

執筆者
管理栄養士
井後結香
管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。
ビーツってどんな食べ物?

ビーツは赤いカブのような見た目をした食品です。ビート、ビートルート、ウズマキダイコン、などと呼ばれることもありますね。日本ではあまり馴染みのない野菜ですが、牛肉を煮込んだヨーロッパの料理「ボルシチ」にはよく使用されます。ボルシチの鮮やかな赤色はビーツに由来するものなのです。
ビーツはポリフェノール、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含む、非常に栄養価の高い食材として知られています出典[1]。
ビーツには抗酸化作用や抗炎症作用に加え、血圧を調節したり、肝臓を保護したり、認知機能を改善したりといった、さまざまな生理活性があることが、細胞実験や動物実験を中心とした研究で確認されています。
とくにビーツ由来のポリフェノール「ベタレイン」の抗酸化能力は高く、心血管疾患をはじめ、癌や脳血管疾患のリスクを減らす可能性があるとも指摘されています。
また、ビーツに豊富な栄養素としてもうひとつ、硝酸塩があります。こちらも心血管疾患や脳血管疾患のリスクを減らすように働くことが分かっていますね。
また硝酸塩の血流改善効果により、スポーツのパフォーマンスが上がることへの期待から、現在ではビーツはアスリートの間でも需要が高まっています。ビーツは甘みの強い野菜でもあり、栄養補給の手段としても使えそうですね。
硝酸塩またはビートルートジュースの摂取により運動成績が向上したとのデータは複数存在しています出典[2]出典[3]。アスリートにはとくに有益な食材と言えるでしょう。
ビーツと勃起の関係とは?
さて、ベタレインと硝酸塩を特徴的な栄養素とする野菜、ビーツには、さまざまな健康効果が期待されています。勃起の悩みを抱える男性においては、ビーツが勃起に効くかどうかは気になるところでしょう。
ヒトがビーツを摂ることで勃起機能が改善したという有力な研究は、残念ながらまだ確認されていません。しかしビーツから摂れる特徴的な栄養素たちは、勃起のポテンシャルを高めるために役立つ可能性があるのです。
ここからはビーツ由来の栄養素に期待できる、勃起への効果について解説します。
多様な抗酸化物質や血管や精巣を保護
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まず、ビーツの鮮やかな赤の由来となっているベタレインが、非常に強力な抗酸化作用を持つ点に注目すべきでしょう。
抗酸化物質として有名なポリフェノールに、ブルーベリーやナス由来のアントシアニンがありますが、ベタレインの抗酸化能力はアントシアニンのほぼ2倍とも言われています出典[1]。抗酸化物質として、ビーツのベタレインが非常に優秀であることが分かりますね。
ベタレインのような抗酸化物質は、体内の酸化ストレスを減らすように働きます。体内の活性酸素が過剰になることで酸化ストレスが増え、体のあちこちにダメージを与えてしまうのです。
たとえば勃起のような性機能を司るホルモンであるテストステロン。このホルモンの分泌場所である精巣は、酸化ストレスにとくに弱い組織です出典[4]。精巣がダメージを受けるとテストステロンが減り、勃起も起こりにくくなるでしょう。
またスムーズな勃起には良好な血流の確保も重要です。しかし酸化ストレスは血管にもダメージを与え、動脈硬化の原因になることも分かっています出典[5]。
ポリフェノール類の摂取は、精巣の保護にも出典[6]、血管の保護にも重要です出典[5]。精巣や血管を良好な状態に保つため、優秀な抗酸化物質であるベタレインをビーツから摂ることには意義がありそうですね。
血管拡張物質「NO」の量と利用効率をサポート
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ビーツを食べることで陰茎の血管が拡張しやすくなり、よりスムーズに勃起できるようになる可能性もあります。
勃起する際には、陰茎の血管が拡張し、そこへ大量の血液が流れ込みます。満たされた血液の量が多いほど、陰茎は太く硬くなるのです。陰茎へ送り込む血液の量を増やすためには、血管が十分に拡張することも重要です。
そのためのカギとなるのが、血管拡張物質である一酸化窒素(NO)。NOは体内でアミノ酸であるアルギニンとシトルリンによる生成サイクルの中で作られていますが、実はビーツに含まれる硝酸塩(NO3)からの還元によっても摂取が可能。
実際、ビーツ由来の硝酸塩を取ることは、ヒトの血圧の低下に有意義であるとも述べられています出典[1]。
血圧を適正に保つことは血流のうえでも重要。正常血圧の男性グループではEDの有病率が20.28%であったのに対し、高血圧の男性グループでは61.79%であったとのデータもあります出典[7]。
硝酸塩の摂取により血圧の管理が捗れば、勃起にもよい影響がありそうですね。
また、ベタレインのような抗酸化物質の摂取により、酸化されやすいNOを守る効果も期待できます。過剰な活性酸素はNOの量を減らしてしまうため出典[5]、ベタレインを取ることは、NOの量や利用効率を保ち、スムーズに勃起するために重要と言えそうですね。
血中の糖や脂質をコントロールして血液をサラサラに

勃起において重要な血流を良好に保つためには、血液をサラサラにすることも重要。とくに血中に糖や脂質が多すぎる状態では、血液がドロドロになり、勃起も難しくなるでしょう。
血中のドロドロ化と勃起不全(ED)との関係はいくつかの研究で明らかになっています。
たとえば糖尿病男性のEDの有病率は、糖尿病でない男性の約3.5倍であるというデータが確認されています出典[8]。
また血中脂質においては、総コレステロールが240mg/dL以上の男性のEDリスクは、180mg/dL未満の男性の1.83倍であったとのデータも出典[9]。
血中脂質や血糖を改善して血液をサラサラにすることは、勃起において非常に重要であることが分かりますね。
ビーツのベタレインにはLDLを減少させる効果が、硝酸塩にも血中脂質や血糖値を改善する効果が、それぞれ確認されているようです出典[1]。
たとえば健康な成人ボランティア16名を、ビーツのジュースを飲む群と偽の飲料(プラセボ)を飲む群とに分けて観察したところ、摂取後の血糖値の上がり方やインスリンの分泌量が、ビーツのジュースを摂取した群の方が有意に低かったと確認されています出典[10]。
血糖値や血中脂質のコントロールには野菜の積極的な摂取が重要であることはよく知られています。血液をサラサラにする効果がより高い野菜として、ビーツを取り入れることは健康面でも勃起の面でも有効と言えるでしょう。
ビーツはどう食べる?効果的な摂り方を解説
ビーツの摂取により勃起力が改善したことを示す論文は確認できていないものの、ビーツに含まれる栄養素は、それぞれ勃起力のサポートに役立つ可能性があることが分かりました。
ビーツから、抗酸化物質やNO3を効率よく摂り、勃起力をサポートしたいと考える方もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、日本ではあまり馴染みのないビーツを、無理なくおいしく食べる方法について説明します。
鮮やかな赤を活かしてサラダに

ビーツといえばやはりあの鮮やかな赤色。トマトやラディッシュのような感覚でサラダに添えると、鮮やかで目にも楽しい料理に仕上がるでしょう。
茹でたものをブロック状に切ってヨーグルトに和えたり、そのままほかの野菜と一緒に盛り付けたりしておいしく食べられます。
また、ビーツは生でも食べることができます。薄切りにスライスしたり、細めの千切りにしたうえで、水に晒してから盛り付けましょう。旬のニンジンやリンゴのような、甘めの食材と合わせることもできますよ。
生で食べるビーツには土臭さがあるとも言われることがありますが、これはビーツに含まれるジオスミン(ゲオスミン)に由来するものと言われています。ビーツのほか、キノコやニンジンにも含まれているため、似たような土臭さを感じることもあるでしょう出典[11]。
生で食べる際にはこの土臭さが気になることがあるかもしれません。酸味の強いドレッシングやレモン汁をかけることで違和感が減り、食べやすくなることが多いようです。ぜひ試してみましょう。
スムージーで栄養素を効率よく摂取

アスリートの間では、ビーツをミキサーにかけて、ジュースやスムージーのような形で摂る方法も人気を集めています。
ビーツには甘みがあるため、ビーツと水のみでもジュースとして飲むことができます。より甘さを足して飲みやすくしたい場合には、ハチミツやバナナを加える方法がおすすめです。土臭さが気になる場合にはレモン果汁を少量混ぜてもよいでしょう。
生での摂取では、加熱による栄養素の破壊が起こらず、また水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えられます。とくにビーツジュースは手軽さと栄養価の高さを両立した、続けやすい選択肢としておすすめ。ビーツを食べてみたい方は、ぜひ試してみましょう。
鮮やかな赤の色移りに注意

ビーツを炒め物や煮物料理として用いることもできます。牛肉を煮込んだボルシチは、ビーツの鮮やかな赤と甘みを活かしたおいしい料理として知られていますね。
ただ、ボルシチに代表されるように、煮物や炒め物としてほかの食材とともに用いた場合には、ビーツの赤がほかの食材や煮汁に移るため注意しましょう。
食材への色移りや、調理によるビーツの色素の喪失を防ぐためには、次のような方法がおすすめです。
- ほかの肉類や野菜の調理と、ビーツの調理を分ける
- レモン果汁や塩を入れた水に短時間晒す
- 下茹では皮付きのままおこない、あとで皮を剥く
もちろん、ビーツの鮮やかな赤を活かしたレシピを楽しむのもよい方法です。ボルシチに代表されるような、赤色を楽しめるビーツ料理を試してみましょう。
サプリメント「サビート」の活用も

野菜としてのビーツの入手は難しいものです。日本ではメジャーな野菜ではないため、一般的なスーパーには陳列がないことの方が多いかもしれませんね。
実際にビーツを購入できるスーパーが近くにない方では通販で取り寄せる必要がありますが、生鮮食品の注文に抵抗がある方や、注文を面倒に感じる方もいるでしょう。
より手軽に、より効率的に、ビーツ由来の栄養素を摂りたい場合には、ビーツを原料とするサプリメント「ザヒート」がおすすめ。ビーツのNO3を2%以上含むように規格化しており、質の保証もされているため安心して活用できますよ。
ザヒートは血流改善効果が高く、スポーツ分野でのパフォーマンスアップの目的で使用されることが多いサプリメントです。しかし勃起時にもNOによる血管拡張が重要となるため、ザヒートが勃起に役立つ可能性もあるでしょう。
ビーツ由来のNO3による、血流改善効果に期待したい場合には、ぜひザヒートの活用を検討してみましょう。
勃起を高める最善策とは?
勃起に悩んでいる方では、血流の悪化やテストステロンの減少が見られる可能性があります。ビーツ由来のベタレインや硝酸塩により、血流やテストステロンの状態を改善できれば、勃起にもよい効果が期待できるでしょう。
ビーツは日本ではあまり馴染みのない野菜であるため、手軽に摂りたい場合にはザヒートのようなサプリメントの活用もおすすめ。自身に合った方法で、ぜひビーツの栄養素を効率的に取り入れてみましょう。
今回は勃起に役立つ可能性がある食材としてビーツを紹介しましたが、勃起に役立つ食材や、勃起力を高めるための体のケアの方法はほかにも数多くあります。
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