お風呂の効果的な入り方7箇条
2022年10月2日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

お風呂の生理学的作用

温泉に入ると心身ともにリラックスすることはみなさんお分かりでしょう。ただなぜ入浴すると落ち着くのかまで知っている人は少ないかと思います。ここではお風呂が身体に働きかけるメカニズムついてご紹介します。

温熱作用(血流促進)

お風呂の一番の効果はなんといってもその温かさです。冷えた身体を暖め、温もりと安心感を私たちに与えてくれます。

体温が上昇すると手や足などの末梢の血管が緩み、血液が通りやすくなります。そのため、入浴することで全身の血流が改善されます。その他、人間は身体が熱を感じるとヒートショックプロテインと呼ばれる細胞を保護するたんぱく質が増加することが近年の研究でわかっています。

寒い冬はもちろんのこと、夏でも入浴で身体を温めることで身体の巡りを改善し、免疫を高めましょう。

 

静水圧作用

静水圧とは静止している水中にある物体にかかる圧力のことを指します。水の中では陸のようにスムーズに走ることができないのも静水圧が作用しているためです。そしてもちろん入浴中も静水圧が身体の表面にかかっています。

実際に水の中に入ると、水の圧力に身体が押し込まれ、腹部は3cmほど細くなります。このような圧力が全身に加わることで、手や足などの末梢の血管が収縮し、血液を心臓に戻します

つまり入浴は温熱作用により心臓から血液を送り出し、静水圧の作用により末端から心臓に血液を還すことで全身の血液の巡りを良くしていると言えるでしょう

 

浮力

そして水中では人体に浮力がはたらきます。浮力は水底から上に押し上げる力のことです。浮力のはたらきにより身体が持ち上げられ、膝などの下肢の関節への負担は軽減されます

筋の緊張の緩和にもつながるため、関節の痛みや身体のダルさを感じている人は入浴してみるとよいでしょう。
 

お風呂に入ることで得られる健康効果

お風呂が人体にはたらきかけるメカニズムについてご理解いただけましたでしょうか。ここでは温熱作用や静水圧作用、浮力が身体にはたらきかけることで実際に得られる健康効果についてご紹介します。以下、入浴により期待できる健康効果です。

  • 疲労回復:血流が促進され、筋肉から疲労物質や老廃物が取り除かれます。
  • 腰痛や肩こりの解消:静水圧や浮力により凝り固まった筋肉の緊張を和らげます。
  • 冷えの改善:温かいお風呂に浸かることで身体の芯まで温まります。また末梢の血流も改善されるため全身に熱が行き届きます。
  • むくみの改善:静水圧の作用により末梢の血管が収縮し、ふくらはぎなどに溜まった水分を心臓に送り返します。
  • 精神的ストレスの緩和:筋の緊張が解け、副交感神経が優位になることでリラックスすることができます。
  • 免疫の向上:温熱ストレスに対抗するために、組織を保護するたんぱく質が増加します。
  • スキンケア効果:皮膚の汚れを流し、不要な角質層を取り除くことで皮膚の代謝と生理機能を正常に保ちます。
  • 睡眠の質の向上:ストレス緩和や体温の調節を通じて、寝つきを改善します。
     

効果的なお風呂の入り方7箇条

入浴による健康効果を最大限に得るためにいくつか注意すべきことがあります。せっかくお湯を張ったのならできる限り大きな効果を得たいことでしょう。この章では効果的なお風呂の入り方についてご紹介します。

その1:温度は39℃に設定

お風呂の温熱効果を最大限に得るためには、温度設定が何より重要です。温度が低すぎると、身体が芯まで温まりきらず、血流が促進されません。一方で熱すぎると、交感神経が活性化し、リラックスすることができません。

入浴剤を販売するツムラ ライフサイエンス株式会社の研究によると、41℃の入浴で交感神経が活性化する一方で、39℃以下ではほとんど交感神経に影響がなかったことが報告されています。出典[1]

人体の体温が37℃前後であることを考慮すると、適度に体温を上昇させるためには38℃以上のお湯に浸かるのがよいでしょう。よって38℃~40℃で設定してお湯を張るのがおすすめです。

 

その2:時間は15分程度で

またせっかくのお風呂もすぐに上がってしまっては体温が上昇しません。入浴時の体温は入浴時間に比例して上昇します。ただ、長く浸かりすぎると、のぼせてしまう危険性があります。

ストレスと入浴の関係を調査した研究では、約1.1℃の体温上昇がストレス解消に最適であり、それ以上の体温上昇は逆に不快感を増加させると報告しています。そして40℃のお湯に15分程度浸かることで体温が約1.1℃上昇すると述べています。出典[2]

普段シャワーで済ませている人は長く感じるかもしれませんが、15分程度はお湯に浸かるようにしましょう。

 

その3:肩まで浸かる

お風呂の恩恵を最大限に受けるためには肩までどっぷり浸かることが大切です。肩や首元までしっかりと浸かることで、全身が水圧や浮力による筋肉の緊張緩和作用を受けられます

特に現代人はデスクワークの増加から肩こりや腰痛など上半身の悩みも多いため、半身浴ではなく、全身浸かることがおすすめです。

もちろん全身浴では心臓にも圧力がかかりますので、心臓の弱い人は腰までの半身浴にするとよいでしょう。

 

その4:就寝の1時間前までに

入浴は就寝の1時間前までに済ませるようにしましょう。就寝直前に入浴すると体温が上昇し、脳が興奮し、うまく寝付けなくなります。実際に人間は身体の中心の体温が低下する時に眠気が生じ、うまく寝付けるとされています。

ちなみに入浴によって上昇した体温は1時間程度で低下すると言われています。そのため、湯舟に浸かる時は就寝の1時間前までに済ませるようにしましょう。

 

その5:入浴剤を効果的に使う

最近は多種多様な入浴剤が販売されています。入浴剤をうまく使用することで、入浴の効果を増強することができます。

代表的な入浴剤の種類と効果効能は次の通りです。

  • 炭酸ガス系:血行促進
  • スキンケア系:皮膚の保湿作用
  • 清涼系:爽快感
  • 香り系:リラックス効果

その他、血圧の低下睡眠の質の向上疲労感の軽減にも効果があるとされています。出典[3]自分の好みの入浴剤を見つけて、適度にリラックスしましょう。

 

その6:良く動いた日は温冷交代浴を試してみる

よく身体を動かした日には温冷交代浴がおすすめです。温冷交代浴とは温かいお湯と冷たい水に交互に入る入浴法です。

温かいお湯に浸かることで血管が拡張し、冷たい水に浸かることで血管が収縮します。短時間で血管の収縮と拡張が繰り返されることで、血流が改善され、筋肉の緊張緩和や疲労感の減少につながると言われています。出典[4]

家のお風呂でも、湯船で熱いお湯に浸かり、シャワーで冷たい水を浴びることで、温冷交代浴を再現できます。一度試してみてはいかがでしょう。

 

その7:毎日入ろう

お風呂は1回入るだけでも心身が落ち着きます。しかし最大限に健康効果を得るためには、毎日入ることをおすすめします。近年の研究において、毎日浴槽に浸かる人はそうでない人に比べて以下のような特徴があることがわかっています。

  • 主観的な幸福度が高い出典[5]
  • 要介護リスクが約3割低い出典[6]
  • 心筋梗塞や脳卒中のリスクが約3割低い出典[7]

毎日湯舟に浸かるだけで、精神的に前向きになり、長生きにつながる可能性があります。仕事で忙しいかと思いますが、ネットを見る時間を減らすなどして、入浴の時間を確保することをおすすめします。
 

まとめ

以上、効果的なお風呂の入り方でした。お風呂には様々な健康効果がありますが、じっくりと肩まで浸からなければメリットを最大限に受けられません。理想は毎日入ることですが、週末などの時間がある時だけでも、ゆっくりとお湯に使ってみるとよいでしょう。

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