マンガンとは?4つの効果と適切な摂取方法マンガンとは?4つの効果と適切な摂取方法
2022年11月7日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

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マンガンとは?

マンガンとはいったいどのようなミネラルなのでしょうか。まずは、マンガンの概要や体内での働き、マンガンが豊富に含まれる食べ物についてご紹介します。
 

1.どんな栄養素?

マンガンは、人体に必要とされる微量元素(ミネラル)の一種です。マンガンは食事や自ら得られますが、栄養補助食品として摂取することもあります。出典[1]出典[4]

また、マンガンはミトコンドリアの酸化ストレスを軽減させる酵素である、「マンガンスーパーオキシドジスムターゼ (MnSOD) 」の成分でもあるのです。

 

2.体の中でどんな働きをする?

人体にはマンガンが約10〜20mg含まれており、そのうち 25〜40%が骨に存在しています。出典[1]

マンガンは消化管から吸収され、ミトコンドリアが豊富な臓器 (肝臓や膵臓、下垂体) に運ばれ、急速に濃縮されます。出典[4]

また、マンガンは体内で多くの酵素の補因子として存在しており、具体的にはアルギナーゼやピルビン酸カルボキシラーゼ、マンガンスーパーオキシドジスムターゼなどが挙げられます。

これらの酵素の作用により、マンガンは多くの酵素の合成と活性化、さらに体内での糖質や脂質、たんぱく質の代謝のサポート役となるのです。出典[1]出典[2]

 

3.どんな食材に含まれている?

マンガンは野菜類や大豆製品、お茶の葉に多く含まれています。

【マンガンを豊富に含む食品(野菜類・大豆製品)とその含有量(100gあたり)】出典[5]

食品名状態など含有量
ずいき乾燥25㎎
しょうが5㎎
凍り豆腐乾燥4.3㎎
モロヘイヤ1.3㎎

 

【マンガンを豊富に含む食品(お茶の葉)とその含有量(100gあたり)】出典[5]

食品名状態など含有量
玉露(緑茶)乾燥71㎎
煎茶乾燥55㎎

ちなみに、人間は食事から摂取したマンガンの約1〜5% しか吸収できません 。幼児や子供は大人よりもマンガンの吸収率が高いとされています。

さらに、マンガンの吸収率はマンガンの摂取量が少ないほど増加し、摂取量が多いほど減少します。ただし、マンガンの吸収を制御するメカニズムについてはほとんど知られていないのが現状です。出典[1]

 

マンガンに確認されている作用や効果

マンガンは、骨や関節を丈夫にする作用や、関節の痛みを和らげる作用が知られています。

また、マンガンは糖質や脂質、たんぱく質の代謝をサポートする酵素を構成する成分でもあるため、糖尿病予防にも関わっているのです。

1.骨の健康を維持

マンガンは、軟骨や骨の代謝に影響する様々な酵素の成分です。そのため、骨の健康を維持する働きを担っています。また、マンガンは骨の形成だけでなく、骨のミネラル密度を増加させる作用もあるとされています。出典[1]

平均年齢66歳で閉経後の女性59名を対象にした研究によると、亜鉛、マンガン、銅を加えたカルシウム補給が脊椎骨損失にどのように影響するかを2年間調査したところ、これらのミネラルとカルシウムを同時に摂取することで骨量の減少を抑制できることが分かりました。出典[1]

閉経後の女性は、骨粗鬆症のリスクが自然と高まります。将来の骨の健康に備えて、カルシウムと合わせてマンガンの補給も行いましょう。

 

2.強力な抗酸化作用

マンガンは、強い抗酸化作用を持つ栄養素でもあります。

生物が酸素の中で生きていくためには、活性酸素を解毒し、ミトコンドリアを酸化ストレスから守ることが必要です。このとき必要となる酵素の一つとして、マンガンを構成成分とする「マンガンスーパーオキシドジスムターゼ (MnSOD) 」が挙げられます。出典[6]

つまり、私たちにとってマンガンが必須ミネラルとなっているのは、酸素がある地球上で生きていくためでもあるのです。

 

3.関節の炎症を抑制

関節痛などの炎症を抑える働きにも、マンガンが深く関わっています。

マンガンはコラーゲンの生産に関わるミネラルであるため、コラーゲンから作られる軟骨の補修をする作用があるのです。

変形性膝間症の72名の被験者を対象にした研究によると、被験者にグルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸ナトリウム、アスコルビン酸マンガンを6か月間経口投与したところ、52%の被験者に症状の緩和がみられました。出典[7]

これらの成分は、マンガンのサプリによく使用されており、膝などの関節の痛みが気になる人におすすめです。

 

4.糖尿病予防に寄与

マンガンの補給は糖尿病の予防に役立つとされています。

マンガンは糖質や脂質、たんぱく質の代謝に補酵素として関わっています。そのため、マンガンの不足は糖質の代謝に影響を与え、糖尿病を引き起こす可能性があるのです。血液中のマンガン濃度が増減すると、2型糖尿病の有病率が変化することも分かっています。出典[1]

イタリアのサルデーニャで行われた研究では、1型糖尿病と診断された192 名の成人と2型糖尿病と診断された68名、糖尿病でない 59名の成人に対して、血液中のマンガンは、糖尿病でない人 よりも1型 または2 型糖尿病の人の方が有意に低いことが判明しました。出典[1]

糖尿病は自覚症状がないため、普段から予防することが大切です。血糖値のコントロールをするためにも食事やサプリメントでマンガンを補給しましょう。

 

マンガンの摂取方法や注意点

通常、一般的な食生活を送る方ではマンガンの不足や過剰摂取はほとんど起こらないといわれています。しかし、極端な食事制限によってマンガンが不足すると、低コレステロール血症やうろこ状皮膚炎、髪の色素沈着などの症状が引き起こされます。また、多量のマンガンに接触する機会のある溶接や採掘などの仕事をする人の中には、マンガンの過剰による症状が発生しているため注意が必要です。

1.どのくらい摂取すればいい?

1日あたりのマンガンの摂取目安量は以下の通りです。

【マンガンの1日あたりの食事摂取基準(目安量)】出典[8]

性別/年齢男性女性
0~5ヶ月0.01mg0.01mg
6~11ヶ月0.5mg0.5mg
1~2歳1.5mg1.5mg
3~5歳1.5mg1.5mg
6~7歳2.0mg2.0mg
8~9歳2.5mg2.5mg
10~11歳3.0mg3.0mg
12~14歳4.0mg4.0mg
15~17歳4.5mg3.5mg
18~29歳4.0mg3.5mg
30~49歳4.0mg3.5mg
50~64歳4.0mg3.5mg
65~74歳4.0mg3.5mg
75歳以上4.0mg3.5mg

また、私たちの普段の食生活において、マンガンの不足はめったに起こらないといわれています。出典[1]

しかし、他の動物においてマンガンが不足した場合、成長障害や生殖機能障害、耐糖能障害、炭水化物および脂質代謝の変化、骨格の未発達などの症状が発生します。

過去には、1人の男性が1 日あたり0.34 mg のマンガンしか含まない食事を6.5ヶ月間摂取したところ、マンガン不足による症状とみられる低コレステロール血症やうろこ状皮膚炎、髪の色素沈着が発生しました。なお、これらの症状は食事内容を変更することで改善がみられたと報告されています。出典[3]

 

2.健康上限摂取量は?

1日あたりのマンガンの耐容上限摂取量は以下の通りです。

【マンガンの1日あたりの食事摂取基準(耐容上限量)】出典[8]

性別/年齢男性女性
0~5ヶ月--
6~11ヶ月--
1~2歳--
3~5歳--
6~7歳--
8~9歳--
10~11歳--
12~14歳--
15~17歳--
18~29歳11mg11mg
30~49歳11mg11mg
50~64歳11mg11mg
65~74歳11mg11mg
75歳以上11mg11mg

マンガンを過剰摂取した場合、体の震えや筋肉のけいれん、耳鳴り、難聴、足がふらふらする感覚が引き起こされる可能性があります。その他にも、躁うつ病や不眠症、妄想、食欲不振、頭痛、過敏症、下肢の衰弱、気分の変化と短期記憶、反応時間の変化、手と目の協調の低下といった症状が発生することもあります。出典[1]


また、鉄不足はマンガンの吸収を増加させるため、マンガンの過剰摂取による症状を悪化させる恐れがあります。さらに、肝機能障害のある人は、胆汁中へのマンガンの排泄が十分に行われず、マンガンの過剰摂取による影響を受けやすいとされているため注意しましょう。出典[1]

 

まとめ

マンガンは様々な食品に含まれており、骨や軟骨を丈夫にするなど人体にとって欠かせない働きがあります。また、マンガンは糖質や脂質、たんぱく質の代謝に補酵素として関わっているため、糖尿病を予防する働きも担っています。普段の食生活では、マンガンの不足や過剰摂取はほとんど起こらないとされています。ただし、極端な食事制限でマンガン不足は発生する場合があります。さらに、多量のマンガンに触れる機会のある人や鉄不足の人、肝機能障害の人などはマンガンの過剰摂取が起こる可能性があるため十分注意しましょう。

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