勃起が柔らかいのはなぜ?硬くする7つの方法
2025年5月30日更新

監修者

NP+編集長/NESTA-PFT

大森 新

筑波大学大学院でスポーツ科学について学んだ後、株式会社アルファメイルに入社。大学院では運動栄養学を専攻し、ビートルートジュースと運動パフォーマンスの関係について研究。アルファメイル入社後は大学院で学んだ知識を基に、ヘルスケアメディア「NP+」の編集やサプリメントの商品開発に携わる。筋トレ好きが高じて、NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会トレーナー資格)も取得。ラグビー、アイスホッケー、ボディビルのスポーツ経験があり、現場と科学の両面から健康に関する知識を発信できるよう日々邁進中。

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

勃起時のペニスが柔らかいのはなぜなのか?

健康な男性であれば性的興奮を感じるとペニスに血液が十分に集まり、普段はふにゃふにゃで柔らかいペニスが、大きく、硬くなります。

これが勃起と呼ばれる現象です。

勃起によりペニスがしっかりとした硬さになることで女性の膣内に挿入できるようになり、性行為が実施できます。

では、勃起時のペニスが柔らかくなってしまうのはなぜでしょうか?

理由はペニスに血液が十分に集まっていないからです。

ペニスに血液が集まらない原因となるのは血流が悪いのはもちろんのこと、テストステロンの低下も考えられます。

なぜなら、テストステロンは性欲向上や筋肥大、モチベーションの向上など男性らしい心身の形成に深く関わる男性ホルモンであり、勃起時にペニスに血液を送りこむ指示を出す働きも持っているからです。

そのため、勃起時にペニスの柔らかさを感じている人は、まずは血流とテストステロンを整えることがおすすめです。

 

勃起時のペニスを硬くする方法7選

勃起時のペニスがしっかりとした硬さであることは満足度の高い性生活を送る上で重要です。

勃起にとって重要な血流やテストステロンは運動や睡眠・食事などの生活習慣を見直すことで整えることができます。

次に勃起時のペニスを硬くする方法を7つ紹介します。

週3回のHIITに取り組む

1つ目は週3回のHIITに取り組むことです。

運動はテストステロンと血流の改善に双方に効果的です。具体的には筋トレはテストステロンを高めるのに有益であり、有酸素運動は血流の改善につながります出典[1]

そのため、筋トレと有酸素運動の中間のような運動であるHIITに取り組むことをおすすめします。

HIITとは、「High Intensity Interval Training (高強度インターバルトレーニング)」の略で、高い負荷の運動と小休憩を繰り返すトレーニング法のことです。

基本的に無酸素運動で行われ、運動時間は短いですが、負荷の高い運動を実施するため、有酸素運動よりも多くの酸素が必要となり、脈が上がるので心肺機能向上や脂肪燃焼効果なども期待できるトレーニング方法です。インターバル走・バーピージャンプ・腕立て伏せや腿上げなどのトレーニングが該当します。

2012年にアメリカのノースカロライナ大学で行なわれた研究で、90秒の強度の高いランニングと90秒のウォーキング(休息)を1セットとする運動を約14セット行うインターバル走(HIIT)を行うとテストステロンは1.64倍に上昇することが報告されており、この効果は45分間のややキツイ程度のランニング(有酸素運動)よりも効果が高いことが示されています出典[2]

HIITはしっかりと継続して行うことが大事です。

簡単なメニューであれば自宅でも比較的短時間で実践できるため、忙しい人でも取り組みやすいので、週3回を目安に継続して実施することを意識しましょう。

 

質の高い睡眠を7時間確保する

2つ目は質の高い睡眠を7時間確保することです。

テストステロンは睡眠中に最も分泌されるホルモンです。そのため、睡眠不足だとテストステロンは減ってしまうので睡眠時間の確保は重要になります。

2011年のアメリカのシカゴ大学の研究で、1日5時間の睡眠が1週間続くだけでテストステロンが10~15%も低下してしまうことが明らかにされています出典[3]

睡眠の質の悪さと勃起機能の低下に年齢は関係ありません。

2023年にペルーのリカルド・パルマ大学が発表した論文では、平均年齢23歳の大学生であっても、睡眠の質が悪いと9割近くで勃起不全が認められることが報告されています出典[4]

睡眠環境を改善するなどして、質の高い睡眠を7時間確保することを目指しましょう。

 

BMI22前後の体型を維持する

3つ目はBMI22前後の体型を維持することです。

肥満は勃起機能を低下させる大きな要因の一つです。

体脂肪が高すぎると複数のことが原因でテストステロンが低下してしまいます出典[5]

体脂肪が増えることでテストステロンの女性ホルモンの変換が起こったり、体内の炎症が高まることでテストステロンを造る精巣がダメージを受けたりすることが原因です。

それだけでなく、肥満になると血管がダメージを受けることで血流の悪化も引き起こされます。

そのため、脂肪がつきすぎない体型を目指すことが大切です。

2023年に中国の安徽医科大学が行った研究では、BMIの高さと勃起不全には相関関係があることが報告されています出典[6]

とはいえ、テストステロンは脂肪(コレステロール)を材料に作られるため、ガリガリにやせ過ぎてもNGです。

テストステロンは体内に蓄えられた脂肪に含まれるコレステロールを原料にして合成されます。そのため、過度な減量によって体の脂肪分が減ってしまうと、原料となるコレステロールも少なくなってしまうので、テストステロンが作られにくくなるのです。

そのため筋肉量にもよりますが、適正体重であるBMI22前後の体型を目指すのがよいでしょう。

身長170cmの人は63.5kg、180cmの人は71kgくらいが目安です。

 

お菓子ではなく野菜や果物を食べる

4つ目はお菓子ではなく野菜や果物を食べることです。

小腹が空いたときや食後などにお菓子を食べたくなりますよね。

しかし、甘いお菓子やポテトチップスなどトランス脂肪酸が豊富なお菓子は、精巣や血管にダメージを与えて、テストステロンや血流を悪化させます。

2018年に台湾の台北医科大学が行った研究で、デザートを食べることが多い食生活の人はテストステロンが低いことが示されています出典[7]

お菓子の代わりに食べるものとしておすすめするのは野菜や果物です。

野菜や果物にはポリフェノールの一種であるフラボノイドなどの抗酸化物質を多く含むため、精巣や血管をダメージから守ってくれます。

2018年にギリシャのテッサロニキ・アリストテレス大学が行った研究では、1日あたり50mgのフラボノイド(りんご半分やみかん1個など)を摂取すると勃起不全のリスクが32%減少することが示されています出典[8]

小腹が空いたりした時はお菓子代わりに、野菜や果物を食べるようにしてみましょう。

 

節酒を心がける

5つ目は飲酒を心がけることです。

お酒に含まれるアルコールは精巣にダメージを与えて、テストステロンを低下させてしまいます。

2021年に中国の安徽医科大学が発表した総説では、アルコール摂取量とEDリスクにはJカーブの関係があり、適量以上の飲酒はEDのリスクを高めることが報告されています出典[9]

適量であれば大きな問題はありませんが、日常的に多くのお酒を飲んでいる場合は、勃起に影響が出てしまう可能性があるので節酒を心がけましょう。

具体的には、1週間のアルコール量が10ドリンク(1ドリンクはアルコール12gで計算)が分かれ目です。1日平均だとアルコール20g以下になり、ビール500mlやワイン2杯分(200ml)などがアルコール20gの目安となります。

 

テスノアの摂取

6つ目はテスノアの摂取です。

テスノアはザクロ由来のプニカラギンを3.5%、カカオ由来のテオブロミンを0.5%含むものと規格されているサプリメントです。

2022年にインドのシェティーズ病院が発表した論文では、テストステロンを48%増加させたデータや、勃起硬度を80%程度改善したデータが報告されています出典[10]

また、2023年にインドのカシーメディケア病院が行った研究では、400mgのテスノアを3ヶ月近く摂取することで勃起機能が2倍以上も高まり、性的満足度が高まることが示されています出典[11]

テスノアはテストステロン合成を促進する作用とテストステロン減少を食い止める作用により、テストステロンを増やしてくれるのです。

 

ブラックVキューブの摂取

7つ目はブラックVキューブを摂取することです。

ブラックVキューブは、日本では黒ショウガやブラックジンジャーと呼ばれるショウガ科の植物である「クラチャイダム」を原料としたサプリメントになります。有用成分であるジメトキシンフラボンを5%以上含有しているのが特徴です。

2012年にタイのパヤオ大学が行った研究では、ブラックVキューブの原料であるクラチャイダムを2ヶ月1日90mg摂取すると、ペニスに送り込まれる血液量が増え、勃起時のペニスの太さや長さがどちらも1cm程度大きくなることが示されています出典[12]

ブラックVキューブの効果のカギとなるのはPDE5(ホスホジエステラーゼ5)の阻害です。

PDE-5はペニスに多く存在している酵素であり、勃起を終わらせるために血管を収縮させる働きがあります。

ブラックVキューブはPDE5を阻害することで血管が収縮するのを防ぎ、血流が維持できるようになるので勃起力を高めるのです。

先ほどのテスノアと同様にあくまでサプリメントなので補助的な位置づけとして捉えておき、他の対策がしっかり達成できた上で摂取することを心がけましょう。

 

まとめ

今回は勃起時のペニスを硬くするための方法を7つ紹介しました。

性行為の際に勃起がしっかりとした硬さであることは男女とも満足の行く性生活を送る上で必要不可欠です。

血流やテストステロンの低下などが起こると、ペニスに十分な量の血液が集まらなくなり、しっかりとした硬さになりません。

運動や睡眠、食生活など日々の生活習慣を見直し、足りない部分をテスノアやブラックVキューブで補うことで血流やテストステロンを改善してあげましょう。

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