

執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
ウォーキングと勃起の関係
勃起が正常に起こることは男女ともに快適な性生活を送る上で重要です。
勃起力が不十分であると十分な時間挿入できず性的満足度が低下してしまったり、そもそも性行為自体ができなかったりもします。
ウォーキングには血流を良くしたり、男性機能に関わるテストステロンを高めたりする効果があるので、勃起力を高めるのに効果的です。
まずはウォーキングと勃起の関係を3つ紹介します。
血流を促進し陰茎の血液量を増やす
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1つ目はウォーキングには血流を促進し陰茎の血液量を増やす効果があることです。
勃起は陰茎に十分な血液が集まることで発生する現象のため、硬さや持続力を高める上では、血流を整えることが非常に重要となります。
2015年にブラジルのサンパウロ連邦大学で行われた研究で、勃起不全(ED)の患者が週4回30〜50分程度のウォーキングプログラムを30分間行うことで71%の人にEDの改善が認められることが報告されています出典[1]。
ウォーキングなどの有酸素運動を行うことで、血液が全身を巡る過程で血管の柔軟性が増し、血流が良くなることで勃起力が高まるのです。
肥満を予防しテストステロンを高める
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2つ目は肥満を予防し、テストステロンを高める効果があることです。
男性ホルモンの代表格であるテストステロンには勃起の指令を出すはたらきや性欲を引き起こす役割があります。そのため、テストステロンの分泌量が低下してしまうと勃起機能が低下してしまいます。
テストステロンを低下させる要因の一つが肥満です。
肥満によって体脂肪が増えるとテストステロンは低下してしまいます。なぜなら、体脂肪にはテストステロンを女性ホルモンに変換する酵素が豊富であったり、体内の炎症を増やして精巣にダメージを与えたりする作用があるからです。
2024年に中国の北京協和医学院が行った研究で、体脂肪率と血中のテストステロン濃度に負の相関関係があることが示されています出典[2]。
また、2016年に筑波大学の研究グループが発表した論文では、テストステロンを高めるために身体活動量を増やすことは摂取カロリーを減らすよりも効果的であり、1日に3500歩ほど歩くのを12週間続けることで10%ほどテストステロンが高まることが示されています出典[3]。
ウォーキングは消費カロリーを高めることで肥満を予防し、テストステロンの低下を防ぐことで、勃起力を高めることができるのです。
ストレスを解消して心因性EDを軽減する

3つ目はストレスを解消して心因性EDを軽減できることです。
勃起は、脳からの「勃起せよ」という指令が陰茎にうまく伝わることで起こります。
ストレスなどで自律神経(交感神経と副交感神経)が乱れた状態だと、勃起の指令がうまく伝わらず、正常に勃起しなくなるのです。
2014年にイタリアのキエーティ大学が実施した心因性ED患者や脳を調べた研究では、自律神経が低下し性的刺激を感じにくくなっていることが明らかにされています出典[4]。
ウォーキングなどの運動は幸せホルモンを分泌することで、ストレスを軽減することに効果的です。
2018年にアメリカのミシシッピ大学が行った研究では、10分間のウォーキングで10%以上も心理的ストレスが軽減することが示されています出典[5]。
ウォーキングにより心理的ストレスが軽減することで勃起機能を高めることができるのです。
勃起力UPに効果的な歩き方
ウォーキングには血流を良くしたり、テストステロンを増やしたりする効果があるため、勃起力を高めるのにオススメの運動です。
ただ歩けば良いのではなくいくつかポイントがあります。
次に勃起力UPに効果的な歩き方を3つ紹介します。
1日4,000歩以上が最低限の目標

1つ目は1日4,000歩以上を最低限の目標にすることです。
ウォーキングでテストステロンを高めるためには一定以上の量が必要です。
2021年にイタリアのローマ・サピエンツァ大学が発表した論文では、1日の歩数が4,000歩以下の人はテストステロンが低い傾向にあることが示されています出典[6]。
そのため、運動習慣がない人でもまずは1日4000歩を目標に歩くことが重要になります。
慣れてきたら、徐々に歩数を増やしていくようにしましょう。
少しの速歩きを心がける

2つ目は少しの速歩きを心がけることです。
ウォーキングと言ってもダラダラ歩くだけでは十分な効果は得られません。
歩くスピードが速い人ほど、男性機能低下のリスクが低いことが分かっています。
2025年に中国の温州病院が発表した論文では、歩行速度の増加は勃起不全の発生率を低下させることが明らかにされています出典[7]。
歩くスピードが速くなると、心肺機能や筋力を使うようになり、エネルギー消費の効率が高まるからです。
可能なら日が昇っているタイミングで

3つ目は可能なら日が昇っているタイミングで実施することです。
ウォーキングは場所と時間を選ばず実施できます。
しかし、勃起力を高めたい方は日が昇っているタイミングでの実施をおすすめします。
理由はテストステロンを高めるのに日光を浴びることが効果的な方法の1つだからです。
2021年にイスラエルのテルアヴィヴ大学で行なわれた研究で、晴れた日の正午に25分間紫外線(約2,000 mJ/cm2の紫外線)を浴びることでテストステロンが高まることが示されています出典[8]。
日光を浴びるとテストステロンが増える理由は、テストステロンの分泌に関わる栄養素の1つであるビタミンDが関わっています。
ビタミンDは食事から摂取する以外にも、日光を浴びることで生成されるため、日が昇っている時間に歩くことでテストステロンを増やすことができるのです。
適度に運動して勃起力を高めよう
今回は勃起力を高める効果的な歩き方を紹介しました。
勃起が正常に起こることは男女ともに快適な性生活を送る上で重要です。
ウォーキングには血流を良くしたり、男性機能に関わるテストステロンを高めたりする効果があるので、勃起力を高めるのに効果的です。
ただ歩くだけではなく、1日に4000歩以上歩くことを意識したり、速歩きしてりするなどして効率的にテストステロンを高めることを意識しましょう。
出典
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