

執筆者
管理栄養士/分子栄養学カウンセラー
岡かな
大阪市立大学食品栄養科、大学院修士課程修了。医療機関に勤務し、糖尿病や高血圧など生活習慣病の栄養管理に取り組む。その後はヘルスケア事業に移り、年間500人以上のダイエットをサポートする。現在はダイエットサポートの他、特定保健指導や健康に関わる分野の執筆も行っている。誤った情報で10キロ以上リバウンドした自分自身の経験から、科学的根拠に基づく正しい情報の発信を心掛けている。
男性ホルモンの増加には食事が重要!
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男性ホルモンと言えば、性欲や勃起力など男性機能に重要である印象があるでしょう。
イメージ通り、主要な男性ホルモンである「テストステロン」が増えると、性欲や勃起力の向上はもちろん、筋肉や骨の成長、集中力ややる気の向上にも繋がることがわかっています。
しかし、テストステロンの体内量は加齢とともに減少し、とくに40歳以降には急激な減少が見られます。
30歳を過ぎたころから、テストステロンの体内量は1年で1%ずつ減少すると説明する論文もあるんです出典[1]。
加えて、テストステロンは加齢だけでなく、生活習慣の乱れによってさらに減少が加速されてしまうのが厄介なところ。
テストステロンが作られる過程で様々な栄養素が関わっているため、食習慣の乱れによる栄養不足により、体内のテストステロン量に影響を与える可能性があります。
一方で、栄養過多になるとテストステロンを減らすように働くこともあるんです。
つまり、テストステロンを増やすためには食事(栄養の過不足)が重要な要素であると言えますね。
男性ホルモンを増やす食事のコツ7選
テストステロンを増やすためには食事が重要ですが、どのような食事を摂れば良いのでしょうか?
ここからはテストステロンを増やす食事のコツ7選を解説しましょう。
腹八分目で肥満防止
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テストステロンを減らさないためには、食べ過ぎを避けることが重要です。
というのも、エネルギーの摂りすぎによる肥満がテストステロンを低下させることが明らかになっているからです。
肥満により脂肪組織が増えると炎症を起こし、レプチンやTNF-α(腫瘍壊死因子)などのテストステロンを減らす炎症性サイトカインが大量に発生してしまいます出典[2]。
そして、炎症を起こした脂肪組織は、テストステロンをエストラジオールに変換するアロマターゼを発現し、テストステロン量を減らしてしまうことがわかっているんです出典[3]。
体重過多にならないように、食事は腹八分目にすることが必須と言えるでしょう。
とはいえ、腹八分に抑えることが難しいと感じることもありますよね。
そんなときは、食欲を増加させてしまいやすい高脂肪かつ高塩分の味付けを避けることがおすすめ。
揚げ物の摂取頻度を調整する、低カロリーな野菜料理で食事のかさましをする、塩分が高くなりやすい外食を控えて自炊する、などで食事をコントロールしましょう。
1日3食の規則正しい食事リズムを作ろう

ダイエットのために1日1食に減らしたり、忙しいという理由で朝食を抜いたりしていませんか?
テストステロンの合成にも重要なビタミンやミネラルは、3食摂取していても不足する場合があります。
例えば、テストステロンの分泌に欠かせない亜鉛は、1日あたり9.5mgが推奨量(30~64歳)出典[4]とされていますが、日本人男性の摂取量(中央値)は8.5mg出典[5]。
通常の食事で不足しがちである上に、さらに日常的に欠食をしていると、亜鉛を含め様々な栄養素の不足リスクが高まってしまうことがわかりますね。
また、過剰なエネルギー制限や脂質の制限は、テストステロンを減らしてしまうことがわかっています。
実際に、低脂肪食と高脂肪食がテストステロンに及ぼす影響を比較した6つの介入研究をまとめたレビューでは、低脂肪食では高脂肪食と比較してテストステロンが有意に減少することがわかりました出典[6]。
さらに、1日3食と言えども夜遅い時間の食事はおすすめできません。
というのも、夜遅い時間帯の食事では肥満リスクが高まることがわかっているんです。
実際に、同じカロリーでも午前8時よりも午後8時の摂取の方が食後のエネルギー消費量が低いことがわかっているんです出典[7]。
つまり、同じエネルギー量を摂取したとしても、夜遅い食事であれば消費カロリーが低くなるため、太りやすいと言えますね。
食事は欠食することなく1日3食、夜遅くならないように規則正しく摂取しましょう。
主食の大盛注文を避ける

丼や麺類などの大盛、ラーメンとチャーハンのセットを注文していませんか?
主食に多く含まれる糖質を大量に摂取すると、血糖値が急上昇し、その後に反動で血糖値が急降下する血糖値スパイクが発生します。
血糖値スパイクは活性酸素を発生させるのですが、活性酸素により血管や精巣が傷ついてしまうんです出典[8]。
とくに精巣は活性酸素による酸化ストレスの影響を受けやすい組織出典[9]。
精巣が酸化ストレスによるダメージを受けると、テストステロンの分泌能力の低下に繋がることがわかっています。
実際に、19~74歳の74人の男性に対し、75gの経口ブドウ糖負荷試験を行いテストステロン濃度を測定した研究では、血糖値スパイクによりテストステロンの濃度が平均25%低下したことが明らかになりました出典[10]。
テストステロンを減少させないためにも、糖質は摂りすぎないようにしましょう。
野菜の副菜を1食1品以上取り入れよう

テストステロンを増やす観点で、野菜をとるメリットは多くあります。
- 糖質や脂質の摂り過ぎを防ぐことができる
- テストステロンの分泌に関わる栄養素を効率よく摂取できる
丼や麺類などの一品料理やジャンクフードは、糖質と脂質が中心であることが多いですよね。
塩分や脂質、糖質が多い食事は食欲を増進させ、食べ過ぎることで肥満になってしまう可能性が高いんです。
肥満はテストステロン値を減少させてしまうのでしたね。
そこで、食べ過ぎを防ぐために役立つのが野菜料理。
野菜はたくさん食べても低カロリーであり、満腹感を感じやすいため肥満防止に役立ちます。
また、野菜にはビタミンやミネラル、ポリフェノールなど、テストステロンの分泌に関わる栄養素が豊富に含まれているため、効率よくテストステロンの増加を目指せるでしょう。
実際に、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールの不足はテストステロンの増加効率を落とすことが示されているんです出典[11]。
外食の場合には、一品ものではなく野菜の副菜と汁物を摂取できる定食スタイルを選びましょう。
保存食はベーコンやウインナーより魚の缶詰を
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たんぱく源として肉を好む人も多いかもしれません。
しかし、テストステロンの増加を目指すなら、おすすめは魚です。
とくに青魚に豊富に含まれているω-3脂肪酸は、継続摂取によってテストステロンを増加させることが確認されているんです。
というのも、ω-3脂肪酸は抗酸化作用を持つ脂肪酸であるため、酸化ストレスに弱い精巣を保護しテストステロンを維持増加させることが期待できるんです。
実際に、61人の参加者に対してω-3脂肪酸を摂取してもらい、テストステロン値を測定する研究が2020年にオーストラリアで行われました。
その結果、男性のテストステロン値の変化は、ω-3脂肪酸の変化と正の相関関係があることがわかったんです出典[12]。
また、魚にはテストステロンの合成や分泌に欠かせないビタミンDや亜鉛、マグネシウムなども豊富に含まれています。
例えば、ビタミンDの投与により総テストステロン濃度が約25%増加したことからも、テストステロンの増加にはビタミンD不足の解消が重要と言えるでしょう出典[13]。
このように、魚にはテストステロン増加効果が期待できるω-3脂肪酸やビタミンD、亜鉛、マグネシウムなどの摂取源として優秀な食材と言えるんですね。
たんぱく源のストックを用意したい場合には魚を食べられるように缶詰をストックするのはいかがでしょうか。
大豆製品の摂りすぎに注意

大豆製品は優秀なたんぱく源で、抗酸化作用のあるイソフラボンが豊富です。
酸化ストレスの影響に弱いテストステロンを保護する意味で、抗酸化作用のあるイソフラボンは魅力的ですよね。
ところが、いくら健康に良いとは言え、大豆製品の摂りすぎには特に注意が必要なんです。
というのも、イソフラボンの摂りすぎはテストステロンに悪影響を及ぼす可能性が否定できないから。
じつはイソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た構造をもつことから「植物性エストロゲン」と呼ばれます。
イソフラボンが女性ホルモン様の働きをすることでテストステロンの合成を抑制する、という直接的な証拠はありません。
ただ、一部の報告ではイソフラボンの摂りすぎによりテストステロンが低下したというデータが存在するのも事実。
実際に、イソフラボンを1日100mg以上摂取した8件の研究のうち、2件でテストステロンが減少していることが明らかになっています出典[14]。
イソフラボンの恩恵を受けながらテストステロンに影響を及ぼさないようにするためには、適量のイソフラボン摂取を心掛ける必要があります。
日本の食品安全委員会が発表している声明では、大豆イソフラボンの安全な1日摂取目安量の上限値は70〜75mg/日とされています出典[15]。
イソフラボン量75mg/日までを目安に、納豆、豆腐、豆乳などの大豆製品を組み合わせて調整しましょう。
【大豆製品におけるイソフラボン含有量(mg)出典[16]】
・納豆 1パック(40g)…イソフラボン約30mg
・豆乳 (100mL)…イソフラボン約25mg
・豆腐 半丁(175g)…イソフラボン約35mg
バターや生クリームを使った料理を避けよう

じつは、乳製品には自然由来のエストロゲンが含まれており、体内のテストステロンを減らすように作用する可能性が示唆されています。
実際に、20~35歳の男性11人に対し牛乳1Lを飲んでもらったところ、牛乳摂取の30分後に血中テストステロン値が5.14ng/mlから3.46ng/mlへ、さらに1時間後には3.25ng/mlへ減少したことがわかりました出典[17]。
とくにバターや生クリームは、乳製品の中でもエストロゲン濃度が高いことが示されています出典[18]。
一方、牛乳に含まれるエストロゲンはごく少量で、テストステロンに影響を及ぼさないとする意見もあります出典[19]。
乳製品由来のエストロゲンが男性ホルモンにどのように影響するかは、まだ研究段階ではありますが、乳製品の過剰な摂取は避けることが安心ですね。
バターや生クリームたっぷりのパンやお菓子は控えましょう。
男性ホルモンを増やす食事案をナイトプロテイン公式LINEがアドバイス!
今回は男性ホルモンを増やす食事法について、具体的に7つを解説しました。
腹八分目、1日3食規則正しく食べる、主食の大盛を避ける、1食1品以上野菜を食べるなどの基本的な食習慣から、魚の摂取や大豆製品、乳製品について、テストステロンを増やすために特別意識してほしい内容もご紹介しました。
さらに、もっと自分にあった食生活を知りたい、ワンランク上の食事提案を聞きたいという方は、ナイトプロテイン公式LINEで相談してください。
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