執筆者
NSCA-CPT、調理師免許
大里 亮太(筋肉料理研究家Ryota)
激太り&うつで入院するも入院中にTeststerone氏の「筋トレが最強のソリューションである」に出会い、退院後に筋トレとお料理で体重-25kgに成功。精神的にも立ち直り、パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTを取得。元々所有していた調理師免許を生かし、筋肉料理研究家として活動するように。昔の自分のように心身ともに悩んでいる方のサポートになればと、日々簡単ダイエットレシピを発信している。
玉ねぎとテストステロンの4つの関係
炒め物や煮物にサラダなど、さまざまな料理に用いられる玉ねぎ。
ここでは、そんな玉ねぎとテストステロンの関係を4つの項目に分けてご紹介します。
1.テストステロン合成の指示を出すホルモンを増やす
テストステロンは男性の場合、ほとんどが精巣で合成されるホルモンですが、その指令を司るのは「脳」。
まず、脳の視床下部から分泌されたゴナドトロピン放出ホルモンという物質が、下垂体の黄体形成ホルモンの合成を刺激。
さらに、黄体ホルモンが精巣内の細胞を刺激し、テストステロンの分泌を促します。
じつは、玉ねぎはこの黄体形成ホルモンの増加に効果的であると言われているんです。
実際に、2009年にイラン・イスラムアサド大学から発表された論文では、ラットに玉ねぎジュースを摂取させたところ、黄体形成ホルモンのレベルが大きく増加し、血中のテストステロンも上昇したというデータが紹介されています出典[1]。
また、2012年にナイジェリアのラドケ・アキントラ工科大学から発表された論文でも、ラットに玉ねぎ抽出物を投与した結果、黄体形成ホルモンのレベルが大きく増加したと述べられています出典[2]。
上記の論文はいずれもラットを用いたもので、人間に対しても同じ効果が現れるかどうかは分かりません。
しかし、玉ねぎを食べて黄体形成ホルモンを増やすことができれば、テストステロンを高められる可能性はあると言えそうです。
2.テストステロンを合成する精巣を守る
男らしさの象徴であるテストステロンですが、合成する場所となる精巣はとても繊細な器官。
精神的なストレスはもちろん、化学物質に曝露することでも大きなダメージを受けてしまいます。
そこで注目したいのが、玉ねぎに含まれるポリフェノールの一種である「ケルセチン」という抗酸化物質。
というのも、このケルセチンには精巣を守る働きがあると言われているんです。
2016年にイラン・タブリーズ大学から発表された論文では、ペルメトリンという殺虫剤などに用いられる化学物質が精巣に与える影響と、玉ねぎジュースの抗酸化作用を調査出典[3]。
実験では、ペルメトリンを与えられたラットはいずれも精巣に悪影響が現れ、テストステロンも減少してしまいました。
しかし、同時に玉ねぎジュースを摂取したグループは影響が軽減され、テストステロンの合成も改善されたと述べられています。
このことからも、玉ねぎからケルセチンを摂取して精巣を守ることは、テストステロンを保護することにもなると言えるでしょう。
3.精巣への血流を整える
玉ねぎと言えば、「切っていると涙が出てしまった」という経験をお持ちの方も多いはず。
じつは、この涙の原因は「アリシン」という成分によるもの。
玉ねぎの細胞を壊したとき、つまり切ったときにアリシンが気化して目や鼻の粘膜を刺激するため、涙が出てしまうんです。
ちなみに、アリシンは硫化アリルという物質の一種で、玉ねぎが持つ辛みや香りのもととなる成分。
玉ねぎ以外にもにんにくや長ねぎ、ニラやらっきょうなどに多く含まれています。
また、アリシンは疲労回復や滋養強壮、生活習慣病の予防のほか、血流を改善する効果があると言われる栄養素。
そのため、玉ねぎを食べてアリシンを摂取すれば血流が整って、精巣への酸素や栄養の運搬がスムーズに。
結果的に、テストステロンの合成効率を高められる可能性が考えられるんです。
ただし、アリシンは目や鼻だけでなく胃腸も刺激するため、過剰に摂取すると胃痛や腹痛を引き起こすことも。
従って、詳しい量については後述しますが、テストステロンを増やすためであっても玉ねぎの食べ過ぎは禁物です。
4.眠りを整えテストステロンが分泌されやすい身体を作る
じつは、テストステロンは睡眠中に最も多く分泌されるホルモン。
「眠りを制するものはテストステロンを制する」と言っても過言ではありません。
実際に、睡眠時間が8時間以上の男性に比べて4~6時間の男性は14%、4時間未満の男性は35%以上もテストステロンが低いというデータがあるほどです出典[4]。
そこで注目したいのが、玉ねぎの睡眠に対する効果。
2020年に日清製粉グループが発表した論文では、玉ねぎに含まれるアミノ酸の一種・システインスルホキシドという物質が睡眠に与える影響を調査しています出典[5]。
実験では、睡眠不足気味の男女23名がシステインスルホキシドを含む玉ねぎ抽出物の錠剤を1日3錠、5日間に渡って摂取。
結果として、錠剤を摂取したグループはプラセボを摂取したグループに比べて睡眠の質が改善。
加えて、ストレスが緩和され、入眠までの時間が短くなったとも述べられています。
つまり、玉ねぎを食べてシステインスルホキシドを摂取すれば、睡眠の質を高められるということ。
結果として、テストステロンが分泌されやすい身体になれる可能性があるんです。
効果的な玉ねぎの食べ方
ここからは、玉ねぎの効果を最大限に引き出すための食べ方を4つご紹介。
ぜひ、取り入れやすいものから試してみてください。
天日干しにする
先ほど紹介したケルセチンは、玉ねぎが紫外線から自身を守るために作られる栄養素。
そのため、収穫後であっても玉ねぎを天日干しして光を当てれば、ケルセチンを増やすことができるんです出典[6]。
しかも、天日干しの方法は意外と簡単。
まずは、玉ねぎの皮をむいて薄切りにし、水気をキッチンペーパーで拭き取ります。
さらに、重ならないようにザルなどに広げ、風通しと日当たりが良い場所で2~3日置くだけ。
なお、花粉やほこりが気になる場合は室内の窓辺に置いてもオーケー。
また、雨の日などは室内に取り込めば、カビてしまうのを防ぐことができます。
これでケルセチンが増えるだけでなく、甘みもうま味もアップして、いつもの玉ねぎとは一味違った味わいを楽しむことが可能。
ただし、水分の多い新玉ねぎは痛みやすく、天日干しにはあまり向いていません。
加えて、ケルセチンは玉ねぎの外側に多く含まれているので、調理の際は皮をむきすぎないように注意しましょう。
生で、もしくは電子レンジで加熱して食べる
玉ねぎに含まれるアリシンやケルセチンは、水に溶けやすく熱に弱いという性質を持っています。
そのため、茹でたり加熱したりすると、有用成分は減少してしまうことに。
従って、栄養を効率よく摂取したいなら、玉ねぎは生で食べるのがベスト。
辛みが気になるという方は、繊維を断ち切るように薄く切るのがおすすめ。
さらに1時間ほど空気にさらせば、栄養を逃さずに辛みを和らげることができます。
また、「テストステロンのためとは言え生の玉ねぎは食べづらい…」という方におすすめしたいのが「電子レンジ」。
レンジなら栄養の流出を最小限に抑えながら、辛みを和らげることが可能。
特に、アリシンは加熱すると「プロピルメルカプタン」という物質に変化して甘みがアップ。
プロピルメルカプタンは胃の粘膜を保護して血流を促す働きを持っているため、胃が疲れているときにも嬉しい栄養素。
レンジなら時短で加熱できるので、玉ねぎの栄養を摂取するに当たっての効率の良さはピカイチと言えるかもしれません。
1日50~100g程度を目安に
ここまでの解説で、「ちょっと玉ねぎ買い占めてくる!」というアクティブな方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、先ほども述べた通り、玉ねぎに含まれるアリシンは粘膜を刺激する性質を持っています。
そのため、摂取し過ぎると胃もたれや腹痛を引き起こすことも。
また、アリシンは香気成分でもあるためツンとした匂いを持ち、食べ過ぎは口臭の原因にもなってしまいます。
従って、玉ねぎは1日1/2〜1/4玉、量としては50〜100gを目安に食べるのがおすすめ。
ちなみに、玉ねぎのサイズは品種や季節によっても異なりますが、一般的に1個200gほどとされています出典[7]。
ぜひ、食べるときや調理の際の参考にしてみてください。
まとめ
玉ねぎがテストステロンを増やすに当たって効果的な食べ物であることがお分かりいただけたかと思います。
しかし、テストステロンの分泌量はさまざまな要因によって左右されるもの。
そのため、ただ玉ねぎを食べているだけで大きく高まるということは考えにくいと言えるでしょう。
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