どっちを飲むべき?マカと亜鉛の5つの比較
2024年9月16日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

マカと亜鉛は精力剤ではポピュラーな存在

精力系の製品ではお馴染みのマカと亜鉛。実際に両方とも精力に関する研究データは存在します

例えばマカ。21~56歳の成人男性に1,500mgと3,000mgのマカを8週間摂取させる実験では、性欲の改善が確認されました。出典[1]

亜鉛も負けていません。亜鉛は性欲や勃起力に深く関わる”テストステロン”と呼ばれるホルモンの生成に欠かせない必須ミネラルの一つ。

亜鉛の欠乏がみられる高齢男性が6か月間亜鉛を摂取したところ、血清テストステロンの濃度が増加し、亜鉛がテストステロン濃度に関係する可能性が高いと注目されているんです出典[2]

2つとも精力系の製品に含まれる素材として申し分ありません。

ただ、結局気になるのは「一体どっちの方が良いのか?」についてではないでしょうか?

実際のデータをもとに分析していきましょう。

 

そもそも成分としての分類が大きく異なる

では早速比較・・・といきたいところですが、実はそんなに単純なお話ではありません

そもそもマカと亜鉛を精力剤として単純に比べることはとても難しい問題。

というのも、二つの成分は分類そのものが異なる成分なんです。

まず始めに世の中にあるサプリメントの成分では「ダイエタリーサプリメント」と「エルゴジェニックエイドサプリメント」の2つが存在します。

「ダイエタリーサプリメント」は、亜鉛やビタミン、アミノ酸などの簡単に言えば生命活動を維持する上で必須となる栄養素のこと。

つまり生きていく上で絶対に摂取する必要がある、マイナスから100%にチャージするための成分ですね。

一方で、「エルゴジェニックエイドサプリメント」は必須栄養素ではないプラスアルファの成分100%の状態からさらにブーストさせるための素材です。

感の良い方ならここまでのお話でお分かりかもしれませんが、必須ミネラルと呼ばれる亜鉛はダイエタリー系。

必須栄養素に分類されないマカはエルゴジェニックエイド系に属するんです。

例えば亜鉛はそもそも不足することが問題となる成分。必要量以上に摂取しても効果は発揮されなくなります出典[3]

一方でマカは「ベンジルグルコシノレート」と呼ばれる有効成分を含む植物の抽出物の事。生命活動の維持には必要はありませんが、摂取することで体内に変化をもたらす素材なんです。

 

結局どっちが良い?精力におけるマカと亜鉛の5つの比較

だからどうした?結局どっちが効くんだ?

という声が聞こえてきますがご安心下さい。ちゃんと比較していきますよ。

ただ、先にも述べたように全くタイプが異なるマカと亜鉛。そもそもどちらが良いなどと比較するのは難しいんです。

そのため、視点を変えて5つのアプローチで比べていきます。ぜひ参考にして下さい。

1.優先度が高いのは亜鉛不足の解消

まずは優先度が高い成分から。

大切なのは、体の基礎を整えること。と、考えるとまず優先させるのはダイエタリー系成分である亜鉛でしょう。

いくらブースト素材を摂取しても最低限の健康が整っていなければ根本的な解決は難しいです。

実際に亜鉛が不足すると様々な不調が現れることは確認済み出典[4]

特に問題なのは亜鉛欠乏になるとテストステロン濃度が低下してしまうことですね出典[5]

これは男性機能にとっては致命的。いくらプラスアルファの成分を摂取しても、ブーストするような効果はあまり期待できない可能性もあるんです。

ちなにみ亜鉛はただでさえ不足しがちな栄養素。日本人の場合は1日の推奨量が約11mgであるのに対して、平均摂取量は約8mg。

特に普段亜鉛を意識して摂取してない人は、まずは亜鉛からスタートするとよいでしょう。

一方、亜鉛が食事から十分に足りているような方では、マカを飲んでみるのもおすすめですね。

 

2.性欲や勃起力ではマカの方がデータが豊富

2つ目の視点はデータの豊富さ

軍配が上がったのは・・・マカですね。

実は性欲や勃起力に関してはマカの方がデータが豊富なんです。

実際に行われた3つの臨床試験結果をご紹介しましょう。

まずは成人男性に12週間マカを摂取させた試験データ。ホルモンの値に影響することなく性欲を改善しました出典[6]

さらに、成人の白人男性に12週間使用した結果、勃起能だけでなく性行為の満足度も上がったという報告もあります出典[7]

マカが性機能障害を改善する可能性があるという結果が出ている研究データも存在します出典[8]

これらの試験を見る限り、男性機能にプラスアルファの作用を与える力に関しては、マカに軍配が上がると考えられます。

 

3.精子に直接影響するのは亜鉛

一方で「精子」に注目するとまた別のお話。亜鉛は精子の生成に直接関わる栄養素なんです。

実際に亜鉛の不足が精子の質の低下や男性不妊の重要な危険因子となる可能性も報告されています出典[9]

さらに男性不妊の患者に亜鉛を投与すると正常な精子数が大幅に増加。不妊ではない男性においても正常精子数が増加しています出典[10]

子どもを望む妊活中の男性においては、まずは亜鉛を摂取することを優先させる方が良いと言えるでしょう。
 

4.推奨量が少なくて飲みやすいのは亜鉛

では飲みやすいのはどちらか?と言われたら・・・亜鉛ですね。

なぜなら単純に推奨量が少ないから。

先に述べた通り亜鉛の推奨量は約11mg出典[11]

一方でマカは男性機能に関しての報告が多いものの、推奨量は1.5g~3gとかなり多いのが特徴なんです・・・。カプセルタイプならば大きめのタイプで3粒以上は必須となりますね。

飲みやすさは亜鉛の方が優秀だと言えるでしょう。

 

5.マカの方が過剰摂取のリスクが低い

逆に言えば、マカは推奨量が多い分、過剰摂取のリスクは低いんです。

1.5g~3gのマカを摂取するのは中々難しいですからね。

対して亜鉛の安全上限摂取量は40mg/日。これを超えると副作用のリスクがあるとされています出典[12]

実際に50mg以上の摂取が続くことで、吐き気やめまい、頭痛に胃痛等の症状が出ると報告されているんです。

逆にマカでは1日3gを12週間摂取しても健康上問題は報告されませんでした出典[13]

そのため、安心できるところからであれば、マカが取り入れやすいかもしれませんね。 
 

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それぞれの違い、5つのポイントからマカと亜鉛の比較を行ってきました。結局のところ、自分の栄養状態の把握と摂取する目的に合わせて選ぶことが理想的。

ちなみに今回の記事でも少し触れましたが、精力を高めたいならテストステロンを増やすのが有効です

世の中には亜鉛のようなダイエタリー系の栄養素ではなく、エルゴジェニックエイド系に分類される「テストステロンブースター」も存在するんです

なおエルゴジェニック系のテストステロンブースターには相性があり、自分に合った成分選ぶことでテストステロンを高めることができます。

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