が軽減することが報告されています^出典[12]。

そのため、ストレスや精神的疲労を抱えている方におすすめしたいサプリメントです。

クロセチン

7つ目はクロセチンです。

クロセチンはサフランやクチナシの果実から抽出される黄色い色素であり、カロテノイドの一種です。

抗酸化作用が高いことから眠りの深さを高め、起床時の爽快感を高めることが報告されています。

2010年に関西医療福祉大学が行った研究で、クロセチンのカプセルを7.5mg/日、2週間摂取することで、夜間覚醒の頻度が下がるなど睡眠の質の改善が認められることが明らかにされています^出典[13]。

睡眠不足の方におすすめしたいサプリメントです。

今回はやる気が出なくなってしまう原因とやる気アップのために効果的なサプリメント成分を7つ紹介しました。

やる気は仕事や運動など人間が行動するために必要不可欠なものです。

ホルモンバランスの乱れやストレス、睡眠不足などがあるとやる気は低下してしまいます。

それぞれの原因に効果的なサプリメントを摂ることで対策してあげましょう。

もちろんサプリメントを摂取しておけば大丈夫なわけではないので、合わせて生活習慣などを見直すことは忘れないでください。