執筆者
NSCA-CPT、調理師免許
大里 亮太(筋肉料理研究家Ryota)
激太り&うつで入院するも入院中にTeststerone氏の「筋トレが最強のソリューションである」に出会い、退院後に筋トレとお料理で体重-25kgに成功。精神的にも立ち直り、パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTを取得。元々所有していた調理師免許を生かし、筋肉料理研究家として活動するように。昔の自分のように心身ともに悩んでいる方のサポートになればと、日々簡単ダイエットレシピを発信している。
ヨーグルトとテストステロンの関係
健康効果が高く、世界中で愛されている食べ物「ヨーグルト」。
この項目では、そんなヨーグルトとテストステロンの関係を3つご紹介します。
乳酸菌が精巣細胞を増やす
ヨーグルトを語る上で、何と言っても重要なのが「乳酸菌」の力。
そもそも乳酸菌とは、発酵によって糖類から乳酸を作る微生物の総称。
摂取すれば腸内で悪玉菌の繁殖を抑えたり、消化を促したり、便通を整えるなどして、腸内環境を整えてくれます。
それだけでなく、乳酸菌は精巣細胞を増やし、テストステロンの増加にも関わっている可能性があるんです。
実際に、2014年にマサチューセッツ工科大学から発表された論文では、乳酸菌の一種であるラクトバチルス・ロイテリを摂取しているマウスは摂取していないマウスに比べ、精巣細胞が増加していることが分かったと述べられています出典[1]。
また、2021年に名古屋市立大学から発表された論文でも、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・ラムノサスは、テストステロンを増加させるという報告があると紹介されています出典[2]。
ちなみに、乳酸菌には上記のラクトバチルス以外にも様々な種類が存在し、菌の種類によって期待できる効果も違ってきます。
気になる方は、購入前にヨーグルトのパッケージやメーカーのホームページをチェックしてみましょう。
睡眠の質を高めテストステロンの正常な分泌を維持する
テストステロンを高めるためは、よく眠ることが重要です。
というのも、じつはテストステロンは睡眠中に最も多く分泌されるホルモン出典[3]。
そのため、睡眠の質を高めることは、そのままテストステロンを高めることにもなります。
そこで注目したいのが、ヨーグルトの眠りに対する力。
じつは、ヨーグルトなどの乳製品は摂取することで、睡眠の質を高めてくれる可能性があるんです。
実際に2014年に筑波大学から発表された論文では、十分な運動を行って乳製品を摂取した高齢者は、運動を行わず乳製品も摂取しなかった高齢者に比べ、入眠障害を訴える可能性が低かったと紹介されています出典[4]。
つまり、筋トレなどの運動とヨーグルトを組み合わせれば、より効果的にテストステロンを高められる可能性があるということ。
ちなみに、人間は人生の約3割を寝て過ごすと言われます。
従って、ヨーグルトを食べて睡眠の質を高めることは、人生の質を高めることになると言っても過言ではありません。
テストステロンの材料を供給する
テストステロンを高めたいという男性の方は多いですが、その材料について考えたことのある方は少ないかもしれません。
じつは、テストステロンは脂質の一種である「コレステロール」から作られます。
そのため、体内でコレステロールが不足すると、テストステロンも減少してしまうんです。
1984年にフィンランド・メイラハティ病院から発表された論文では、食事中の脂質の量が男性の性ホルモンに与える影響を調査しています出典[5]。
被験者のボランティア男性30名は、エネルギーの40%を脂質で占める食事を2週間摂取。
その後、同じカロリーで低脂質の食事を6週間摂取したところ、血液中のテストステロンは約15%も低下してしまいました。
つまり、どれだけエネルギーを摂取していても、材料が不足していればテストステロンは上手く生成できないということ。
その点、ヨーグルトには程よくコレステロールが含まれているので、摂取することでテストステロンの材料を供給することが可能。
さらには腸内環境を整えて睡眠の質を高めてくれるので、まさにテストステロンを増やすために理想的な食べ物と言えるんです。
テストステロンUPに効果的なヨーグルトの食べ方
この項目では、テストステロンを高めるために効果的なヨーグルトの食べ方を3つご紹介します。
無脂肪ではなく全脂肪を選ぶ
ダイエット目的だったり、カロリーを気にしたりして、低脂肪や無脂肪のヨーグルトを食べている方も多いはず。
しかし、先述の通り、テストステロンを生成するためには材料となるコレステロールが必要。
低脂肪や無脂肪のヨーグルトでは、十分なコレステロールを摂取することができません。
一方、全脂肪のヨーグルトには程よくコレステロールが含まれているため、テストステロン生成にも有効。
さらに、全脂肪の乳製品を摂取することは、筋肥大効率を高めてくれる可能性もあるんです。
実際に2006年に米国・シュライナーズ小児病院から発表された論文では、全脂肪乳を飲んだ場合、無脂肪乳を飲んだ場合に比べ、アミノ酸の体内への取り込み量が2.8倍に増加したというデータが紹介されています出典[6]。
ちなみに、アミノ酸の取り込み量は筋肥大においても重要なポイント。
というのも、筋肉の材料となるタンパク質は、わずか20種類のアミノ酸から作られているため。
つまり、体内に十分なアミノ酸を取り込めるようにしておくことは、そのまま筋肥大の促進につながるという訳なんです。
従って、トレーニングをされている方は筋肥大の観点から考えても、全脂肪のヨーグルトを摂取するようにしましょう。
朝に食べる
「ヨーグルトは朝食に食べている」という方が多いと思いますが、じつはこれは理に適った食べ方。
というのも、朝にヨーグルトを食べることで、睡眠の質を高められる可能性があるからです。
ヨーグルトには、必須アミノ酸の1つである「トリプトファン」が豊富に含まれています。
トリプトファンは摂取から14~16時間ほどで、睡眠ホルモン「メラトニン」に変化すると言われる物質。
つまり、朝にヨーグルトからトリプトファンを摂取すれば、夜にメラトニンの分泌量を高めることができるという訳なんです。
2014年に福岡女子大学から発表された論文では、トリプトファンを豊富に含む朝食を食べて日中を明るい環境で過ごすと、唾液中のメラトニン濃度が高くなったというデータが紹介されています出典[7]。
先ほども紹介した通り、テストステロンは寝ている間に最も多く分泌されるホルモン。
朝にヨーグルトを食べて日中は程よく日光を浴び、適度に運動をすれば、睡眠の質はグーンとアップ。
結果的として、テストステロンも大幅に高まることになるんです。
はちみつをかける
はちみつと言えば、ただ甘いだけでなくビタミンやミネラルも豊富で栄養価が高く、美容効果も期待できる天然の甘味料。
しかも、ヨーグルトにかけて食べれば、より効果的にテストステロンを増やせる可能性があるんです。
実際に、2019年にヨルダン科学技術大学から発表された論文では、はちみつの経口摂取は男性のテストステロンレベルを高めると述べられています出典[8]。
論文によると、はちみつにはテストステロンの生成に関わるホルモンの分泌を促してくれるのだとか。
さらに、抗酸化作用を持つことから、精巣の酸化を防いでくれる働きもあるのだそう。
ただし、加糖のヨーグルトにはちみつを加えてしまうと、糖質の摂り過ぎにつながります。
また、全脂肪のものに沢山はちみつをかけてしまうとカロリーも高くなり、肥満を招く原因に。
従って、糖質の摂り過ぎやカロリーオーバーを防ぐためにも、ヨーグルトはできれば無糖タイプの商品を選びましょう。
まとめ
腸内環境を整えて睡眠の質を高めてくれるヨーグルトは、まさにテストステロンを増やすために最適の食べ物。
さらに、全脂肪を選んだり、朝に食べたり、はちみつをかけたりすることで、その効果は大幅に引き出されます。
ぜひ、紹介したポイントを押さえつつヨーグルトを食べて、効率よくテストステロンを高めてください。
出典
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