アスタキサンチンは朝と夜どっち?吸収される摂取方法とは?
2026年4月10日更新

監修者

上級睡眠健康指導士 /NR・サプリメントアドバイザー

関川裕大

睡眠と運動と栄養の3つ面から皆様の健康的なライフスタイルをサポートします。睡眠と運動は特に男性のQoLにおいて非常に重要な役割を果たします。睡眠が不足すると筋肉が付きにくく太りやすくなりますし、運動が十分でない男性は睡眠の質も低下し易いと言われております。そして栄養が不足すると運動効率も睡眠の質も悪化してしまいます。医療に頼らない心と体の健康促進を目指します。

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

アスタキサンチンの役割とは?

「アスタキサンチン」は、サケやエビ、カニなどの甲殻類、さらに微細藻類であるヘマトコッカス藻などに豊富に含まれる天然の赤色色素であり、カロテノイドの一種です。

その鮮やかな赤色は、自然界において過酷な環境から生体を守る重要な役割を担っています。

アスタキサンチンはその独自の化学構造から、極めて強力な抗酸化作用および抗炎症作用を持つことが詳しく論じられています。

アスタキサンチンは脂質二重層の細胞膜を貫通して配置されるという特有の構造により、細胞の内側と外側の両面から活性酸素を捕捉することが可能です。

これにより、​体内で過剰に発生した活性酸素を効率よく中和し、酸化ストレスを軽減することで、アスタキサンチンは全身の健康維持において極めて重要な役割を果たします。

具体的には、血管の柔軟性を保つことによる心血管の健康維持、脳細胞を保護する神経保護作用、さらには脂質代謝やインスリン感受性の向上といった代謝の改善など、その恩恵は多岐にわたります出典[1]

そのため、アスタキサンチンは現代人の全身的な健康増進と疾患予防を支える、極めて有用な機能性成分と言えるでしょう。

 

そもそもアスタキサンチンは吸収されないの?

アスタキサンチンは様々な健康効果があるため、しっかりと摂取したい成分です。

残念ながら、「全く吸収されない」わけではありませんが吸収性は悪く、その効率は摂り方に大きく左右されます。

理由はアスタキサンチンが強力な「脂溶性(油に溶けやすい性質)」の分子だからです。

水には極めて溶けにくいため、空腹時に水だけで摂取しても腸管から体内へスムーズに吸収されにくいという弱点があります。

体内に取り込まれるためには、食事から摂取した脂質(コレステロールやリン脂質)や、消化液である胆汁酸塩と混ざり合う必要があります。

これらが合体して「ミセル」と呼ばれる特殊な構造を形成することで、ようやく吸収可能な状態になるのです。

その後、形成されたミセルが腸の細胞(腸細胞)に取り込まれた後、リンパ管を通って血流に乗り、全身へと運ばれます。このプロセスがあるため、アスタキサンチンの吸収効率は一緒に摂取する食事の脂質に大きく依存します出典[2]

​せっかくのアスタキサンチンを無駄にしないためには、脂質を含む食事中、または食後に摂取するのがベストです。

 

朝?夜?アスタキサンチンはどのタイミングが理想?

様々な健康効果を有するアスタキサンチンを効率よく摂取するためには摂り方が大事になります。

脂質を含む食事中、または食後に摂取するのがベストです。

次に朝、夜のどちらのタイミングで摂取するのが理想的か解説します。

吸収率を最大化する「食後」のタイミング

まず前述した通り、アスタキサンチンは脂溶性の性質があることから、理想的な摂取タイミングは「脂質を含む食事の直後」または「食事中」です。

​実際、健康な成人を対象とした臨床試験でも、サプリメントは食事と一緒、あるいは朝食後に水やぬるま湯で摂取するよう具体的に指示されています。

つまり、空腹時よりも「何かを食べた後」の方が、そのパワーをしっかり吸収できるというわけです。

​せっかくの成分を無駄にしないためにも、毎日の朝食後などを定位置にするのが、エビデンスに基づいた賢い活用法と言えるでしょう。

 

日中の酸化ストレスに備える「朝食後」

アスタキサンチンを効率よく吸収するには食後が良く、食事のタイミングの中でも「朝食後」が理想的です。

2023年にBGG Japan 株式会社の研究グループが発表した論文で、アスタキサンチンを朝食後や昼食後といった日中の早いタイミングで摂取することで、その後の活動に伴う酸化ストレスに対して、あらかじめ血中の抗酸化力を高めて備えることが可能になることが示されています。

​具体的には、日中に浴びる紫外線や、長時間のパソコン・スマートフォン利用(VDT作業))によるブルーライト、さらに身体活動によって生じる活性酸素から細胞を保護する「先回りのケア」ができるようになるのです出典[3]

夜に摂るよりも、ダメージを受ける前の朝食後に取り入れることで、アスタキサンチンが持つ強力な抗酸化作用を効率的に引き出し、現代社会特有の環境ダメージから一日中身体を守る効果が期待できます。

 

アスタキサンチンはどの程度必要?

アスタキサンチンは私たちの健康にとってよい様々な効果をもたらしてくれますが、1日にどのくらいの量を摂取すべきでしょうか?

ヒトを対象とした臨床研究において、アスタキサンチンの推奨される摂取量は、期待する効果や個人の健康状態によって異なります。

現在、研究で主に投与されているのは1日あたり4mg〜20mgの範囲です。

まずはこの範囲内での摂取がひとつの基準となりますが、2025年に中国の齊魯師範学院がまとめた総説では、目的に応じてアスタキサンチンの用量を使い分けることが一般的であると示されています出典[4]

4〜6mg/日といった低用量は抗酸化ステータスの向上や、日常的な運動後のリカバリーを目的とする場合に適しています。

この程度の量でも、身体の酸化ストレスをケアする効果が期待できるからです。

また、持久力パフォーマンスの向上や、炎症マーカー・代謝プロファイルの改善といったより大きな変化を期待する場合には、12〜20mg/日の高用量が用いられることが一般的です出典[4]

4mg(低用量)なら一切れの焼き鮭で達成可能ですが、20mg(高用量)を毎日食事だけで摂るのは少し難しいのでサプリメントと組み合わせるのが良いかもしれません。

 

Q&Aコーナー

アスタキサンチンを1日あたり4〜20mgの範囲で摂取することで健康にとってポジティブな効果を得ることができます。

天然成分とは言っても、摂りすぎなどによる副作用が気になる方もいるでしょう。

アスタキサンチンの摂取に関してよくある質問2つに回答します。

Q. 副作用や過剰摂取の心配はある?

1つ目は「副作用や過剰摂取による悪影響の心配はあるか」との質問です。

天然のアスタキサンチンは非常に安全性が高い成分です。

長年の食経験に加え、数多くの臨床試験でもその安全性が裏付けられており、抗酸化成分の中でも「守り」に長けた、非常にクリーンな存在と言えます。

若年の健康な成人を対象にした研究で、1日に28mgという一般的な推奨量4〜20mgを上回る高用量を摂取した場合でも、重大な副作用や気分の悪化などは報告されていません出典[5]

​ただし、過剰に摂取した場合には、便通の回数が増えたり、便が赤っぽく着色したりするなど病気とは異なる「身体的なサイン」が出ることがあります。

基本的には非常にフレンドリーな成分ですが、自身の体調に合わせて調整するのがベストです。

 

Q. 他のサプリメントと併用しても良い?

2つ目は「他のサプリメントと併用しても良いか」との質問です。

他のサプリメントとの併用は問題ないどころか、組み合わせることで相乗効果が得られる場合があります

例えば、アスタキサンチン(1日2mg)とコラーゲンペプチドを同時に摂取した研究では、肌の弾力性が改善し、コラーゲンやエラスチンを分解してしまう酵素の働きが低下したことが確認されています出典[6]

​アスタキサンチンの強力な抗酸化力が、いわば「盾」となってコラーゲンを守り、肌の構造を維持しやすくしてくれた好例と言えるでしょう。

​アスタキサンチンは脂溶性(油に溶けやすい)ため、DHA・EPAなどの魚油サプリメントや、ビタミンEと一緒に摂るのも効率的です。

​ただし、どんなに相性が良くても「摂れば摂るほど良い」というわけではありません。

もし処方薬を服用されている場合は、念のためかかりつけの医師に相談するのが、スマートで安全なサプリライフのコツです。

 

まとめ

今回はアスタキサンチンを効率よく摂取する方法を紹介しました。

アスタキサンチンは、抗酸化作用と抗炎症作用によって私たちの身体を様々なダメージから守ってくれる心強い成分です。

しかし、脂溶性であるため、効率よく体内に吸収させるには「脂質を含む食事の直後(朝食後や昼食後)」に摂取することが最大のポイントとなります。

目的に応じて1日4〜20mgを目安に取り入れ、日々の疲労回復やエイジングケアに努めましょう。

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