監修者
上級睡眠健康指導士 /NR・サプリメントアドバイザー
関川裕大
睡眠と運動と栄養の3つ面から皆様の健康的なライフスタイルをサポートします。睡眠と運動は特に男性のQoLにおいて非常に重要な役割を果たします。睡眠が不足すると筋肉が付きにくく太りやすくなりますし、運動が十分でない男性は睡眠の質も低下し易いと言われております。そして栄養が不足すると運動効率も睡眠の質も悪化してしまいます。医療に頼らない心と体の健康促進を目指します。
執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
アスタキサンチンの役割とは?

アスタキサンチンは、サケやエビ、カニ、さらにそれらの餌となるヘマトコッカスなどの微細藻類に豊富に含まれる天然の赤色色素です。
化学的には「カロテノイド」という脂溶性色素の一種に分類されます。
アスタキサンチンは細胞膜の脂質二重層を貫通して配置されるという特異的な分子構造です。
細胞の内側と外側の両面から活性酸素を捕捉することができるので、他の抗酸化物質と比較しても極めて強力な抗酸化作用を発揮します。
体内で過剰に発生した活性酸素(ROS)を効率よく中和し、酸化ストレスを軽減することできるので、アスタキサンチンは全身の健康維持において極めて重要な役割を果たすのです。
具体的には、神経保護作用や脂質代謝や筋肉の回復促進、皮膚の改善など、その恩恵は多岐にわたります出典[1]。
そのため、アスタキサンチンは現代人の全身のコンディションを整え、健康増進と疾患予防を支える、極めて有用な機能性成分と言えるでしょう。
アスタキサンチンは脳に到達可能?

アスタキサンチンには神経保護作用など脳にも効果があることが知られています。
では、アスタキサンチンは脳に直接届くことができるのでしょうか?
答えは「イエス」です。
アスタキサンチンは血液脳関門を通過して脳内に到達できる数少ない成分の一つです。
脳は全身の酸素消費量の約20%を占めるほど代謝が活発な臓器であり、その分、活性酸素による酸化ストレスに対して非常に脆弱な性質を持っています。
通常、脳内へ有害物質が侵入するのを防ぐために「血液脳関門(BBB)」と呼ばれる強固なバリアが存在しており、ビタミンCなどの多くの抗酸化物質はBBBを自由に通過することができず、脳内で直接作用することが困難です。
しかし、アスタキサンチンはその独自の化学構造により、この血液脳関門を通過して中枢神経系に直接到達できるという大きな強みがあることが示されています。
アスタキサンチンは分子の両端に親水基、中央に親油基を持つ構造をしており、細胞膜を貫通するように配置されるため、効率的に脳内へと入り込むことができるのです出典[2]。
この性質により、アスタキサンチンは脳内の酸化ストレスを直接的に防ぎ、神経細胞をダメージから守る優れた神経保護効果を発揮することが可能です。
この「脳に届く」という特異な能力こそが、認知機能の維持や神経変性疾患の予防においてアスタキサンチンが注目されている最大の理由になります。
アスタキサンチンが脳に与える効果とは?
アスタキサンチンは脳内に到達できる数少ない成分の一つです。
脳内の酸化ストレスを直接的に防ぐことができるので、認知機能の維持や神経変性疾患の予防においてアスタキサンチンが注目されています。
アスタキサンチンが脳に与える効果を3つ紹介します。
精神的疲労(脳疲労)の軽減

1つ目は精神的疲労(脳疲労)の軽減効果です。
アスタキサンチンは、強力な抗酸化作用を通じて肉体的な疲労だけでなく、日常的なストレスに伴う「精神的疲労(脳疲労)」の軽減にも寄与する可能性が注目されています。
健康な成人を対象とした複数のランダム化比較試験(RCT)を統合・分析した結果、アスタキサンチンの補給が主観的な疲労感の軽減に対してポジティブな傾向を示すことが確認されています出典[3]。
アスタキサンチンが脳の疲労回復をサポートし、ストレス社会で働く現代人のメンタルコンディションを整える有効な成分であることを示唆しています。
つまり、アスタキサンチンは、肉体的な疲労だけでなく日常的なストレスに起因する疲労感を緩和し、脳の疲労回復をサポートする成分と言えるのです。
情報処理速度や精神運動速度の向上

2つ目は情報処理速度や精神運動速度の向上効果です。
2018年に富士フイルムが発表した論文では、軽度の認知機能低下が見られる成人を対象に、アスタキサンチンとセサミンの複合サプリを12週間摂取した結果、プラセボ群に比べ精神運動速度および情報処理速度の有意な向上が確認されました。
これは、脳に入ってくる複雑な情報を素早く正確に理解し、タスクを実行する能力が向上したことを意味します出典[4]。
つまり、アスタキサンチンは単なる健康維持に留まらず、日々の判断力や作業効率といった「脳のパフォーマンス維持」に役立つのです。
記憶力や学習能力のサポート

3つ目は記憶力や学習能力をサポートする効果です。
中高年を対象とした臨床試験において、アスタキサンチンを数週間摂取した結果、複数の認知ドメインで有意な向上が報告されました。
具体的には、選択反応時間、遅延再生、分割的注意、そして作業記憶(ワーキングメモリ)などの複数の認知ドメインでパフォーマンス改善が確認されています出典[5]。
脳の機能を多角的にサポートするアスタキサンチンは、健やかな認知機能を維持するための有力なアプローチとして、今後さらに注目が集まるでしょう。
効果を得るために必要な量は?

アスタキサンチンは脳内で直接的に作用し、脳疲労の軽減などの様々な効果をもたらしてくれます。
では、どのくらいの量を摂取したら良いのでしょうか?
脳疲労の軽減や認知機能のサポートを目的とした場合、人を対象とした複数の臨床試験では主に1日あたり6mgから12mgのアスタキサンチンが投与されています出典[6]。
アスタキサンチンは安全性が非常に高く、これらの用量を用いた最長12週間の研究でも優れた忍容性が示され、重大な副作用は報告されていません。
クリアな思考やパフォーマンスの向上を期待する場合には1日あたり6mgから12mgの範囲を参考にすることを推奨します。
まとめ
今回はアスタキサンチンの摂取による脳への効果と摂取量の目安について紹介しました。
アスタキサンチンは、強力な抗酸化力を持ちながら血液脳関門を通過できる希少な成分です。
脳の酸化ストレスを直接防ぐことで「脳疲労」にアプローチし、日常的な精神的疲労の軽減から、情報処理速度の向上、記憶力のサポートまで、脳の健康維持に多角的に貢献します。
効果的な目安量とされる1日6〜12mgを継続して摂取し、日々のクリアな思考とパフォーマンスの維持に役立ててみましょう。
出典
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