「性欲が沸かなくなってきた」「やる気が出ず、意欲が続かない」「体が怠く調子が出ない」などの悩みを抱えていませんか？　男性におけるこのような活力の低下には、サプリメントによる体質改善が役立つ可能性があります。

まずは活力を高めたい男性とサプリメントとの相性について解説します。

男性の活力は加齢とともに減少する

男性の活力を支えるもののひとつに、男性ホルモンのテストステロンがあります。性欲や勃起力などの性機能面に関わるホルモンと思われがちですが、実は身体面や精神面への影響も大きく、主に次のような作用が確認されています。

• 性機能面：性欲・勃起力・精子の製造能力の維持向上
• 身体面：筋肉の合成、消費エネルギーの増大、体内時計の調節
• 精神面：やる気・意欲・競争心の向上

男性がエネルギッシュかつ健康的に毎日を過ごすためには、テストステロンの作用が重要であると言えそうですね。

しかしテストステロンの体内量のピークは20歳とも言われています。加齢とともに体内量は減少し、30歳を過ぎるとテストステロンは年に1%ずつ減少^出典[1]。さらに35～40歳以降では、年に1～3%の減少が見られるとも^出典[2]。

さらにテストステロンは肥満、暴飲暴食、睡眠不足や運動不足、過度のストレスなど、生活習慣の乱れによっても減少します。社会でのストレスが増し、生活リズムが崩れやすい中高年の男性では、とくにテストステロンの減少が加速しやすいと考えられるでしょう。

中高年以降におけるテストステロンの大幅な減少は、性欲減退や筋力の低下などを症状とする、性腺機能低下症の原因になることもあります。性機能面をはじめ、身体面や精神面に衰えが見られた場合、テストステロンの減少を疑うべきかもしれません。

サプリメントは目立った副作用のない安全な成分

加齢や生活習慣の乱れにより減少したテストステロンを回復させるための方法のひとつに、サプリメントがあります。

テストステロンを増やす方法として、医療的にはテストステロン補充療法が活用される場合も。しかしテストステロン補充療法は注射やテーピング、服薬などでテストステロンを急激に体内へ取り込ませるもの。ホルモンバランスの急激な変化により、前立腺疾患や多血症のリスクが高まるという副作用があることから、治療をためらう方も多いようです^出典[3]。

一方、サプリメントは医薬品ではなく、食品由来の成分を効率よく摂れるよう調整したもの。テストステロンの分泌能力を高めて、自然な形でテストステロンを増やせるよう働きかけるため、ホルモンバランスが急激に変わることがなく、目立った副作用の心配もありません。

安全にテストステロンを増やしたい方は、食事や運動、睡眠などの生活習慣の見直しと併せて、ぜひサプリメントを試してみましょう。

ただし即効性のあるテストステロン補充療法とは異なり、サプリメントでテストステロンを増やすためには継続摂取が重要です。1日や2日で効果を実感できなかったからとやめてしまわず、2～3か月を目安に継続してみましょう。

活力を高めてエネルギッシュな毎日を過ごしたい方には、テストステロンを増やす効果が期待できるサプリメントの活用がおすすめです。

テストステロンを増やせるサプリメントは近年数多く出回っていますが、より効果を出したい場合には、有効成分の一定以上の含有が保証された「規格化成分」のサプリメントがおすすめ。今回は規格化成分を中心に、テストステロンを増やせた事例が確認できているサプリメントについて7種類解説します。

サプリメント選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

バイオドーパ

活力アップに役立つサプリメントとして、まずはバイオドーパを紹介しましょう。バイオドーパはムクナマメ由来のL-DOPAを30％含むよう規格化されたサプリメント。

L-DOPAは高い抗酸化能力を持つため、体内で過剰に発生した活性酸素の働きを抑え、酸化ストレスを減らす効果が期待できます。テストステロンの分泌場所である精巣は、酸化ストレスに弱い組織^出典[4]。L-DOPAにより精巣を保護できれば、テストステロンの分泌能力もより高まるでしょう。

加えてL-DOPAは、やる気や意欲に関係する神経伝達物質、ドーパミンの前段階の物質（前駆体）として機能し、ドーパミンを増やすように働くことも確認されています。ムクナ豆由来のL-DOPAは、ドーパミンの減少を症状のひとつとする疾患、パーキンソン病の治療薬として用いられることも^出典[5]。

ドーパミンはやる気や意欲を高める作用のほか、テストステロンの分泌を促す作用も併せ持っています。抗酸化作用とドーパミンを増やす作用のダブル効果で、より効率よくテストステロンを増やす効果が期待できそうですね。

実際に不妊男性75名がムクナ豆粉末を1日5g、3ヶ月間継続摂取したところ、精子の運動性や濃度の改善に加え、総テストステロンや神経伝達物質に、それぞれ次のような変化が見られました^出典[6]。

【ムクナ豆粉末の摂取によるホルモンや神経伝達物質の変化】

バイオドーパはテストステロンの増加に加え、ドーパミンやアドレナリンなど、精神面にプラスの作用が期待できるサプリメントと言えるでしょう。気分の落ち込みや意欲の低下などが気になる方に、バイオドーパは適していそうですね。

LJ100

LJ100はトンカットアリという植物の抽出物として、22%のユーリペプチド、40%のグリコサポニン、20%のポリサッカライド、1%のユーリコマノンを含む規格化成分のサプリメント。トンカットアリのテストステロンを増やす効果は、中高年以上の男性を中心に広く確認されています^出典[7]。

グリコサポニンやポリサッカライドは活性酸素の発生を抑えて酸化ストレスを減らすように働く物質。ユーリペプチドやユーリコマノンはテストステロンの分泌を促す効果のある物質です。

さらにユーリコマノンにはテストステロンを減らす酵素を阻害する作用も確認されているため^出典[8]、テストステロンの体内量を保ちやすくする効果がより期待できそうですね。

トンカットアリの摂取では、テストステロンの増加に加え、次のような活力に関係する効果が確認されています。

• 筋力トレーニングにおける筋力の増加効率を高める^出典[9]
• マルチビタミンミネラルとの同時摂取で不安、抑うつ、精神的ストレスが減少する^出典[10]
• 起床時の眠気の強さが減少する^出典[11]

筋力の低下や気分の落ち込み、睡眠の質の低下などが気になる方には、トンカットアリの摂取が役立つかもしれません。

トンカットアリはテストステロンを増やす成分として広く注目されていますが、市販のサプリメントでは含有量が十分でない場合も。効率的にトンカットアリの成分を摂れるサプリメントとして、ぜひLJ100を活用しましょう。

テスノア

テスノアは、ザクロ由来のプニカラギンを3.5％、カカオ由来のテオブロミンを0.5％含む規格化サプリメントです。

どちらの成分も強力な抗酸化作用を持つため、過剰な活性酸素の働きを抑え、酸化ストレスを減らすように働くでしょう。テストステロンの合成場所である精巣を保護できれば、テストステロンの分泌能力も高まり、活力の増加も見込めそうですね。

テスノアの摂取によるテストステロンの増加は、20代の若者から70歳の高齢者まで、幅広い年代で確認されています^{出典[11]出典[12]出典[13]}。どの年代の男性においても、テストステロンの増加例が確認できているのは心強いですね。

テスノアの摂取では、活力に関係する効果として主に次のようなものが確認できています。

• 握力および筋肉量の増加^出典[11]
• 性行為全体の満足度を評価する国際勃起機能指数（IIEF-5）におけるスコア改善^出典[13]
• 睡眠の質を主観的に評価するピッツバーグ睡眠質問票（PSQI）におけるスコア改善^出典[13]
• ストレスを主観的に評価する知覚ストレス尺度（PSS-10）におけるスコア改善^出典[12]
• 疲労感を主観的に評価する多次元的疲労尺度（MFI）による身体的・精神的疲労感の軽減^出典[13]

性機能面のほか、身体面や精神面においてもさまざまな効果が期待できることが分かりますね。

いずれの研究においても、おおむね8週間以上の摂取で効果が見られているため、テスノアを試す際にはまず2か月を目安に続けて飲んでみましょう。

テストフェン

テストフェンは、カレーのスパイスとして有名な種子、フェヌグリークを原料とするサプリメントです。フェヌサイドと名付けた一連のサポニン化合物グループを50％以上含むものとして規格化されています。

サポニンは強力な抗酸化物質として機能するほか、食後高血糖を抑える働きも確認されています^出典[14]。糖質の摂りすぎによる血糖値の急上昇では活性酸素が大量に発生し、酸化ストレスとして精巣を傷付けてテストステロンを大きく低下させることも^出典[15]。血糖コントロールをサポートするアイテムとしても、テストフェンが役立つ可能性がありそうですね。

フェヌグリーク、およびテストフェンによるテストステロンの増加は、平均年齢約23歳の集団にも^出典[16]、43～75歳の中高齢の男性にも見られています^出典[17]。

活力の面では、性欲の増加がフェヌグリークの摂取により見られています^出典[20]。またテストフェンを摂取したケースでは、男性更年期障害の症状を調査するAMS調査票におけるスコアで、性機能面のほか、筋力や疲労のような身体面においても改善が見られていました^出典[18]。

さらにはフェヌグリーク種子混合抽出物を摂取したケースでは、勃起力の向上のほか、ストレスを測定する知覚ストレス尺度-10（PSS-10）におけるスコアの改善も確認できています^出典[19]。

テスノアやLJ100と同様に、性機能面、身体面、精神面とあらゆるコンディションを網羅的に整えられるサプリメントとして、テストフェンが役立つ可能性がありそうですね。

プリマビエ

プリマビエは、ヒマラヤ山脈で採取できる、天然の腐植土と植物性有機物の混合物（シラジット）を精製したものです。ヒマラヤの岩からの浸出液には、ミネラル、ハーブの有効成分、フルボ酸をはじめとする有機酸などが高濃度に濃縮されています。

とくにフルボ酸は強力な抗酸化作用を持つことに加え、ミネラル類の細胞への輸送を助けたり、新陳代謝を活発にして体内のエネルギー産生を促したりする効果が確認されています^出典[20]。

テストステロンの合成や分泌には、亜鉛やマグネシウムなど、複数の必須ミネラルが関係しています。テストステロンの体内量を維持するための成分として、豊富なミネラル、およびミネラルの輸送効率を高める働きを有するフルボ酸は役立ちそうですね。

また、フルボ酸のエネルギー産生を促す効果を活かせば効率よく体脂肪を燃やせる可能性があります。実際にシラジットの摂取により体重やBMIの減少が見られた例が確認されており^出典[21]、ダイエットのサポートとしても活用できるでしょう。

肥満により増えすぎた脂肪組織からは、テストステロンを減らすように働く炎症物質や酵素が分泌されるため^出典[22]、減量も活力を高めるためには重要です。プリマビエは体重管理のサポートにも役立つ可能性がありそうですね。

プリマビエの摂取では、テストステロンを増やす効果に加え^出典[23]、筋力を増やしたり筋疲労を軽減したりする効果が確認できています^出典[24]。トレーニングと併せてプリマビエを摂ることで、筋肥大の効率化やトレーニングのパフォーマンスを高める効果などが期待できるでしょう。

マカ

テストステロンを増やす効果は確認されていませんが、男性の活力を高めるために役立つ可能性の高いサプリメントとして、マカも紹介しましょう。

マカは黄色や赤、紫など、鮮やかな色が特徴的なアブラナ科の植物で、カブに近い見た目をしています。栄養価の高さからスーパーフードと呼ばれることもありますね。

亜鉛やカルシウムのようなミネラルのほか、血流改善効果のあるアミノ酸のアルギニンや、抗酸化作用を持つポリフェノールのアントシアニン、イソチオシアネート、グルコシノレートなどが豊富^出典[25]。

マカの摂取では、性欲をはじめとする性機能全般の向上が、アリゾナ性体験尺度（ASEX）をはじめとする複数の質問票におけるスコアの改善から確認できています^{出典[26]出典[27]}。

さらに女性のシャトルランの成績や、男性のサイクリングの成績など、とくに持久力パフォーマンスが向上しやすいことも複数の研究で明らかに^{出典[28]出典[29]}。

なお、テストステロンを増やす効果は認められていませんが、マカは動物実験において、高脂肪食による体重増加を抑えるように働くことが分かっています^出典[30]。ヒトにおいても体重増加を抑制できれば、肥満によるテストステロンの減少を抑える効果も得られるかもしれませんね。

マルチビタミンミネラル

最後に紹介するのはマルチビタミンミネラル。テストステロンの合成や分泌に関わるミネラルの不足を補うためのサプリメントです。

たとえば次のようなビタミンやミネラルは、テストステロンの合成や分泌に関わりがあることが判明しています。

これらの基本栄養素が不足すると、十分にテストステロンを合成できなくなる可能性があります。

実際に亜鉛やビタミンDの不足が見られたケースでは、テストステロンの体内量も減少していました^{出典[34]出典[35]}。テストステロンの分泌能力を保つためには、これらの栄養素を十分に摂る必要がありそうですね。

一方で、普段の食事からこれらの栄養素を不足なく摂れている場合には、マルチビタミンミネラルによるテストステロンの増加や、活力の向上は起こらない可能性が高いため注意が必要です。

基本栄養素からは、テストステロンを「さらに増やす」効果は得られず、テスノアやLJ100のような、希少成分を摂れるサプリメントの方が適している可能性があります。

自身の食習慣を振り返り、欠食や偏食の傾向がある場合には、ぜひ基本栄養素の充足のため、マルチビタミンミネラルを活用してみましょう。

性欲減退や筋力の低下、無気力など、活力の低下に悩んでいる場合には、テストステロンを増やしやすくするサプリメントの継続が役立つ可能性があります。

有効成分の一定量以上の含有が保証された規格化成分を中心に、自身の目的に合うサプリメントを探して摂取を継続してみましょう。生活習慣の見直しを併せておこなうことで、より効率的に活力アップの効果が期待できます。

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