執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
はじめに
睡眠に悩みを抱えながらも放置しているという方はいませんか?
実際、睡眠の質が悪い原因がわからないと、どう対策すべきかもわかりませんよね。
サプリや薬を試すのもいいですが、まずは自分がなぜよく眠れないのかを知ることも重要です。
そこで今回は、睡眠の悩みに関する“よくある原因”をまとめてご紹介!
「寝つけはするけど、夜中どうしても起きてしまう…」という悩みの原因として多いものをピックアップしてみました。
ぜひ最後まで目を通し、自分の睡眠の悩み解決に役立ててくださいね。
睡眠は繊細な行為。起きてしまう理由も様々
まず前提として、毎日何気なく行っている『睡眠』自体が、とても繊細な行為です。
寝つきの良さや入眠後の睡眠の質など、さまざまな要因によって左右されます。
そのため、一口に「睡眠に悩みがある」と言っても、寝つきや中途覚醒、寝起きの疲労感や日中の眠気など、細かく分ければキリがないほど。
その中でも今回は「中途覚醒」に注目して悩みの原因をご紹介しましょう。
中途覚醒自体にも、メンタル面での原因や肉体的な原因など、さまざまな理由が存在します。
ご紹介する内容を参考に原因を探り、改善の助けとしていただけたらと思います。
夜中不意に起きてしまう理由7選
今回紹介する中途覚醒の原因は、特に多いものから順に7つ!
なぜか変な時間に起きてしまう、という経験がある方は、是非参考にしてくださいね。
日中の運動習慣が無い
近頃、しっかり運動ができていると思いますか?
実は運動には、睡眠の邪魔をする大きな要因である「ストレス」を軽減する効果があるんです!
実際、テストを控えた学生を対象とした実験でも、日中の運動によってストレスが減少したうえ、睡眠時間と睡眠の質の両方が改善したと報告されました。
更に、日中の運動には日光による体内時計の正常化というメリットもあります。
体内時計もまた睡眠に大きくかかわる要素。リズムが崩れると、睡眠に関するホルモンの分泌メカニズムにも異常が発生し、睡眠に悪影響を与えてしまうのです。
だからこそ、睡眠の質向上には外で習慣的に運動を行うことが効果的!
最近あまり運動できていないと感じている人は、まずは昼食後の散歩など、ライトな運動から始めてみてはいかがでしょうか。
晩酌をよくする
仕事終わりの一杯や、晩酌が毎日の楽しみ、という方も多いかと思います。
また、ストレス解消や寝つきを良くするためにとつい毎晩飲んでしまう方もいるのではないでしょうか。
実際、アルコール自体は脳の活動を抑えるため、入眠には効果的です。
しかし、アルコールが体内で代謝される際に生まれる「アセトアルデヒド」という物質はむしろ脳を覚醒させてしまう成分。
つまり、お酒には目を覚まさせる効果もあるということです。
そのため、睡眠が近い時間帯にお酒を飲んでしまうと体内でアセトアルデヒドが増え、睡眠を邪魔してしまいます。
寝る前にお酒を飲む習慣があり、睡眠に悩みを抱えているという人はぜひ、お酒を控えるよう見直してみることがおすすめです。
一般的にビール500ml缶に含まれるアルコールを分解するまでに4時間程度かかると言われています。
お酒を飲むときはタイミングや量に気を付けてくださいね!
いきなりお酒を控えることが難しい場合には、少しずつ頻度や量を減らすだけでもOK!
代わりに別の飲み物に置き換えるなど、自分のペースと工夫で睡眠の質を向上させていきましょう。
夜中までスマホをいじっている
布団に入る前や、入った後でもついついスマホを開いてしまう癖がある方はいませんか?
実はそれ、睡眠の質を悪化させる一因になっているかもしれません。
実際、「寝る前にスマホを見ると睡眠の質が悪くなる」と言った説を見たことがある人も多いかと思います。
これは研究でも確認されている現象で、その原因は液晶画面から発生する「ブルーライト」であると報告されました。
非常に強い光であるブルーライトを浴びると、脳が昼間と錯覚し、体内時計に狂いが発生します。
結果、睡眠に関わるホルモンの分泌が正常に行われなくなり、寝つきや睡眠の質悪化に繋がるのです。
ちなみに、気を付けるべきはスマホだけではありません。
同じく液晶画面であるPCやテレビ、ゲーム機でも同様の悪影響が発生します。
寝る前の時間は意識して液晶画面を遠ざけて、入眠に向けた身体作りをしていきましょう。
寝る直前にご飯を食べている
忙しさなどの理由で、寝る直前にご飯を食べるという生活の方もいるかと思います。
しかし、眠る前に食べ物を食べることも、睡眠に悪影響を与える原因の一つです。
食べ物を消化する際、内臓は活発に動いている状態になります。
そのタイミングで寝ようとしても身体は活発な状態のため、睡眠の質が下がってしまうのです。
実際の研究でも、睡眠の30~60分前に食事を行うことで、寝つきまでの時間と睡眠の質両方が悪化したと報告されました。
睡眠の質を高めたいなら、食事から睡眠までは一定の時間を空けることがおすすめです。
食べる食材によって消化までの時間は異なりますが、医薬品を摂取する際の「食後」に当たる、食事から2~3時間程度を基準にするとよいでしょう。
また、夜食事を摂る時間がどうしても遅くなる方は、消化しにくい肉類を避けて、なるべく消化のいいものを摂るのもおすすめですよ。
水分を制限しすぎている
夜中トイレに起きることがないよう、睡眠前の水分を控えている方もいるかと思います。
しかし、実は水分制限がむしろ睡眠の質を悪化させている可能性があるんです。
水分の補給状態と睡眠の関係について調べた研究では、健康な成人男性を対象に睡眠時間と水分不足の比率を調査。
結果、睡眠時間が短い人ほど水分不足に陥っているケースが多いと報告されたのです。
人は冬場でも寝ている間に一定の汗をかき、体温を調節します。
水分が不足していると体温調節ができなくなったり、寝苦しくなって起きてしまうのです。
水分を無理に制限して睡眠の質を下げることは避けて、しっかり適度な水分補給をしてから眠るようにしましょう。
ただし、緑茶等のカフェイン(覚醒物質)を含んだ飲み物は絶対にNG!
特にこだわりがない場合は水を選んで、睡眠の質を高めていきましょう。
寝室に光が入ってくる
眠れない原因は身体だけでなく、寝室環境にある可能性も。
例えば寝室が大通りに面している場合、夜間に車のライトが入ることでふいに睡眠が妨げられている場合があります。
ほかにも、街路灯や店の看板もブルーライトを浴びる原因に。
思いがけない睡眠妨害を避けるためにも、寝室は遮光カーテンにするのがおすすめです。
ただし、室内を真っ暗にするより月明り程度の光がある方が睡眠が深くなるというデータも存在します。
明かりがある方が落ち着く、という方は間接照明や豆電球を利用するのもおすすめですよ。
むずむず脚症候群を発症している
「むずむず脚症候群」と聞いて可愛い印象を持った方もいるかもしれませんが、十分に気を付けるべき疾患です。
主な症状はその名の通り脚がむずむずして違和感を覚え、動かさずにはいられなくなる状態に。
また、不随意運動(足がびくっとなる)を伴うことも多く、就寝中に症状が発生することで目覚めてしまうという悩みも多く寄せられます。
実際、アメリカの統計では、むずむず脚症候群を発症した人の88%が何らかの睡眠障害の症状を報告しているのです。
ちなみに、原因は神経系の異常により交感神経が通常よりも活発に動いている状態になるから。
この状態では脳血管疾患のリスクは2.07倍、不眠を原因としてうつ病を発症するリスクはなんと2.32倍も高くなるため、決して侮れない病気の一つです。
脚に違和感があって起きてしまう、という人は放置せず、医師の方に相談してみてくださいね。
なぜ寝られないのか?を自覚してしっかり対策しよう
今回は中途覚醒の悩みを引き起こす原因7つをご紹介しました。
睡眠の質に悩んでいても、自分の眠りが浅い原因を自覚できないと対策のしようもありません。
まずは「なぜ上手く眠れないのか?」を知ることを心がけましょう。
悩みのもとがわかれば、自然と自分がすべき対策についても見えてくるはずですよ。
もし今回の内容で疑問に感じた点や、もっと深く知りたい点がある方は、いつでも公式LINEにてご質問ください。
質問一つ一つに専門家が回答し、お悩み解決をサポートいたします。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
参考文献
- The effect of physical activity on sleep quality, well-being, and affect in academic stress periods
- 快眠と生活習慣
- Relationship between Food Intake and Sleep Pattern in Healthy Individuals
- The inner clock-Blue light sets the human rhythm
- Short sleep duration is associated with inadequate hydration: cross-cultural evidence from US and Chinese adults
- Effects of restless legs syndrome (RLS) on sleep
- ”むずむず脚症候群”ってこんな病気
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