【免疫強化】霊芝の効果とは?5つの効果効能と適切な摂取方法
2024年2月23日更新

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

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霊芝とは?

霊芝は、数千年にわたり東洋医学で使用されてきた、特別な薬用キノコです。その特徴的な形状と、健康に対する様々な利点から、多くの文化で不老不死の薬としても知られています。霊芝は主にアジアの森林地帯で自然に生育し、赤、黒、青、白、黄色など、さまざまな色の品種が存在します。

1.どんな栄養素?

霊芝には、免疫機能を強化し、全体的な健康をサポートするための多くの重要な成分が含まれています。以下は、その主要な栄養素の一部です

  • 多糖類:これらは霊芝の主要成分であり、特にβ-グルカンが免疫系を刺激し、体を病気から守るのに役立つとされています。
  • トリテルペノイド:これらは、強力な抗酸化作用を持ち、細胞の酸化ストレスを軽減することで老化の遅延に寄与する可能性があります。
  • アミノ酸とビタミン:これらは体の正常な代謝機能をサポートし、エネルギー産生や細胞の再生に重要な役割を果たします。
  • ミネラル:カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、多くの必須ミネラルを含み、骨の健康や神経系の機能に貢献します。

 

2.体の中でどんなはたらきをする?


霊芝の栄養素は、免疫系を強化することに大きな焦点を当てています。多糖類は免疫細胞の活性化を刺激し、体を感染症や病原体から守る働きがあります。特に、ナチュラルキラー細胞やマクロファージなどの免疫細胞が活性化されることで、病気に対する体の自然な防御力が高まります。

トリテルペノイドの抗炎症作用は、慢性的な炎症を減少させることで、多くの慢性疾患のリスクを軽減する可能性があります。また、抗酸化成分は細胞を自由ラジカルの損傷から保護し、老化の遅延や全体的な健康状態の改善に貢献します。

霊芝のこれらの成分は、相互に作用しながら、私たちの健康をサポートし、特に免疫系の強化に大きく寄与するのです。そのため、霊芝は自然の恵みとして、長い間、多くの人々に重宝されてきたのです。

 

霊芝に確認されている5つの効果効能とは?

霊芝は、その健康に対する多面的な利益で知られています。ここでは、科学的研究に基づき確認されている霊芝の主な5つの効果効能について掘り下げていきます。

1.免疫力の向上

霊芝は免疫系を強化することで知られています。特に、進行がん患者に関する研究では、霊芝多糖体の摂取が免疫機能に及ぼす影響が注目されています。

この研究では、患者に毎日5.4gの霊芝多糖体を12週間投与した結果、TNF-αとIL-1のレベルが抑制され、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の活性が増加しました。さらに、フィトヘマグルチニンに対する反応が大幅に改善され、NK細胞の活性はベースラインから大幅に増加する結果となりました。出典[1]

これは、霊芝が免疫系を強化し、特にがん患者の免疫機能をサポートする可能性を示唆しています。

この研究結果は、霊芝が免疫系に及ぼす直接的な影響を示しており、特にがん患者など免疫力が低下している人々にとって重要な発見です。霊芝多糖体が免疫細胞の活性化を促し、体の防御機能を高めることで、さまざまな疾患への抵抗力を向上させる可能性があるのです。

このように、霊芝は免疫力の向上に寄与することが科学的に確認されており、健康維持病気予防に役立つ可能性が高いと考えられます。その他の霊芝の効果効能については、引き続き研究が行われており、今後もその有用性が明らかになることが期待されています。

 

2.排尿障害の対策

霊芝には、排尿障害下部尿路症状の緩和に寄与する可能性があります。特に、前立腺肥大症、過活動膀胱、失禁といった症状に関する研究が注目されています。

霊芝のエタノール抽出物を毎日6mg摂取した研究によると、IPSS(国際前立腺症状スコア)を用いた自己評価に基づいて、これらの下部尿路症状の改善が確認されました。研究では、霊芝の摂取により全体的な症状が軽減されたにもかかわらず、テストステロンレベル、ピーク尿量、残尿量には影響がないことが示されました。出典[2]

この研究結果は、霊芝が排尿障害の自然な治療法として機能する可能性を示しています。排尿障害は、特に中高年の男性に多く見られる問題であり、多くの場合、生活の質に大きく影響します。霊芝がこれらの症状を軽減することで、日常生活の快適さと健康の向上に寄与する可能性があります。

ただし、霊芝の効果は個人によって異なる可能性があるため、使用する際には専門家の指導を受けることが重要です。また、これらの結果は、霊芝が医学的治療の代替ではなく、補助的な手段として検討されるべきことを示しています。

 

3.善玉コレステロールの増加

霊芝は心血管健康にも影響を及ぼす可能性があり、特に善玉コレステロール(HDLコレステロール)の増加に関連するとされています。この点についての毒物学研究から得られた知見を見てみましょう。

健康な成人を対象に行われた研究では、霊芝抽出物の摂取がHDLコレステロールに有益な変化をもたらしたことが観察されました。この研究では、29日間にわたり、健康な成人に毎日1.44gの霊芝抽出物(キノコ換算で13.2g)を投与しました。その結果、HDLコレステロールのレベルには平均で24%の増加が確認されました。出典[3]

しかし、血中リポタンパク質マーカーやトリグリセリド(TG)レベルには有意な影響は見られませんでした。また、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素活性、DNA損傷(コメットアッセイを用いて評価)、C-反応性タンパク質(C-RP)、総合的な抗酸化防御についても、霊芝の摂取による影響は認められませんでした。さらに、CD4:CD8リンパ球比や総白血球数にも変化は見られなかったとのことです。

これらの結果から、霊芝は特定の心血管健康マーカー、特にHDLコレステロールに対して有益な影響を及ぼす可能性があることが示唆されています。しかし、これは霊芝が全体的な心血管系の健康に及ぼす影響についてのさらなる研究が必要であることも意味しています。霊芝の利用にあたっては、個々の健康状態や既存の病状を考慮し、医師や専門家と相談することが重要です。


4.病気による疲労の軽減

霊芝は、疲労ストレスに関連する症状の軽減にも効果があるとされています。特に、乳がん患者の疲労感や感情的健康状態の改善に関する研究が注目されています。

疲労を伴う女性乳がん患者を対象に行われた研究では、霊芝胞子抽出物を1日3回、合計3gを4週間摂取した結果、身体的および感情的な健康状態、機能性の改善が観察されました。これらの改善は、FACT-F調査(疲労関連の質問票)によって評価され、さらに不安と抑うつ状態の軽減もHAD(病気不安抑うつ尺度)で確認されました。出典[4]

この研究では、霊芝の摂取がTNF-α(腫瘍壊死因子アルファ)およびIL-6(インターロイキン6)レベルの減少と相関していました。これらのサイトカインは、炎症反応や免疫応答に関与しており、特にTNF-αは疲労感と関連しています。したがって、霊芝の摂取がこれらのサイトカインのレベルを下げることで、疲労感の軽減に寄与している可能性が示唆されています。

この研究結果は、霊芝が病気に関連する疲労感や心理的ストレスの緩和に役立つ可能性を示しており、特に乳がん患者などの特定の患者群に対して有益な効果をもたらすことを示唆しています。霊芝を用いた補完的な治療が、伝統的な治療法と併用されることで、患者の生活の質の向上に寄与する可能性があるのです。


5.腎臓の保護

霊芝は、腎臓の健康を保護する効果があることも示唆されています。特に、タンパク尿を伴う腎疾患の治療を受けている患者における霊芝の効果に関する研究が注目されています。

局所分節性糸球体硬化症(FSGS)という腎臓疾患を有する患者を対象に行われた研究では、霊芝の補給がタンパク尿の損失を抑制する効果が確認されました。FSGSは、糸球体の一部が硬化し、タンパク尿や腎機能障害を引き起こす病気です。この状態において、霊芝の摂取がタンパク尿の量を減少させることが観察されたのです。出典[5]

この結果は、霊芝が腎臓の健康をサポートし、特定の腎疾患の進行を遅らせる可能性があることを示唆しています。霊芝の抗炎症作用や免疫調節作用が、腎臓の病理的変化に対して保護的な役割を果たしていると考えられます。

霊芝が腎臓疾患の治療において有益な補助手段となる可能性は高いですが、使用する際には医師の指導のもとで行うことが重要です。特に腎臓疾患は複雑であり、個々の状況に応じた対応が必要となります。したがって、霊芝の使用は医療専門家と相談し、既存の治療計画に適切に組み込むことが推奨されます。

 

霊芝の摂取方法や注意点

霊芝は古来から使用されてきた健康補助食品ですが、適切な摂取方法と注意点を理解することが重要です。特に、摂取量に関する指針や、使用にあたっての留意点は、安全かつ効果的に霊芝を利用するために必要な知識です。

1.どのくらい摂取すればいい?

霊芝の適切な摂取量は、使用する目的や個人の健康状態によって異なる可能性があります。これまでの研究データを参考にすると、霊芝の摂取量は一般的に1日あたり1.44gから5.4g程度とされています。

  • 免疫力向上の研究では、霊芝多糖体を1日5.4g摂取するケースがありました。
  • 排尿障害改善の研究では、霊芝のエタノール抽出物を1日6mg摂取しました。
  • 善玉コレステロール増加の研究では、1日1.44gの霊芝抽出物の摂取が行われました。
  • 疲労軽減の研究では、霊芝胞子抽出物を1日3回、合計3g摂取しました。
  • 腎臓保護の研究では、特定の量の記載はありませんが、一般的な霊芝の補給量を指針とすることが考えられます。

これらの研究結果に基づき、霊芝を摂取する際には、目的や個人の体調に合わせて量を調整することが重要です。


2.副作用はない?

霊芝は一般に安全な健康補助食品とされていますが、副作用の可能性は完全に排除されているわけではありません。霊芝の安全性に関する研究データを見てみましょう。

霊芝抽出物を健康なボランティアが2gを10日間摂取した研究では、重大な副作用は報告されていませんでした。この結果は、霊芝が大多数の人にとって安全に使用できることを示唆しています。出典[6]
しかし、副作用のリスクは個人によって異なるため、以下の点に注意することが重要です。

  • 個々の反応:霊芝に対する個人の反応は異なるため、使用を始めた際には慎重に体の変化を観察する必要があります。
  • 軽度の副作用:一部の人には、消化器症状(胃の不快感や下痢など)やアレルギー反応(皮膚の発疹など)が起こる可能性があります。
  • 既存の病状や薬剤との相互作用:特定の健康状態を持つ人や、他の薬剤を服用している人は、霊芝の使用により副作用が起こるリスクが高まる場合があります。そのため、霊芝を使用する前には必ず医師に相談してください。

このように、霊芝は多くの人にとって安全な選択肢である可能性が高いですが、使用には個々の体調や健康状態を考慮することが重要です。何か異常を感じた場合は、すぐに使用を中止し、専門家に相談してください。安全かつ効果的な利用のためには、適切な摂取量の守りと、体の反応に注意を払うことが求められます。

 

霊芝で免疫対策をして元気に日々をすごそう

霊芝は、その伝統的な利用歴と科学的研究により、免疫力向上や健康維持に有効な自然補助食品として注目されています。ここで確認したように、霊芝は免疫力の向上、排尿障害の対策、善玉コレステロールの増加、病気による疲労の軽減、腎臓の保護といった多様な健康効果が期待できます。

霊芝の摂取量は研究によって異なりますが、一般的には1日1.44gから5.4g程度が推奨されています。副作用は比較的少ないとされていますが、摂取前には医師と相談し、自身の体調や健康状態を考慮することが大切です。

毎日の健康管理に霊芝を取り入れることで、免疫系をサポートし、病気への抵抗力を高めることが期待できます。霊芝によって、元気で活動的な毎日を送るための一助となることでしょう。健康な体を維持し、毎日を元気に過ごすために、霊芝を上手に活用してみてはいかがでしょうか。

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