執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
はじめに
最近、筋トレブームや男性更年期障害の認知の拡大によりテストステロンというワードをSNSやテレビなどで触れる機会が増えましたよね。この記事をお読みになられている皆さんもテストステロンを増やしたい!とお考えなのではないでしょうか。
しかし、テストステロンを増加させることと同程度、あるいはそれ以上に重要なのは「減らさないこと」です。自分が抱えている悩みが、実はテストステロンの減少が原因だったということも少なくありません。
せっかくテストステロンを増やすために運動をしたり、食事に気を使っているのに、それと同時に減らしてしまう行動をしていたら、非常にもったいないですよね。
例えば皆さん、睡眠時間を削ってまで筋トレをしていませんか?この行動は筋トレによってテストステロンを増加させてると思いきや、実はそれ以上にテストステロンを減らしてしまっているかもしれません。
このように、良かれと思っている行動や意外な習慣がテストステロン値を下降させ、さらに悩みを深刻化させてしまっている可能性もあります。
そこで今回は皆さんの努力を無駄にしないために、テストステロンを減らしてしまう行動・習慣を9つ紹介していきます。この記事を最後までお読みいただければ男らしさあふれる男性に近づきますよ!
テストステロンを減らす行動・習慣9選
1.ジャンクフード
ジャンクフードとは、高カロリー高塩分であり、ビタミンやミネラルなどの栄養価を著しく欠いた食品のことを指します。ファストフード店で売られているハンバーガーやピザ、コンビニで売られているカップ麺やスナック菓子が代表例ですね。皆さんも手ごろさとおいしさからついつい食べてしまう方も多いのではないでしょうか。
そんなジャンクフード。実は男らしさを減らしてしまうリスクがあることをご存じですか?なんとオーストラリアの研究では食後1時間以内に25%もテストステロン値を下げてしまうことが明らかになっています出典[1]
ではなぜ、ジャンクフードがテストステロンを減らしてしまうのでしょうか。悪さをしているのは、大量に含まれるトランス脂肪酸です。その凶悪さは2018年からアメリカ食品添加を禁止しているほどです。
加工食品やファストフードに含まれる人工的に作られたトランス脂肪酸は悪玉コレステロールの増加や身体の様々な部位の炎症を引き起こします出典[2]出典[3]。実際、209人の男性と対象としたある研究では、トランス脂肪酸の摂取量が最も多かった男性は最も低かった男性に比べてテストステロン値が15%も低かったことがわかりました出典[4]。
男らしさを追求したいのであればジャンクフードは控え、自炊やクリーンな食事を心がけてみてはいかかがでしょうか。
2.洋菓子
しょっぱいものを食べた後、思わず食べたくなってしまうケーキやクッキー、シュークリームのような甘い洋菓子。コンビニやデパートでおいしそうなスイーツが売られていると思わず手に取ってしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、男らしさを追求したい人は、和菓子を選んだほうがいいかもしれません。実は、洋菓子にも思わぬ危険因子がたくさん潜んでいます。
2018年のある研究では、洋菓子を多く摂取する男性はテストステロン値が低くなりやすいことが明らかになっています出典[5]。
なぜ洋菓子がテストステロンを下げてしまうのでしょうか。
一つ目の原因は、洋菓子の魅力であるバターや生クリームなどの乳製品です。これらの乳製品には、テストステロンの合成を抑制してしまうエストロゲンやプロゲステロンが多く含まれているため、テストステロンが作られにくくなってしまうのです出典[6]。
さらに洋菓子にもジャンクフードと同様、トランス脂肪酸が大量に含まれています。トランス脂肪酸の摂取は、イライラなどのストレスにもつながってしまうことが明らかになっています出典[7]。 ストレス発散のためのジャンクフードやスイーツが逆効果を招いてしまうのです。
ついつい手を伸ばしがちな洋菓子ですがこんなにも危険な要素がたくさんありますね。もし甘いものを食べたくなったときは、洋菓子よりも和菓子を選ぶようにしましょう。和菓子には洋菓子に含まれている危険な脂質がほとんど含まれていないので男らしさにつながりますよ!
3.ストレス
ストレス大国である日本。先ほどトランス脂肪酸の摂取がストレスにつながってしまうと解説しましたが、仕事や日常生活、人間関係などあらゆる場面でストレスを抱えている方も多いのではないでしょうか。
厚生労働省によると12歳以上の男性のうちのなんと42.4%の方がストレスを抱えているというデータが確認されました出典[8]。
そんなストレスが男らしさと密接に関わりあっていることをご存じですか?実はテストステロンを減少させることも明らかになっているのです出典[9]。悪影響を及ぼす原因となっているのは、ストレスを感じた時に分泌されるコルチゾールいうホルモンです出典[10]。コルチゾールがテストステロンを産生する細胞であるライディッヒ細胞に作用し、テストステロンを減少させてしまいます出典[11]。
また、慢性的なストレスは喫煙や飲酒、睡眠の阻害などの悪習慣に連鎖してしまいます。
テストステロンを増加させたい皆さんにとって、ストレスは天敵なんです。自分なりの発散方法を見つけ、ためすぎないようにしてくださいね。
4.過度な飲酒
ストレスを抱えるとお酒で発散したくなる方、多いですよね。また洋画などの影響により、男らしく強そうな男性ほどお酒をたくさん飲む印象がありませんか?
これはあながち間違えではないかもしれません。実は適量のアルコールの摂取は肝臓の解毒酵素の活性やリラックス作用によりテストステロン値を上昇させることわかっているのです出典[12]。
しかし、適量を超えた飲酒はテストステロンを減少させてしまうことも確認されています出典[13]厚生労働省によると、多量飲酒のラインは1日平均60g以上とされています出典[14]。これはビールだと500mlの缶3本、ワイン5杯程度です。皆さんもこのくらいの量を飲むこともあるのではないでしょうか。
ではアルコールがテストステロンを減らしてしまう原因はどこにあるのでしょうか。
原因は、アルコールはテストステロンの産生に重要な3つの部位である脳の視床下部、下垂体、精巣のすべてにダメージを与えてしまうからです。恐ろしいですよね。また、アルコールの分解時に分泌されるアセトアルデヒドの発生や代謝、利尿作用により睡眠の質も低下させてしまいます出典[15]出典[16]。そのため、寝酒はかえって睡眠を阻害してしまうのです。
冒頭に説明したとおり、飲酒は適量であればメリットもあるので、ほどほどに楽しむことが大切です。ちなみに厚生労働省によると適量は1日20gまでです出典[17]。できるだけ超えないように努力しましょう。
5.5時間以下の睡眠・質の悪い睡眠
お酒が睡眠に悪い影響を与えてしまうことをご理解いただけたかと思います。皆さんは十分な睡眠を確保できていますか?テストステロンを増やすために遅くまでネットで調べてしまう、仕事がなかなか終わらないなどの様々な理由で、十分な睡眠を確保できていない方も多いと思います。
しかし、不十分な睡眠時間や、質の悪い睡眠を続けてしまうこともテストステロン値の低下につながってしまうのです出典[18]。
実際、ある研究では1週間5時間以下の睡眠を続けるとテストステロン値を10~15%下げてしまうことが明らかになっています出典[19]。また、睡眠時無呼吸症候群や不眠症、浅い睡眠など、質の悪い睡眠もテストステロン値の低下に関係しています出典[20]。
原因としては、睡眠不足や質の悪い睡眠は内分泌かく乱物質と呼ばれる化学物質を増やし、ホルモンバランスを崩してしまうためです出典[21]。
さらに、低テストステロンが睡眠を阻害してしまうことも明らかになっています出典[22]。そのため、睡眠不足や質の悪い睡眠が続いてしまうと悪循環に陥ってしまうのです。
男に磨きをかけたい男性にとって睡眠がいかに重要かおわかりいただけたのではないでしょうか。睡眠時間を犠牲にする行動はなるべく控えて男らしさを手に入れましょう。
6.運動のし過ぎ
この記事をお読みになられている皆さんは、運動をすればテストステロンが増えるといったイメージをお持ちではないでしょうか。
しかし、その考えは改めたほうが良いかもしれません。お酒や睡眠不足が身体に悪影響を及ぼすことはイメージしやすいかと思いますが、実は過度な運動もテストステロン値を低下させてしまうのです出典[23]。
実際、2012年にスペインで行われた研究では一日5時間以上運動する人は、1~2時間運動する人に比べテストステロン値が低いことが報告されています出典[24]。また、男性アスリートがそうでない男性に比べてテストステロン値が低いこともわかっています出典[25]。
運動をすればするほどテストステロン値は上昇しそうなのに、過度な運動はテストステロンを下げてしまうなんて不思議ですよね。どのような原因があるのでしょうか。
その原因は3.ストレスでも解説したコルチゾールが関係しています。過度な運動はストレスホルモンであるコルチゾールを分泌してしまうのです出典[26]。事実、専門家によるとアスリートはコルチゾールの分泌が多いこともわかっています出典[27]。
もちろん、適度な運動はテストステロンを増加させますし、睡眠の促進やストレス解消などさまざまなメリットがあります。しかし、何事も頑張りすぎはよくありません。適度の休息をとることも非常に大切です。
7.過度なダイエット
過度な運動がだめならダイエットも危険なのでは?そうお考えの方も多いはずです。結論、その通りです。
ダイエットの頑張りすぎが男らしさを減らしてしまいます。
なんと、2013年にアメリカのフィッツバーグ州大学で行われた研究では、体脂肪率を5%以下まで落とすとテストステロン値が3分の1以下まで減ってしまうことが明らかになっています出典[28]。
なぜ脂肪の落としすぎがテストステロン値の低下につながってしまうのでしょうか。
それは、テストステロンの原料は体内に蓄えられた脂肪に含まれるコレステロールだからです。そのため、体脂肪が少なすぎるとテストステロン産生のための材料不足という状況に陥ってしまうのです。
せっかくダイエットを頑張っているのに結果的に男らしさが減ってしまったら悲しいですよね。過度なダイエットはテストステロン以外にもうつ病や不眠症、筋力の低下など様々な危険が潜んでいます。頑張ることは良いことですが、ほどほどにしてくださいね。
8.たんぱく質の過剰摂取
筋トレやダイエットを頑張っている方の食事を想像してみてください。鶏むね肉やプロテインなどたんぱく質が豊富に含まれている食品が連想されますよね。
しかし、実はそんな食事がテストステロンにネガティブに働いてしまう可能性があることをご存じですか?
2023年にイギリスで行われた研究では、1日に体重の3.4g/体重㎏以上のたんぱく質の摂取はテストステロンを15~30%も減少させることが報告されているのです出典[29]。
筋肉の材料であるたんぱく質がなぜテストステロンを減らしてしまうのでしょうか。原因は大きく分けて二つ。
一つ目はたんぱく質の過剰摂取が尿路回路の異常の原因になってしまうためです出典[30]。二つ目は高アンモニア血症と呼ばれる肝障害です。高アンモニア血症とはたんぱく質が代謝しきれず血液に残ってしまう肝障害で身体の炎症や酸化ストレスを増加させます出典[31]出典[32]出典[33]。これらがテストステロンの産生を抑制してしまうのです。
もちろん、たんぱく質は必要不可欠な栄養素ですし、筋肉をつけるためにも重要ですが、1.25g/体重㎏~1.9g/体重㎏の範囲内で摂取するように心がけてください出典[34]。
9.テストステロン補充療法
注射や塗り薬によってテストステロンを体内に補充するテストステロン補充療法。テストステロン値を医学的に増加させるのでテストステロン値を上げるにはもってこいなのでは、とお考えの方も多いのではないでしょうか。
しかし、テストステロン補充療法が意外にもテストステロンを減らしてしまう原因になることはご存じですか?
テストステロン補充療法は身体の外部からテストステロンを医学的に補充する手段なので自分の体内でテストステロンを産生しづらくなってしまいます出典[35]。
ではどうしてテストステロンが産生しづらくなってしまうのでしょうか。
それは、テストステロンを作り出すのに必要な、脳の視床下部、下垂体、精巣の機能がテストステロンの外部からの補充により衰えてしまうためです出典[36]。そのため、テストステロン補充療法をやめると自らの体内で産生されにくくなってしまいます。
もちろん、テストステロン補充療法自体が危険な治療法というわけではないので否定はできません。しかし、一度立ち止まって自分自身でできることを始めてみてはいかがでしょうか。
生活習慣や行動次第で男らしさを手に入れることができる
ここまでテストステロンを減らしてしまう行動や習慣を9つ紹介してきましたが、該当するものはございましたか?少しずつ改善していきましょう!
テストステロンは20代をピークにその後、毎年1~2%ずつ減ってしまいます。そのため男らしさを手に入れたい男性にとって減らさない行動や習慣を意識することは非常に大切です。
とはいえ、ほかにもテストステロンを減らしてしまう原因はあるのではないか、またテストステロンの増加がAGAやニキビの原因のなってしまうので増やしすぎもよくないのではないかとお考えの方もいらっしゃるはずです。
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