バナナが眠りの質を高める!寝る前の効果的な食べ方5選
2024年3月25日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

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寝る前のバナナがおすすめな6つの理由

ハーブティーやキウイなど、寝る前に摂取することで快眠効果をもたらす食品はいくつか判明しています。今回はその中でも、安価で手に入りやすく続けやすい、バナナと睡眠との関係について解説しましょう。

ダイエットや筋トレのサポートとしても優秀な食品であるバナナですが、その成分の中には快眠効果をもたらすものがいくつも含まれているのです。以下ではバナナの成分に注目し、寝る前にバナナを食べることによるメリットを5つ紹介します。

1.ビタミンB群により疲労回復効果UP

バナナからは様々なビタミン、ミネラル類を摂取できます。中でも注目すべきはビタミンB群でしょう。バナナはビタミンB1、B2、B6、葉酸など、ビタミンB群を豊富に含むフルーツです。

特にビタミンB1は、バナナに豊富な糖質を、体内でエネルギーとして使える形に変換するために欠かせない栄養素です。

睡眠の目的は様々ですが、一番は疲労の解消にあるのではないでしょうか。日中に働いた脳や体を十分に休めてスッキリとした目覚めを迎えるためには、睡眠によって疲労を解消する必要があります。疲労回復のためのエネルギーを効率よく産生するために、ビタミンB1と糖質を豊富に含むバナナは適していると言えそうですね。

飲み会や自宅での晩酌などでお酒を飲むことが多い人は、アルコールの分解のためにビタミンB1が多量に消費される傾向にあります。ビタミンB1が大きく不足すると倦怠感やむくみ、脚のしびれなどをきたすこともあるため、ビタミンB1を含むバナナを日頃から意識的に摂取したいところですね。

 

2.マグネシウムなどがセロトニンやGABAの生成をサポート

バナナからはマグネシウムを摂取できます。マグネシウムはセロトニンやGABAなど、リラックス効果やストレス低減効果をもたらす神経伝達物質の生成と機能をサポートするミネラルとして、特に重要であることが分かっています。

体にストレスがかかると、体内のマグネシウムが尿中に排泄されやすくなります。ストレスの多い生活をしている場合、マグネシウムは特に不足しやすい栄養素であると言えますね。マグネシウム不足により、体内時計の乱れや、睡眠ホルモンであるメラトニンの減少を引き起こし、睡眠障害に影響を与えることも判明しています。

また、セロトニンを合成する材料として欠かせないのが、トリプトファンとビタミンB6、そして糖質。バナナにはこれらの栄養素が揃っており、体内でのセロトニンを増やす食品として機能してくれるのです。

このように、バナナにはリラックス効果やストレス低減効果をもたらす成分が数多く含まれています。寝る前に食べることで自然な入眠をサポートする効果が期待できますね。

 

3.ポリフェノールなどが酸化ストレスを軽減

バナナにはルテインなどのポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールといえば、強力な抗酸化作用や抗炎症作用を持つことで知られていますね。バナナの果肉にあるポリフェノール類は熟すほど量が増加するほか、バナナの皮へ特に豊富に含まれていることが分かっています。

また、バナナに含まれるたんぱく質分解酵素のブロメラインもまた、抗炎症作用を持つことで知られています。

抗酸化作用により、体内に発生した活性酸素を効率よく除去することができます。また、過剰な活性酸素は炎症の原因となりますが、抗炎症作用にはこの炎症反応を抑え、酸化ストレスを減らす効果が期待できます。

バナナの摂取により、運動疲労後の代謝の乱れや炎症反応を軽減する効果が確認されており出典[1]、ポリフェノール類やブロメラインを含むバナナが酸化ストレスの軽減に効果的であると考えられますね。

過剰な活性酸素やそれに伴う炎症などの酸化ストレスは、睡眠の質を落とし、疲労の回復効率を下げてしまいます出典[2]。活性酸素を除去するポリフェノール類や、炎症反応を抑制するブロメラインの働きにより、酸化ストレスを低減し、良質な睡眠を取りやすくする効果が期待できるでしょう。

 

4.消化がよく、睡眠を妨げない

抗炎症作用が確認されているブロメラインですが、その本質はたんぱく質分解酵素。この酵素は胃酸の分泌を促すため、消化の助けになることが分かっています。
また、バナナにはアミラーゼという、糖質に関わる消化酵素も含まれており、バナナに豊富に含まれている糖質の消化をサポートしてくれます。

寝る前の食事においては、睡眠中の消化管の活動を最小限に抑えるため、消化が良く、胃腸に負担のかからないものを選ぶことが重要です。バナナは柔らかく、たんぱく質や脂質の量も少ないため、元々消化に負担のかからない栄養組成をしていますが、これらの消化酵素を含むことにより、更なる消化促進効果が期待できますね。

もちろん、睡眠を妨げないようにするには、寝る前に何も食べないというのが一番です。しかし空腹により眠れない場合などに、消化管を働かせたくないからと、強い空腹を抑えて眠ることは、睡眠に対して逆効果になる可能性もあります。

強い空腹状態では、コルチゾールというストレスホルモンの分泌量が増加します。コルチゾールは体内の酸化ストレスを増やして睡眠の質を落としたり、幸せホルモンであるセロトニンの分泌を抑制したりしてしまいます。

また、多量のコルチゾールは、食欲抑制ホルモンである「レプチン」を減少させ、食欲増進ホルモンである「グレリン」を増加させることも分かっています。これにより、益々空腹を我慢することが難しくなってしまうのです。

こうした空腹と睡眠障害との悪循環を防ぐためにも、空腹を我慢しすぎず、バナナなどの消化の良い食べ物でお腹をある程度満たすことは重要であると言えるでしょう。

 

5.血糖値を緩やかに上昇させる

寝る前に何かを食べる、というときに、真っ先に抱く不安は「太ってしまうのでは?」というものではないでしょうか。確かに夜寝る前の食事には、消化管の負担になるという他にも、体脂肪の合成を促し、太りやすくなってしまうというリスクがあります。しかし、空腹を我慢しすぎるのも睡眠にはよくありません。

適度に空腹感を解消し、体脂肪を合成を起こしにくくするための食品として、バナナは非常に有効です。その秘密は、バナナに含まれる糖質の多様性にあります。

バナナは分子の小さなブドウ糖や果糖に加え、分子の大きいでんぷんやショ糖も含んでいます。ブドウ糖などの小さな分子は速やかに吸収されて血糖値をすぐに上げますが、でんぷんなどの大きな分子は分解に時間がかかるため、血糖値を上げるタイミングも遅めに現れます。

このように、バナナは一度に大きく血糖値を上げるのではなく、緩やかに少しずつ上昇させるという特徴があります。さらにバナナに豊富な食物繊維やレジスタントスターチなども、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。

血糖値の上がり方が急激であればあるほど、インスリンの分泌量が増加し、体脂肪も合成されやすくなります。また、血糖値が大きく変動することそのものが酸化ストレスとなり、睡眠の質を下げることにも繋がるため、夜間の血糖値変動はできるだけ少なく抑えたいところですよね。

エネルギーとして使える糖質が豊富でありながら、血糖値を急上昇させにくいバナナは、夜の摂取にも適していると言えそうです。

 

6.食物繊維やレジスタントスターチによる腸活効果も

血糖値の上昇を緩やかにする効果のある、食物繊維やレジスタントスターチ、難消化性のオリゴ糖などは、腸内で善玉菌のエサになり、腸内環境を整える働きも持っています。

食物繊維はともかく、レジスタントスターチ、という言葉に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれませんね。レジスタントスターチとは、消化・吸収されずにそのまま大腸まで届く、難消化性の糖質のことです。食物繊維と非常に似た働きを持つことが分かっており、腸内環境の改善にも効果があることが分かっています。

炊いたお米や茹でたうどんなどの炭水化物を冷やすことで、このレジスタントスターチが増えることが分かっていますが、バナナには生の状態で既にレジスタントスターチが豊富であることが分かっています。

バナナよりも食物繊維が豊富なフルーツは、アボカドやキウイなど複数ありますが、このレジスタントスターチを加えた整腸効果を考えると、バナナの腸活効果は果物の中でもトップクラスであると言えるでしょう。

腸内環境を良好に保つことで、腸を主な合成場所としている、セロトニンの合成効率を高めることができます。リラックスした状態で入眠するためにも、バナナを取り入れて腸活に取り組みましょう。

 

寝る前におすすめ!バナナの食べ方5選

このように、バナナには快眠をサポートするための様々な成分が含まれています。また消化もよく、血糖値を急激に上げないという特徴から、夜に食べても体に負担がかからず、その後の睡眠にも悪影響を与えにくい食品であると言えそうですね。

そんなバナナを寝る前に食べる際、どのような点に工夫すればよいのでしょう。以下では快眠効果を高めるための、おすすめの食べ方について紹介します。

1.抗炎症効果を得るためには生食

バナナは加熱すると香りや甘味が増し、生のときとはまた違った美味しさを楽しむことができます。しかし加熱することで、バナナの栄養素に一部変化が生じるのです。そのひとつが、バナナに含まれるたんぱく質分解酵素のブロメラインの失活です。

加熱すると、ブロメラインの抗炎症効果を得られなくなるため、体の酸化ストレスを減らす効果がやや減ってしまいます。そのため強い疲労があるときや、酸化ストレス低減効果をより期待したいときには、加工せず生で食べた方がよいでしょう。

皮を剥くだけで食べられるため、手軽に続けやすいのも魅力ですね。

 

2.腸活には焼いたバナナもおすすめ

一方、消化をより良くしたい、腸活効果をより高めたいという場合には、焼くなどで加熱したバナナを食べることもおすすめです。

バナナにはフラクトオリゴ糖という、難消化性のオリゴ糖が含まれています。腸において善玉菌のエサになり、腸内環境を整える効果が期待できるのですが、このフラクトオリゴ糖は加熱により量が増えることが分かっています。より高い腸活効果を得られるようになる、ということですね。

また、加熱により消化がより良くなるため、消化管への負担を最小限に抑えたいという場合にも焼き調理はおすすめです。ひと手間加えるだけで、より胃腸に優しい夜食として楽しむことができるでしょう。

 

3.皮ごと食べて抗酸化効果UP

バナナのポリフェノール類は、皮や皮付近に豊富に含まれています。そのためポリフェノールによる酸化ストレス軽減効果をより多く得たいという場合には、皮ごと食べるという方法も選択肢のひとつとなるでしょう。

そのままでは繊維感が強いため、よく洗ったバナナを皮ごとミキサーにかけ、スムージーのようにすると食べやすくなります。

ただし、輸入品のバナナにはポストハーベスト農薬が使用されていることが多く、皮ごと摂取することで残留農薬摂取のリスクも高まります。そのため皮ごと食べることを前提にバナナを購入する場合には、少し値が張っても無農薬である国産バナナを選んで購入すると良いでしょう。

 

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なお、皮ごと食べる方法として、油で揚げる方法も人気ではありますが、寝る前の摂取には不向きです。また、スムージーなどで食べる方法も、皮に多量に含まれる繊維質が消化の負担になる場合があります。胃腸の調子が悪いときには、皮ごと食べるのは控えておきましょう。

 

4.血行促進・疲労回復には熟したバナナを

バナナは加熱の有無だけでなく、熟し度合いによっても栄養素の含有量が変わります。たとえばビタミンB群やポリフェノール類は、熟したバナナにより多く含まれることが分かっています。

ビタミンB群による疲労回復効果、ビタミンB6によるセロトニン合成の促進効果などは、完熟バナナを食べたほうがより期待できます。また、ポリフェノールにより血管を良好な状態に保ちやすくなるため、血行の促進にも繋がりますね。

また、皮に茶色い斑点ができるほど熟したバナナにおいては、自然免疫のNK細胞を強化する物質である、インターロイキン12(IL-12)が増加していることが分かっています出典[3]

疲労時には免疫力も落ち、体調を崩しやすいものです。疲労回復効果と免疫増強効果を同時に得られる完熟バナナを食べて、睡眠による回復効果を最大限に取り入れましょう。

 

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5.ダイエットと両立させたい場合はグリーンチップバナナを

茶色い斑点が確認できない、皮が綺麗な黄色や黄緑色をしたバナナにもメリットがあります。

未熟なバナナに多いのはレジスタントスターチです。腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする効果を発揮するレジスタントスターチは、熟するほどに量が減少し、ブドウ糖や果糖に置き換わります。皮が緑の未熟な状態から、黄色く熟していくにつれて、レジスタントスターチの量は8%から2%に減少することが分かっています出典[4]

腸活やダイエットの効果を得たい場合には、未熟なバナナでレジスタントスターチをより多く摂取することが効果的であるとも考えられるでしょう。

ただ、皮が黄緑色をしたバナナは硬く、食べづらいと感じる方も多いかもしれません。そこでおすすめしたいのが、茎部分だけが緑の状態であるバナナです。これはグリーンチップバナナとも呼ばれており、甘さ、食べやすさ、レジスタントスターチのバランスが良いことで知られています。

夜にバナナを食べることでの体脂肪増加が気になる、という場合には、グリーンチップバナナを選ぶようにすると良いでしょう。

 

朝のバナナも快眠に効果的!朝バナナの食べ方やメリットについて解説

これまで、夜間寝る前のバナナについて解説してきましたが、実はバナナは朝に食べることでも快眠効果を発揮するのです。バナナを朝に食べることは、寝る前のバナナとはまた異なる理由で快眠に繋がることが分かっています。

効果的なバナナの摂取量は1日2本?

バナナによるストレス軽減効果を調べた試験においては、毎日2本のバナナを2週間摂取することで、ストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が20%減少するなどの効果が確認されています出典[5]このように、バナナによる快眠効果を得るための量として、1日2本の摂取が望ましいとする研究結果も出ているのです。

しかし、寝る前に2本を食べるというのはかなり難しく感じますよね。お腹がいっぱいになってしまうほか、味に飽きてバナナの継続が苦痛となってしまうようでは元も子もありません。

そこで、1日2本のバナナの摂取を続ける場合には、うち1本を朝に食べるようにしてみてはどうでしょう?

朝と寝る前で1本ずつ分けることで無理なく継続でき、朝食の栄養強化にも繋がります。朝にバナナを食べるメリットと、寝る前に食べるメリットを両立できるため、更なる快眠効果が期待できますね。

 

トリプトファンによりセロトニン・メラトニンの合成効率UP

バナナにはトリプトファンやビタミンB6、糖質など、幸せホルモンであるセロトニンの合成に欠かせない栄養素が含まれています。セロトニンにはリラックス効果や不安を和らげる作用があり、寝付きを良くする効果が期待できます。

そんなセロトニンですが、夜になると睡眠ホルモンである「メラトニン」に変化し、入眠をスムーズにする作用を発揮することが分かっています。

セロトニンの合成効率が最も高まるのは朝。ここで合成されたセロトニンが、日没後にメラトニンへと変換され、スムーズな入眠をサポートしてくれます。そのため、セロトニンの材料となるトリプトファンやビタミンB6を摂取するタイミングとして、朝は最も適しているのです。

トリプトファンとビタミンB6、そして糖質を豊富に含むバナナは、それ単体でセロトニンを合成する能力が非常に高いと言えます。朝にバナナを食べることで、セロトニンの合成量が増え、リラックス効果やストレス低減効果の恩恵を受けつつ1日を過ごすことができます。さらに夜のメラトニン量も増やすことができるため、より高い快眠効果が期待できますね。

 

セカンドミール効果により日中の血糖値変動を抑える

バナナの糖質には多様性があり、様々な大きさの糖で構成されているため血糖値の上昇が緩やかです。さらに食物繊維やレジスタントスターチが豊富であることからも、バナナを食べることで血糖値変動を抑える効果が期待できると言えるでしょう。

この効果は寝る前にも有難いものですが、朝に取り入れることでより高い恩恵を得られます。夜間、長い間食事をしていない私たちの体は軽い飢餓状態にあります。そのため朝起きてから1回目の食事は、長く食べ物を体に入れていないため、血糖値が大きく上がりやすいことが分かっています。

また、朝食の血糖値変動は午前中だけでなく、昼の食事や午後の血糖値変動にも影響を及ぼします。この考え方は一般に「セカンドミール効果」と呼ばれており、二番目に摂った食事(セカンドミール)の血糖値変動は、一番目の食事内容の影響を強く受ける、ということが分かっているのです出典[6]

1日の血糖値変動を緩やかにして、体脂肪の合成や活性酸素の発生を抑えるためには、朝食の質が重要です。食物繊維やレジスタントスターチ、難消化性のオリゴ糖などが豊富なバナナを朝に食べることで、朝食全体の血糖値上昇を緩やかにすることができます。これにより、午後の血糖値変動も緩やかにでき、睡眠の質を落とす酸化ストレスの発生を減らすことができると考えられています。

睡眠の質を高めるためには、夜だけでなく朝に食べるものを選ぶことも重要です。朝にバナナを取り入れることで、疲労やストレスを翌日に持ち越さない体を作ることができるでしょう。

 

まとめ

バナナには快眠効果をもたらす成分が数多く含まれています。消化がよく、寝る前に食べても睡眠の質を落としにくいバナナから、様々な快眠成分を摂取できれば、朝まで熟睡できる体に近付くでしょう。

また、セロトニン合成の観点から、朝にバナナを食べることも快眠に効果的です。バナナの摂取を毎日続けて、睡眠の質を高めていきましょう。

なお、この記事ではバナナについて取り上げましたが、他にも良質な睡眠を確保するためにできることは沢山あります。

睡眠の質の向上のためには、食事だけでなく、運動や睡眠など、日々の生活習慣を整えることが大切です。より自分の生活スタイルに合った、効果的な取り組み方が知りたいという場合には、「ナイトプロテイン」の公式LINEを使って相談してみてはいかがでしょう?

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