実は危険?牡蠣が精子の質に与える影響と5つの事実
2023年11月20日更新

執筆者

薬剤師 / 公認スポーツファーマシスト / 研修認定薬剤師 / 健康サポート薬剤師 / アロマテラピー検定1級

大西 剛気

薬剤師免許を取得後、メディカルモール併設の調剤薬局で勤務。複数の店舗で1日400枚越えの処方せんに対応しながら様々な診療科を学ぶ。その後、全国展開の大手調剤薬局にて4店舗の管理薬剤師 、2地区のエリアマネージャーを歴任。新店舗開発にも携わる 。現在は 、新しく調剤事業を立ち上げた企業に仲間入りし 『医療と福祉の融合 』『新時代の薬局 』を目指し日々奮闘中。趣味はキャンプ、サウナ、食べ歩き。2児のパパでもある。

たしかに牡蠣は精子に良い栄養素は豊富だが・・

牡蠣が男性の健康に良いとの情報はよく耳にしますよね。

しかし、本当なのでしょうか?確かに牡蠣には、精子の質や量を向上させる可能性のある栄養素がギュッと詰まっています。たとえば、精巣機能をサポートするオメガ3脂肪酸は、精巣機能の改善との関連が研究で示されている有名な栄養素出典[1]

また、亜鉛は精子の質や量の向上に寄与するとされ、多くの研究が精子に対する影響力について強調しています出典[2]

「では、精子の質を高めるためには牡蠣を食べまくれば良いのか?」と思いますよね。でも、実はそうでもないんです。もちろん、牡蠣の摂取が男性の健康に良いことは間違いありません。ですが、その効果を最大限に引き出すためには知っておくべきことがあるんです。今回は牡蠣についての、あまり知られていない5つの真実に迫っていきましょう。 

 

【精子のために】牡蠣について知るべき5つの事実

さて、男性機能を高めるために知っておくべきこととは何なのでしょうか?早速見ていきましょう。

 

1.たくさん食べたからといって効くわけではない

牡蠣には男性機能向上に効果的な栄養素が含まれているのは先にも述べた通り。しかし、たくさん食べたからといって効くわけではないんです。

確かに、亜鉛やオメガ3脂肪酸は体に不可欠な栄養素です。しかし、摂取の量が多ければ多いほど良いわけではないことがわかっています。

亜鉛は、適切な量であれば免疫機能の向上や傷の治りを早める効果があります。ですが、健常な男性が多めに亜鉛を摂取しても、テストステロンの量が増加するわけではないんです。

具体的な研究を紹介すると、22~33歳の健康な運動習慣のある男性14名を対象に、亜鉛を含む栄養補助食品「ZMA」の摂取がテストステロンの値に影響を及ぼすかを調査した結果、ZMAを摂取しても血中のテストステロン値やその代謝には有意な変化が認められませんでした出典[3]この研究から明らかになったのは、すでに亜鉛を十分に摂取している人々に対して、さらに多量の亜鉛を摂取してもテストステロン値に影響を及ぼさないということです。

牡蠣は確かに亜鉛を多く含む食品です。ただし、必要以上に摂取しても健康上のメリットは期待できないと言えるでしょう。 

 

2.食べ過ぎると逆効果になる可能性もある

牡蠣の豊富な亜鉛が男性の健康に良い影響を与えることは確かです。しかし、過剰な亜鉛摂取は、逆に精子の質を低下させる可能性が指摘されています。

研究によると、ヒトの精液中の亜鉛濃度が高すぎると精子の運動性が低下し、亜鉛を除去するとその運動性が向上することが示されているんです出典[4]

このことから、過度な亜鉛の摂取は逆効果となる可能性も考えられます。大切なのはバランス。栄養素を過剰に摂ることなく必要なものを適量摂る。基準を知ることで、安心して健康的な生活を送ることが可能になるでしょう。

 

3.推奨量を意識するなら1日4個

では、どのくらいの亜鉛が必要なのでしょうか?厚生労働省の指導によると、男性の亜鉛の1日の推奨摂取量は11mg出典[5]

では、牡蠣でどれだけ摂ると良いのでしょうか。具体的なデータから見ると、牡蠣80gで約11.2mgの亜鉛を摂取できる出典[6]

通常の牡蠣の重さが約20gとされるため、1日に摂るべき適切な量として4個が目安になるんです。4個という量ならば、適度な亜鉛補給ができ、同時に食べ過ぎによるリスクも低減しますね。ただし、これが絶対的なルールではなく、個々の体調やニーズに応じて調整が必要です。

 

4.多くても1日11個までに留めるべき

それでは逆にどの程度までなら食べられるのでしょうか?亜鉛は確かに身体にとって重要なミネラルです。ただ、成人男性の1日の亜鉛の安全上限量は40mgなんです出典[7]。平日の食事から既に平均8mgの亜鉛が摂取されていることも考慮する必要があります。そうすると、牡蠣から摂取する量は1日11個、つまり約220gまでと制限すべきなんです出典[8]

精子のためには、適量を守りつつ、牡蠣を摂取することが大切なんですね。

 

5.最も精子に良い食べ方は生

牡蠣を食べることで健康的な精子を増やしたい、という思いは多くの男性に共通するものでしょう。そんな牡蠣、実は食べ方一つで得られる栄養が大きく変わってしまうんです。

最も注目すべきは、オメガ3脂肪酸。オメガ3脂肪酸は精子の運動能力を高め、受精に必要な元となる貴重な栄養素。しかし、実は熱に弱い性質を持っているんです。調理過程での高温がオメガ3脂肪酸を分解し、オメガ3脂肪酸の豊富な栄養を失ってしまう可能性があることがわかっています出典[9]

従って、お刺身やカルパッチョなど、生で食べることのできるさまざまなレシピで牡蠣を楽しむことで、直接その恩恵を最大限に受けることができるでしょう。 

 

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