中折れの原因は食事にアリ!?7つの対策で勃起力UP
2025年8月28日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

中折れが起こりやすい原因は?

中折れとは、性行為の挿入中、射精するまでに勃起の硬さを維持できなくなること。勃起力の低下と射精遅延の問題が、中折れの主な原因となるでしょう。

まずは中折れの原因として考えられるものについて、身体、精神、自慰行為、それぞれの問題ごとに詳しく説明します。

 

1:身体的要因

中折れの原因のひとつである勃起力の低下は、テストステロンの減少や血流の悪化を原因としている可能性があります。

テストステロンとは男性ホルモンの一種です。一般に勃起は性的興奮にともない起こるものであり、テストステロンはこの性的興奮と勃起とを連動させるように働くのです出典[1]

しかしテストステロンは加齢とともに減少するホルモン出典[2]。加齢にともなうテストステロンの減少を原因とする性腺機能低下症では、勃起力や性欲の低下がよく見られます。さらに暴飲暴食や運動不足、睡眠不足などもテストステロンを減らします。生活リズムが乱れている方ほど、勃起力も落ちやすく、中折れしやすくなると言えそうですね。

また、勃起では性的興奮により陰茎の血管が拡張し、そこへ大量の血液が流れ込むことで太さと硬さが生まれます。血管と血液の状態が悪いと血流が低下し、スムーズな勃起も難しくなるでしょう。

血管にダメージを与えるもののうち、とくに重要なものに、過剰な活性酸素により生じる酸化ストレスがあります。暴飲暴食や夜更かしなどは酸化ストレスを増やす原因にもなるため、血管が傷付き硬くなり、血流が低下しやすくなるでしょう。

また食べすぎによる糖や脂質の過剰摂取や、水分不足などでは血液がドロドロになりやすく、さらに血流が悪化する可能性も。

中折れの身体的要因を取り除くためには、生活習慣のケアにより、テストステロンや血流の問題を解決する必要がありそうですね。

 

2:心理的要因

中折れの原因として、強い緊張や不安によりセックス中の興奮や射精が難しいケースも考えられるでしょう。

性的な興奮のしやすさは精神状態の影響を受けます。たとえば性機能障害とうつ病との関連を分析した論文では、EDとうつ病や不安との間に強い関連があると述べられています出典[3]。極度の緊張、不安、気分の落ち込みなどがある状態では、性的に興奮することも難しくなるでしょう。

うつ病や不安障害を患う場合には治療が優先されますが、性行為の進め方に自信がなく緊張していたり、失敗しないかと不安に感じたりする気持ちが強い場合には、一度パートナーと話し合う機会を設けてもよいかもしれません

性行為に対する不安や緊張は、多かれ少なかれ相手も持っているはず。話し合いにより相手と気持ちを共有し合えば、より楽な気持ちで性行為に望めるようになります。

十分に勃起できず、満足のいく性行為にならなかった場合の互いの気持ちをフォローするためにも、事前の相談は重要です。パートナーとの関係性の悪化は、勃起不全の原因になることもあるため出典[4]、相手との信頼関係を作ることも中折れ対策のひとつとして重要です。

パートナーとの話し合いによる解決が難しい場合には、専門家のカウンセリングが役立つ場合があります。認知行動療法やリラクゼーションなどは、射精遅延の治療として用いられることも出典[4]

不安や緊張、抑うつなどの状態をコントロールして、中折れのリスクを減らしましょう。

 

3:自慰行為の問題

テストステロン、血流、心理状態などに問題がないにもかかわらず、性行為中に中折れが起こる場合があります。ここでは挿入できたものの射精に至らず勃起を維持しきれない、いわゆる射精遅延と呼ばれるケースについて考えてみましょう。

挿入後では通常、膣内での刺激を受けて射精しますが、性行為での刺激を物足りなく感じ、十分に興奮できないケースがあります。普段の自慰行為において、膣内では再現できないような特殊かつ激しい刺激を加えていることが、射精遅延の原因になることが少なからずあるようです。

不適切な自慰行為は、とくに強い刺激を求めがちな思春期に習得し、その後の自慰行為のスタンダードになってしまう場合があります。主に次のようなものは通常の性行為では再現が困難な刺激であり、射精遅延のリスクを高め、中折れを生じやすくする可能性があるでしょう出典[5]

  • 強グリップ
  • ピストンをしない運動
  • 床オナのような手を使わない圧迫や摩擦
  • 足ピンのようなセックスで難しい体位での自慰
  • 暴力的・支配的なポルノ出典[6]

実際、射精遅延に悩む男性では、パートナーとの性行為とは大きく異なる自慰を好む傾向が強いようです出典[7]

通常の性行為での刺激で中折れすることなく射精まで至るためには、普段の自慰の刺激を、性行為に即した、適切なものへと慣らしていくことが重要と言えそうですね。

中折れ対策に効果的な食事法7選

中折れのうち、テストステロンの減少や血流の低下のような身体的要因を理由とするものについては、生活習慣のケアにより改善できる可能性があります。

禁煙や飲酒、睡眠時間の確保なども重要ですが、今回は食事からのアプローチについて紹介します。毎日の食事の摂り方を見直すことで勃起力を高めることができれば、中折れもしづらくなるでしょう。

中折れの対策に役立つ食べ方を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

食事を抜かず3食規則正しく

食事の内容にこだわる前に、まずは1日3食、規則正しく食べることを心掛けましょう。食事での食べすぎや栄養不足を防ぐため、朝食、昼食、夕食を決まった時間に欠かさず摂ることは重要です。

たとえば朝食。忙しい朝の時間帯には朝食を摂ることを難しく感じ、飲み物だけで済ませたり、朝食を丸ごと抜いたりする場合もあるでしょう。しかし朝食の摂取頻度が低いほど、肥満のリスクが高まることが判明しているのです出典[8]

肥満では増えすぎた脂肪組織の炎症により、活性酸素が増加します出典[9]。さらにテストステロンを別のホルモンに変換する酵素が増えるとも考えられており出典[10]、テストステロンがさらに減りやすくなるでしょう。

BMIが上がるほどテストステロンが減少するという逆相関の関係や出典[11]、EDに悩まされている男性の約79%がBMI25kg/m²以上の肥満体型であったとのデータも確認されています出典[12]中折れのリスクを減らすためには、肥満の防止や減量が重要であることが分かるでしょう。

夜食を食べたり夕食の食事量が多すぎたりする場合も要注意。同じカロリーでも午前8時よりも午後8時の摂取の方が食後のエネルギー消費量が低いことが分かっています出典[13]夜の食べ過ぎは太りやすいと言われるのも納得ですね。

朝食を食べること、夜遅くの食事や夜間の食べ過ぎを避けること。適切な食事リズムのため、まずはこの2点を意識してみましょう。

 

外食での大盛注文や無料のおかわりを避けよう

食事リズムが整ったら、次に食事量を調整してカロリーコントロールをおこないましょう。

太りすぎの方では毎回の食事で、満腹になるまで食べる癖がついている可能性があります。必要なカロリー以上を摂りすぎないよう、腹八分目の感覚で食事を切り上げられるようトレーニングしてみましょう。

とくに食べ過ぎが起こりやすいのが外食。次のような食べ方では1食で1,000kcalを超えることも珍しくないため、肥満による勃起力の低下を防ぎたい場合には意識して避けることをおすすめします。

  • 丼や麺類の大盛注文
  • 揚げ物をトッピングした丼やカレー(天丼、カツカレーなど)
  • ラーメンとチャーハンのセット注文
  • ライスやパンの無料おかわり

また、自身にとってどれくらいのカロリーが一食分として適切か把握しておくと、外食や総菜を購入するときの指標になります。

一般的な男性のエネルギー摂取量として、日本人の食事摂取基準(2025年版)を参考にしましょう。男性の活動量「ふつう」では18~29歳で2,600kcal、30~49歳で2,750kcal、50~64歳で2,650kcalが推定エネルギー必要量として示されています出典[14]。間食を加味すると、1食あたり約800~850kcal程度が適切と考えられそうですね。

なお、先程の避けたいメニューはカロリーに加え、糖質の摂りすぎを起こす点でも危険です。糖質の摂りすぎによるデメリットについては次の項目で説明しましょう。

 

甘いお菓子やジュースをやめる

主食の摂りすぎ以外に注意したいのが、ケーキやドーナツのような甘いお菓子、そして炭酸ジュースやエナジードリンクなどの砂糖入り飲料の摂取量です。

高カロリーなお菓子やジュースはもちろん肥満の原因になります。しかし中折れリスクにおいては肥満以上に、糖質の摂りすぎがもたらす血糖値の急変動(血糖値スパイク)に警戒すべきでしょう。

糖質を摂りすぎると血糖値が急激に上昇し、血糖値を下げるホルモン、インスリンが大量に分泌されます。体はインスリンの作用により血中の糖を肝臓や筋肉、脂肪へと蓄えるため、血糖値が今度は急激に低下するのです。

血糖値スパイクの問題は、活性酸素を大量に発生させることにあります出典[15]過剰な活性酸素は精巣にも血管にもダメージを与えるため、テストステロンの減少、血流の低下、どちらも原因にもなり得るでしょう。

糖質摂りすぎによる性機能への影響は、次のような論文の結果で確認できるでしょう。

75g経口ブドウ糖負荷試験により、男性の平均テストステロン濃度が24.7%低下出典[16]
砂糖入り飲料を飲む習慣がある方ほど、EDのリスクが高い出典[17]
糖尿病男性のEDの有病率は、糖尿病でない男性の約3.5倍出典[18]

糖質の摂取量を減らすことで血糖値スパイクを防ぎやすくなります。普段の水分補給はすべて無糖の水や炭酸水、お茶などに切り替え、お菓子はナッツやスルメのような甘くないものへ切り替えましょう。

 

ジャンクフードを控えて定食料理を増やそう

次に注意したいのが、手軽に食べられる調理済み食品、ジャンクフードの利用です。主に次のようなものが一般にジャンクフードと呼ばれています。

  • ハンバーガー
  • フライドポテト
  • カップ麺・即席麵
  • 冷凍ピザ
  • スナック菓子

ジャンクフードの摂りすぎにより太りやすくなることは想像しやすいでしょう。しかし中折れのリスクにおける問題は、これらのジャンクフードからビタミンやミネラル、ポリフェノールなどをほとんど摂取できないことにあります。

ビタミンやミネラル、ポリフェノールは、テストステロンを増やすためにも出典[19]、血流を改善するためにも重要です。

たとえば抗酸化ビタミンやポリフェノールは抗酸化物質として機能し、酸化ストレスを減らして精巣や血管を保護するように働きます。抗酸化物質には、血管を拡張させる重要物質、一酸化窒素(NO)の分解を防ぎ、また増えやすくする効果もあるため出典[20]さらに血流を改善しやすくなるでしょう。

ED患者では血中の抗酸化ビタミンの濃度が低いほど、EDが重症化するとの関連が見られています出典[20]ジャンクフード中心の食事による抗酸化物質の不足が、勃起力を落とす可能性があると考えられそうですね。

また、ビタミンやミネラルのなかには亜鉛やマグネシウム、ビタミンDなど、テストステロンを増やすために役立つ栄養素もあります。とくに亜鉛の少ない状況ではテストステロンの減少が見られるため出典[21]、不足にはとくに気を付けたいところです。

おすすめは、小鉢や汁物が付いており、さまざまな食品を少量ずつ摂れる定食形式の料理です。刺身定食や豚の生姜焼き定食など、揚げ物を避けて選びましょう。惣菜を購入する場合には主食、主菜、副菜をそれぞれ用意し、1食あたり1品以上は野菜料理を入れるようにすることをおすすめします。

 

保存食は加工肉よりも魚の缶詰をストック

一人暮らしで自炊をしている方では、ウインナーやベーコンのような加工肉を用いる方も多いでしょう。冷蔵庫で長期保存ができる便利な食材ではありますが、中折れ防止のために勃起力を維持したい方には不向きと言えるでしょう。

2万人以上の男性の食事と性機能に関する追跡調査の結果、EDの発症リスクは、ウインナーやベーコンのような加工肉や、脂肪の多い肉類の摂取量を減らすことで下げられることが明らかになっています出典[22]

肉を食べる場合には生鮮食品を使用するとともに、脂身の少ない赤身肉を選ぶことで肥満のリスクを抑えましょう。

たんぱく質源となる食品で、長期保存できるものを探している場合には魚の缶詰がおすすめです。いわし、サバ、サケなど、さまざまな種類の缶詰が多様な味付けで販売されているため、飽きずに食べ続けやすいでしょう。

魚からは亜鉛、マグネシウム、ビタミンDなど、テストステロンを増やすために役立つビタミンやミネラルを複数摂取できます出典[23]出典[24]

亜鉛をはじめとするビタミンやミネラルの不足は、精巣への酸化ストレスを増やし、テストステロン濃度を下げやすくすることが分かっているため出典[25]、魚の缶詰から手軽かつ効率的に取りたいものですね。

また、いわしやサバなどに豊富な魚油には抗酸化物質としても機能するω-3系脂肪酸が豊富。継続摂取によりテストステロンを増やす効果も確認されています出典[26]。中折れのリスクを減らしたい場合には、積極的に摂るとよいかもしれませんね。

 

野菜ジュースより野菜そのものを食べよう

惣菜や外食で食事を済ませる方では野菜の摂取が減りがち。手軽に野菜を摂るため、野菜ジュースを代わりに飲もうと考える方もいるかもしれませんね。

確かに野菜ジュースには野菜が含まれていますが、野菜そのものの代わりにはならないため注意が必要です。

野菜ジュースと野菜の決定的な違いは、やはり食物繊維の有無でしょう。便秘予防に重要な栄養素として有名ですが、実は食物繊維には、腸内で食物の糖や脂質、ナトリウムに吸着して排出を促すように働く効果も出典[27]

糖や脂質の摂り過ぎによる血液のドロドロ化や、糖尿病、脂質異常症、高血圧による血管へのダメージを防ぐために、食物繊維が役立つことが分かるでしょう。

糖尿病ではEDのリスクが高まることはよく知られていますが、食物繊維によりⅡ型糖尿病のリスクを減らすことで、間接的にEDのリスクも減らせるとの指摘も存在します出典[28]

また、ジュースとして野菜を飲むと十分な満腹感を得られず、ほかの料理の摂り過ぎに繋がる可能性もあるでしょう。飲みやすい野菜ジュースには食塩や砂糖の添加がされているため、飲みすぎにより血糖値スパイクや高血圧の引き金となることも。

血流の改善には、野菜ジュースよりも野菜そのものの摂取が効果的。サラダや味噌汁、煮物など、さまざまな野菜料理を取り入れて中折れしにくい体質を手に入れましょう。

 

同じ食品ばかり食べすぎない

中折れ対策のために食生活を改めたいという意識が強い場合、抗酸化物質が豊富な食品や、ミネラルを効率よく摂れる食品ばかりを食べようと考えてしまうかもしれません。しかし勃起力を高めたい場合には、食品からの思わぬ悪影響を避けるため、ひとつの食品にこだわりすぎることは避けるべきでしょう。

たとえば大豆製品はマグネシウムや抗酸化物質の摂取源として非常に優秀ですが、大豆由来のイソフラボンの摂りすぎにより、テストステロンが減少する可能性が指摘されています。

通常の摂取ではテストステロンへの影響はないとされているものの、イソフラボンを1日100mg以上摂取した研究では、8件中2件にテストステロンの減少が見られていました出典[29]。影響がないとする研究の方が多いものの、摂りすぎによる悪影響の可能性が否定できないことは覚えておいた方がよさそうですね。

また、魚ではイワシやサバに魚油が豊富であり、抗酸化物質の摂取源としては優れているように見えるかもしれません。しかしサバよりも魚油が少ないサケには、アスタキサンチンと呼ばれる赤い色素成分が豊富であり、こちらも強力な抗酸化作用を発揮することで知られています。

このように、一種類の食品を妄信すると、ほかの優秀な食品を摂る機会を失う可能性もあるのです。

食品のメリットを偏りなく得つつ、摂りすぎによる思わぬデメリットを避けるため、さまざまな食品を偏りなく取り入れましょう。

効果的な中折れ対策と

中折れが起こる原因のうち、身体的な問題である勃起力の低下は、食生活のケアにより改善が可能です。

食べ過ぎによる肥満や血糖値スパイクを防ぎ、勃起力の向上に必要なビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを多めに摂れるような食事を心がけることで、中折れしにくい体質を手に入れましょう。

なお、中折れの原因にはほかにも心理的要因や、不適切な自慰行為を問題とするものもあり、食生活のケアのみでは中折れを防げない可能性もあるでしょう。

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