シトルリンが勃起をサポート!効果と摂り方について解説
2024年11月8日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

シトルリンが勃起に役立つ理由2選

シトルリンはアミノ酸の一種ですが、体内でたんぱく質合成には用いられず、遊離アミノ酸として利用されています。アルギニンの原料になり、アルギニンとともに一酸化窒素(NO)の産生に関わることで知られています。

シトルリンと勃起との間にはどのような関係があるのでしょう。まずはシトルリンが勃起にもたらすメリットについて2つ解説しましょう。

血管拡張をサポートして血流を改善

シトルリンによる血管拡張効果は、血流の改善を通して勃起力の向上につながる可能性があります。

シトルリンと、シトルリンを原料として作られるアルギニンは、体内でNOを産生する働きを担います。NOとは血管拡張に関わる物質。アルギニンが血中の酸素と反応してNOを生成すると、血管が広がり血流をよくする効果が期待できるのです。

勃起とは興奮にともない血液が陰茎へ一気に集まる現象。血液を効率的に集められなければ、勃起時に十分な硬さを維持できません。シトルリンやアルギニンによりNOを不足なく生成できれば、血流の改善につながり、よりスムーズに勃起できるようになるでしょう。

実際に男女25名の高齢者がシトルリン6g/日を14日間摂取したところ、次のような結果が得られました。

【シトルリン6g/日摂取における血流への影響出典[1]

 

摂取前

摂取後

拡張期血圧

75 ± 9 mmHg

71 ± 6 mmHg

血流

521 ± 134 ml min⁻¹

584 ± 166 ml min⁻¹

このようにシトルリンには血流を良好に保つ効果があることがわかるでしょう。

また、軽度の勃起不全(ED)患者24名がL-シトルリン1.5g/日を1か月間服用したところ、勃起硬度スコア(EHS)が軽度のEDを示す3から、正常な勃起機能があることを示す4へと増加したことがわかりました。

さらに1か月あたりの平均性交回数が服用前で1.37 ± 0.93回のところ、1か月後には2.3 ± 1.37回に増加しており、患者自身の満足感も非常に高いという結果が得られています出典[2]

シトルリンによる血流改善効果は、EDに対しても有効であるようですね。

 

疲労を解消して勃起しやすく

シトルリンの摂取は、疲労の軽減や回復のサポートにも役立ちます。慢性的な疲労を伴う貧血や糖尿病はEDのリスクを高めるため、体の怠さや疲れを溜め込むことは勃起においてもよくありません出典[3]。元気な状態を維持することで、よりスムーズに勃起できるようになるでしょう。

シトルリンから合成されるアルギニンには、成長ホルモンの分泌を促す作用があります出典[4]。成長ホルモンには体のダメージを修復する効果があるため、身体の怠さや疲れを取りやすくなる効果が期待できるでしょう。

さらにシトルリンやアルギニンの血管拡張作用により血流が改善すると、酸素や栄養素、各種ホルモンなどを各組織に行き渡らせやすくなります。細胞への栄養補給や成長ホルモンの作用を効率化できるため、疲れをより速やかに取れるようになるでしょう。

なお、シトルリンは運動による成長ホルモンの分泌をさらに高める効果において、アルギニンよりも優れている可能性があります。たとえば17名の男性プロサイクリストが運動2時間前にL -シトルリンリンゴ酸の形でシトルリンを摂取した場合、摂取せず運動した場合よりも成長ホルモンを大きく増加させたとの結果が得られています出典[5]

一方、似た効果を示すはずのアルギニンと運動の組み合わせでは成長ホルモンが約3倍になったものの、運動単体では成長ホルモンが約4~6倍と、さらに大きく増えたと報告されているのです出典[4]

運動はもちろん、日々の労作業や性行為で疲れが溜まりやすい方には、アルギニンよりもシトルリンがとくに効果的と言えそうですね。

 

男性機能を高めるシトルリンの摂り方とは?

このように、シトルリンにはNOを合成して血流を改善したり、成長ホルモンの分泌を促して疲労を軽減・回復する効果が期待できることがわかりました。

血流や疲労に対する効果を効率的に得たい場合、注意すべき点がいくつかあります。ここからは男性機能を高めるためのシトルリンの摂り方について解説します。

サプリメントでの摂取を推奨

シトルリンを効率的に摂りたい場合には、サプリメントの使用がおすすめです。

シトルリンはスイカやメロン、キュウリなど、ウリ科の植物に含まれています。たとえばスイカの皮部分には、赤い果肉のスイカで1gあたり1.3mg、黄色やオレンジ色の果肉のスイカで1gあたり1.9mgのシトルリンが確認されています出典[6]

しかしスイカの甘くない皮部分を大量に食べるのは現実的ではありません。仮に200gのスイカの皮を食べたとしても、摂取できるシトルリンはわずか0.26g。血流の改善データでは1日に6g出典[1]勃起不全の改善データでは1日に1.5gを摂取していたことを踏まえると出典[2]、いかに食品からのシトルリン摂取が困難であるかがわかるでしょう。

サプリメントであればより多くの量のシトルリンを手軽に摂取できます。とくに血流を改善したい場合には、継続摂取による体質改善が重要。毎日のシトルリンの供給源として、ぜひサプリメントを活用しましょう。

 

性行為の90分~2時間前に飲む

シトルリンによる血流改善効果や抗疲労効果をより期待したい場合には、性行為の直前ではなく、少し時間を開けた状態での摂取がおすすめです。

NOの生成効率を高めるためにはシトルリンやアルギニンが必要。そのためシトルリンやアルギニンの血中濃度が高まるタイミングから逆算すれば、血流改善効果をより高められるでしょう。

シトルリンを摂取した際の血中濃度の変化を調べた研究では、シトルリンを10g摂取した場合には平均して42分後に、15g摂取した場合には平均して56分後にシトルリンの血中濃度が最大になり、5~8時間後には摂取前の値に戻ったとの結果が得られています出典[7]

一方でシトルリンからアルギニンへの変換にはより長い時間がかかります。シトルリン摂取後、アルギニンの血中濃度は1.17~2.29時間で最大になることが同研究により明らかになりました出典[7]

シトルリンとアルギニンの両方から勃起をサポートする効果を得るためには、90分から2時間程度の時間が必要であることが読み取れるでしょう。

性行為の直前に慌てて飲んでしまうと、勃起が必要なタイミングにNOの生成が間に合わない可能性があります。性行為でよりよい効果を発揮できるよう、飲む時間帯を調節してみましょう。

 

アミノ酸サプリは空腹時がおすすめ

アミノ酸サプリの吸収率を高めたい場合には、空腹時の摂取を心掛けましょう。

食事時や食後では、消化管内に食物がまだ存在しており、食事由来のたんぱく質の消化や吸収が盛んにおこなわれている状態です。たんぱく質の処理を優先している状態でアミノ酸サプリを摂取すると、アミノ酸サプリの吸収率や利用率が下がる可能性があります。

なかでもたんぱく質は糖質よりも消化に時間がかかるため、肉や魚などの高たんぱく質食品の多い食事を摂る場合、食後4~5時間はサプリメントの吸収率に影響を及ぼすかもしれません。

シトルリンのサプリメントは、吸収を邪魔されない空腹時に飲むよう心掛けましょう。

 

まとめ

シトルリンにはNOを生成して血流を改善する効果や、成長ホルモンの分泌を促して疲労を効率的に回復する効果が期待できます。

良好な血流も疲れ知らずの元気な体も、勃起力の向上には重要です。サプリメントの用量を守り、継続摂取で勃起しやすい体づくりに役立てましょう。

なお、自身にあったサプリメント探しに不安がある方には、精力サプリに精通したサプリメントアドバイザーへ相談できる、ナイトプロテイン公式LINEがおすすめです。

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