銀杏は精力に効果的?5つの真実とは?
2024年6月27日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

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銀杏はなぜ精力に注目されているのか?

秋の味覚としてなじみのある銀杏。

銀杏を食べると精力がつく、そんな噂を耳にしたこともあるのではないでしょうか。

確かに独特な風味や食感は薬膳を想起させ、体に良さそうな食材と感じる人もいるでしょう。

本記事では銀杏が本当に精力増強に効く食材なのか、その真相を明らかにしていきます。

本当に銀杏は精力を高める?5つの真実

では早速、銀杏が精力に与える影響を見ていきましょう。

 

1.テストステロンの最適化に貢献する可能性あり

テストステロンを増やすための栄養素を多く含んでいるのが銀杏の特徴です。

テストステロンは男性ホルモンのひとつで、筋肉をつけたり精力を増強する役割を担っています。

中でも亜鉛はテストステロンの産生に深くかかわる物質。

1996年にはアメリカのウェイン州立大学でそれを裏付ける研究が行われており、40人の健康な男性に対し食事から亜鉛を摂取させなかったところ、そうでない群と比較してテストステロンの量が有意に減少したことを明らかにしています。出典[1]

さらに脂質もテストステロンの産生に深く関与する成分として有名。

同じくアメリカのブルームバーグ公衆衛生大学院の発表によれば、コレステロールは細胞内のミトコンドリアによって代謝され、最終的にテストステロンになることも明らかになっているんです。

テストステロンこそ精力の源、銀杏を食べて確保していきましょう。

 

2.勃起力に重要な血流にもポジティブな作用がある

勃起に重要な血流を良くする成分が多数含まれているのも銀杏の魅力のひとつ。

まずは精力増強を担う成分として代表的なアミノ酸の一種、アルギニンがあります。

アルギニンは体内に取り込まれることで一酸化窒素となり、一酸化窒素は主要な血管を拡大する効果があると認められている成分。

イチョウ葉エキスも血管拡張に効果を発揮します。

2011年に韓国で正常眼圧緑内障患者30名を対象に行われた実験では、イチョウ葉抽出エキスを1日2回、4週間にわたって摂取させたところ、対照群と比較して眼底組織の血流が増加したことを解明。出典[2]

勃起には良好な血流が欠かせないことを踏まえれば、精力をつける土台として血流は不可欠です。

 

3.EDをもたらす酸化ストレスの軽減にも貢献

ポリフェノールの一種、フラボノイドがEDを防ぐ手助けをしてくれます。

フラボノイドには強い抗酸化力があり、EDの原因となる活性酸素を除去してくれる頼りになる味方。

活性酸素、特にスーパーオキシドや過酸化水素の過剰生成による酸化ストレスが、勃起不全を誘因する因子だと結論付ける論文もあるため、抗酸化作用はEDを防ぐうえで非常に有効な手立てとなります。

実はイチョウ葉エキスにも抗酸化作用があることが認められているんです。

2011年にトルコで行われた実験では、ガンマ線照射誘発白内障マウスに対しイチョウ葉エキスを40mg/kg投与したところ、水晶体内の活性酸素スカベンジャーやグルタチオン還元酵素、グルタチオンSトランスフェラーゼ活性が対照群と比較して有意に高まっていることを発見!出典[3]

精力を高めるトリガーとなりうる効果が銀杏には秘められています。

 

4.精子のサポートも期待できる

銀杏に含まれる多様なミネラルには精子の質を高める効果も期待できます。

まずは精子の運動率を改善するセレン。

1998年、イギリスのグラスゴー王立診療所で行われた実験によれば、セレンのサプリを定期的に摂取することで被験者の半数以上に精子の健康状態の向上が確認されています。出典[4]

さらに亜鉛は精子の産生や運動改善効果があることが有名。

亜鉛は男性ホルモンであるテストステロンの分泌に関わるミネラルであり、亜鉛が欠乏することで下垂体の性腺刺激ホルモンやアンドロゲンの減少、精子の産生にネガティブな効果を与えることでも知られています。

亜鉛の摂取によって精子尾部と先体の運動性の活発化が見られることも、イスラエルのバルイラン大学が公表済み。

精子の質が上がれば精力もみなぎること間違いなし、銀杏への期待値が高まります。

 

5.効果を得るには1日1000粒以上食べる必要がある・・・

男性機能を高める良い効果がてんこ盛りの銀杏ですが、一体どれほどの量の銀杏を食べれば期待の効果が得られるのでしょうか。

たとえば亜鉛。

亜鉛は18歳~74歳での推奨摂取量が11mg/日となっています。出典[5]

銀杏が含む亜鉛の量は100gあたり0.4mgほど。出典[6]

銀杏が1粒2g程度と仮定すると1粒に含まれる亜鉛は0.4 ÷ 50 = 0.008mgとなります。

仮に銀杏だけで亜鉛の必要量を賄おうとする場合、1,375粒、約2.7kgの銀杏を食べる必要があるんです・・・!

銀杏には微量ですが人体に有害なメチルピリドキシンが含まれており、食べすぎると中毒になってしまうため、1,000粒以上も食べるのは非現実的。

適量を美味しく食べるのが体にも心にも良い摂取方法となりそうです。

 

理想的な銀杏の摂取方法

では銀杏はどのように食べるのが理想的なのでしょうか?

順番に見ていきましょう。

 

1.しっかりと加熱して食べる

銀杏はしっかりと加熱しきることが重要。

銀杏にはアミグダリンと呼ばれる物質が含まれており、加熱されずに食すと体内で毒性の強いシアン化水素(青酸)に変化してしまうんです出典[7]

一定量を超えるとめまいや吐き気などの中毒症状を引き起こして大変危険。

アミグダリンは40℃ほどで破壊されるので、中までしっかりと加熱してから食すことで毒を回避できます。

生食や生焼けでの喫食は確実に回避しましょう。

 

2.単体での「焼き」がおすすめ

加熱調理の中でも、銀杏はさっと焼いて食べるのがもっともおすすめ。

テストステロンを生み出す亜鉛は熱に弱く、さらに水溶性のため水につけたり煮ることで栄養が流れ出していってしまうんです。

フラボノイドも糖と結合することで水溶性となってしまうこともあり、いずれにしても焼きの調理が最適。

栄養素を逃さず食べるために、しっかりと中まで加熱しつつ焼きすぎないポイントを見極めていきましょう。

 

3.朝・夜どちらの摂取もおすすめ

食べるタイミングは朝か夜のいずれかが適しています。

銀杏には食物繊維が多く含まれているため、朝に食べることで免疫機能が改善されるとともに、お通じがよくなりやすいという特徴も。

さらに銀杏には尿を抑えるはたらきがあることもわかっているため、夜間の頻尿などに悩まされているのであれば夜に摂取するのも有効手。

自身の体調にあったタイミングで、生活の中に銀杏を取り入れていくことを心がけましょう。

 

適量を摂取して夜に強い体を作ろう

本記事では 銀杏が精力増強に本当に効果的なのか、その真相を解明してきました。

精力増強に有効な成分は多数含まれていますが、銀杏だけから有効量を摂取するのは現実的ではないというのが結論。

しかしイチョウ葉エキスなど銀杏特有の栄養素を含んでいることもあり、食べることで健康や男性機能の強化してくれるポテンシャルは秘めています。

中毒になりすぎず、美味しく食べられる量を摂取するのが健康面から見ても最適解。

夜を強くしていくためにも、ポイントを見極めて銀杏をいただいていきましょう。

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