オナ禁でEDになる?オナニーと勃起機能の関係とは
2024年7月12日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

オナニーと勃起の関係3つ

健康な男性であれば、生理現象として定期的にオナニー(自慰行為)で性欲を発散したくなるものです。

オナニーは勃起などの男性機能に対してポジティブとネガティブな影響の両方があります。

まずはオナニーと勃起の関係を3つ紹介します。

1.適度なオナニーは男性機能の健康に重要

1つ目に紹介するのは、適度なオナニーは男性機能を健全に保つために重要であることです。

人体の組織は使わないと衰え、よく使うことで成長する性質があります。例えば、長期入院や骨折などで筋肉を使わないと筋量が減ってしまい衰えてしまいますが、筋トレなどで筋肉を使うことで成長させることができます。

ペニスも同様で、頻繁に勃起させることで、勃起に関わる細胞を増やせる可能性があるのです

2024年にスウェーデンのカロリンスカ研究所がScience誌に発表した論文で、勃起をすればするほど、勃起を助けてくれる役割を持つ線維芽細胞が増加していき、逆に勃起の頻度が少なくなると減っていくことが明らかにされています出典[1]

陰茎(ペニス)にある線維芽細胞は活性化されると陰茎周りにある筋肉を弛緩させることで、陰茎に流れる血流を増やしてくれるのです

この論文はマウスでの実験結果なので、ヒトでも同じ現象が起こるかは不明な点もあります。

しかし、オナニーで定期的に勃起させることで、勃起を助ける線維芽細胞の数が増え、正常な勃起機能を保つことができる可能性があるとは考えられます。

 

2.度を超えたオナニーは性的満足度を下げる

先程、適度なオナニーは男性機能の健康を維持するために重要であることを紹介しました。

しかし、度を越えたオナニーは性的満足度を下げる可能性があります。

具体的には、高頻度や不適切な方法でのオナニーです。

例えば、2022年に中国の上海紐約大学で行なわれた研究では、頻繁なオナニーにより性的満足度が低下することが示されています出典[2]

これは、あまりにも頻繁にオナニーをすると、ペニスが刺激に慣れてしまい、上手く立たなかったり、射精できなくなったりするためです。

また、2024年に中国の中山大学の研究グループが発表した論文では、不適切なオナニーがEDリスクを高めることが示されています出典[3]

不適切な方法のオナニーとは、床オナや高速ピストン、強グリップなどでペニスに強い刺激を与えたり、刺激の強いAVを見たりすることです。実際に性行為で物足りなさを感じてしまい、勃起機能が低下してしまいます。

つまり、オナニーは適切な方法と頻度で行う必要があるのです。

 

3.過度なオナ禁はEDに繋がるかも...

3つ目は過度なオナ禁はEDに繋がる可能性があることです。

先程、過度なオナニーはEDのリスクを高めることを紹介しました。

実は逆に、オナニーのしなさすぎ(過度なオナ禁)もEDに繋がる可能性があります。

弊社が性行為経験のある成人男性500名を対象に行ったインターネット上でのアンケート調査行ったアンケート調査にて、オナニーの頻度が少なくてもEDの割合が高くなることが明らかとなりました

オナニーが1日1回の頻度ではEDの発症率は30%ですが、月に1〜2回だと40%と10ポイントも高くなってしまいます出典[4]

つまり、オナニーのし過ぎだけでなく、しなさ過ぎも男性機能の維持という観点ではポジティブには働かない可能性が高いということです。
 

正しいオナニー方法

適度な頻度のオナニーは男性機能の健康を維持するために重要です。

しかし、間違った方法で行うとEDの原因になってしまいます。

正しいオナニーの方法を5つ紹介します。

自慰行為に対してポジティブな印象を持つ

1つ目は自慰行為に対してポジティブな印象を持つことです。

あなたはどんなイメージをお持ちでしょうか?

近年、SNS上で「自慰行為が悪」とする風潮があります。時間の無駄、生産性がないなどの理由から非難され、オナ禁を推奨するムーブが流行っています。

しかし、男性機能の健康維持、前立腺癌リスクの低下、精子の質の向上など、オナニーには健康上のメリットが大きいのです

例えば、2001年にイスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学が行った禁欲期間と精液の質の関係を調べた研究では、禁欲期間が長くなると精子の運動率が低下することが示されています。特に8日を超えてくると顕著で、10日を超えてくると30%も低下してしまうのです出典[5]

また、2016年のボストン大学での研究では、1ヵ月あたりの射精回数が4~7回と比較して21回以上の場合、前立腺がんの発症率が2割も低下することが示されています出典[6]

つまり、オナニーなどで適度に蓄えられる精子を出してあげる方が男性機能にも健康にも良いのです。

オナニーに対する罪悪感を持つと、性的興奮が減退し、EDになる可能性もあります出典[7]

まずはオナニーに対してポジティブな印象をもつことが大事なのです。

 

セックスも含め週1~4回を目安に射精する

2つ目はセックスも含め週1~4回を目安に射精することです。

先程も紹介した弊社アンケートでは、性行為経験のある成人男性500名を対象に射精の頻度とEDの関係を調査しました。

その結果、週に1回~1日に1回の頻度でオナニーをしている人はEDのリスクが小さく、月に1回や1日に複数回行っている場合だとED発症率が10ポイント近くも高くなることが明らかになっています出典[4]

また、2012年に中国の武漢大学で行なわれた研究では性行為の頻度が週2回あるいは3回以上の人は、週1回未満の人よりもED のリスクが63%、85%とそれぞれ低くなることが示されています出典[8]

つまり、方法に限らずとも週に複数回を目安に射精をするのがEDの予防にはよいのです。

 

ペニスには膣内と似た刺激を与える

3つ目はオナニーの際にペニスには腟内と似た刺激を与えるようにしましょう。

オナニー時の過度な刺激はEDや中折れなどに繋がる要因の1つです。

オナニーの際にペニスに与える刺激を膣内に似た刺激を与えることで、ペニスが強い刺激に慣れてしまうのを避けましょう。

具体的には膣内と同じような圧力(握力10kg以下)で、挿入時のピストン運動と同じスピードで行うのが良いです。

やさしく握り、ゆっくりと動かすのが大事です。

 

マスターベーションエイドを使うのもアリ

4つ目はオナニーの際にオナニー用の道具であるマスターベーションエイド(オナホール)を使うことです。

オナホールを使うと実際のセックスと似た環境や刺激でオナニーできるので、過度な刺激を与えなくなるのでEDを防ぐことができます。

具体的には、TENGAのオナホールとA10サイクロンなどマスターベーションエイドです。

出典(https://amzn.to/42zUUj6)

出典(https://amzn.to/42zUUj6)

2012年に獨協医科大学が行った研究で、不適切な方法でオナニーをしていた膣内射精障害の患者16名に対して、オナホール(マスターベーションエイド)であるTENGAⓇを用いてオナニーのリハビリテーションを行ったところ、12 人(75%)はTENGAⓇを用いてのマスターベーションが可能になり、さらにそのうち 5人(31%)が膣内で射精可能になりました

つまり、オナホールを使うことで腟内射精障害を改善できることが示されています出典[9]

トレーニングカップを見る

A10サイクロンSA +PLUS - パフォーマンス - | VORZE(ヴォルツェ)

出典(https://www.vorze.jp/a10cyclonesa/)

また、2023年に大阪大学が行なった研究では、膣内射精障害の患者がA10サイクロンSA+PLUS®を用いて8週間オナニーのトレーニングを行うことで、40%が膣内で射精可能になることも明らかにされています出典[10]

A10サイクロンSA+PLUSを見る

オナホールを使ったオナニーはペニスに過度の刺激を与えなくなるので、セックス時の刺激でも射精できるようになるのです。

 

ポルノを観るのならカップルものを

5つ目はポルノを観るのならカップルものにすることです。

オナニーの際に刺激を求めるためにポルノを観る人もいるでしょう。

ポルノは現実とかけ離れたシチュエーションのため、刺激が強く、ポルノの刺激に慣れてしまうと実際の性行為の際に十分に刺激を感じられなくなるだけでなく、男性機能も低下する可能性があるのです…

2024年にカナダのケベック・ア・トロワ・リヴィエール大学が行った研究では、視聴するポルノのジャンルと性的満足度や性機能との関係が調査されています。

その結果、恋愛やロマンスジャンルのポルノは性的満足度のみを高めるのに対して、暴力や支配系は性的満足度や性機能も低下させることが明らかにされています出典[11]

ポルノ無しでは興奮が足りないという場合は、カップルものなどの恋愛ジャンルを観るのをオススメします。

 

適切なオナニーで男性機能を維持しよう!

今回はオナニーと勃起機能の関係を紹介しました。

オナニーは勃起などの男性機能に対してポジティブとネガティブな影響の両方があります。

適切な方法で適度な頻度のオナニーは男性機能を維持するために効果的です。

男性機能を健康に保つためには、セックスも含め週1~4回の頻度を目安に射精するのがベストです。

男性機能を保ち、快適な性生活を送るためにも適度な頻度の射精を心がけましょう。

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