若いころに比べてスムーズに勃起できなくなった、勃起時の硬さを維持しづらくなった、などの悩みを抱えていませんか？　若いころのような勃起力を取り戻したいと考えている方も多いでしょう。

勃起力の向上には、2つのキーワード「テストステロン」と「血流」の改善が重要です。まずはこの2つの要素と勃起力との関係を確認しましょう。

テストステロンを増やす

勃起力を高めるためのカギのひとつが、男性ホルモンのテストステロン。性欲や勃起力のような性機能面を支える役割があり、主に精巣から分泌されています。

性行為中の勃起には、性的興奮を受けて脳から出される勃起の指令が必要です。テストステロンには性的興奮と勃起を連動させ、勃起のタイミングを調整する役割があります^出典[1]。十分な興奮があっても、テストステロンが極端に少ない状況では興奮と勃起が連動せず、立ちが悪くなる可能性もあるでしょう。

中高齢の方では、若いころよりも勃起力が落ちたという感覚が少なからずあるのではないでしょうか。それもそのはず、実はテストステロンの体内量は20代がピーク。30歳を過ぎれば、テストステロンは年に1％ずつ減少し^出典[2]、35～40歳を過ぎたころには減少ペースがさらに上がり、年1～3％までなるというデータも^出典[3]。

さらにテストステロンは加齢のほか、暴飲暴食や睡眠不足、運動不足などの生活習慣の乱れによっても減少します。これらの乱れは活性酸素の大量発生を招きやすく、酸化ストレスとしてテストステロンの分泌場所である精巣を傷付けてしまうのです。

年齢が上がるほど、社会や家庭での役割が複雑化し、生活リズムの乱れから暴飲暴食や夜更かしの問題が起こりやすいものです。中高齢以降の勃起の問題には、生活リズムの乱れも関係している可能性がありそうですね。

加齢によるテストステロンの減少は誰しもに訪れるもの。しかし生活習慣のケアを徹底すればテストステロンの減少を防ぎ、体内量を回復させることもできるでしょう。

血流を改善する

勃起力の維持には血流も重要。勃起時に陰茎が硬く大きくなるのは、陰茎の血管が拡張し、そこへ大量の血液が流れ込むためです。血流が悪い状態ではスムーズに血液を集められず、勃起時の陰茎を大きく保つことも難しいでしょう。

血流は血管と血液の状態で決まります。拡張能力の高いしなやかな血管と、流れやすいサラサラの血液を保つことで、血流の低下を防ぐことが重要です。

たとえば血液の状態を悪くするものとして、過剰な脂質や糖があります。高脂質食品や高糖質食品により血中に脂質や糖が増えすぎると、血液はドロドロになってしまうでしょう。

高血糖や高コレステロール血症では血管にもダメージが入ります。高血糖状態では活性酸素が大量に発生するため^出典[4]、酸化ストレスとして血管を傷付けたり、血管拡張作用のある物質である一酸化窒素（NO）を減らしたりして^出典[5]、血管のしなやかさを失わせてしまうのです。

また、高コレステロール血症では血中の過剰なコレステロールが酸化され、血管内皮に潜り込んでしまうため、動脈硬化の原因になる場合もあるでしょう。

実際、脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病で見られる血行不良は、過剰な活性酸素によるNO不足とも関連があると言われています^出典[5]。これらの生活習慣病により心血管疾患のリスクが高まれば、EDのリスクもさらに上がります^出典[6]。

暴飲暴食や運動不足などは生活習慣病の大きなリスク因子。血流を良好な状態に保つためにも、生活習慣のケアを徹底する必要がありそうですね。

勃起力を高めるためにはテストステロンの回復と血流の改善が重要。どちらも生活習慣のケアが効果的です。

ここからは勃起力をあげるために役立つとされる取り組みを10種類紹介します。日々の過ごし方を振り返り、課題がある項目についてはなるべく早く取り組んでみましょう。

腹八分目で食べ過ぎ防止

血行不良やテストステロンの減少の原因になる酸化ストレス、これは肥満や糖尿病、脂質異常症などでとくに大きく増えてしまいます。これらを改善するためには食べ過ぎを避け、カロリーコントロールを意識する必要があるでしょう。

日々のカロリーオーバーで増えすぎた脂肪組織が炎症を起こすと、活性酸素やアロマターゼといった、テストステロンを減らすように働く物質の産生量が増えてしまいます^{出典[7]出典[8]}。食べ過ぎにより糖質や脂質の摂取量が過剰になれば、糖尿病や脂質異常症のリスクも高まり、さらに活性酸素が増えやすくなるでしょう。

過剰な活性酸素による酸化ストレスは、血管においても精巣においても好ましくないため、食事量を適正に保つことが重要と言えそうですね。

体重管理には運動や筋トレも有効ですが、BMIが25kg/m²以上の肥満体型である場合にはやはり日頃の食べ過ぎを疑う必要があるでしょう。肥満の男性による減量でテストステロンが回復したケースも確認されているため^出典[9]、まずは体重の適正化のため、食事量を意識して減らしてみましょう。

カギとなるのはやはり腹八分目です。満腹になるまで食べることが癖になっている方はまず、もう少し食べられるなと感じる程度で食事を切り上げることを意識しましょう。

また、外食では明らかに多い量の注文を避けることも重要です。ラーメンの替え玉、丼ものの大盛注文、ラーメンとチャーハンのセット注文、無料のライスやパンのおかわりなどは、カロリーを摂りすぎやすいため要注意。酸化ストレスを減らしてテストステロンと血流を守るためにも、これらの食べ方からは卒業した方がよさそうですね。

甘いお菓子やジュースを控えよう

食べ過ぎに関連して、摂取を控えるべきものとして甘いお菓子やジュースについても触れておきましょう。

ケーキやドーナツを毎日のように食べていたり、水分補給代わりに炭酸ジュースを飲んでいたりしていませんか？これらの摂りすぎは当然ながらカロリーオーバーのリスクを高めるため、お菓子やジュースの摂取頻度が多いほど、太りやすくなると言えるでしょう。

また、これらの食品には糖質が非常に多く、血糖値を急激に上げる性質がある点にも注意が必要です。

血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるためのホルモンであるインスリンが大量に分泌され、今度は血糖値が急激に下がります。血糖値の急変動（血糖値スパイク）では動脈硬化のリスクが高まるほか、大量の活性酸素も発生^出典[4]。

もちろん高血糖状態では血液もドロドロになります。甘いものによる血糖値スパイクは、テストステロンにも血流にも悪影響を与えることが分かるでしょう。

清涼飲料水のような砂糖入り飲料の摂取量が増えるほど、テストステロンの減少リスクが高まるというデータや^出典[10]、高血糖状態に陥りやすい糖尿病男性のEDリスクは、糖尿病でない男性の約3.5倍にもなるとの統計も確認されています^出典[11]。

小腹が空いたときの間食は、小魚やナッツのような甘くないものに置き換えることをおすすめします。ジュースは特別な日にのみ楽しむものとして、普段の水分補給は水やお茶のようなノンシュガーのものにすべて切り替えましょう。

ジャンクフードから定食式の食事へ

食事面でもう一点気を付けたいことが、栄養不足を防ぐことです。さまざまな食品から不足なく栄養補給をおこなうことは勃起力を維持するためにも重要。なぜなら勃起に関わるテストステロンの合成や分泌には、ビタミンやミネラルといった不足しやすい栄養素が関係しているから。

テストステロンの分泌に関わる栄養素として、とくに意識したいのは亜鉛とビタミンD。どちらも不足するとテストステロンにも減少が見られやすいことが分かっています^{出典[12]出典[13]}。

亜鉛は赤身の肉や魚、貝類、ナッツなどから、ビタミンDは魚類やきのこ類などから効率よく摂取できるため、勃起力を高めたい場合には摂取頻度を増やすとよいでしょう。

野菜や果物からは抗酸化ビタミンのビタミンA、C、Eをはじめ、カロテノイドやポリフェノールなど、酸化ストレスを減らすために役立つさまざまな抗酸化物質を摂取できます。

ビタミンやポリフェノールの摂取不足は、テストステロンの分泌を促す脳からの指令効率を落とすことも分かっているため^出典[14]、野菜や果物の不足を防ぐことも重要と言えそうですね

一人暮らしの忙しい男性が摂りがちなジャンクフードやインスタント食品からは、これらの栄養素をほとんど摂取できません。外食では野菜や魚を摂れる定食形式のメニューを選びましょう。総菜の購入では、野菜料理を1食につき1品以上は用意することをおすすめします。

こまめに立ち上がって座りっぱなし防止

次に運動面の取り組みについて見ていきましょう。運動習慣がなく、デスクワーク中心で椅子に長時間座りっぱなしだったり、休日は自宅でゴロゴロと過ごすのが当たり前になっていたりしませんか？

椅子に座りっぱなしの生活では精巣が圧迫されダメージを受けやすいため、テストステロンを減らしたり、勃起力を落としたりする原因になりやすいと考えられているのです。

たとえばテレビを座って1日5時間以上視聴する男性は、長時間視聴をしない男性よりもテストステロンが低いことが分かっています^出典[15]。

また、テストステロンが少ないグループでは1日の歩数が4000歩と少ない方が多く、1日の歩数が1000歩増える毎に総テストステロンが7ng/dL増えるというデータも確認されています^出典[16]。

座りっぱなしを避けてこまめに歩くことで、精巣を守る効果が期待できそうですね。

なお、ウォーキングのような有酸素運動を取り入れることは重要ですが、自転車の利用には要注意。サイクリングのような股間の圧迫を伴う運動は、性器のしびれやEDとの関連が深いことが判明しているのです^出典[17]。勃起力を維持したい場合には、サイクリングは避けた方がよさそうですね。

自宅の筋トレでテストステロンアップ

より積極的にテストステロンを増やしたい場合には、筋トレの取り入れがおすすめ。男性においては激しい筋トレの直後にテストステロンが大きく増えることが分かっており^出典[3]、継続によりテストステロンを増やしやすい体質になりやすくなる可能性があるでしょう。

テストステロンには筋肉の合成効率を高める効果も確認されています。いわゆる筋トレが筋肉の増加に役立つのはこのためとも考えられるでしょう。筋肉は脂肪よりもエネルギー消費の多い組織のため、筋トレによる筋肉の増加は、太りにくい体を維持するためにも役立つでしょう。

筋トレ経験の少ない方は、まず自宅でできる腕立て伏せやスクワットなどから始めることをおすすめします。

より高い効果を期待したい場合には、器具不要の運動として高強度インターバルトレーニング（HIIT）もおすすめ。HIITは高い負荷のかかる短時間の運動と休憩を交互におこなうもので、体を鍛えたり脂肪を燃焼させたりする効果が高いとされているのです。

35～40歳の男性30名が8週間、HIITに取り組んだケースではテストステロンが36.7％も増えたことが確認されています^出典[18]。

実は筋トレにおける筋肉の使用域が多いほど、また高負荷であるほど、テストステロンはより増えやすくなることも分かっています^{出典[19]出典[20]}。短時間に全身へ高い負荷をかけるHITTは、テストステロンを増やすための運動として適していると言えそうですね。

7時間以上眠って睡眠不足を解消

睡眠不足はあらゆる健康リスクを高めることで知られており、EDのリスクにも影響する可能性があります。

短時間睡眠とEDとの関連が高いことを示す研究は増えており、原因としてテストステロンへの影響とNOへの影響が指摘されています^出典[21]。

まずテストステロンですが、テストステロンの分泌量は睡眠中に大きく増えることが分かっています^出典[22]。そのため短時間睡眠ではテストステロンを増やす時間を十分に取れず、結果としてテストステロンの体内量を減らしてしまう結果になりやすいでしょう。

テストステロンの分泌の力が高いはずの若い男性でも、5時間睡眠を1週間続けると血中テストステロンが10～15％減少するというデータも得られています^出典[23]。

また、睡眠時間が平均6.1時間と短めのグループでは、睡眠時間が平均7.7時間のグループよりも血管拡張反応が弱いことが分かっています。睡眠不足ではNOの利用効率が下がる可能性が指摘されているため^出典[24]、EDへの影響も大きいと言えそうですね。

7時間未満の睡眠では、肥満や生活龍看病のリスクも高まります^出典[25]。夜更かしを避け、早めに眠って7時間以上の睡眠時間を作れるよう、夕方から夜にかけての過ごし方を調整してみましょう。

アルコールはウイスキーのダブル1杯まで

アルコール飲料の摂りすぎはテストステロンにも血流にもよくありません。

大量飲酒が習慣化すると、体内の抗酸化力が落ちたり^出典[26]、テストステロンの分泌を促すホルモンを十分に合成できなくなったりして^出典[27]、などによりテストステロンが減りやすくなることが分かっているのです。

またお酒もカロリーのある飲み物であり、とくにビールや日本酒には糖質も豊富です。おつまみの量が増えればさらにカロリーや糖質を多めに摂ることになり、血液がドロドロになりやすくなるほか、肥満のリスクも高まるでしょう。

アルコールと性ホルモンの関係を調べた論文では、性ホルモンへの影響が出にくい量として、1週間に7単位、1日1単位未満（純アルコール換算で1日20g未満）までと示されています^出典[27]。

お酒の純アルコール量は、お酒の量とアルコール度数、さらにアルコールの比重「0.8」を掛け合わせて計算できます。アルコール度数5％のビールでは500ml、40％のウイスキーであれば約60mlが1日の目安となるでしょう。

糖質の摂りすぎを防ぎたい場合には、醸造酒のビールよりも、糖質を含まない蒸留酒のウイスキーがおすすめ。低糖質の枝豆やキムチのようなおつまみとともに、お酒は少量をゆっくり楽しみたいものですね。

今すぐ断煙

タバコを吸っている方、勃起力をあげるために今すぐ断煙しましょう。

タバコの煙が体に悪いことはよく知られていますが、男性機能において最も問題となるのが、タバコの煙に含まれる有害物質により活性酸素が大量に発生すること^出典[28]。酸化ストレスが血管にダメージを与えて血管を硬くするため、血流が滞り勃起力を低下させてしまうのです。

喫煙習慣は血管拡張作用のあるNOの生成量を減らすことでも知られているため^出典[29]、勃起時の血管拡張もより難しくなるでしょう。

動物実験ではありますが、タバコの煙を吸うことにより、マウスの血圧は約1.3倍に上昇、さらにNOの減衰速度が約1.2倍に増加し、血管拡張時の血管の広がりが約19％も低下したことが報告されています^出典[30]。タバコの煙による血流への影響がいかに大きいかが分かりますね。

ヒトの喫煙習慣と勃起不全における10の研究を分析した論文では、EDのリスクは1日の喫煙本数が増えるほど、また喫煙期間が長引くほど、より高まると述べられています^出典[31]。

タバコによる悪影響を減らすためには禁煙が一番。成功させるためには徐々に本数を減らしていく減煙法より、ある日を境に一気にやめてしまう断煙法が効果的とされています。

とはいえ、自身の意思のみによる禁煙では挫折の可能性も高いようです。不安な場合には禁煙の成功率を高めるため、禁煙外来や禁煙薬の助けを借りてみましょう。

ストレス解消でテストステロンの減少防止

現代での生活においては、精神的ストレスは大なり小なり誰しも抱えているもの。しかし強い精神的苦痛や極度の疲労が慢性的に続いている状態では、テストステロンも減りやすくなるほか、血流にも悪影響が出る可能性も。

テストステロンの不足を体が感知すると、脳の視床下部からテストステロンの分泌を指示するためのホルモンが分泌されます。しかし慢性的なストレス状況下では指示役のホルモンの分泌が邪魔されてしまい、テストステロンを増やしづらくなるのです^出典[32]。

また慢性的なストレス状況下では炎症反応も起こりやすくなるため^出典[33]、活性酸素の発生量も増加^出典[34]。

実際に、ストレスを受けやすい立場にある病院の研修医のテストステロンを調べたところ、同じ病院のほかの職種の方の平均値より約42.7％も低かったとのデータが得られています^出典[35]。

さらに慢性的なストレスは、脳卒中や心臓発作のような動脈硬化性疾患のリスクを高める可能性があるとも指摘されています^出典[33]。

もちろん、これらのテストステロンや血流への悪影響はストレス管理により軽減できます。職場や家庭の環境を変えることは難しいかもしれませんが、十分な睡眠を取ることでストレスを減らしたり^出典[36]、気晴らしの趣味を適宜取り入れたりして、メンタルケアの徹底に努めたいものですね。

ブラックＶキューブで陰茎の血流アップ

最後に紹介したいのが、勃起力を高める効果が期待できるサプリメントです。陰茎の血流を改善したい場合には、クラチャイダムの有効成分であるジメトキシンフラボンを5%以上含有するように規格化された「ブラックVキューブ」がおすすめです。

クラチャイダムは「タイのバイアグラ」と呼ばれるほど、勃起力の改善や性機能の回復への効果が高い食品として古くから知られていたようです^出典[37]。

バイアグラとはEDの治療薬として用いられる薬剤であり、PDE5の働きを抑える効果が確認されています。PDE5は血管拡張物質であるサイクリックGMPを阻害するように働くため、バイアグラの摂取により血管拡張物質の量が維持され、より勃起しやすくなるのです^出典[38]。

クラチャイダムにも、バイアグラと同様にPDE5の働きを抑える効果が確認されているため^出典[39]、バイアグラに似た効果が期待できると考えられそうですね。

クラチャイダム抽出物を100mg30日、90mg2か月、摂取したケースでも、それぞれ勃起機能の改善や性交満足度の向上、陰茎の反応時間の短縮などが確認できています^{出典[37]出典[40]}。

PDE5阻害効果のある植物由来の成分は複数確認されていますが、クラチャイダムはとくに効果が強いものとして知られています^出典[41]。ぜひクラチャイダムを効率よく摂れるブラックVキューブを継続摂取して、勃起しやすい体質づくりをサポートしましょう。

勃起力を高めるためにはテストステロン量の回復と、血流の改善が重要です。どちらも生活習慣のケアにより効果が見込めるため、食事や運動、睡眠、ストレス管理など、この機会に日々の暮らし方を見直してみましょう。

今回は改善策として10の取り組みを紹介しましたが、課題が多すぎてどれから取り組めばよいか分からないという方もいるでしょう。また取り組みを始めてすぐに効果を実感できるものではなく、基本的に数か月単位での継続が必要なため、効果が出るまではこの取り組みでよいのかと不安に感じることもあるかもしれません。

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