50代男性がいかない原因とは?7つの対策を合わせて解説
2025年2月22日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

50代男性がいきにくくなる3つの原因

男性が快適な性生活を送る上で重要なのは、性行為の際にしっかりとオーガズムを感じ、いけることです。

いけない状態が続くと男女ともに性的満足度が低下してしまいます。

残念ながら、男性は加齢に伴う様々な体の変化により、いきにくくなってしまうのです。

まずは、50代男性がいきにくくなってしまう原因を3つ紹介します。

 

1.ペニスの感度低下

1つ目はペニスの感度低下です。

男性はペニスに刺激が加わることで脳が性的に興奮します。興奮が十分なレベルまで到達するとオーガズムが発生し、いくことができます。

しかし、年をとるとペニスの感度が低下するため、脳が興奮しにくくなり、いきにくくなるのです。

1998年にアメリカのヴァルパライゾ大学が発表した論文で、ペニスの感度は加齢に伴い衰え、特に50代以降で顕著になることが示されています出典[1]

運動神経なども加齢に伴って衰えますがペニスも同じなのです。

 

2.テストステロンの分泌低下

2つ目はテストステロンの分泌能の低下です。

男性ホルモンの代表格であるテストステロンは性欲や勃起、射精などの男性機能に欠かせないホルモンです。

性的興奮を感じるとテストステロンが高まり、ドーパミンの分泌を促されることで性欲が高まります。

テストステロンが十分にあることで、性的に興奮できるので、テストステロンが低下してしまうと快感を感じにくくなる可能性があるのです。

2008年にイタリアのフィレンツェ大学が発表した論文では、55歳以上ではテストステロンが低下しており、26%に遅漏(オーガズムに達しにくい。いきにくい)が認められることが報告されています出典[2]

テストステロンの分泌量は40歳以降、年々減少していくため、何も対策していなければ、年をとると興奮しにくくなり、いきにくくなってしまうのです。

 

3.医薬品の副作用

3つ目は医薬品の副作用です。

加齢に伴い発生した病気の治療薬の副作用で、いきにくくなっているケースもあります出典[3]

テストステロンの分泌を抑制する薬や、脳に作用する薬は要注意です。

テストステロン自体の分泌が抑えられてしまったり、神経系に影響がでることで性的興奮を感じにくくなったりするからです。

とは言っても、健康な生活を送るために薬は欠かせない面もあります。

気になる場合は勝手にやめたりするのではなく、主治医に相談するのが良いでしょう。

 

50代男性がオーガズムを感じられない時の対策7選

加齢に伴って、ペニスの感度やテストステロンの分泌が低下してしまうことで、男性はいきにくくなります。

安心してください。

日々の生活習慣を見直すことでいきにくさは改善できます。

次に50代男性がオーガズムを感じられない時の対策を7つ紹介します。

 

1.7日程度の禁欲

1つ目は7日程度の禁欲です。

射精後はテストステロンの低下などが起こるため一時的に興奮しにくい状態になります。

実際に自慰行為の頻度が多い人ほど、遅漏になりやすいといったデータもあります出典[4]

そのため、ペニスの感度や性欲が低下している50代の男性は、射精の頻度による影響は最低限に留めておくようにしましょう。

では、どのくらいの禁欲がベストなのでしょうか?

明確には分かっていませんが、2002年に中国の杭州師範大学が行った研究では、7日間の禁欲でテストステロンが約1.5倍に高まることが示されています出典[5]

テストステロンがしっかりと高まるためにも7日程度の禁欲をオススメします。

 

2.晩酌を辞める

2つ目は晩酌を辞めることです。

お酒に含まれるアルコールは主に2つの作用でいきにくくさせます。

まず。アルコールはペニスの感覚や脳を麻痺させるので神経伝達が上手く行きにくくします。また、精巣へダメージを与えることで、テストステロンの産生も低下させてしまうのです。

2004年にオランダ応用科学研究機構(TNO)が発表した論文では、中年男性10名が1日に40g以上のアルコールを3週間摂取し続けると、テストステロンが6.8%も低下したことが示されています出典[6]

アルコール40gはビールだと1000mlくらいなので、ビールロング缶2本程度です。そのため、基本的には晩酌は辞めるのをオススメします。

 

3.睡眠の質を整える

3つ目は睡眠の質を整えることです。

テストステロンは眠っている間に最も分泌されるホルモンです。そのため、睡眠の質や時間が低下してしまうとテストステロンも減少してしまいます。

2010年にシンガポール国立大学病院が行った研究で、テストステロンの低下と睡眠時間の短さに相関関係があることが明らかにされています出典[7]

加齢に伴い睡眠ホルモンのメラトニンの分泌量も低下してしまうため、何も対策していないと睡眠の質は低下してしまうのです。

そのため、寝室の温度や湿度などの睡眠環境を整えたり、睡眠前にリラックスしたりするなど、意識的に睡眠の質を整える行動をとるのを心がけましょう。

 

4.歩数は最低1日4.000歩以上を目指す

4つ目は1日4000歩以上の歩行を目指すことです。

テストステロンの低下を防ぐために注意すべきは肥満です。

肥満によって体脂肪が増えるとテストステロンは低下してしまいます。体脂肪には、テストステロンを女性ホルモンに変換する酵素が豊富であったり、体内の炎症を増やして精巣にダメージを与えたりする作用があるからです。

肥満を防ぐ上で、1日の歩数を増やすのは有効な方法の1つです。

2021年にイタリアのローマ・サピエンツァ大学が発表した論文では、1日の歩数が4,000歩以下だとテストステロンが低いことが示されています出典[8]

運動習慣がない人はまずは1日4000歩を目標に歩くことをオススメします。

 

5.揚げ物や甘いジュースを控える

5つ目は揚げ物や甘いジュースを控えることです。

揚げ物や甘いジュースなどの高カロリーな食品は肥満を招く要因です。また、揚げ物に含まれているトランス脂肪酸や甘いジュースに含まれているシュクロースには、精巣にダメージを与えテストステロンを低下させる恐れがあります。

2019年に台北医学大学は、揚げ物の摂取量が多い男性は、テストステロン値0.8nmol/Lも低下することを発表しました出典[9]

また、シュクロースについても2018年に中国の広東省人民医院の研究グループが甘いものを飲み過ぎるとテストステロンが低下することを明らかにしています出典[10]

揚げ物や甘いものの食べ過ぎには注意しましょう。

 

6.LJ100を摂取する

6つ目はLJ100を接種することです。

LJ100は「トンカットアリ」と呼ばれる植物の根から抽出された有効成分が規格されたサプリメントであり、テストステロンを増やす効果が報告されています。

加齢に伴い増えるSHBGとテストステロンの結合を防ぐと考えられていることから、中高年の人と相性がよいサプリメントです。

2009年にイタリアのモデナ・レッジョ・エミリア大学が行ったラットを用いた動物実験で、トンカットアリの根の抽出物を500mg/kgおよび1000mg/kgを投与するとテストステロンが1.5倍に増え、射精しやすくなることが報告されています出典[11]

1点注意して欲しいことがあります。

サプリメントはあくまでサポートの役割を担うものです。

サプリメントを摂っているから大丈夫というわけではなく、食事・運動などの他の生活習慣の対策が十分に実践できていることが効果を発揮するための前提となります。

その上で「物足りない。効率的に増やしたい」と感じている方は試してみてみてください。

 

7.常備薬の副作用を再確認する

7つ目は常備薬の副作用を再確認することです。

AGA治療薬や抗うつ薬などのように副作用により遅漏が起こるものがあります。

例えば、多くのAGA治療薬は5αリダクターゼの働きを抑制することで、ジヒドロテストステロンを減らし、抜け毛を防ぎます。しかし、性欲向上作用のあるジヒドロテストステロンが低下することで、興奮レベルが低下し、遅漏の副作用が出ることがあるのです。

例えば、AGA治療薬のフィナステリドを服用すると7%ほどの人に遅漏の副作用が認められることがわかっています出典[12]

自己判断で薬の服用をやめることはもちろんNGです。しかし、医師と相談の上、副作用が小さい薬に変更したり、減薬を目指したりすることはオススメします。

 

50代でもいくにはサプリや生活習慣の見直しが必須

今回は50代男性がいきにくくなる原因と7つの対策を紹介しました。

加齢に伴って、ペニスの感度やテストステロンが低下すると性的興奮を感じにくくなり、オーガズムに達せなくなるので、いきにくくなってしまいます。

睡眠や食事、飲酒などの生活習慣を見直すことで対策できる部分もありますので、快適な性生活を送るためにも実践してみましょう。

出典

LINEで専門家に無料相談

365日専門家が男性の気になる疑問解決します
LINEからメッセージを送るだけで薬剤師やパーソナルトレーナー、睡眠指導士やサプリメントアドバイザーなどNP所属の男性ヘルスケアの専門家があなたの疑問や質問に直接回答します!