性欲が湧かない男性の8の悪習慣とは?5つの良い習慣も解説
2024年10月29日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

男性の性欲にはテストステロンが重要!

「昔に比べてむらむらしなくなった」「性欲の落ち込みが気になる」といった悩みを抱えていませんか?

性欲の落ち込みの主な原因は、男性ホルモン「テストステロン」の減少にあります。

テストステロンは男性の性欲や性機能といった生殖機能の維持に関わるホルモン。筋肉の合成効率を高めて体をたくましくしたり、やる気や活力を増やして心理面をサポートする役割も果たしています。

男性の男らしさやたくましさは、テストステロンにより保たれていると言っても過言ではありません。

しかしこのテストステロン、加齢にともなう様々な要因により体内量が減少します。20歳をピークに減少が始まり、とくに40歳を超えると減少量が顕著になります。テストステロンの急激な減少による、性欲の低下、気分の落ち込み、筋力の低下といった問題が生じやすいのもこのころです。

テストステロンの減少によるさまざまな不調は、男性更年期障害として治療の対象になることも出典[1]

性欲が湧かない悩みを解決したい場合には、テストステロンのコントロールが重要と言えそうですね。

 

性欲が湧かない8の原因

テストステロンの減少は、食事、飲酒、運動、睡眠、ストレスなど、さまざまな生活習慣の見直しにより食い止められる可能性があります。

一方でこれら生活習慣の乱れをそのままにしていくと、テストステロンの減少を加速させてしまうでしょう。

性欲の落ち込みが深刻である場合、テストステロンの減少につながる悪習慣を放置している可能性も。まずは性欲が湧かない原因として、テストステロンの減少を招きやすい10の要素を解説します。

肥満

肥満はテストステロンを減らす危険因子のひとつです。カロリーの摂りすぎや運動不足が習慣化している方、若いころよりも体重が大きく増えた方は、肥満によるテストステロンの減少を疑うべきかもしれません。

肥満により脂肪組織が増えすぎると炎症を起こしやすく、炎症性サイトカインやアロマターゼなどの分泌量が増加します。

炎症性サイトカインはテストステロンの合成場所である精巣にダメージを与えるため、テストステロンの合成能力も落ちてしまうでしょう。

また、アロマターゼはテストステロンを女性ホルモンのエストラジオールに変換する酵素。エストラジオールへの変換量が増えれば、テストステロンもさらに少なくなります出典[2]

さらにテストステロンにはエネルギー代謝を活発にする効果もあるため出典[3]、テストステロンが少ないこと自体が肥満のリスクを高めてしまいます。

 

対策

体脂肪の増加とテストステロンの減少の悪循環を食い止めるためにも、肥満を解消する必要があるでしょう。

体重管理には摂取カロリーと消費カロリーのバランスが重要です。高カロリーな揚げ物や菓子パン類を避けたり、ウォーキングや軽いジョギングなどの運動を取り入れたりして、摂取カロリーが消費カロリーを上回らない生活を心掛けましょう。

また、揚げ物のような高カロリー食品を避けたり、腹八分目で食事を終えたりできるよう心掛けましょう。

 

甘いものや主食の食べ過ぎ

食べ過ぎはおしなべて肥満のリスクを高めますが、主食に当たるご飯やパン、麺類などや、菓子類やジュースのような甘いものの過剰摂取にはとくに注意が必要です。

主食や甘いものに多く含まれる糖質は、血糖値を急激に上昇させます

血糖値の上昇には、性欲に関わる2つのリスクがあります。

  • インスリンの大量分泌により体脂肪が増えやすくなる
  • 活性酸素の増加により精巣や血管がダメージを受ける

血糖値を下げるためのホルモン、インスリンには、血中の余った糖を脂肪として蓄えるよう促す働きがあります。糖質の大量摂取により血糖値が急上昇すれば、体脂肪はより増えやすくなるでしょう。

また、血糖値の急上昇により多量に発生した活性酸素が精巣を傷付けると、テストステロンの合成効率も落ちてしまいます。

75g経口ブドウ糖負荷試験により血糖値の急上昇を人為的に起こした場合、血中のテストステロンが平均で24.7%減少したとのデータもあるほど、高血糖がテストステロンに与える影響は深刻です出典[4]

さらに活性酸素は血管にもダメージを与えて血管を硬くするため、血行不良により勃起不全(ED)のリスクも高まるでしょう。

体脂肪や活性酸素の発生量をとくに増やしやすい点において、主食や甘いものの食べ過ぎは非常に危険です。

 

対策

ご飯や麺類の大盛をやめて、主食の摂りすぎを減らしましょう。コンビニで購入するおにぎりの個数を減らしたり、自宅で使用するお茶碗を小さめのものへ変えたりする工夫も有効です。

間食はクッキーやケーキなどを控えて、甘くないナッツやチーズへ置き換えましょう。余分な糖質を摂らないようにすることも、テストステロンを守るために重要です。

 

極端な食事制限

ダイエットのため、1日1食や野菜ばかりの食事など、極端な食事制限を続けていませんか?

確かに肥満はテストステロンを減らして性欲の落ち込みを招きますが、極端な食事制限による栄養不足もまた、テストステロンを減らしてしまうのです。

テストステロンとの関係が示されている栄養素の例として、次のようなものがあります。

栄養素

テストステロンとの関係

脂質

低脂質の食事を続けるとテストステロンが低下する出典[5]


 

ビタミンD

精巣のビタミンD受容体の活性化により、テストステロンが増加することが確認されている出典[6]

亜鉛

テストステロン分泌を促す「黄体形成ホルモン」の生成をサポートする出典[7]

マグネシウム

性ホルモン結合グロブリン(SHBG)とテストステロンの結合をブロックして、活性の高い遊離型のテストステロンを増やすように働く出典[7]

たとえば亜鉛の体内量は、テストステロンとの相関が高い栄養素として知られています。亜鉛制限や亜鉛補給によりテストステロンが大きく変化した例を次の表にまとめました。

【亜鉛摂取量の介入における血清テストステロンの変化出典[8]

 

介入前

介入後

20代男性への亜鉛制限

(20週間)

39.9±7.1nmol/L

10.6±3.6nmol/L

亜鉛不足の高齢男性への亜鉛補給

(6か月)

8.3±6.3nmol/L

16.0±4.4nmol/L

亜鉛不足によるテストステロンの減少が顕著であることはもちろん、亜鉛補給の効果も非常に高いことがわかるでしょう。

食事を抜くような極端なダイエットはこれらの栄養素の不足を招き、テストステロンの合成効率を大きく落とすことになるため注意が必要です。

 

対策

過度な食事制限を避け、栄養不足を防ぐことが何よりも重要です出典[9]。必要に応じてサプリメントやプロテインも活用しながら緩やかに体重を落としましょう。

また、ダイエットを急ぎ過ぎることも避けるべきです。重度の肥満の場合を除き、減量は1か月に1~2kgのペースで緩やかにおこないましょう。

 

持久力トレーニングのやりすぎ

ダイエットやボディメイクのため、運動を積極的に取り入れている方も多いでしょう。しかし過剰な運動、とくにマラソンのような持久力トレーニングのやりすぎには注意が必要です。

一般には、運動は肥満の解消によりテストステロンを増やしやすくする効果を発揮します。しかし持久力トレーニングにより長時間の運動を続けると、筋肉で活性酸素が多量発生し、精巣へのダメージが増えてしまう可能性があるのです。

持久力トレーニングとテストステロンの関係は、いくつかの研究で認められており、25分~数時間、あるいは数日かけて行うような長期の持久力運動では、血清テストステロン濃度は上昇しないか、あるいは運動時間が長引くほどに減少するという逆相関があることが示されています出典[10]

たとえばスペインをほぼ1週するプロのサイクリング競技「ブエルタ ア エスパーニャ」への参加者を対象とした調査では、レース終了後にテストステロン濃度が有意に低下したほか、レース開始前のテストステロン濃度も、前日までの競技日数が多いほど低く計測されたと報告されています出典[11]

さらに持久力トレーニングに5年以上取り組んだ男性は、運動不足の男性よりも総テストステロン濃度が低いことも確認されています出典[12]

運動不足の男性よりもテストステロンが減少する可能性があることから、過剰な運動によるテストステロンへの悪影響は非常に深刻であることがわかるでしょう。

 

対策

持久力トレーニングが絶対にダメと考える必要はありませんが、何事もやりすぎは禁物。持久力トレーニングによるテストステロンへの影響は、少ないものでは25分以上で見られているため、トレーニングの時間を短めに調節することをおすすめします。

連日のトレーニングによりテストステロンへの影響が大きくなる可能性も指摘されているため、十分に体を休める日を作ることも重要です。

テストステロンを増やすためには、スクワットや腕立て伏せのようなレジスタンストレーニングがおすすめです出典[13]。無理のないトレーニングでテストステロンを高めましょう。

 

座りすぎ

座りすぎがテストステロンの低下につながる可能性があることが、いくつかの研究により示されています。

デスクワークによる極端な運動不足が続くと、活動量や筋肉量の減少から消費エネルギーが減少し、体脂肪が増えやすくなりますが、座りすぎのリスクの本質は別にあります。

座りすぎの大きな問題は、精巣付近が長時間圧迫されることにあります。精巣の血流が阻害されると精巣がダメージを受けるため、テストステロンの減少をはじめとする性機能の問題が生じやすくなるのです。

たとえば勃起不全においては、9時間以上の座位でリスクが高まることがわかっています出典[14]。勃起不全は血流の低下やテストステロンの減少を主な原因とするため、テストステロンの分泌能力が座りすぎにより低下している可能性が考えられるでしょう。

また、自転車通勤やサイクリングでの運動を続けている方も注意が必要。自転車に乗ることに関連する泌尿生殖器の問題として、性器のしびれとして現れる神経絞扼症候群や、勃起不全が高頻度で確認されています出典[15]

さらに男性サイクリストでは、サイクリング後にテストステロンの低下が見られることも確認されており出典[16]、長時間にわたり精巣を圧迫する状況が危険であることがわかるでしょう。

 

対策

デスクワークの際には長時間の座りすぎを避けて、作業を中断し、軽く歩いたりストレッチをしたりする時間を設けることをおすすめします。

自転車通勤を徒歩通勤に変えたり、サイクリングをジョギングや水泳に変えたりといった工夫も取り入れるとより効果的です。

 

お酒の飲み過ぎ

お酒はストレス解消の手段として効果的であるものの出典[17]飲みすぎはテストステロンを大きく下げてしまいます

アルコール飲料の飲みすぎにより生じる影響として、次のようなものがあります。

  • アルコール誘発性の酸化ストレスが、体内の抗酸化活性を落として精巣へのダメージを増やす出典[18]
  • アロマターゼの活性が高まり、テストステロンがエストラジオールへ変換されやすくなる出典[19]
  • テストステロンを分泌する指示を出すホルモンの産生をアルコールが阻害する出典[20]

このほか、糖質の多いビールや日本酒のような醸造酒、お酒とともに食べる高カロリーなおつまみも、肥満のリスクを高めてテストステロンを下げる原因となるでしょう。

 

対策

お酒はストレス解消や付き合いの場において必要とされることが多く、完全に絶つのは難しいものです。そこで性ホルモンへの影響が生じにくい量として、1週間に7単位までの摂取をおすすめします出典[20]

1単位は純アルコール換算で20g。厚生労働省が発表している「健康日本21」でも、健康的な飲酒量としてこの量が示されており出典[21]、日本人の健康維持においても適切な量と言えるでしょう。

純アルコール量は、お酒の容量とアルコール度数、さらにアルコールの比重「0.8」を掛け合わせて算出できます。一般的なお酒の適量として、次の表の活用がおすすめです。

【一般的な酒類のアルコール度数と適正量の目安】

 

アルコール度数

純アルコール20g相当量

ビール

約5%

500mL(中瓶1本)

日本酒

約15%

約165mL(1合弱)

ワイン

約12%

約208mL(グラス1杯半)

ウイスキー

約40%

約63mL

焼酎20度

20%

125mL

焼酎25度

25%

100mL

また、肝臓を休める休肝日を設けることも重要です。肝臓は栄養素の代謝を担う重要な組織。糖や脂肪の代謝をスムーズにするためにも、週に1度以上の休肝日を設けましょう。

 

強いストレス

仕事や対人関係などで、強いストレスを日常的に感じている方も要注意。

社会生活による適度なストレスはテストステロンを増やすために効果的ですが、過度なストレスはテストステロンに悪影響であることがわかっています。

たとえば2023年にスイスから発表された論文では、士官学校における長期のストレスによる影響が調べられました。その結果、長期かつ重度のストレスを受け続ける、12週間で朝の唾液テストステロン濃度が平均約4.5pg/mLから約3.0pg/mLまで減少したことが確認されたのです出典[28]

この研究では高ストレス期間を脱することで、唾液テストステロン濃度が初期の約4.5pg/mLまで戻ったことも確認されています。強いストレスを避けることが、テストステロンの減少を防ぐために効果的であることがわかるでしょう。

また、不安障害の患者ではEDの有病率が高いことも報告されており出典[29]、緊張や不安のような強いストレスを抱えた状態は、性機能全般に悪影響をもたらすと推測できます。

 

対策

ストレスを受けやすい場所や相手を避けるとともに、リフレッシュの手段を複数用意することも効果的です。

食事や飲酒、喫煙などの手段は避け、入浴や軽い運動、趣味への熱中などでストレスを解消しましょう。

 

短時間睡眠・睡眠の質が低い

睡眠はテストステロンを増やすために非常に重要。睡眠時間そのものが少なすぎたり、睡眠の質が落ちていたりすると、テストステロンを十分に分泌できないため、性欲も湧きにくくなるでしょう。

若い男性が5時間睡眠を1週間続けた研究では、血中テストステロンが10~15%減少したとのデータもあるほど、短時間睡眠がテストステロンに与える影響は深刻です出典[30]

また、睡眠不足は食欲のコントロールを難しくするとのデータもあります。健康な若い男性でも、4時間睡眠を2日続けただけで、1日10時間眠った場合よりも、食欲を抑えるホルモンのレプチンの分泌量が減少し、食欲を高めるホルモンのグレリンの分泌量が増加することがわかっています出典[31]

空腹感が強まることで食べすぎやすくなるため、肥満のリスクも高まるでしょう。

さらに睡眠時には体の修復を促す成長ホルモンの分泌が増加します。睡眠不足により成長ホルモンの分泌が不足すると、疲労を十分に解消できず、体の怠さや疲れを日中に感じやすくなるでしょう。

疲れが溜まった状態では、性欲も湧きにくいものです。体調を整えるためにも、睡眠の質と量を保つことは重要と言えそうですね。

 

対策

早めに眠ることはもちろん、寝付きをよくするための習慣づくりも重要です。

夜更かしや徹夜をやめて、夜に予定を詰め込み過ぎないようにしましょう。寝付きをよくするため、夜にリラックスする習慣を設けることも効果的です。

詳しくは次の章で解説しています。睡眠の質を高めたい方はぜひチェックしてみましょう。

 

性欲を取り戻すための5つの習慣

性欲を取り戻すためには、テストステロンを減らしやすい習慣を避けるとともに、テストステロンの合成を促せるような習慣を取り入れることも重要です。

ここからはテストステロンの減少リスクを減らしたり、テストステロンの合成効率を高めたりするために役立つ方法のうち、手軽に取り組めるものを5つ解説します。

ベジファーストでゆっくり食事を摂る

ダイエットや食後高血糖の予防に役立つ食べ方として「ベジファースト」が知られています。食事はまず野菜料理から食べて、ご飯や麺類のような高糖質食品を後に回し、血糖値の急上昇を抑えようとする試みです。

野菜に含まれる食物繊維は、食物の腸での移動を緩やかにする効果があります。そのため野菜を先に食べて腸を食物繊維で満たしておくことで、白米の吸収速度を抑えられることがわかっているのです。

実際に、2023年に京都女子大学から発表された論文での研究では、食事の順番と食事時間により、血糖値の上がり幅やインスリンの分泌量に次のような違いが生じたと報告されています出典[32]

 

白米

野菜

(20分)

野菜

白米

(10分)

野菜

白米

(20分)

血糖値(平均)(mmol/L)

5.65

5.20

5.15

血糖値(最大)(mmol/L)

7.13

6.10

5.92

インスリン(平均)(μIU/mL)

47.9

37.7

37.9

インスリン(最大)(μIU/mL)

85.6

65.8

61.8

野菜、魚料理、白米の順に食べた方が、白米、魚料理、野菜の順に食べた場合よりも、血糖値の上昇幅を抑えやすいとの結果が得られていますね。

また、食事を10分で食べ終えるより、20分かけた方が血糖値の上がり幅やインスリンの最大分泌量を抑えやすいことも読み取れます。野菜を食べてから白米を食べるまでに、目安として約10分置くことを心掛けるとよいでしょう。

白米や麺類のような主食はエネルギー源として非常に重要です。完全に絶つのではなく、量や食べ方の工夫で血糖値スパイクを起こさないよう調節し、精巣へのダメージを抑えましょう。

 

発酵食品を取り入れる

テストステロンの合成効率を高めるための食事として、ヨーグルトや納豆、キムチのような発酵食品を取り入れることもおすすめです。

腸内環境は善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌のバランスにより保たれています。善玉菌よりも悪玉菌の数が増え、悪玉菌優位の腸内環境になると、腸内で炎症が起きやすくなるのです。

腸は異物から体を守るためのバリアとしても機能していますが、腸内環境が悪化するとバリア機能が低下し、腸内で炎症性サイトカインが放出されてしまいます出典[33]

炎症性サイトカインによる酸化ストレスの増大は、精巣へ大きなダメージを与えるでしょう。

さらに腸内環境の悪化は、肥満や糖尿病と密接な関連があるとされています出典[34]

とくに肥満については、腸内の炎症により、代謝異常症の原因となるエンドトキシンの分泌量が増えることで、肥満のリスクにつながることがわかっています出典[35]

肥満のリスクを減らすためにも、腸内環境を良好に保つことは重要と言えそうですね。

腸活には善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ることも重要ですが、有用とされる善玉菌自体を発酵食品から取り入れる方法も効果的です。

乳酸菌をはじめとする善玉菌はすべてが生きて腸まで届くわけではありませんが、すでにある善玉菌を増やすよう働く効果も認められているため、積極的に取り入れてみましょう。

 

醸造酒から蒸留酒へ

お酒による性欲低下の影響をより減らしたい場合には、お酒の選び方にも一工夫必要です。

お酒には糖質を含む醸造酒と、糖質を含まない蒸留酒があります。

  • 醸造酒:ビール、日本酒、ワインなど
  • 蒸留酒:ウイスキー、焼酎、ブランデーなど

日本でよく飲まれる酒類の血糖値の上がりやすさを調べた論文では、ビール、日本酒、焼酎をそれぞれエタノール40gに相当する量だけ飲んだ場合、血糖値のピークや全体の血糖上昇幅が調べられました。

その結果、血糖値の上がりやすさはビールが最も高く、インスリンも3種のなかで最も多く分泌されたと報告されています。日本酒もビールほどではないものの同様に血糖値の上昇が見られました。

しかし糖質を含まない焼酎では血糖値の上昇がほとんど確認できず、インスリンの分泌量も大きく抑えられていました出典[36]

血糖値の上昇と、体脂肪の合成を促すインスリンの分泌を抑えるためには、糖質の少ないお酒が効果的と言えるでしょう。

お酒を飲む際には焼酎やウイスキーのような蒸留酒がおすすめです。アルコール度数を確認のうえ、1日純アルコール換算で20g未満に収まるよう調整して飲みましょう。

 

早めに眠れるよう夜の過ごし方を改める

短時間睡眠や睡眠の質の低下による睡眠不足は、テストステロンを低下させる危険因子。

テストステロンは睡眠中に分泌量が最大化するため出典[37]、リラックスしてぐっすり眠れる時間を作るとともに、深く眠れるよう寝る前の体調や環境を整えることも重要です。

夜の過ごし方の工夫として、次のようなものがあります。

  • 家事や学業などを夜遅くのノルマとして後回しにしない
  • ゲームのような娯楽は時間を決めておこなう
  • 寝る際にはスマホを手の届かないところへ置く
  • アルコール、カフェインの摂取を避ける
  • 就床1.5~2時間前に15分程度ゆっくり湯船に浸かる

布団に入ったあとでスマホやタブレットを操作すると、目が冴えて眠れなくなる可能性があります。アラームにスマホを使用している場合でも、寝る際にはすぐに手の届かないところへスマホを遠ざける習慣を付けるとよいでしょう。

また、カフェインやアルコールには利尿作用および覚醒作用があるため、お酒やコーヒー、エナジードリンク、緑茶などの摂取を避けることも効果的です。

さらに寝付きをよくしたい場合には、入浴もおすすめです。入浴と睡眠の関係について調べた論文では、約5分の短時間入浴よりも約15分の長時間入浴の方が睡眠の質を高めやすいことや、シャワーよりも長時間入浴の方が入眠までの時間が短くなることなどが述べられています。

入浴で体の芯から温まり、深部体温を大きく高めることで、眠りにつきやすくなると考えられています出典[38]

夜の寝付きの悪さに悩まされている方は、ぜひゆっくり湯船に浸かる習慣を取り入れてみましょう。

 

屋外での活動を楽しむ

散歩やレジャー、観光など、屋外で活動する趣味を持つことも、性欲の低下を抑えるために効果的です。

テストステロンの合成量を増やすように機能するビタミンDは、食事のほか、日光浴により皮膚でも生成が可能。屋外での趣味を持つことで、自然とビタミンDの合成量を増やせるでしょう。

実際に2010年にオーストリアのグラーツ医科大学から発表された論文では、男性2209人を対象とした調査において、ビタミンDの主要な貯蔵形態である25-ヒドロキシビタミン(25(OH)D)やテストステロンの体内量が、季節により次のように変化していたことが確認されています。

【25(OH)Dとテストステロンの体内量出典[39]

 

25(OH)D

テストステロン

3月

12.2μg/L

15.9nmol/L

8月

23.4μg/L

18.7nmol/L

日照時間の長い8月の方がビタミンDの体内量が多く、テストステロンも増えていることがわかるでしょう。

積極的な日光浴により、テストステロンを増やしやすくする効果が期待できそうですね。

屋外での活動により消費エネルギーが増えれば、肥満も解消しやすくなります。ぜひ休日には外に出て、日光を浴びながらリフレッシュしましょう。

 

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性欲が湧かない悩みには、性欲に関わるホルモン「テストステロン」の量を増やす習慣づくりが効果的です。食事や運動、睡眠、入浴など、さまざまな生活習慣を見直して、テストステロンを増やしやすい体を目指しましょう。

とはいえ、生活状況や体調には個人差があり、本記事で紹介した取り組みのどれがとくに有効であるか、どれを優先して取り組むべきなのか、悩んでしまうかもしれません。

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