【男性不妊を改善】リコビーズの7つの効果と適切な摂取方法
2023年4月27日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

リコビーズとは

リコビーズは、非遺伝子組み換えの完熟トマトを原料とし、カルテノイドの一種であるリコピンを含むビーズ製剤です。

まずは、リコビーズを構成する栄養素であるリコピンについて、ご紹介していきます。

 

1.どんな栄養素?

リコビーズは、非遺伝子組み換えの完熟トマトを原料として、Lycored社が開発した植物性ビーズ製剤です。リコビーズには、トマトに多く含まれるカロテノイドであるリコピンが20%以上含まれており、安全性が非常に高くアレルゲンフリーであることが知られています。出典[1]出典[2]

 

2.体の中でどんな働きをする?

リコビーズを構成しているリコピンは、野菜や果物に含まれるポリフェノール化合物(カロテノイド)の一種です。出典[3]

リコピンを食事やサプリメントで摂取すると、私たちの健康維持に対して有効活用されます。この働きは、リコピンの強い抗酸化作用が由来となっており、体の中の脂質酸化を抑える作用を示します。出典[4]

食品やサプリメント摂取によって体内に吸収されたリコピンの多くは、肝臓や副腎、前立腺に蓄えられます。出典[5]また、トマトの赤い色素も、リコピンからつくられているのです。

 

3.不足するとどんなリスクがある?

リコピンの摂取が不足すると、体内の活性酸素濃度が上昇し、脂質酸化が進んでしまいます。また、抗炎症作用が弱まるため、肌荒れを引き起こす可能性もあるのです。

食事中のリコピンと脳卒中発生・死亡率との関係を調査したところ、リコピンが脳卒中リスクを 19.3%減少させることが分かりました。出典[6]

リコピンは体内で合成できない栄養素です。日常的な食事やサプリメントで習慣的に摂取する必要があることを知っておきましょう。

 

4.どんな食材に含まれている?

リコピンは、トマトなどの緑黄色野菜に多く含まれている栄養素です。リコピンの多くはビタミンA(β-カロテン)の状態で含まれています。
 

【リコピンを豊富に含む食品とその含有量(100gあたり)出典[7]

食品名

状態など

含有量

トマト(赤)

540μg

小松菜

葉、生

3100μg

西洋かぼちゃ

3900μg

ニンジン

皮つき、生

6900μg

また、肉や魚などの動物性食品ではビタミンAはレチノールの状態で存在しています。

リコピンの単独での吸収率はレチノールと比べて高くはありませんが、油や脂質の多い食品を組み合わせることで吸収をサポートすることが可能です。

 

リコビーズに確認されている作用や効果

リコビーズに含まれるリコピンは、男性不妊の改善や血管疾患の予防など、私たちの健康維持に関わる様々な効果が期待されています。

ここからは、リコビーズによって期待される効果についてご紹介します。
 

1.精子の質の向上

リコピンによる活性酸素(ROS)を減少させる作用は精子の脂質酸化を抑えることにも繋がるため、精子の質の向上が期待されています。

七面鳥の精子を使用した研究によると、リコピンを強化した状況下において、冷蔵・凍結保存中の精子の脂質過酸化を減少させ、精子のDNAが保護されていることが分かりました出典[8]

この他にも男性不妊の要因として考えらえているのが、精索静脈瘤です。精索静脈瘤の合併症の治療薬には抗酸化剤が使用されているため、抗酸化作用を示すリコピンも、精索静脈瘤の軽減に有効であることがうかがえます。

ラットの精索静脈瘤とリコピン摂取量の関わりを調べた研究によると、精索静脈瘤をもつラットにリコピン10mgを2ヶ月間投与したところ、精子のDNA損傷と脂質酸化が抑制され、精子の濃度や生存率が向上しました出典[10]

 

また、リコビーズに含まれるリコピンは人を対象とした臨床試験でも精子の質を改善させる効果が報告されています。

精子無力症注釈[1]や奇形精子症注釈[2]などの精子の状態が異常な男性30人を対象とした研究では、2mgのリコピンを3ヶ月間、1日2回摂取したところ精子の質が改善されたことが報告されています出典[9]

具体的には30人中、以下の割合の方が改善できたことが確認されています。

 

  • 精子濃度:66%(20人)
  • 精子の運動性:53%(16人)
  • 精子形態の改善率:46%(14人)

 

さらに、この臨床試験では6人もの被験者が妊活に成功したことが報告されています。

男性の不妊の主な原因である精子の質の劣化。精子は過度に活性酵素が分泌されることで精子濃度や運動性の低下、形態異常に繋がります。

リコピンは抗酸化作用が高いため過度な活性酸素を抑制する働きがあります。そのため、リコピンを含むリコビーズは精子の質の向上をもたらし、男性不妊の改善に期待できると言えます。

現在、男性不妊で悩んでいる方はもちろん、これから妊活を始める方は、継続的にリコビーズを摂取するのがよいでしょう。

 

2.血流の最適化

リコピンは、高血圧を軽減する効果も期待されています。

リコピンを含むトマト抽出物 (STE) の摂取量と血圧低下効果の関連について調べた研究によると、健康なボランティアと高血圧患者を混合させた被験者に対して、トマト抽出物(STE)の摂取した場合に収縮期血圧の有意な低下がみられました。こうした血圧低下効果は、高血圧患者でより顕著に現れました出典[11]

血圧が気になる・高血圧を予防したい方は、普段の食生活にトマトやリコビーズをプラスしてみましょう。
 

3.悪玉コレステロールを減少

リコピンによる抗酸化作用は、血液中の悪玉コレステロールの減少にも関わっています。

血中脂質とリコピンの摂取に関する研究によると、リコピンを1日25mg 以上摂取すると、L悪玉コレステロールを約10%減少させることが分かりました出典[12]

悪玉コレステロールの増加は動脈硬化を引き起こします。トマトやリコビーズを取り入れながら、血中脂質のコントロールも行いましょう。
 

4.肌のコンディショニングをサポート

肌のきめ細かさは、皮膚内のリコピン濃度と比例することが分かっています。

40〜50歳までの被験者20名を対象に、額の皮膚の溝とシワの構造とリコピンの濃度について分析したところ、肌質とリコピン濃度の間に有意な相関関係みられました出典[13]

また、リコピンのサプリメント(Lycoderm)を1ヶ月間摂取させたところ、皮膚のカロテノイドレベルが有意に向上し、肌の明るさや潤い、色調などに改善がみられました出典[14]

この他にも、リコピンには紫外線から引き起こされるシミを予防する効果があるとされています。

トマトペーストの摂取量と、紫外線誘発性紅斑の発生率の関連について調査が行われました。被験者9名が、約16mg/日のリコピンを含むトマト ペースト (40 g) を10gのオリーブ オイルと共に10 週間にわたって摂取したところ、背中部分の紫外線誘発性紅斑の発生率が40%低いことが判明しました。

したがって、リコピンのサプリメントは、紫外線による肌荒れを防止するためにも有効とされているのです出典[15]出典[16]

紫外線が気になる季節のスキンケア対策として、リコビーズを利用するのも良いでしょう。

 

5.ガンの発症を抑制する可能性

リコピンは、ガンを予防するために有効な栄養素としても知られています。

リコピンの摂取量と、前立腺がんの発症率には相関関係があるとされています。良性前立腺肥大症の患者40名のうち、1日15 mgのリコピンを投与したグループにおいて、良性前立腺肥大症の進行が抑制されていることが分かりました。良性前立腺肥大症は前立腺がんのリスクとされていることから、リコピンが前立腺がんの予防に有効であると考えられているのです出典[17]

また、リコピンやトマト製品を頻繁に摂取すると、前立腺がんのリスクが低下することも分かっています出典[18]

さらに、リコピン摂取量は卵巣がん発症率も低下させると考えられています。

韓国において、リコピンを含むカロテノイドの血中濃度と卵巣がん発生率を調べた研究によると、リコピンの血中濃度が高い女性は卵巣のリスクが低いことが判明しました出典[19]

これらの研究から、リコピンの摂取量が多いと、前立腺がんを始めとしたあらゆる部位のガンの発症率が低下することが示唆されています。将来の健康を維持するためにも、トマト製品やリコビーズなどのサプリメントを習慣的に取り入れておきましょう。
 

6.歯肉炎の緩和

リコピンに抗炎症作用は、歯茎の健康状態にも影響します。したがって、リコピンは歯肉炎の緩和にも有効とされているのです。

歯肉炎の兆候のある患者20名のうち、リコピン1日8 mgを2週間投与したグループに対して、歯肉炎の症状が有意な減少がみられました出典[20]

歯茎の腫れや痛みが気になる、歯茎から血が出るという方は、リコピンを含むトマト製品の摂取を検討してみましょう。特に、食事で歯茎がしみるという方にはリコビーズなどのサプリメントの使用がおすすめです。
 

7.喘息症状の緩和

リコピンの抗酸化作用によって気道の炎症が抑制されることで、喘息の症状を緩和することが期待されています。

喘息持ちの成人32名にリコピンとトマトジュースを10日間摂取させたところ、喘息の症状が緩和されたことが報告されています出典[21]

喘息の症状に悩んでいる方は、リコピンやトマト製品を習慣的に摂取することで、発作が起きた時の重症化を抑えることに有効に働くでしょう。
 

リコビーズの摂取方法について

リコピンは人間の体内で生成することができないため、食事やサプリメントで習慣的に摂取することが大切です。

忙しくて日々の食事にトマトをプラスすることが難しい方やトマトが苦手な方は、リコビーズを取り入れることで気軽に精子の質を改善することができます。

ここからは、リコビーズで推奨されている摂取量や効果的な摂取方法についてご紹介します。

 

どのくらい摂取すればいい?

リコビーズの効果的な摂取量は、1日40mgとされています。リコビーズの20%はリコピンで構成されており、リコビーズ40mgでリコピン8mgに相当します。

ちなみに、トマト1個(150〜200g)あたりに含まれるリコピンの量は、約10mg前後とされていますが、トマトが苦手な方や忙しくて食事に時間がかけられない方は、リコビーズを使用した方が手軽にリコピンの摂取を続けていけるでしょう。

リコピン2mgを1日2回、3ヶ月摂取した場合、精子の質が改善されると報告されています。したがって、1日に推奨される用量のリコビーズを日々の食生活にプラスするだけで、手軽に精子の質を向上させることが十分可能なのです。

 

2.効果的な飲み方

トマトやトマト製品に含まれるリコピンは、脂質や固形など形態状態や加熱処理によっても異性体の形成が起こらず、栄養成分の状態が変化することはないと考えられています出典[22]。そのため、リコピンが豊富な食材を調理しても、摂取量が減少することはほとんどないと考えてよいでしょう。

したがって、リコビーズの摂取方法についても厳しい制限が設けられている訳ではありません。食前や食後でもリコピンの吸収率に影響はないため、できるだけ続けやすいタイミングで飲むようにしましょう。
 

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