勃起が続かないのはなぜ?3つの原因と効果的な対策7選
2025年9月2日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

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勃起が続かないのはなぜなのか?

勃起とは性行為時など性的興奮が高まった際に、ペニスに血液が流れ込むことで、ペニスが硬く大きくなる生理現象のことです。

勃起が持続できなくなってしまう中折れが起こると、ペニスを女性の腟内に挿入できなくなり、性行為が継続できなくなります。

勃起が続かなくなってしまう原因を3つ紹介します。

 

ホルモンバランスや血流に乱れがある

1つ目はホルモンバランスや血流に乱れがあることです。

勃起が正常に起こるためには男性ホルモンの代表格であるテストステロンと血流の両方が重要です。

そもそも勃起は、テストステロンの分泌量が十分にあることで性的興奮が高まり、その後ペニスに多量の血液が流入することで硬く大きくなることで起こります出典[1]

何らかの原因でテストステロンや血流そのものに影響が出てしまうとペニスに流れ込む血液量が減ってしまうので、勃起を持続するのが難しくなったり、そもそも勃起自体が起こらなくなったりしてしまうのです。

2018年に筑波大学が発表した論文では、勃起力と血流には相関関係があり、勃起力の低下は動脈硬化などの血流が悪化した状態の疾患の指標となることが示されています出典[2]

テストステロンのバランスや血流の乱れを整えることは勃起の持続力を改善するために不可欠です。

 

性行為に集中できていない

2つ目は性行為に集中できていないことです。

勃起は脳や神経系の様々な指令が適切に伝わらなければなりません。

まず、視覚的刺激や触覚的刺激を通じて脳に「興奮せよ」との指令が起こり、つぎに脳から「勃起せよ」との指令がペニスに伝わることで勃起できるのです。

性行為中に日常生活のストレスを思い出したり、不安や緊張などを感じていたりすると、脳がうまく指令を出せなくなり、勃起が持続できなくなったり、そもそも勃起しなくなってしまいます出典[3]

そのため、性行為に集中できるようにストレスや不安、緊張などを改善しておく必要があります

 

自慰行為での刺激が強すぎる

3つ目は自慰行為での刺激が強すぎることです。

自慰行為で実際の性行為よりも強い刺激を与えている場合、性行為の刺激だけでは物足りなくなり、性的興奮が足りず、勃起が収まる可能性があります。

2024年に中国の中山大学の研究グループが発表した論文で、不適切な方法での自慰行為をしていると10%以上で勃起不全(ED)が認められることが示されています出典[4]

不適切な方法の自慰行為とは、ペニスに強い刺激を与える床オナや高速ピストンであったり、脳を過剰に興奮させるポルノを見たりすることです。

重要なのは自慰行為そのものが悪いのではなく、方法(やり方)が大事なのです。

 

ペニスの持続力を高める方法

ペニスに血液を十分に送り込めていなかったり、性的興奮を維持できなくなったりすると勃起を維持することが困難になります。

安心してください。

運動や食事などの生活習慣を見直すことでペニスの持続力は改善できます

ペニスの持続力を高める方法を7つ紹介します。

 

まずは悩みをパートナーに共有する

1つ目は悩みをパートナーに共有することです。

途中で勃起が収まった経験をすると、「勃起しなければならない」といった切迫感や、「今回はしっかりと持続するかな?」といった不安が生じてしまいます。

勃起は副交感神経が優位で、リラックスした状態で発生する現象です。

「勃起してほしい!」と強く願えば願うほど、交感神経が活発になり興奮してしまい、勃起しにくい状況になります。

そのため、まずは事前に「不安や緊張でうまくいかないかもしれない」「最後まで勃たない可能性がある」等の旨を相手の方に伝え、「うまくいかなくても大丈夫」と心理的に安心することが大切です。

2019年にテキサス大学で行われた研究で、パートナーとの性的コミュニケーションの頻度は勃起機能と相関があることが示されています出典[5]

性行為は自分ひとりではなく、パートナーとともに行うものです。

恥ずかしい部分もあるかもしれませんが、自分の抱えている悩みや不安などの緊張の原因を相手に打ち明け、相談するところから始めてみましょう

 

運動は1日4,000歩以上歩くことから

2つ目は運動は1日4,000歩以上歩くことから始めることです。

運動は血流とテストステロンを整え、身体の内側から勃起力を高めることができるので、実践して欲しいことの一つです。

とは言っても、普段から運動習慣のない人がいきなり激しい運動をするのはケガなどのリスクも高く、長続きしません。

そのため運動習慣がない人は、まずはウォーキングから始めるのがオススメです。

2021年にイタリアのローマ・サピエンツァ大学が発表した論文では、1日の歩数が4,000歩以下の人はテストステロンが低い傾向にあることが示されています出典[6]

そのため、まずは1日4000歩を目標に歩くことから始めましょう。

4,000歩以上歩くことに慣れてきたら、徐々に歩数を増やしたり、速度を高めて速歩やジョギングに取り組むのをオススメします。

 

良質な睡眠を7時間以上確保する

3つ目は良質な睡眠を7時間以上確保することです。

テストステロンは1日の中で眠っている間に最も分泌されるため、十分な睡眠時間を整えること・眠りの質を高めることの2点が非常に重要です。

2010年にシンガポール国立大学で行なわれた研究では、531人の男性を対象にして睡眠時間とテストステロンの関係が調査されました。その結果、8時間以上眠る男性と比べて、睡眠時間が4時間未満の人は35%、4〜6時間の人は14%、テストステロンレベルが低いことが明らかにされています出典[7]

また、睡眠の質の悪さも勃起機能の低下に関係する要因です。

2023年にペルーのリカルド・パルマ大学が発表した論文では、平均年齢23歳の大学生であっても睡眠の質が悪いと9割近くで勃起不全が認められることが報告されています出典[8]

睡眠環境を改善するなどして、質の高い睡眠を7時間確保することを目指しましょう。

 

NO3が豊富な野菜の摂取を意識する

4つ目はNO3(硝酸塩)が豊富な野菜の摂取を意識することです。

ほうれん草などの緑の葉っぱ系の野菜には、血管拡張因子であるNO(一酸化窒素)の原料となるNO3が豊富に含まれています

NO3が豊富な野菜を意識的に食べることで、血流が整い、継続的に陰茎に血液を送り続けることができる可能性があるのです。

2021年にエディスコーワン大学で行なわれた研究で、1日60mgの硝酸塩を摂ることでEDよりも重い疾患である心血管疾患のリスクが15%も軽減されることが示されています出典[9]

チンゲン菜や小松菜、ほうれん草などの緑の野菜を積極的に摂ることを心がけましょう。

 

瞑想やヨガに取り組んでみる

5つ目は瞑想やヨガに取り組んでみることです。

瞑想やヨガは心を静めて、意識を集中することで、自律神経が整えます。ストレスを軽減させたり、精神を安定させたりするのに効果的です。

2018年にカナダのブリティッシュコロンビア大学が行った研究で、心因性EDの患者がマインドフルネスヨガを4週間実施すると勃起不全が改善することが示されています出典[10]

また、2018年にインドのグル・ゴビン・シン・インドラプラスタ大学が行った研究で、ヨガを12週間実施することで勃起機能が改善することが報告されています出典[11]

ヨガで陰茎に血液を留める役割のあるインナーマッスルである骨盤底筋を鍛えられることで、男性機能が改善する可能性があるのです。

不安やプレッシャー、ストレスなどの心理的な懸念事項を感じている人は瞑想やヨガを試してみましょう。

 

自慰行為の方法を見直す

6つ目は自慰行為の方法を見直すことです。

前半でも記載しましたが、自慰行為で実際の性行為よりも強い刺激を与えている場合、性行為の刺激だけでは物足りなくなり、性的興奮が足りず、勃起が収まる可能性があります

不適切な方法の自慰行為とは、強グリップ、高速ピストン、床オナなど膣内よりも強い刺激を普段から陰茎に与える行為です。

また、過激な内容のインターネットポルノの視聴も、現実の性行為で興奮しにくくなる要因です。

数日間の禁欲に取り組んだり、膣内の刺激に近いオナホールの使用、ポルノの制限などを実施したりすることにより、正しい自慰行為を意識することが対策となります。

 

ブラックVキューブを試してみる

7つ目はブラックVキューブを試してみることです。

ブラックVキューブは、日本では黒ショウガやブラックジンジャーと呼ばれるショウガ科の植物である「クラチャイダム」を原料としたサプリメントです。有用成分の「5,7ジメトキシフラボン」を5%以上含有するように規格化されたサプリメント素材となります。

2012年にタイのパヤオ大学の研究グループは、ブラックVキューブの原料であるクラチャイダムを2ヶ月1日90mg摂取することで、ペニスに送り込まれる血液量が増え、勃起時のペニスの太さや長さがどちらも1cm程度大きくなることが明らかにされています出典[12]

効果のカギとなっているのは血管を収縮させるために働く酵素であるPDE5(ホスホジエステラーゼ5)の阻害です。

PDE-5はペニスに多く存在している酵素であり、勃起を終わらせるために血管を収縮させる働きがあります。

ブラックVキューブがPDE5を阻害することで血管が収縮するのを抑えるので、血流が維持でき持続力を高めることができるのです。

効果が期待できると言ってもあくまでサプリメントなので、ブラックVキューブを摂取していれば大丈夫なわけではありません。

他の6つの対策ができたうえで物足りない場合に試すようにしましょう。

 

対策で勃起の持続時間を伸ばすことは可能

今回は勃起が続かない原因とその対策を7つ紹介しました。

男女ともに快適な性生活を送る上で性行為時に勃起がしっかり持続することは欠かせません。

しかし、テストステロンや血流に異常があったり、ストレスや不安などで性行為に集中できていなかったりすると勃起を維持することが困難になってしまいます

勃起の持続力を高めるためには運動や食事、睡眠などの生活習慣を見直すことが大事です。

勃起の持続時間が気になる方や改善したい方は一度、日々の生活週間を見直してみましょう。

 

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