

執筆者
管理栄養士
井後結香
管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。
目次
勃起力を改善させるためにはテストステロンと血流が重要!
若いころよりも勃起しづらくなったことや、硬さを維持しづらくなったことに悩んでいませんか?
勃起力を回復させるためには、食事を中心とする生活習慣のケアを通して、テストステロンの分泌量を増やすことと、血流を良好に保つことが重要となります。
まずは勃起におけるテストステロンと血流の重要性について確認しましょう。
テストステロンと勃起力の関係

テストステロンとは性欲や勃起力のような性機能面を支える男性ホルモンであり、主に精巣から分泌されています。性行為中の勃起には、性的興奮を受けて脳から出される勃起の指令が必要です。テストステロンは勃起の指令を出すサポートをするホルモンでもあるため、テストステロンが不足した状態では、興奮が陰茎に伝わらず、勃起しづらくなるのです。
20代の若いころは勃起について悩むこともほぼなかったのではないでしょうか。それもそのはず、実は20代はテストステロンの体内量が人生で最も多くなるタイミングなのです。
30歳を過ぎればテストステロンは減少をはじめ出典[1]、35~40歳を過ぎると年に1~3%ものペースで急速に減少すると言われています出典[2]。
また、加齢とともに食べ過ぎや飲みすぎ、睡眠不足などの生活上の課題が増え、酸化ストレスが増えやすくなることも問題になるでしょう。
私たちの普段の呼吸や代謝では、活性酸素が一定量発生しています。しかし生活リズムの乱れにより増えすぎた場合には酸化ストレスとなり、精巣を傷付け、テストステロンの分泌能力を落とす可能性も。
勃起不全(ED)患者のうち、最大35%でテストステロンの減少が見られるとのデータもあります出典[3]。若いころよりも勃起しにくくなった場合には、テストステロンの減少を疑うべきかもしれませんね。
加齢によるテストステロンの減少は受け入れるしかないものですが、食事を中心とした生活習慣のケアにより、テストステロンの減少を抑えることはできます。食べ物や食べる量などに注意して、体内の酸化ストレスを減らしましょう。
血流と勃起力の関係

勃起をスムーズにおこなうためには血流の改善も重要。勃起時には性的興奮により、陰茎に大量の血液が集まることで大きく硬くなります。血液を集めるためには、拡張能力の高いしなやかな血管と、流れやすいサラサラの血液がカギとなるでしょう。
血流は食生活に大きな影響を受けます。高脂質食品や高糖質食品の摂りすぎにより血中に脂質や糖が増えれば、血液はドロドロになります。また高血糖状態では活性酸素が大量に発生するため出典[4]、酸化ストレスが血管を傷付け、弾力性を失わせてしまうでしょう。
また、酸化ストレスは血管拡張作用のある物質である一酸化窒素(NO)を減少させることでも知られています出典[5]。過剰な活性酸素によりNOが減少すれば、血流も低下しやすくなるでしょう。
実際、脂質異常症、糖尿病、高血圧などの生活習慣病で見られる血行不良は、過剰な活性酸素によるNO不足とも関連があると言われています出典[5]。これらの病態により心血管疾患のリスクが高まると、EDのリスクもさらに上昇出典[6]。
生活習慣病は、主に食べ過ぎや特定の栄養素の摂りすぎが原因とされています。食習慣の改善によりこれらの疾病リスクを下げることができれば、血流も改善し、勃起力へのよい効果も期待できるでしょう。
男性機能の改善に役立つコンビニ食8選
勃起のために食習慣を改善したいと考えてはいるものの、自炊の習慣がないと食習慣のケアは難しいのでは、と悩んでいる方もいるかもしれませんね。
そこで今回は普段自炊をしない方でも取り入れやすい、コンビニで購入できる食品からおすすめのものを8種類紹介します。男性機能を高めるための食事をコンビニで簡単に揃えたい方は、ぜひ参考にしてください。
ざる蕎麦や玄米ごはん

食事においてまず欠かせないのがご飯やパン、麺類などの主食です。主食はエネルギー源として欠かせませんが、血糖値を上げやすい糖質の摂りすぎには要注意。血糖値の急上昇では活性酸素が大量に発生するため、酸化ストレスの増加により精巣へのダメージも増えてしまうでしょう。
主食を摂りつつ血糖値の急上昇を抑えるコツとして、食物繊維が多いものを選ぶ方法がおすすめ。食物繊維は腸内で食物中の糖、脂質、ナトリウムの一部に吸着し、排泄を促す効果が確認されているのです出典[7]。
食物繊維が豊富な食事は、糖や脂質、ナトリウムの摂りすぎにより生じる生活習慣病のリスクを下げるためにも役立つと言われているため、血液や血管の状態を良好に保つ効果も期待できるでしょう。
食物繊維が比較的多い食品として、ざる蕎麦や玄米ご飯がおすすめです。いずれも和食であり、味付けに脂質の入る余地がほぼないため摂取カロリーを調整しやすいでしょう。玄米はパサつきが気になる方も多いかもしれませんが、企業努力によりやわらかくもちもちとした食感のパックご飯やおにぎりも数を増やしています。気になる方はぜひ試してみましょう。
さらに血糖値の急上昇を抑えたい場合には、とろろ、オクラ、めかぶ、納豆など、食物繊維とネバネバを同時に摂れる食品と一緒に食べる方法がおすすめ。粘性物質を含む食品は食後の血糖値の上昇を抑える効果が高いため出典[8]、活性酸素の発生をより抑えやすくなりますよ。
【ポイント】
- 食物繊維が比較的多い主食選びで血糖値の急上昇を抑える
- 脂質の少ない和食はカロリーコントロールに最適
- ネバネバ食品との組み合わせで血糖値の上昇抑制効果倍増(とろろそば、納豆かけご飯など)
サバ缶や鮭缶

手軽に摂れる健康的な主菜として、サバ、鮭、イワシなどの缶詰がおすすめ。コンビニのほか、スーパーやドラッグストアでも手軽に購入でき、長期保存ができるため自宅へのストックも可能。食事の用意を面倒に感じたときでも主菜のある食事を摂れるよう、いくつか保管しておくとよいでしょう。
魚類からは魚油と呼ばれるDHAやEPAのω-3系脂肪酸を効率よく摂取できます。ω-3系脂肪酸は必須脂肪酸のひとつであり、高い抗酸化能力を持つことで知られています。体内の過剰な活性酸素の働きを抑え、精巣を保護してテストステロンの分泌能力を高める効果が期待できるでしょう。
実際に魚油由来のDHAやEPAを12週間摂り続けることでテストステロンが増えた例が確認されています。EPAやDHAの体内量が多いほど、テストステロンも多くなるという相関関係も確認されているため出典[9]、魚の摂取はテストステロンを保つために役立つと言えそうですね。
また、魚やω-3系脂肪酸の摂取量が増えるほど、心血管疾患のリスクが下がることも分かっています出典[10]。血管や血液の状態を良好に保つためにも、ω-3系脂肪酸は効果的と考えられるでしょう。
さらに缶詰に使用される青魚からは、ビタミンDや亜鉛のような、テストステロンの分泌に関わる栄養素を効率よく摂れる点も魅力的です。ビタミンDや亜鉛の体内量もまた、ω-3系脂肪酸と同様にテストステロンの量と相関することが分かっているため出典[11]出典[12]、魚の缶詰を積極的に摂ることで、テストステロンの減少リスクを抑えやすくなるでしょう。
【ポイント】
- ω-3系脂肪酸の継続摂取でテストステロンが増える可能性
- ω-3系脂肪酸には心血管疾患のリスクを下げる効果も
- 亜鉛やビタミンDの摂取によりテストステロンの分泌能力を保つ
サラダチキン

主菜のもう一つの候補として、サラダチキンもおすすめ。鶏むね肉を原料としたシンプルな味わいの食品であり、袋を開けてそのまま食べることができます。
近年では箸がなくとも食べやすいスティックタイプのものも数を増やしているため、食事に時間を掛けられないタイミングでも取り入れやすいでしょう。
サラダチキンの利点はやはり低脂質であることです。豚肉、牛肉、鶏肉のなかでも脂質の含有量が圧倒的に低く、肉類や乳製品からの飽和脂肪酸の摂りすぎを防ぎたい方におすすめです。
飽和脂肪酸の摂りすぎでは脂質異常症のリスクが高まります出典[13]。勃起力を高めたい場合には、高脂質なバラ肉やベーコンなどの摂取を避け、サラダチキンを積極的に取り入れて血液をサラサラに保ちましょう。
サラダチキンにはたんぱく質も多めであることから、筋トレを習慣とするトレーニーの方々にも愛されています。筋トレにもテストステロンを効率よく増やす効果がありますが、筋肥大の効率化や疲労の軽減にはたんぱく質補給も重要。筋トレを取り入れたいと考えている方にも、サラダチキンはおすすめです。
【ポイント】
- 高たんぱく低脂質な主菜
- 食器不要で手軽に食べられる
- 筋トレでテストステロンを効率的に増やしたい場合のお供にも
ゆで卵

卵は完全栄養食と呼ばれるほどに栄養価の高い食品であり、私たちが必要とする栄養素のうち、ビタミンCと食物繊維以外のすべてを含むことで知られています。
とくに亜鉛、ビタミンD、マグネシウム、セレンなど、さまざまなビタミンやミネラルを摂れる点が見どころ。亜鉛をはじめとする微量栄養素の不足は、精巣への酸化ストレスによるダメージや炎症を生じやすくして、テストステロンを減らしやすくすることも分かっています出典[14]。
卵を毎日食べることで、ビタミンやミネラルの不足を防ぎ、テストステロンの分泌能力を守りましょう。
なお、卵を食べるとコレステロールが上がりやすいため、脂質異常症のリスクを下げるためにも控えるべきでは、と考える方もいるかもしれません。しかし近年では、卵の摂取は血中脂質のバランスに大きな悪影響を与えるものではないことが分かっています出典[15]。
卵の摂取を恐れすぎる必要はありません。現在治療中の疾患があり、医師から特別な食事制限の指示が出ている場合を除き、過度な制限は必要ありません。食事のボリュームを増したい、たんぱく質を増やしたい、と考える方は、ぜひコンビニで手軽に購入できるゆで卵を取り入れてみましょう。
【ポイント】
- ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて摂れる完全栄養食
- 卵の摂取による血液のドロドロ化のリスクは少ない
サラダ
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野菜不足が気になる方は、サラダを積極的に取り入れましょう。サラダから摂れる野菜はビタミンやミネラル、食物繊維の摂取源として活躍します。また植物性食品に含まれるポリフェノールには抗酸化作用を持つものが多いため、これらを摂る習慣を付けることで酸化ストレスによる精巣へのダメージを抑えやすくなるでしょう。
ポリフェノールの摂取不足は、ビタミンやミネラルと同じく、テストステロンの分泌を促す脳からの指令効率を落とし、テストステロンを増やしづらくすることが分かっています出典[16]。勃起力を良好に保つためにも、ポリフェノールの摂取は重要であることが分かりますね。
野菜ジュースで野菜の補給を済ませたい方もいるかもしれませんが、野菜をサラダで摂ることには次のようなメリットがあります。
- 食物繊維を豊富に摂れる
- 咀嚼回数を増やせて食事の満足感を高めやすい
- 加熱による栄養素の損失がない
食物繊維は糖や脂質、ナトリウムの吸収を抑えるように働きます。サラダから積極的に摂ることで、血液や血管の状態を悪くする高血糖、脂質異常、高血圧などのリスクを抑えやすくなるでしょう。
またよく噛んで食べることにより食べ過ぎを防止できる点や、茹で調理や煮物などで量が減りやすい、ビタミンCをはじめとする水溶性ビタミンや水溶性のポリフェノールを効率よく得られる点も魅力的です。
食事の副菜選びに迷う場合には、ぜひサラダを取り入れてみましょう。
【ポイント】
- ビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノールの摂取源として
- 咀嚼回数を増やして食べ過ぎ防止
ミックスナッツ

ここからは間食に適した食品を紹介しましょう。
まずはミックスナッツ。クルミ、アーモンド、カシューナッツの3種類が含まれるものが一般的で、最近では健康志向の高まりからコンビニにも取り扱いが増えているようです。毎日少しずつ摂れるよう、少量で袋分けされた商品を購入すれば、食べ過ぎを防ぎやすいでしょう。
ナッツからは亜鉛やマグネシウム、ω-3系脂肪酸のリノレン酸など、テストステロンに関わる栄養素を豊富に摂ることができます。
亜鉛はテストステロンの分泌を促すホルモンの合成をサポートするように働く栄養素。マグネシウムは(SHBG)とテストステロンの結合をブロックして、活性の高い遊離型のテストステロンを増やすように働く栄養素です出典[17]。
マグネシウムはとくに日本人の食生活において不足しやすい栄養素のため、ナッツを摂る習慣を付けることで、不足を防ぎやすくなるでしょう。
ミックスナッツを食べる際には、余分な塩分や油分の摂取を避けるため、食塩無添加、かつ素炒りのものを選びましょう。ナッツ自身に脂質が多く、食べ過ぎは太るリスクを高めるため、1日に30gまでを目安に、小分けにされたものを1~2袋までに抑えて食べることをおすすめします。
【ポイント】
- 亜鉛、マグネシウム、セレン、ω-3系脂肪酸などの摂取源として
- 1日30gを目安に、小分けタイプを選んで食べ過ぎ防止
- ノンフライかつ食塩無添加のものを選ぶ
ダークチョコレート

次におすすめしたいのがダークチョコレート。苦味の強いチョコレートからはカカオ由来のポリフェノールを効率よく摂取できます。健康志向の高まりにより、カカオの含有量が70%以上のチョコレートも数を増やしていますね。
カカオに含まれるポリフェノールのフラバノンは、勃起不全のリスクを下げる可能性が指摘されています。
たとえば、アントシアニンとフラバノンの摂取量が多く身体活動の多い人は、アントシアニンとフラバノンの摂取量が少なく身体活動レベルの低い人に比べてEDのリスクが21%低いことが明らかになっています出典[18]。
ダークチョコレートを食べるだけでEDが改善するわけではなく、身体活動量を増やしたりほかの生活習慣をケアしたりといった取り組みはもちろん重要ですが、カカオポリフェノールのようなフラボノイドを豊富に含む食品を摂ることで、EDが改善しやすくなる可能性は大いにありそうですね。
ダークチョコレートは一般的なミルクチョコレートよりも糖類の使用量が少ないため、健康的とはよく言われます。しかしカカオ含有量が多い分、カカオバター由来の脂質も豊富であるため、100gあたりのカロリーはむしろダークチョコレートの方が高い傾向にあります。
ナッツと同じく、1日あたり30g程度までに抑えて食べましょう。
【ポイント】
- カカオ由来のフラバノンに勃起不全のリスクを下げる効果
- カカオ含有量が70%以上のものがポリフェノール摂取の効率的
- 1日30gまでを目安に摂取
トマトジュース

最後に紹介するのはトマトジュース。野菜ジュースは野菜そのものの代わりにはなりませんが、例外として、トマトジュースをトマトの代わりとして摂るとより効果的であることが分かっています。
加熱や粉砕によりトマトの細胞壁が壊れると、中のリコピンやβカロテンなど、強力な抗酸化物質として機能するカロテノイドをより吸収しやすくなります。トマトジュースには、生のトマトよりもさらに高い抗酸化効果が期待できそうですね。
抗酸化物質による酸化ストレスの軽減は、精巣へのダメージ軽減に役立つことに加え、血管拡張物質であるNOの減少を防ぐためにも役立ちます。酸化されやすいNOを抗酸化物質が保護できれば、血管の拡張能力が高まるため、よりスムーズに勃起しやすくなると考えられそうですね。
トマトジュースの継続摂取ではLDLコレステロールが減少したり出典[19]、過酸化脂質の生成が抑制されたりといった出典[20]、血液をサラサラにしたり血管へのダメージを抑えたりといった効果が確認されています。
とくにリコピンの効果が高く、勃起不全(ED)でない男性はEDの男性よりもリコピンの摂取量が多いとのデータがあるほど出典[21]。
リコピンの利用効率は朝起きてすぐや空腹時のタイミングで高まることが、ヒトやラットを対象とした研究で判明しています出典[22]。1日コップ1杯(200ml)を目安に、ぜひトマトジュースを取り入れてみましょう。余計な塩分や糖分の摂取を避けるため、無添加のトマトジュースかどうかのチェックもお忘れなく。
【ポイント】
- 生のトマトよりもリコピンやβカロテンなどのカロテノイドの摂取に優れる
- 起床時や空腹時の摂取でリコピンの利用効率UP
- 毎朝コップ1杯を目安に継続摂取
- 砂糖・食塩無添加のトマトジュース選ぼう
男性機能のために避けたいコンビニ食5選
男性機能を守るためには、抗酸化能力を高めたり、活性酸素の過剰な発生を抑えたりする食品を選ぶ必要があることが分かりました。また、テストステロンの分泌に関わるビタミンやミネラルを不足なく摂ることも重要ですね。
一方で、活性酸素を過剰に発生させたり、栄養不足を生じたりしやすい食品には注意が必要です。ここからはコンビニで購入できる食品のうち、とくに避けたいものについて紹介します。
砂糖入りのジュースやコーヒー

コンビニにはお菓子やジュースのコーナーが充実していますが、勃起力を高めたい場合には、これらの購入はなるべく控えた方がよいでしょう。
甘いお菓子やジュースは血糖値を急激に上げやすく、活性酸素を過剰に発生させてしまいます。精巣にダメージを与えてテストステロンの分泌能力を落としたり、NOを酸化させて血管を拡張しづらくしたりといった悪影響が考えられるでしょう。
75g経口ブドウ糖負荷試験による血糖値の急上昇では、血中のテストステロンが平均で24.7%減少したとのデータも存在します出典[23]。糖の摂りすぎによる食後高血糖の状態を繰り返していては、テストステロンを増やすことも難しいでしょう。
また、血糖値が上がりすぎると血液がドロドロになり、より勃起しづらくなる点も見逃せません。とくに陰茎の海綿体動脈は直径1~2mmと、体の血管のなかでも細めであり、ドロドロの血液や酸化ストレスなどの影響を受けやすいため出典[24]、より糖の摂りすぎには注意する必要があるでしょう。
砂糖入り飲料を飲む習慣がある方ほど、EDのリスクが高まることも分かっています出典[25]。
水分補給はお茶やブラックコーヒーのようなノンシュガーの飲料でおこなうとともに、間食にはナッツや豆腐バーのような甘くないものを選ぶことも効果的です。甘い食べ物や飲み物を摂る機会を減らして、血糖値の上昇を抑えましょう。
生クリームたっぷりの洋菓子

コンビニには必ずある、ケーキやアラモード、エクレアのような洋菓子の陳列ブースにも注意が必要です。これらの洋菓子は総じて脂質が多く高カロリーであり、食べ過ぎによりカロリーオーバーを生じて太るリスクを高めてしまうでしょう。
肥満では、増えすぎた脂肪組織が炎症を起こした場合に、活性酸素、アロマターゼ、炎症性サイトカイン、レプチンなど、テストステロンを減らすように働く物質の発生量が増えることが分かっています出典[26]。
BMIが上がるほど血清テストステロンが低下したという逆相関の関係も、中国の男性を対象とした調査で見られています出典[27]。
また、生クリームやバターが多く使用されている食品には、飽和脂肪酸が多く含まれるため、脂質異常症のリスク因子になり、血液をドロドロにして血流を低下させる可能性もあるでしょう。
さらにこれらの高脂質な乳製品には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンも豊富出典[28]、動物由来のエストロゲンの摂りすぎが、テストステロンを減らすように働く可能性も指摘されているのです出典[29]。
肥満を防ぐためにも、飽和脂肪酸やエストロゲンの摂取を抑えるためにも、高脂質の乳製品を使用した洋菓子類の摂取は避けるべきでしょう。
ジャンクフード

手軽に空腹を満たしたい場合につい手が伸びてしまいがちなのが、カップ麺、ハンバーガー、ホットスナック、スナック菓子などのジャンクフード類。
調理不要、あるいはお湯を注いだり電子レンジで加熱したりといった簡単な調理操作のみで食べられるため、自炊をしない方では利用回数も増えやすいものです。しかし勃起力を高めたい場合には、これらのジャンクフードに頼った食生活は危険と覚えておきましょう。
まずジャンクフード類は高カロリー、高糖質、高脂質の非常に太りやすい食品。とくにカップ麺やフライドポテトのような高脂質かつ塩分も多い食品では、満腹感を得づらくなり、エネルギー摂取量が増えやすいため出典[30]、肥満のリスクがより高く、注意が必要です。
加えてこれらのジャンクフードからは、テストステロンの分泌をサポートするビタミンやミネラル、および過剰な活性酸素の働きを抑えるためのポリフェノールなどをほとんど摂取できません。
ジャンクフード中心の生活では微量栄養素やポリフェノールの摂取不足をきたし、体内の抗酸化力が弱まって精巣や血液、血管の状態も悪化しやすくなるでしょう。
極端な表現にはなりますが、栄養価が低くカロリーばかり高いのがジャンクフードというものです。勃起力を高めたい場合には、摂取カロリーを糖質や脂質で増やすばかりのジャンクフードを避け、微量栄養素やポリフェノールなどを同時に摂れる食品を選びましょう。
1日のコンビニ食事例
最後に、コンビニでの購入で1日の食事を済ませる場合のメニューについて、一例を紹介します。陳列の多いジャンクフード系やインスタント食品などを避け、勃起力を高めるための栄養素を効率よく摂るための参考として、ぜひご活用ください。
なお、糖質や脂質の摂りすぎを防ぎつつ、微量栄養素やポリフェノールを不足なく摂るため、いずれのメニューも主食、主菜、副菜をそれぞれ1品以上揃うよう選んでいます。実際にコンビニで商品を買う場合にも、主食、主菜、副菜で最低3品は揃えられるよう意識してみましょう。
朝食

- 玄米おにぎり または 全粒粉パン
- ゆで卵
- ギリシャヨーグルト
- 野菜スティック
- トマトジュース
健康志向の高まりにより、菓子パンのような高糖質かつ高脂質なもの以外にも、食物繊維が豊富で糖質が比較的少ない、全粒粉パンやふすまパンのような商品も数を増やしています。コンビニでは糖質オフのコーナーとして設けられている場合も多いため、朝食にパンを食べたい場合にはぜひ探してみましょう。
ギリシャヨーグルトは水切りされたヨーグルトで、濃厚な味わいを楽しめます。牛乳を飲むとお腹が緩くなる方でも、ヨーグルトであれば食べやすいでしょう。
トマトジュースの摂取は朝食時がおすすめです。睡眠中の絶食時間を挟んでからの空腹時に飲むことで、リコピンの効果をより高められるでしょう。
昼食

- とろろ蕎麦
- サラダチキン
- 海藻サラダ
- カップフルーツ
蕎麦にとろろのようなネバネバ食品をトッピングすることで、血糖値の急上昇をより抑えやすくなります。
サラダチキンや海藻サラダを先によく噛んで食べ、主食である蕎麦を食事の後半に回す方法も、血糖値の急上昇を防ぐためには効果的です。
甘いものが食べたい場合にはフルーツを活用しましょう。咀嚼回数を稼げないフルーツジュースやスムージーを避け、果物そのものを摂取できるカットフルーツを選びましょう。自宅にストックとしてフルーツを置きたい場合には、アントシアニンを豊富に摂取できる冷凍ブルーベリーもおすすめです。
間食

- ミックスナッツ
- ハイカカオチョコレート
- 小魚ピーナッツ
小腹が空いたときの間食では、甘いものを避けることが何より重要です。コーラや砂糖入りコーヒーのような飲料、およびドーナツやケーキのような甘いお菓子を避け、テストステロンの分泌や血管の保護に効果的な成分を摂れるものを選びましょう。
夕食

- 玄米ごはん
- 納豆
- 山芋のおかか和え
- サバ水煮缶
- 豚汁
- ブロッコリーと枝豆の和え物
玄米ごはんはパック形式で売られている場合があるため、自宅に持ち帰り、茶碗によそうと本格的な和食の雰囲気も出て食べやすくなるでしょう。ネバネバ食品である納豆および山芋と合わせ、ネバネバ丼のようにして食べることで、血糖値の上昇をより抑えやすくなります。
お湯を注いで食べられるタイプの豚汁に、サバの水煮缶を加えると、コクが増してよりボリュームのある汁物として楽しめます。豚汁のアレンジ策として、また水煮缶をよりおいしく楽しむ方法として、ぜひ試してみましょう。
豚汁に入ったドライフーズの根菜のみでは野菜の摂取が足りない可能性があります。和え物または酢の物のような小さな野菜料理を一品加えて、微量栄養素やポリフェノールなどの不足を防ぎましょう。
コンビニの食品選びを工夫して男性機能を高めよう
勃起力を高めるためには食事をはじめとする生活習慣のケアが肝心。自炊でなければ食生活を変えることが難しいのではと考えている方は、ぜひ本記事を参考に、コンビニでの食品選びを工夫してみましょう。
【勃起力によい影響を与えやすい食品の特徴】
- 食物繊維が豊富
- ω-3系脂肪酸が豊富
- ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが豊富
- 低脂質で摂取カロリーを増やしにくい
【勃起力に悪い影響を与えやすい食品の特徴】
- 高カロリー、高糖質、高脂質、高塩分
- ビタミン、ミネラル、ポリフェノールが少ない
- 動物由来のエストロゲンが豊富(生クリームやバターなど)
コンビニのみで1日の食事を完結させたい場合には、これらの特徴を意識しつつ、主食、主菜、副菜が揃うように商品を選びましょう。極端なカロリー制限や食品の偏りを防ぐためにも、品数を増やすことは重要です。
食生活のケアに加え、身体活動量の不足をカバーしたり十分な睡眠を取ったりすることも、勃起力の改善には効果的です。生活習慣全体のケアを続けて、勃起しやすい体質を取り戻しましょう。
出典
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