好きなのに立たないのはなぜ?7つの対策
2025年4月7日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

好きなのに立たないのはなぜ?

性行為の際にしっかりと勃起することは快適な性生活を送る上で欠かせません。

勃起が不十分だと男女ともに満足の行く性行為ができず、パートナーとの関係悪化の原因にもなります。

相手が好きすぎて緊張や興奮などしていたり、血管やテストステロンなど身体面に問題があったりすると、相手が好きであるにも関わらず勃起できなくなってしまうのです。

まずは好きなのにたたない原因を3つ紹介します。

 

緊張しすぎている・興奮しすぎている

1つ目は緊張しすぎていたり、興奮しすぎていたりすることです。

勃起は副交感神経が優位でリラックスしている状態で発生する現象です。

勃起が正常に起こるためには自律神経(交感神経と副交感神経のバランス)が乱れていないことが重要です。副交感神経が優位で、リラックスした状態の時に勃起は起こります。

そのため、パートナーのことが好きすぎて緊張していたり、あるいは興奮しすぎたりしている場合、交感神経が活性化してしまい立ちにくくなってしまうのです。

緊張などの心理的要因が原因かどうか見分けるポイントは朝立ちがあるかどうかです。

朝立ちは睡眠中(無意識下)に起こる勃起現象であり、心理的な要素の影響を受けず発生するので、朝立ちがあれば身体に問題はないことが分かります。

つまり、「朝立ちはあるが、本番だけ立たない」場合は、緊張などの心理面が原因の可能性が高いのです。

2018年に中国の南京医科大学が発表した論文では、21人の心因性ED患者の朝立ちを調べたところ健康な人と遜色なく起こることが示されています出典[1]

朝立ちがある場合は、緊張などの心理的要因が影響している可能性が高いので、性行為の際にリラックスを心がけましょう。

 

血管の機能が衰えている

2つめは血管の機能が衰えてしまっている可能性です。

勃起とはペニスが血液で満たされることで硬く大きくなる現象です。

そのため、どれだけ相手のことが好きでも、血流が悪いと勃起は発生しません。

特に注意すべきは中高年の方です。

1995年にイギリスの聖ジョージ病院が行った研究では、70代では20代と比べると血管が40%近くも減少することが示されています出典[2]

血管の状態は加齢とともに衰えるほか、若い人でも生活習慣が乱れていると悪化する可能性があるので注意しましょう。

 

テストステロンが低下している

3つ目はテストステロンが低下していることです。

テストステロンは性欲の向上や、ペニスに血液を送り込む作用がある男性ホルモンです。

テストステロンが分泌され、ペニスの血管に作用し、血管拡張物質であるNO(一酸化窒素)を産生されることで血管が拡張され、ペニスに血液が流れ込むことで勃起します。

そのため、テストステロンが低下していると勃起しにくくなってしまうのです。

テストステロンは加齢によって減少し、また生活習慣の乱れによっても減ることがわかっています出典[3]

また、パートナーと付き合う期間が長くなったり、結婚したりすることでも減少してしまうことがあるのです出典[4]出典[5]

2017年にデンマークで行われた研究で30~60歳の男性1113人を対象に婚姻状況とテストステロンの関係を調査したところ、未婚から既婚になることで、加齢に伴うテストステロンの減少が3倍近くも加速することが示されています出典[5]

性行為の際にしっかりと勃起させるためにはテストステロンが低下しないように心がけることが大事です。

 

好きなのに立たない場合の対策7選

好きな相手との性行為の際にペニスがしっかりと勃起していることは重要です。

緊張や興奮などから自律神経が乱れていたり、血管やテストステロンなど身体面に問題があると正常に勃起できません。

次に好きなのに立たない場合の対策を7つ紹介します。

 

1.パートナーと話し合う

1つ目はパートナーと話し合うことです。

性行為は自分ひとりではなく、パートナーとともに行うものです。

悩みについて話し合い理解してもらうことで、緊張感が緩まり、改善に向かう可能性もあります。

例えば、事前に「不安でうまくいかないかもしれない」「緊張している」等の悩みを相手に伝え、「うまくいかなくても大丈夫」と心理的に安心することでリラックスできます。

逆に悩みを打ち明けずに、失敗する状況が続くと、パートナーとの関係性が険悪になり、さらに立ちにくくなる可能性も考えられるのです。

恥ずかしい部分もあるかもしれませんが、まずは自分の抱えている悩みや不安などの緊張の原因を相手に打ち明け、相談してみましょう。

 

2.ノンエレクト法を試してみる

2つ目はノンエレクト法を試してみることです。

性行為に対する緊張や不安などの悩みについて、パートナーの理解と協力を得ることができたら、ノンエレクト法を試してみるのは手段の1つです。

ノンエレクト法は「勃起しなければならない」という精神的切迫感を取り除くために行う治療方法になります。

一度立ちが悪かった経験をすると、「勃起しなければならない」と思い込んでしまうが、これが更に立ちを悪くしてしまいます。

ノンエレクト法を行うことで、「勃起しなければならない」という心理的な切迫感を取り除ける可能性があるのです。

ノンエレクト法ではパートナーと擬似性交的な身体接触を行います。

具体的には次の4つのステップです。

  1. いつもと同じように互いを愛撫します。
  2. 自分の陰茎の根本を指で圧迫し、亀頭部をうっ血させます。
  3. パートナーの女性器が十分に湿潤になっているのを確認して、亀頭を膣に挿入します。
  4. 亀頭で膣内の暖かさや柔らかさを感じることに意識を集中し、実感できたら終了です。

挿入中や挿入するまでに勃起してしまったら、一端中断して勃起が収まるのを待って再開します。

ノンエレクト法で大事なのは「勃起させてはいけない」と強く男性が認識する事です。

パートナーにストレス(特に性的なフラストレーション)のかかりやすい方法でもあるので、協力してくれたパートナーへのフォローはしっかりと行いましょう。

 

3.睡眠時間を十分にとる

3つ目は睡眠時間を十分にとることです。

テストステロンは眠ってる間に最も分泌されるため、睡眠不足だと減少してしまうのです。

2011年のアメリカのシカゴ大学の研究では、1日5時間の睡眠が1週間続くだけでテストステロンが10~15%も低下することが報告されています出典[6]

また、睡眠不足では自律試験が乱れることもあります。

2022年に韓国大学の研究グループが発表した睡眠と神経調節に関する総説で、睡眠不足だとノルアドレナリンが増加することで自律神経が乱れ、身体に様々な不調が起こることが報告されています出典[7]

しっかり睡眠時間を確保することを心がけましょう。

 

4.揚げ物や甘い食べ物を控える

4つ目は揚げ物や甘い食べ物を控えることです。

揚げ物や甘い食べ物は血流やテストステロンを悪くするため、できる限り控えるのがおすすめです。

揚げ物に含まれる脂質は血管が詰まりやすくなる原因となり、血流を悪化させます。

2010年にアメリカのロマリンダ大学が行った研究で、総脂肪量が約50gの高脂肪食を摂取することで30%も血流が悪くなることが示されています出典[8]

また、脂質だけでなく、甘いものに含まれる糖質などもテストステロンを低下させる要因です。

甘いものを食べると血糖値が急激に上昇しますが、これによりテストステロンが25%も低下することが2013年のマサチューセッツ総合病院で行われた研究で明らかにされています出典[9]

揚げ物や甘い食べ物はテストステロンを低下させる要因ですのでなるべく控えるようにしましょう。

 

5.野菜や果物を食べる

5つ目は野菜や果物を食べることです。

野菜や果物には、高い抗酸化作用を持つポリフェノール(食物の色素や苦味の成分)やビタミンCが豊富なため、血流を良好に保ち、EDを改善する効果があります。

2016年にイギリスのイーストアングリア大学で行なわれた研究で、アントシアニンなどのフラボノイド系のポリフェノールを多く摂取すると、EDの発症リスクが9-11%低下することが明らかにされています出典[10]

また、野菜や果物には緊張を軽減する効果も期待できるのです。

2022年にオーストラリアのエディス・コーワン大学で行われた研究で、果物と野菜の摂取量が多いと、生涯を通じて心配事、緊張、喜びの欠如が16-36%も低くなることが示されています出典[11]

日々の食事に野菜や果物を取り入れることを心がけましょう。

 

6.週4回のランニングに取り組む

6つ目は週4回のランニングに取り組むことです。

ランニングは有酸素運動であり、全身を血液が巡るので血流が良くなることで勃起機能の改善が期待できます。

2018年にデンマークのUCLユニバーシティカレッジの研究グループが発表した身体活動と勃起機能の関係をまとめた総説では、勃起機能の向上のためにランニングなどの有酸素運動を1回40分、週4回程度行うことが推奨されています出典[12]

少しずつでも良いので生活の中にランニングを取り入れることから始めてみましょう。

 

7.テストステロンブースターを摂取する

7つ目はテストステロンブースターを摂取することです。

テストステロンブースターはテストステロンの分泌を増やす作用を持った成分が配合されたサプリメントなので、効率的にテストステロンを高めることができます。

具体的には、テスノア・バイオドーパ(ムクナ)などです。

まず、テスノアはザクロ由来のプニカラギンを3.5%、カカオ由来のテオブロミンを0.5%含むものと規格されているサプリメントです。テストステロン合成を促進する作用と減少を食い止める二つの作用により、テストステロンを増やしてくれます出典[13]

次に、バイオドーパはムクナ豆から抽出されるL-DOPAを30%含むものと規格化されているサプリメントです。バイオドーパに含まれるL-DOPAは体内でドーパミンを合成する際の原料となり、テストステロン合成を促してくれる作用があります出典[14]

テストステロンブースターを摂ることでテストステロンを増やせますが一点、注意点があります。

テストステロンブースターもあくまでサポートです。

ここまでで紹介した、食事・睡眠や運動などの他の生活習慣の対策が十分に実践できていることが効果を発揮するための前提となります。その上で「物足りない。効率的に増やしたい」と感じている方は試してみるようにしてみてください。

 

結局たたせる有効な方法は?

今回は好きなのにたたない原因とその対応策について紹介しました。

男女ともに満足度の高い性生活を送る上で、性行為の際にしっかりと勃起することは大事です。

緊張や興奮していたり、血管やテストステロンなど身体面に問題があったりすると、相手が好きであるにも関わらず勃起できなくなってしまいます。

不安や悩んでいることを解消したり、生活習慣を少し見直すことで改善できます。

性行為中のたちが気になる方は、まずはパートナーと相談したり、日々の生活週間を見直すことから始めてみましょう。

 

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