【合法ステロイド?】ターケステロンとは?効果と副作用
2024年1月11日更新

執筆者

薬剤師 / 公認スポーツファーマシスト / 研修認定薬剤師 / 健康サポート薬剤師 / アロマテラピー検定1級

大西 剛気

薬剤師免許を取得後、メディカルモール併設の調剤薬局で勤務。複数の店舗で1日400枚越えの処方せんに対応しながら様々な診療科を学ぶ。その後、全国展開の大手調剤薬局にて4店舗の管理薬剤師 、2地区のエリアマネージャーを歴任。新店舗開発にも携わる 。現在は 、新しく調剤事業を立ち上げた企業に仲間入りし 『医療と福祉の融合 』『新時代の薬局 』を目指し日々奮闘中。趣味はキャンプ、サウナ、食べ歩き。2児のパパでもある。

ターケステロンとは?

最近の健康・フィットネス界で話題となっている「ターケステロン」。この新しいキーワードの背景にはどんな秘密が隠されているのでしょうか。

 

1.正体は天然エクジステロイドの一種

「ターケステロン」は植物や昆虫の体内で見られる特定の物質で、正確にはエクジステロイドの一種に分類されます。ツルケステロンやトルケステロンとも呼ばれ、特に「ターケスタニカ」という植物に多く含まれていることが知られています出典[1]

エクジステロイドとは昆虫が脱皮する際に必要とされるホルモンであり、構造はテストステロンと非常に類似しています。

そしてテストステロンとの科学的な類似性が、人間の体において筋肉増強の効果をもたらす可能性があるという仮説を生んでいるのです。

昆虫の発育や変態に関与するエクジステロイドが我々人間にどのような影響を及ぼすのか、現在では研究が進みはじめており、これからますます注目されます。

そして、エクジステロイドの中には、ターケステロン以外にも「エクジステロン」という物質が存在します。ターケステロンとエクジステロン、よく比較される二つのエクジステロイドの中でどちらが優れているかについては、現時点では明確な答えは出ていません。

しかしながら、一部の研究によれば、ターケステロンのほうがより顕著な結果を示しているとも言われています。


2.アナボリックステロイドの代用品として話題になった

近年、アナボリックステロイドの代用品として「ターケステロン」の名が頻繁に取り沙汰されています。ターケステロンが持つ魅力は、主に二つ。第一に、現状のドーピング禁止薬物の対象にならないこと、そして第二に、アナボリックステロイドのような深刻な副作用の報告が少ないことです。出典[2]


ターケステロンの大きな特徴として、筋肉合成を刺激するテストステロンに似た効果を示しつつ、実際の作用メカニズムは大きく異なるという点が挙げられます。具体的には、アンドロゲン受容体に直接結合することなく筋肥大の効果を引き出します。

つまり、ドーピングのように体内のテストステロン量を不自然に高めることなく、筋肥大を実現することができるのです。出典[3]
 

しかし、アスリートやトレーニング愛好者にとっての懸念点も存在します。ターケステロンが現在、ドーピングとして認定されていないからといって、そのまま安心して使用するわけにはいきません。

これから禁止される可能性がある物質としてモニタリングプログラムの対象になっているため、近い将来アスリートは使用できなくなる可能性も考えられます

そのため、ターケステロンの使用を検討しているアスリートは、注意深く対応する必要があります。出典[4]

 

3.テストステロンは向上しないので性機能には期待できない?

筋トレやフィットネスに関心のある方々にとって、ターケステロンの存在は確かに魅力的と感じられるでしょう。

しかしながら、筋肥大以外にもテストステロン関連のステロイドがもたらす期待される効果、とりわけ「性機能」に関する効果についての疑問や期待があるのも事実です。

多くのステロイド、特にテストステロンのレベルを増加させるものは、男性機能の向上という副次的な効果が期待されることが一般的です。

しかし、ターケステロンの場合は少し異なります。ターケステロンはテストステロンを増加させるわけではなく、筋細胞への直接的な作用の可能性が考えられているため、性機能向上は期待しにくいのです。出典[5]

結論として、ターケステロンを摂取する主な目的は筋肥大にあります。性機能の向上やテストステロンの自然な増加を目的としている場合、他のテストステロンブースターの製品を検討する方が適切と言えるでしょう。
 

論文に基づくターケステロンの効果

1.筋タンパク合成を促進させる

筋肉の成長や修復には、筋タンパクの合成が欠かせません。ターケステロンに期待される効果の主眼も「筋タンパク合成の促進」にあります。

まだ人体での研究は進んでいませんが、インビトロ(試験管内)での研究データが存在します。研究によれば、ターケステロンの存在下では、筋細胞の筋タンパクの合成が通常の状態と比べて110%〜120%ほど増加すると示されました。出典[6]

つまり、筋肉の成長や修復のスピードが、ターケステロンの影響を受けることで向上する可能性があるのです。

自分のボディケアや健康管理に取り組む中で、「もう少し筋肉を増やしたい」「トレーニングの効果を最大限に引き出したい」と感じているなら、ターケステロンはその答えとなるかもしれません。今こそ、ターケステロンで新しい自分の可能性を解放し、ヘルスケアの課題を乗り越えるチャンスかもしれませんね。

 

2.アナボリックステロイド以上の効果が出ている研究もある

近年の研究により、ターケステロンがアナボリックステロイドに匹敵、あるいはそれ以上の効果を発揮する可能性があると判明しました。

マウスを用いた実験では、10日間のターケステロン摂取により、タンパク質合成が驚異の63.5%も増加したのです。出典[7]

この数値だけを見ても、ターケステロンの効果の凄さが伝わってくるかと思います。

更に興味深いのは、同じ実験の中でアナボリックステロイドとして知られる「メチルアンドロステンジオール」と「ネロボル」の効果も比較している点です。

メチルアンドロステンジオールはタンパク質合成を51.9%、たネロボルは57.7%の増加を示しました。つまり、ターケステロンの効果はアナボリックステロイド以上であることが示唆されています。

ターケステロンはアナボリックステロイドの代替として、またそれを超える可能性を秘めたサプリメントとして、今後の研究やスポーツ界でも注目されるでしょう。


3.人間を対象にした試験でも筋肥大効果が示唆されている

エクジステロイドとしてのターケステロンの効果は多くの関心を集めています。しかし、筋肥大効果を示す試験は、人間を対象にしたものではまだ限定的です。それでも、近い成分である「エクジステロン」を使った研究から、ターケステロンの効果についての示唆が得られています。

具体的には、エクジステロンによる10週間の試験が行われました。試験では、被験者に1日あたり12mgのエクジステロンを投与し、レジスタンストレーニングを行わせています。その結果、プラセボと比較して筋肥大の効果が確認されたのです。出典[8]

エクジステロンよりも高い効果が期待されるターケステロンであれば、同様、もしくはそれ以上の筋肥大効果が得られる可能性が高いとされています。もちろん、これはあくまで推測の範囲内であり、ターケステロン自体での人間を対象とした直接的な試験はまだ実施されていません。

現状として、ターケステロンに関する人間を対象とした研究やデータは明らかに不足しています。そのため、使用に際しては十分な知識や理解をもって検討する必要があります。

 

4.パフォーマンス向上も確認されている

ターケステロンが引き起こす効果は、筋肥大だけではありません。実際、運動におけるパフォーマンス向上といった面でも効果が期待されています。具体的なデータはエクジステロンによるものですが、研究でも筋出力の向上など、運動パフォーマンスの向上が確認されています

これは、先述した10週間のエクジステロンによる試験で明らかになったもので、エクジステロンよりも一般に効果が高いとされるターケステロンにおいても、同様の、あるいはより高度なパフォーマンス向上が期待されました。出典[8]

つまり、ターケステロンは筋肥大だけでなく、トレーニングや競技のパフォーマンスを向上させる可能性をも秘めているのです。

ただし、先に述べた通り、ターケステロンによる人間を対象とした直接的な研究は、現状では行われていません。そして、全体的なデータは不足しています。

しかし、多くの使用者からは、パンプ感の増加などの実感についての口コミが寄せられており、今後の研究に大いに期待が寄せられています。

 

5.減量にも役立つ可能性がある

ターケステロンが注目される多くの効果の中で、減量効果についても興味深いデータが存在しています。特に、エクジステロイドが脂質の吸収を低下させる効果があることが、マウスを用いた実験で示唆されています。

更に、この研究ではグルコース代謝にも変化が見られ、インスリン感受性が高まる可能性があることが指摘されています。出典[9]

ダイエット効果が人間においても確認されれば、ターケステロンは単なる筋肥大やパフォーマンス向上だけでなく、健康的な減量をサポートするサプリメントとしても位置づけられるでしょう。

脂質の吸収を抑える効果は、カロリーの摂取量を自然と減らす可能性があり、減量に繋がると考えられます。

また、インスリン抵抗性の改善は、糖質の代謝にも影響を与えるため、全体的な体重管理に貢献する可能性があります。

研究結果から、ターケステロンは筋肥大、パフォーマンス向上、そして減量と、多角的な健康効果を提供する可能性を秘めていることが伺えます。
 

ターケステロンの副作用やリスクとは

1.現状では危険性が確認されていない

ターケステロンに関する副作用やリスクについては、多くの方が気にされているでしょう。現状のところ、特に重篤な副作用の報告はなく、比較的安全な成分であると言えます。

一例として、アナボリックステロイドと違い、ターケステロンはアンドロゲン受容体に作用しないため、アナボリックステロイドによくある副作用の可能性は低いとされています。

人間を対象とした試験でも、ターケステロン自体の副作用は認められていません。参考として、10週間にわたって1日あたり12mgのエクジステロン(ターケステロンとは別のエクジステロイド)を摂取した試験では、副作用やバイオマーカーの異常増加は確認されませんでした。出典[10]

ただし、このデータはターケステロンではなく、類似成分であるエクジステロンに関するものである点には注意が必要です。

さらに参考として、マウスにおいては、経口摂取の場合の毒性が非常に低いとされています。具体的には、毒性が確認されるレベルが>9000mg/kg体重と、非常に高い値であると報告されています。出典[11]

これらの情報を総合すると、ターケステロンは副作用のリスクが低いとされています。

 

2.ただし未知な部分が多いのが一番のリスク

ターケステロンに期待される様々な効果については多くの研究や報告がありますが、それでもなお、未知の側面が多いのが事実です。

一番のリスクと言えるのは、ターケステロン自体の摂取実績が非常に少なく、その効果や影響がまだ未知数であるという点です。

2023年9月現在、ターケステロンの効果が出る摂取量、また安全性を確保できる摂取量について、確実な研究データは存在していません。そして摂取や研究の実績がない状況下では、未解明な健康リスクや副作用が隠れている可能性も完全には否定できません。

さらに、研究が不足しているということは、効果自体も十分確認されていないというリスクも含みます。

未知の効果や影響があるかもしれないという不確定性は、ユーザー自身が意識して、情報収集や医師との相談をしっかりと行うべきポイントです。

以上の要素を考慮すると、ターケステロンの摂取は一定のリスクが伴う可能性があります。特に、長期的な摂取や高用量での使用には十分な注意が必要です。

最新の研究情報をチェックすること、健康状態に配慮しながら使用することが重要です。
 

まとめ:現状ではターケステロンを選ぶリスクが大きい

ターケステロンが引き起こす様々な効果については非常に興味深いものがありますが、総括すると、現状ではリスクが大きいと言えるでしょう。

特に筋肥大といった目的で考えるならば、エビデンスが豊富で安全性が確立されているサプリメントは他にもいくつか存在します。

筋肥大に関しては、プロテイン、クレアチン、BCAA(分岐鎖アミノ酸)など、多くの製品が長い間にわたって研究され、効果と安全性が確認されています。

これらのサプリメントは広く使用されており、研究により効果も一定以上は確認されています。

無理をしてまだ研究が不足している、未知のリスクを多く含むサプリメントの被験者になる必要はありません。特に、健康に対する影響が不明な成分を摂取することは、その後の生活にも影響を及ぼす可能性があります。

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