すぐ萎えるのはなぜ?原因と今日からできる対策7選
2025年9月2日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

すぐ萎えることによる問題とは?

すぐ萎える、とは男性において勃起を十分に持続できない状態を指します。セックスや自慰のとき、すぐに硬さを失ってしまい射精が難しくなるため、性生活への満足感が低下する原因になると考えられているのです。

とくにセックスにおいては、挿入後に萎えることで続行が難しくなります。自分にとってもショックなことではありますが、萎えた反応を見て相手が不安に感じることもあるでしょう。パートナーへの愛情や魅力の面で誤解を招く可能性もあるため、早急に解決したいものですね。

また、すぐ萎える問題を抱えることでセックスに消極的になり、性行為の頻度が落ちてしまうことも問題となるでしょう。パートナーとの関係が悪化しかねないことに加え、性行為をしなくなることがさらに勃起の問題を根深くするかもしれないのです。

30~75歳男性の性行為の頻度と勃起不全(ED)との関係を調べた研究では、週2回の性交頻度がある方は、週1回未満の方よりもEDのリスクが63%、週3回以上では85%も低いとのデータが得られています出典[1]

また、55~75歳の男性を対象とした調査でも、週1回以上の性交頻度の方は週1回未満の方と比較して、EDの発生率が半減していました出典[2]

すぐ萎える問題は性行為への抵抗感を生みますが、性行為が減ることでさらに萎えやすくなるという悪循環が生まれる可能性があります。萎えてしまう原因を突き止めて、性交頻度と勃起力の低下の悪循環をどこかで断ち切る必要がありそうですね

【徹底解説】すぐ萎える原因と対策7つ

すぐ萎える原因は、主に「勃起力の問題」「精神面の問題」「自慰行為の問題」の3つに分けられます。ここからはそれぞれの原因について詳しく解説するとともに、今日から取り組める対策について解説しましょう。

 

テストステロンが減少している

すぐ萎える原因のひとつは、やはり勃起力の低下にあるでしょう。自慰やセックスにおける性的興奮が起こると男性は勃起しますが、この性的興奮と勃起とを連動させる働きを担うのが、男性ホルモンの一種、テストステロンです出典[3]

テストステロンは勃起力のほか、性欲や精子の製造能力など、性機能全般をサポートするホルモン。テストステロンが十分に分泌されていれば勃起も維持しやすく、すぐ萎えるリスクも減らせるかもしれませんね。

しかしテストステロンは加齢とともに減少するホルモン。30歳を過ぎたころから年に1%ずつ減少が始まるとのデータも存在しており出典[4]、35~40歳を過ぎると減少ペースは年に2~3%にまでなるとも言われています出典[5]

さらに生活習慣の乱れによる体への負担も、テストステロンの減少を加速させる原因となります。とくに過剰な活性酸素による酸化ストレスが精巣を傷付けることで、テストステロンの分泌量も減ってしまうことが分かっているのです。

酸化ストレスを減らす取り組みとして、主に次のような方法が挙げられるでしょう。

  • 食べ過ぎをやめて腹八分目の食事を心がける出典[6]
  • お酒は純アルコール換算で1日20gまで出典[7]出典[8]
  • 夜更かしをせず早めに眠る、寝酒は厳禁出典[9]

一般的に「不健康」とされる肥満、暴飲暴食、夜更かしなどはテストステロンの減少リスクを高めることが分かっています。テストステロンの量を維持して萎えるリスクを減らしたい方は、まず食事を中心に、毎日の暮らしを見直すところから始めましょう

 

タバコを吸っている

勃起力の低下と関連が強いと言われているのが喫煙。喫煙習慣と勃起不全における10の研究を分析した論文では、1日の喫煙本数が多いほど、また喫煙期間が長いほど、EDのリスクが高まると述べられています出典[10]

タバコが勃起力を低下させる原因として、タバコの煙に含まれる有害物質により活性酸素が大量に発生出典[11]、酸化ストレスが増えやすくなることが挙げられるでしょう。酸化ストレスは精巣に加え、血管にもダメージを与えるため、血管が傷付き硬くなり、勃起のための血管拡張を十分におこなえなくなる可能性も出てきます。

体内の血管拡張物質として重要な一酸化窒素(NO)の生成量が減ることも、喫煙習慣があることのリスクとして考えられています出典[12]

喫煙者では精液中の活性酸素が高いというデータも存在します出典[13]喫煙により増えた活性酸素が、陰茎周辺の血液や精液にも影響を及ぼしていることが推測できるでしょう。

ヘビースモーカーの方では最低血圧(血管が拡張したときの血圧)が上がりやすいとも言われています。すでに血圧の高さを指摘されている場合には、勃起力にも影響が及んでいるかもしれませんね。

タバコの害をなくすためには禁煙が一番。自力での禁煙が難しい場合には禁煙外来や禁煙薬の活用もおすすめです。すぐ萎える体質を改善するため、まずはタバコの害を体から追い出しましょう。

 

血糖や血中脂質などに問題がある

血管の状態に加え、血液の状態も血流を左右する重大な要素です。糖や脂質が過剰なドロドロの血液では、興奮時に陰茎へ血液をスムーズに集められません。勃起した状態を維持することも難しくなるでしょう。

糖の過剰といえば糖尿病、脂質の過剰といえば脂質異常症ですね。これらを含む生活習慣病では血行不良が生じやすいことで有名です。また血管を拡張させるために必要なNOも、糖尿病や脂質異常症の方では不足しやすくなるとも言われています出典[14]

血糖においては、砂糖入り飲料を飲む習慣がある方ほど、EDのリスクが高まるというデータ出典[15]糖尿病男性のEDの有病率は、糖尿病でない男性の約3.5倍にもなるという統計も存在します出典[16]

血中脂質においては、EDの男性の方が、EDでない男性よりも高コレステロール血症を有する方の割合が多いことや出典[17]、高コレステロール血症の治療によりEDも同時に改善し、性交中に挿入可能なレベルまで回復した事例があることなどが確認されています出典[18]

血液をサラサラに保つため、また体内のNO不足を防ぐためには、食生活のケアも重要。甘いお菓子やジュース、高脂質な揚げ物やスナック菓子の摂りすぎには十分注意しましょう

血糖値はお米やパンのような高糖質の主食でも上がりやすいため、丼ものやラーメンなどの大盛注文を避けることも重要ですね。

 

精巣や陰茎を圧迫する姿勢でいることが多い

すぐ萎える原因のひとつである勃起力の低下、これを防ぐためにはやはり陰茎周りの血流が大事です。陰茎周りを圧迫するような姿勢で長時間いると、血流が悪くなり、勃起に支障が出る可能性もあるでしょう。

また陰茎に近い精巣の圧迫においても、テストステロンの分泌能力が落ちる可能性があるため注意が必要ですね。

たとえばデスクワーク中心の生活で何時間も座りっぱなしだったり、休日に自宅のソファに何時間も腰掛けてテレビ使用を続けていたりする場合。テレビを座って1日5時間以上視聴する男性は、長時間視聴をしない男性よりもテストステロンが低いことが分かっています出典[19]

また、テストステロンや血流の改善には適度な運動が効果的ではありますが、サイクリングエアロバイクは逆効果になる場合も。自転車のような股間を圧迫する姿勢での運動は、性器のしびれやEDとの関連が深いことが分かっているのです出典[20]

もちろん座りっぱなしや運動不足の回避のために、こまめに立ち上がって動いたり、運動習慣を付けたりすることは効果的です。1日の歩数が1000歩増えるごとに総テストステロンが7ng/dL増えるというデータも確認されているため出典[21]運動の経験がなく取り組みに抵抗がある場合には、まず歩く時間を増やすところから始めるとよいかもしれませんね。

 

性行為自体に強い不安がある

テストステロンや血流に問題がないにもかかわらず、すぐ萎えることが多い場合には、一度セックスの際の心理状態を振り返ってみましょう

極度に緊張していたり、強い不安を抱えたままでは十分に興奮できず、勃起の指令も途切れてしまいます。セックスに対する悩みがある場合には、パートナーとの話し合いの場を設けることをおすすめします。

性行為への不安や緊張は、程度の差こそあれどパートナーも同様に抱えているもののはずです。不安や緊張を相手にも同意してもらえれば、一気に気持ちが楽になるでしょう。

十分に勃起できなかったり、すぐ萎えてしまったりして満足のいく性行為にならなかった場合でも、事前に相談をしていれば相手の気持ちをフォローしやすくなります。パートナーとの関係性の悪化は、勃起不全の原因になることもあるため出典[22]相手との信頼関係を作るためにも、こまめに相談の場を設けてみましょう。

話し合いにより改善が見られない場合には、専門家によるカウンセリングが役立つ場合があります。認知行動療法やリラクゼーションなどは、中折れの原因のひとつである射精遅延の治療としても用いられている方法です出典[23]。これらの取り組みでセックスへの不安や緊張を解消できれば、すぐ萎えるトラブルも一歩解決に近付くでしょう。

 

慢性的な精神的ストレスがあり集中できない

セックス自体に強い不安や緊張がなくとも、普段の生活がストレスフルであり、何らかの精神的問題を抱えている場合にも、すぐ萎えるトラブルは起こりやすくなります。

慢性的なメンタルの不調でなくとも、仕事での失敗や過労により一時的にストレスフルな状況になったときには、性的な興奮や勃起も難しくなるでしょう。慢性的なトラブルであるうつ病や不安障害を抱えている場合には、問題はより根深くなります。

精神疾患と勃起との関連を調べた論文では、うつ病や不安が重度であるほど、EDも深刻化するとの相関関係が確認できたと述べられています出典[24]。また、中国のED患者958名を対象とした調査では、うち79.82%に不安の症状が、79.56%にうつ病の症状が見られたとのデータも出典[25]

うつ病や不安とEDとの間には、密接な関係があることが読み取れますね。

EDの症状を和らげてすぐ萎えるトラブルを防ぐためには、うつ病や不安の治療が必要です。しかし精神疾患の治療薬のなかには、たとえば不眠治療のための睡眠薬や抗うつ薬のように、性的興奮や勃起を起こりにくくするものも出典[26]出典[27]。治療途中の段階では、すぐ萎える問題の解決が難しくなる可能性がある点にも注意が必要ですね。

もちろん治療のために処方されている薬を、自己判断で中止してはいけません。すぐ萎える問題を解決したい場合には、まず疾患の治療に集中しましょう。あるいは担当医に、性機能への影響が少ない薬剤に切り替えてもらえないか相談するのもよい方法です。

 

不適切な自慰行為をしている

勃起力や精神面に問題がないにもかかわらず、セックスにおいてすぐ萎えるトラブルが起こる場合には、普段の自慰行為が現実的なセックスに即していない場合があります。

セックスにおいて挿入時に射精するためには、膣内での刺激が射精のシグナルとなることが重要です。しかし普段の自慰行為で、膣内では再現できないような強い刺激を加えていると、セックスでの刺激を弱く物足りないものに感じ、射精に至らないまま興奮できなくなるケースがあるようです。

セックスにおいて再現の難しい自慰行為は主に思春期の頃に見られ、そのまま習慣化することが多いとされています。たとえば次のようなやり方での自慰を好む場合、セックスでの再現が難しく、射精に至れず萎えるリスクも高まるでしょう出典[28]出典[29]

  • 強グリップ
  • ピストンをしない運動
  • 床オナのような手を使わない圧迫や摩擦
  • 足ピンのようなセックスで難しい体位での自慰

このほか、週3回以上の頻繁な自慰行為や、暴力的・支配的なポルノの見すぎも、性機能を落とすリスクを高める可能性があるようです出典[30]出典[31]

一般的なセックスでの刺激で射精できるよう、普段の自慰行為の頻度を増やし過ぎないよう調整することが重要です。また、自慰の方法を自慰行為をセックスで実現可能な、現実味のあるものへと変える意識も持つようにすることも有効と言えそうですね。

 

勃起力を高める最適な方法とは?

すぐ萎える原因には、勃起力の低下、精神的な問題、自慰行為の問題などがあります。勃起力の低下を食い止めるためには、食生活の改善、禁煙、陰茎周りの圧迫を避けることなどが重要

普段の自慰において勃起力に問題が見られない場合には、パートナーとの話し合いや自慰行為のやり方の調整などを取り入れることで、すぐ萎える問題を解決しやすくなるでしょう。

とはいえ自己分析のみでは、すぐ萎える原因を突き止めたり、自身に合った取り組みを見つけることは難しいかもしれません。より客観的な判断のもと、有効な方法を知りたい方には、ナイトプロテイン公式LINEでの相談がおすすめです。

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すぐ萎えるトラブルは、これまでのやり方を変えずに漫然と過ごし続けて解決するものではありません。いち早い行動で萎えの問題を取り除くためにも、ぜひナイトプロテイン公式LINEをご活用ください。

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