執筆者
NSCA-CPT、調理師免許
大里 亮太(筋肉料理研究家Ryota)
激太り&うつで入院するも入院中にTeststerone氏の「筋トレが最強のソリューションである」に出会い、退院後に筋トレとお料理で体重-25kgに成功。精神的にも立ち直り、パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTを取得。元々所有していた調理師免許を生かし、筋肉料理研究家として活動するように。昔の自分のように心身ともに悩んでいる方のサポートになればと、日々簡単ダイエットレシピを発信している。
目次
ハマビシとは
ハマビシは学名「トリビュラス・テレストリス」と呼ばれ、アジアから東ヨーロッパ、南アフリカなどに分布している植物出典[3]。
日本でも本州中部から九州にかけての温暖な海岸に自生していますが、近年は環境破壊などによって数が激減。
現在は、各地で絶滅危惧種に指定されている植物でもあります。
見た目は全体がトゲに覆われていて、最大で長さ1mほどにまで生長し、夏から秋にかけては小さな黄色い花を咲かせます。
また、果実は伝統的な中国医学やインドのアーユルヴェーダ、ブルガリアの伝統医学などでさまざまな疾病の治療に使用されているそうです出典[1]。
さらに、抽出物にはサポニンやポリフェノールなどの栄養成分が豊富。
このことから欧米では、運動機能の向上や性欲障害・勃起機能の改善などを目的に、サプリメントにも配合されています出典[4]。
ハマビシはテストステロン増加に効果的!
ハマビシが欧米で注目を集めている理由の1つは、テストステロンの増加に効果的であるということ。
2021年にスペイン・バリャドリード大学から発表された論文では、ハマビシのサプリメントがトレーニング経験のある男性の体組成やホルモンバランスに与える影響を調査出典[2]。
被験者たちに6週間、毎日770mgのハマビシのサプリメントを摂取させて筋力トレーニングを行ったところ、テストステロンが約14%増加したというデータが紹介されています。
先述の通り、ハマビシにはサポニンやポリフェノールなどの抗酸化成分が豊富。
サポニンは、精巣でテストステロンを分泌させる命令を出す「黄体形成ホルモン」の生成を促すと考えられています。
また、ポリフェノールの抗酸化作用は精巣の機能を守り、テストステロンの低下を防止。
以上のような働きを含め、ハマビシはさまざまな面からテストステロンの上昇に働く可能性があるんです。
テストステロンを増やすためにどのくらい摂ればいいのか
それでは、テストステロンを増やすためには、一体どれくらいのハマビシを摂取すれば良いのでしょうか。
先ほども紹介したスペイン・バリャドリード大学から発表された論文では、1日770mgのハマビシサプリメントを6週間毎日摂取したところ、テストステロンが増加したと述べられていました出典[2]。
また、2016年にポーランドのイェジ・ククチカ体育アカデミーから発表された論文では、ハマビシが中年男性のテストステロンに与える影響を調査出典[5]。
被験者たちは最初の6週間は1日3カプセルを900mg、それ以降は1日6カプセルを1,800mg分割し、12週間ハマビシを摂取。
以上の条件でトレーニングを行ったところ、テストステロンが12%ほど増加したというデータが紹介されています。
これらの研究結果から、やや幅があるものの、ハマビシの摂取量は1日あたり770~1800mgを目安とするのが良さそうです。
ハマビシを摂る前に知っておきたいこと
ここからは、ハマビシを摂取する前に知っておきたいことを3つご紹介します。
ハマビシはドーピング禁止物質ではない
前述の通り、ハマビシはテストステロン増加に効果的な成分。
しかし、コンテストや大会などに向けて体を鍛えている方にとっては、ドーピング違反にならないかどうかが気になるポイント。
結論を言えば、ハマビシは世界ドーピング防止機構、通称「WADA」が指定するドーピング禁止物質には当たりません出典[6]。
ただし、ドーピングチェックの方法は団体や競技によって異なります。
そのため、必ずしも「ドーピング禁止物質でない=ドーピングに引っかからない」ということではありません。
また、次からの項目で解説するように、ハマビシの使用にはリスクや副作用が伴います。
従って、特に競技としてボディメイクに取り組んでいる方は、使用は避けておくのが無難でしょう。
むしろテストステロンが低下する可能性も…
じつは、ハマビシは摂取することで、むしろテストステロンが低下する可能性も指摘されています。
2005年にポーランドのカトヴィツェ体育大学から発表された論文では、ハマビシのサプリメントが男性の体組成や筋力・ホルモンバランスに与える影響を調査出典[7]。
被験者のバスケットボール選手24名は、ランダムに3つのグループに分けられました。
- ハマビシ由来のサポニンのみを含む「トリブステロン」というサプリメントを摂取
- トリブステロンと同量のサポニンと亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6を強化した「アセトステロン」というサプリメントを摂取
- プラセボを摂取
以上の条件で週6回、4週間のトレーニングを実施したところ、アセトステロンを摂取したグループのテストステロンは14%上昇。
ところが、トリブステロンを摂取したグループのテストステロンは22%も低下してしまったんです。
テストステロンを高める目的で摂ったハマビシが、実はテストステロンを下げている可能性があります。
ハマビシを摂ってから、筋肉がつきづらくなったり、性欲が低下したりしている場合は注意が必要です。
ハマビシは日本政府が注意喚起している成分
記事内でも何度か触れていますが、ハマビシは日本においては医薬品指定されている成分で、サプリメントには使用できません。
また、サプリメントとして利用されている欧米においても、2ヶ月間毎日ハマビシのサプリメントを摂取していた男性が重度の肝臓・腎臓障害を起こすなど、過剰摂取によるリスクが報告されています出典[8]。
このことから、日本の内閣府・食品安全委員会からは、ハマビシを含む海外製のサプリメントに対して注意喚起がなされています出典[9]。
加えて、スペイン消費食品安全栄養庁(AECOSAN)からも、ハマビシの草木部分の使用について安全であると言えるデータがないという報告がなされています。
じつは、近年話題になった紅麹も、注目を集める何年も前から食品安全委員会により注意喚起が行われていた成分出典[10]。
従って、テストステロンを増やすためであっても、ハマビシ以外のサプリメントを選んだ方が安全だと言えます。
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ハマビシの働きや、摂取するに当たってのリスクについてご理解いただけたかと思います。
テストステロン増加に効果があるとされるハマビシですが、副作用を考えると別のサプリメントの摂取を検討したほうが安全です。
また、そんなサプリメントを選ぶためのサポートとしては、ナイトプロテインの公式LINEを利用するのがおすすめ。
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