男性更年期とアルコールの関係とは?適切な飲酒法を解説
2024年6月14日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

男性更年期とは?

40~60歳は更年期と呼ばれ、性ホルモンをはじめとするさまざまなホルモンバランスの乱れが生じやすい時期です。更年期におけるホルモンバランスの乱れをもととする不調は「更年期障害」と呼ばれていますね

更年期障害は女性特有のものに考えられがちですが、性ホルモンの変化は男性にも現れ、ときに辛い不調をともなう場合もあるのです。

男性の場合、減少するのはテストステロンという男性ホルモンです。やる気や活力を高めたり、筋肉の合成効率を高めたり、性機能や性欲を維持したりといった、さまざまな役割があります。

テストステロンは20代の頃にピークを迎え、30代には減少が始まります。40歳を過ぎると減少のスピードが急速に増すため、不調が現れやすいと考えられています。

テストステロンの減少により生じる可能性のある不調や変化を確認しましょう出典[1]

身体の変化

筋肉量と筋力の低下、体脂肪の増加、骨量の減少

精神状態の変化

落ち込み、不安感、怒り、神経過敏、抑うつ状態

性機能の変化

性欲の低下、勃起能力の低下

このように、更年期障害ではさまざまな好ましくない症状が起こります。更年期障害の症状が現れる前に、テストステロンの低下を防ぐような生活習慣を心掛けたいものですね。
 

少量の飲酒は男性更年期の管理に役立つ?

飲酒はテストステロンを下げると多くの人が考えていることでしょう。男性の更年期障害を防ぐため、断酒に挑戦する方もいるかもしれませんね。

しかしアルコール飲料の摂取は、必ずしもテストステロンにとって悪とは言えません。少量の飲酒がテストステロンの維持に役立つ可能性として、現在判明していることを解説しましょう。

少量のアルコールはテストステロンを増やす?

飲酒は少量であれば、テストステロンを高めるために役立つ可能性があります。アルコール飲料の摂取後に、血中テストステロンが増加するケースが確認されているのです。

2003年にフィンランドの国立公衆衛生研究所から発表された論文では、体重あたり0.5gのアルコールを摂取後、血中テストステロンが13.5 nmol/Lから16.0 nmol/Lへ増加したと報告されています出典[2]

また、健康な男性におけるアルコールの影響を調べたもうひとつの論文では、4週間にわたるアルコール摂取において、飲酒開始後にテストステロンの突発的な増加が確認されています出典[3]

節度を弁えた適量の飲酒は、テストステロン増加に役立つかもしれません。

 

適度な飲酒はストレス管理に役立つ

少量~中程度のアルコール摂取にはストレス軽減効果があるため出典[4]、苛立ちや強い緊張を鎮め、気持ちを落ち着かせるために役立ちます。

男性の更年期障害を改善する習慣として、食事や定期的な運動に加え、適量のアルコールによるストレス管理を推奨している論文もあるほど出典[5]、ストレス管理はテストステロンにおいて非常に重要です。

体内のテストステロン濃度が低下すると、脳の視床下部や脳下垂体から、テストステロンを増やすような指示が出されます。この「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックは、テストステロン濃度を維持するために非常に重要です

しかし重度かつ長期のストレスがかかるとフィードバックが阻害され、テストステロンを十分に分泌できなくなります。

実際に2023年にスイスから発表された論文においては、スイス軍の男性士官候補生67人のストレスとテストステロンとの関係を調査したところ、長期かつ重度のストレスを受け続けると、9週間で朝のテストステロン濃度が平均約4.5pg/mLから約3.0pg/mLまで減少したと示されています出典[6]

適量のアルコールによりストレスが十分に解消される場合には、飲酒もテストステロンの維持に有効と考えられるかもしれません。
 

過剰飲酒は厳禁!男性更年期への5つのデメリット

一方で、アルコールの過剰摂取はテストステロンの分泌を阻害し、テストステロン濃度を大きく下げることが分かっています。

また男性の更年期障害の症状である、性機能の低下や筋肉量の減少も、大量飲酒により悪化しやすくなるかもしれません。

ここからは、男性更年期における大量飲酒のデメリットについて詳しく解説しましょう。

酸化ストレスがテストステロン濃度や精液の質を下げる

大量飲酒により活性酸素の発生量が増えると、酸化ストレスが増大し体のあらゆる組織にダメージを与えます。

テストステロンの合成場所である精巣は、酸化ストレスに非常に弱い組織。酸化ストレスのダメージを受ければテストステロンの合成能力も下がるため、更年期障害のリスクも高まるでしょう。

アルコール摂取による肝臓でのエタノール代謝は、酸化ストレスの原因である活性酸素種(ROS)や活性窒素種(RNS)の生成に直接関係しています

また、アルコールによる酸化ストレスは私たちに元来備わっている抗酸化活性を低下させ、過酸化脂質の指標となる物質「マロンジアルデヒド(MDA)」を増やすように働くことも判明しています出典[7]

アルコール摂取における精液への影響は非常に深刻です。23,258人の男性を対象とした40件の研究の分析により、アルコール摂取により精液中の抗酸化酵素が減少し、テストステロン濃度を下げるように働くことが判明しています出典[8]

酸化ストレスにより精巣がダメージを受けると、精子のDNA損傷リスクも高まるほか出典[9]、射精時の精液量も減少するため出典[8]、性行為や妊娠に支障をきたしやすくなるでしょう。

このように、酸化ストレスによる精巣へのダメージは、テストステロンや精液の質の低下と密接に関係しています。飲酒は酸化ストレスの引き金となる危険因子であることを覚えておきましょう。

 

テストステロンからエストロゲンへの変換が盛んに

アルコールがテストステロンを減らす理由のひとつに、テストステロンが女性ホルモンのエストロゲンへ変換される動きが挙げられます。

アルコールが男性の生殖に与える影響を分析した論文では、アルコールにより次のような変化が生じると述べられています出典[10]

  • テストステロンからエストラジオールへの変換
  • アンドロステンジオン(テストステロンの前駆体)のエストロン(効力の弱いエストロゲン)への変換

複数の研究により、大量飲酒の習慣化からアルコール性肝疾患を生じた人の中には、血中のエストロゲン濃度が上昇する人がいると述べられています出典[10]

アルコール性肝硬変を生じた男性の身体的・性的変化を分析した論文において述べられている、身体的・性的変化を確認してみましょう出典[11]

変化

割合

性欲と性機能の低下

71%(52名中37名)

体毛(腋毛)の減少

84%(55名中46名)

精巣委縮

70%(50名中36名)

乳房肥大

42%(55名中23名)

このように、大量飲酒による肝臓への負担はテストステロンを減少させ、精巣の萎縮や性機能の低下を招きます。同時にエストロゲンの増加により乳房肥大を生じる可能性があることがわかるでしょう。

テストステロンからエストロゲンへの変化は、アルコールがアロマターゼと呼ばれる酵素を刺激することで生じると考えられています出典[10]

ラットを用いた動物実験でも、アルコールの習慣的な摂取により肝臓のアロマターゼ活性が高まること、血中のエストラジオールが増加しテストステロンが低下することが確認されています出典[12]

テストステロンからエストロゲンへの変換を避けるため、飲み過ぎには十分注意する必要があるでしょう。

 

LHの減少によりテストステロン分泌能力が低下する

テストステロンの低下にともなう「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックには、視床下部から分泌される性腺ホルモン刺激ホルモン(GnRH)と、黄体形成ホルモン(LH)が関係しています。

長期かつ重度のストレスはこのフィードバックを阻害することが判明しており、ストレス解消のための少量の飲酒は有効とする意見もあります。

しかし一方で、アルコールの摂取自体が「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックを阻害するように働くとする論文も複数存在しているのです。

たとえば複数の動物実験やヒトの臨床試験により、アルコール摂取後にテストステロンとLHの両方が低下し、LHによるフィードバックが働かなくなることが確認されています出典[10]

GnRHへの影響に関しては意見がやや分かれています。GnRH自体の産生をアルコールが阻害すると分析している論文もあれば出典[13]、GnRHの分泌量自体は変わらないものの、GnRHからLHへの刺激を促す酵素の移動をアルコールが阻害しているとするデータもあります出典[14]

いずれにせよ、アルコールが脳の視床下部や脳下垂体に影響を与えていることは間違いなさそうです。

また、アルコールの大量摂取により増加するエストロゲンがLHの産生を阻害すること出典[10]、アルコール依存症の男性には血中のテストステロンに加えてLHの低下も見られること出典[15]などからも、少なくともLHへの影響は確実と言えるでしょう。

「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックを正常に起動させるため、大酒をやめて節酒に努める必要があるでしょう。

 

FSHの減少により精子形成能力が低下する

「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックにおいて、脳の視床下部から分泌されたGnRHは、脳下垂体でLHの分泌を促します、しかしGnRHにはLHのほかにもうひとつ、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌を促す働きもあるのです。

卵胞刺激ホルモン(FSH)はテストステロンとともに精子形成を促すため、性機能の維持においてとくに重要と言えるでしょう。

アルコール摂取による「視床下部-下垂体-性腺系(HPG)」のフィードバックの阻害は、FSHの分泌にも影響を及ぼします。

大量飲酒により増加したエストロゲンはLHとFSHの両方の分泌量を減少させることや出典[10]、アルコール依存症の男性では血中テストステロンの減少にともない、LHとFSHの両方が低下すること出典[15]などが判明しています

過剰飲酒ではFSHの減少にともなう性機能の低下がより深刻です。2014年、デンマークの若い男性1221人を対象とした調査では、アルコール摂取量が週40単位(800mg)を超える男性は、摂取量が週1~5単位(20~100mg)の男性と比較して、精子濃度が33%減少、正常形態である精子の割合が51%、それぞれ減少したことが判明しています出典[16]

大量飲酒によりLHに加えてFSHが低下すると、このように性機能の低下が起こりやすいでしょう。更年期における性機能の低下や不妊に悩む男性は、より一層、飲酒に対して慎重になる必要があるかもしれません。

 

コルチゾールにより筋肉量が減少する

更年期の男性においては筋肉量の減少や筋力の低下が現れる場合があります。

テストステロンは筋肉の合成効率を高めるようにも働きます。筋力を落とさないようにするため、テストステロンが増えやすい筋力トレーニングを取り入れている方もいるのではないでしょうか。

しかし筋肉量の維持においてはもうひとつ、ストレスホルモンとして知られるコルチゾールの存在にも注意しなければいけません

コルチゾールは筋肉を分解を促すように働き、筋肉の合成効率を大きく落とすことが判明しています。過剰飲酒は筋肉量の減少に繋がるほか、筋力トレーニングによるテストステロン増大効果を打ち消すように働く可能性もあるでしょう。

たとえば2014年にスロバキアでおこなわれた研究では、トレーニング後のアルコール摂取によりコルチゾール濃度が増加し、テストステロン:コルチゾール比が低下したとの結果が得られました出典[17]

また、筋力トレーニング後のアルコール摂取によるコルチゾール濃度の上昇が、テストステロンの低下や血中アミノ酸濃度、筋肉の合成効率を低下させるように働いたことも、2019年にイタリアのパレルモ大学から発表された論文にて確認されています出典[18]

テストステロンや筋肉量を増やすための運動と、その効果を打ち消す飲酒との相性は最悪です。運動後の飲酒はとくに避けるべきでしょう。

 

アルコールとの正しい付き合い方について

適量のアルコールにはテストステロンを減らす影響がなく、またストレス解消に役立つとされる一方で、過剰飲酒や高頻度の飲酒によるさまざまな悪影響が報告されています。

休肝日を設けず毎日のように大量飲酒を繰り返す方で、量の調整や休肝日の設定が困難と感じる場合には、思い切った断酒も必要になるでしょう。

しかし無理な断酒による強いストレスが、テストステロンにとって逆効果となる可能性も考えるべきです。

そこでここからは、テストステロンや性機能、筋肉量を維持しやすくなる、アルコールの正しい摂り方について解説しましょう。

エタノール換算で1日20gまで

大量かつ高頻度の摂取が悪影響であることは複数の論文で述べられていますが、「過剰」なアルコールとはどの程度を指すのでしょう。

アルコールと男性の性機能における関係を複数の研究から分析したベトナムの論文では、1週間あたり1~7単位、つまり1日に1単位以下のアルコール摂取であれば、アルコールを全く摂らない男性と比較しても、性ホルモンや精子の質への悪影響は確認されなかったと報告されています出典[8]

1単位のアルコールとは、純アルコール量に換算して20gのことです。厚生労働省が発表している「健康日本21」においても「節度ある適切な飲酒」として1日あたり純アルコールで約20gとの記載があり出典[19]、日本人の飲酒量としても適切と考えられるでしょう。

純アルコール量は、お酒の容量とアルコール度数、さらにアルコールの比重「0.8」を掛け合わせて算出できます。純アルコール量20gに相当するお酒の量を確認してみましょう。

【一般的な酒類のアルコール度数と適正量の目安】

 

アルコール度数

純アルコール20g相当量

ビール

約5%

500mL

日本酒

約15%

約165mL

ワイン

約12%

約208mL

ウイスキー

約40%

約63mL

焼酎20度

20%

125mL

焼酎25度

25%

100mL

ビールは中瓶1本、日本酒は1合(180mL)よりやや少なめ、ワインはグラス(120mL)1杯半程度が目安となります。

ウイスキーや焼酎は水やほかのドリンクで割る場合も多いため、あらかじめ飲む量を大瓶から取り分けておくことで飲み過ぎを防ぎましょう。

 

醸造酒よりも蒸留酒を選ぶ

お酒はカロリーのある飲み物であるため、飲み過ぎによるカロリーオーバーが肥満の原因となります。加えてお酒に含まれる糖質による血糖値の上昇が、体脂肪の合成を促す点にも注意すべきでしょう。

過剰な脂肪組織はアルコールと同様に、アロマターゼの活性を高め、テストステロンをエストラジオールに変換するように働くと考えられています出典[20]。テストステロンを減らさないようにするためにも、体重管理は非常に重要と言えるでしょう。

体重管理と飲酒との両立のコツは、糖類を含まないお酒を選ぶことです。お酒には糖質を含む醸造酒と、糖質を含まない蒸留酒があります。

  • 醸造酒:ビール、日本酒、ワインなど
  • 蒸留酒:ウイスキー、焼酎、ブランデーなど

日本でよく飲まれる酒類の血糖値の上がりやすさを調べた論文では、ビール、日本酒、焼酎をそれぞれエタノール40gに相当する量だけ飲んだ場合、血糖値のピークや全体の血糖上昇幅はビールが最も高く、体脂肪合成を促すホルモンのインスリンも最も多く分泌されたと報告されています。

日本酒もビールほどではないものの同様に血糖値の上昇が見られた一方で、焼酎では血糖値の上昇がほとんど確認できず、インスリンの分泌量も大きく抑えられていました出典[21]

焼酎のような蒸留酒を選べば血糖値の上昇やインスリンの分泌を抑えられます。肥満の防止のため、焼酎やウイスキーを意識して選んでみましょう。

 

空腹時の飲酒は避ける

肥満の防止のため、余分なカロリー摂取につながるおつまみをやめようと考える方もいるかもしれません。しかし空腹での飲酒は胃腸への刺激が強く、消化管に負担をかけることになるため避けるべきです。

また空腹時の飲酒ではアルコールの吸収速度が早まり、血中のアルコール濃度を急激に上げるため、少量でも悪酔いしやすいことが分かっています。

アルコールの体への影響を抑えるため、低カロリーかつ低糖質のおつまみを食べて吸収速度を緩やかに保ちましょう

カロリーを摂りすぎることのないよう、スナック菓子や揚げ物などを避け、キムチやチーズ、枝豆に豆腐などを少量食べることをおすすめします。

 

休肝日を設けて肝臓を保護

アルコールの処理には肝臓に大きな負担がかかります。肝臓を休ませるため、少なくとも週に1回はお酒を飲まない「休肝日」を設けましょう

肝臓を駆使し続けることで生じる疾患のひとつ、肝硬変では、テストステロンの減少が見られます。2015年にオーストラリアのメルボルン大学から発表された論文では、肝硬変の男性の最大90%で血中テストステロンの低下が見られ、肝疾患が進行するほど減少量は大きくなると述べられています。

また筋力低下によるサルコペニアや骨粗鬆症、性欲減退など、男性の更年期障害に似た症状が肝疾患においても多く確認されています出典[22]。肝臓への負担により、男性の更年期症状がより悪化するかもしれません。

また、休肝日には毎日の飲酒量を増えにくくする効果も期待できるため、多量飲酒を避け、アルコール依存症を予防することにもつながります。

適量のお酒をおいしく飲むためにも、ぜひ休肝日を作りましょう。

 

寝酒は厳禁

筋力トレーニング後の飲酒は避けるべきとの話をしましたが、もうひとつ注意すべきタイミングがあります。就寝前の飲酒、いわゆる「寝酒」です。

お酒を飲むことでよく寝られるようになると感じる方も多いようですが、実はお酒と睡眠の相性は非常に悪いのです。

まずアルコールには強力な利尿作用があり、夜中トイレに目覚めやすくなります。またアルコールの代謝物、アセトアルデヒドは交感神経を刺激するように働くため、深く眠ることができず、中途覚醒後に再度寝付くことも困難になるでしょう。

夜中や早朝に目覚めてそのまま眠れなくなった、という経験がある方も多いのではないでしょうか。

このように、寝酒は睡眠時間を縮めて総合的な睡眠の質を大きく下げ、不眠症のような問題を生じやすいとされています出典[23]

睡眠不足はテストステロンの低下と密接な関係があります。若い男性が5時間睡眠を1週間続けた研究では、血中テストステロンの10~15%もの減少が確認されました出典[24]

また、睡眠不足により筋力が低下するおそれもあります。中国の16~30歳の大学生10,125 名を対象におこなわれた調査では、睡眠の質や睡眠時間と筋力には正の相関関係があり、睡眠時間が短いと筋力が低下することも確認されています出典[25]

テストステロンや筋力を維持するため、寝酒を避けて質のよい睡眠を取りましょう。
 

まとめ

更年期の男性においてはテストステロンの急激な変化が起こりやすく、アルコールの摂り方にも十分な注意が必要です。

過剰な飲酒は酸化ストレスの増大や、テストステロンの分泌に関わるホルモンの減少、テストステロンからエストロゲンへの変換など、さまざまな悪影響を生じます。精子や精液の質を落としたり、筋肉量を減らしたりするリスクも高まるため、更年期においてはとくに飲み過ぎに注意する必要があるでしょう。

一方で、1週間に1~7単位(純アルコール量で20~140g)までの飲酒では悪影響が見られず、ストレス解消や一時的なテストステロンの増大に役立つ可能性があります。

更年期においても飲酒を楽しみたい場合には、少なくとも週に一度は休肝日を設けつつ、1日純アルコール量で20gまでの摂取を心掛けましょう。お酒やおつまみの酒類、飲むタイミングなども工夫することで、よりテストステロンの減少を防ぎやすくなるでしょう。

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