執筆者
NSCA-CPT、調理師免許
大里 亮太(筋肉料理研究家Ryota)
激太り&うつで入院するも入院中にTeststerone氏の「筋トレが最強のソリューションである」に出会い、退院後に筋トレとお料理で体重-25kgに成功。精神的にも立ち直り、パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTを取得。元々所有していた調理師免許を生かし、筋肉料理研究家として活動するように。昔の自分のように心身ともに悩んでいる方のサポートになればと、日々簡単ダイエットレシピを発信している。
KSM-66とは?
「KSM-66」という名前を聞いても、あまりピンと来ない方が多いかもしれません。
しかし、「アシュワガンダ」という名前なら、SNSで紹介されているのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何を隠そう、KSM-66は天然のアシュワガンダの根から採れるエキスを使用したサプリメント。
アシュワガンダは「インド人参」や「ウィンターチェリー」とも呼ばれ、インドをはじめ中東やアフリカなどが原産のハーブ。
心身のストレスへの適応力を高めてくれる「アダプトゲン」として知られ、アーユルヴェーダにおいても最も評価の高い植物だそう。
現在、KSM-66のサプリメントには粉末、カプセル、液体などさまざまなタイプがあり、幅広い用途に用いられています。
ちなみに、アシュワガンダのサプリメントには葉を使用したものもありますが、KSM-66は根のエキスのみを使用。
詳しい効果については後述しますが、その効果の高さから世界中のユーザーに愛されているサプリメントのひとつでもあります。
KSM-66に期待できる効果8選
この項目では、気になるKSM-66に期待できる働きを、エビデンスをもとに8つご紹介します。
1.ストレスや不安の軽減
現代社会において、ストレスとの付き合い方は人生の質を左右する問題であると言っても過言ではありません。
KSM-66は、そんなストレス軽減に効果的であるとして注目を集めています。
実際に2012年にインドのアシャ病院から発表された論文では、慢性的にストレスを抱える被験者に対し、アシュワガンダエキスが300mg含まれたカプセルを60日間、1日2回に分けて摂取させたところ、プラセボを摂取したグループに比べてストレステストのスコアが大幅に低下したと述べられています出典[1]。
人間は肉体的・精神的にストレスを感じると、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルが上昇します。
しかし、KSM-66には血液中のコルチゾールを低下させる働きがあることから、抗ストレスに働く可能性があるんです。
また、コルチゾールは幸せホルモンのセロトニンの生成を阻害するため、過剰に分泌されると不安や焦燥感を引き起こすことも。
しかし、KSM-66を摂取してコルチゾールが低下すれば、不安感も抑えられるという訳なんです。
2.テストステロンの増加
男らしい肉体やメンタルの健康維持など、男性にとって重要なホルモンであるテストステロン。
じつはKSM-66は、そんなテストステロンの増加にも効果的であると言われています。
2022年にインドのナラヤナ・フルダラヤ医科学研究所から発表された論文では、被験者である成人男性らに対してアシュワガンダエキスを1回300mg、1日2回に分けて8週間に渡って摂取させたところ、アシュワガンダを摂取したグループの血液中のテストステロンはプラセボを摂取したグループに比べて大きく増加したというデータが紹介されています出典[2]。
論文によれば、KSM-66は脳を司るGABA受容体という部分に作用する働きを持っているのだそう。
このことから、摂取すればテストステロン分泌に関わるホルモンの生成を促してくれる可能性があると述べられています。
また、KSM-66にはウィノタリド、ステロイドラクトリントリテルペノイドという成分が豊富。
これらの物質はテストステロンと化学構造が似ていることから、男性ホルモンにとっても効果的に働くと仮定できるんです。
3.精子量の増加
精子量が少ない状態は「乏精子症」とも呼ばれ、男性不妊において最も多い症状であると言われています。
しかし、KSM-66はそんな男性不妊にお悩みの方にとっても力を発揮してくれる可能性があるんです。
2013年にインドのマハラシュミクリニックから発表された論文では、精子が減少してしまった男性患者に対し、アシュワガンダエキス675mgを1日3回に分け90日間に渡って摂取させたところ、精子量が167%も増加したというデータが紹介されています出典[3]。
先ほども紹介した通り、KSM-66はテストステロンの増加にも働く物質。
そして、テストステロンは精巣の機能を正常に保つために重要な働きを担っています。
つまり、KSM-66の働きによりテストステロンの値が上昇した結果、精子の量や濃度、運動性が向上したと考えられるのです。
また、精巣はストレスによっても機能が低下してしまう繊細な器官ですが、KSM-66を摂取すればストレスも緩和。
精巣の機能が向上することで、精子の生成もスムーズに行えるようになる可能性があるという訳なんです。
4.筋肉量の増加
テストステロン、精子量…と来れば、期待したくなるのが筋肉量の増加。
じつはKSM-66は、効率よく筋量を増やしたいという方にも効果を発揮してくれそうです。
2015年にインドの医学大学から発表された論文では、トレーニングの経験がほとんど無い男性らに対し、アシュワガンダエキス300mgを1日2回摂取させて8週間の筋力トレーニングを実施出典[4]。
結果としてプラセボグループに比べ、アシュワガンダを摂取したグループの腕の筋量は約1.6倍、胸部の筋量は約2.4倍も増加しました。
先述の通り、KSM-66は筋肥大に関わるテストステロンを増加させる働きを持つ物質。
さらに、摂取すれば筋肉量を減少させてしまうコルチゾールを低下させてくれます。
加えて、抗不安に働くことから、トレーニングにおける筋肉全体の協調性をアップさせてくれる可能性も。
つまり、ホルモンや心身のバランスを整えてくれるため、筋力トレーニングと併用すれば効果がアップ。
より効率よく筋肉量を増やすことができるという訳なんです。
5.体脂肪の減少
じつは、世界の肥満人口は増え続けていて、その数は10億人を突破したとも言われています。
かくいう日本においても肥満の人の割合は増加傾向にあり、食生活や運動習慣などの改善が課題となっています。
そこで注目したいのがKSM-66の働き。
じつは、KSM-66は体脂肪の減少にも効果を発揮すると言われているんです。
2017年にインド赤十字社から発表された論文では、慢性的なストレスを感じている被験者に対し、1日2回に分けて300mgのアシュワガンダエキスを8週間に渡って摂取させたところ、アシュワガンダを摂取したグループの体重はプラセボグループに比べて2倍ほど低下したというデータが紹介されています出典[5]。
人間はストレスを感じてコルチゾールのレベルが上昇すると、内臓脂肪の蓄積が増加してしまうことが分かっています。
また、慢性的なストレスは過食や食生活の乱れを招く原因にも。
しかし紹介した通り、KSM-66はストレスの緩和にも効果的。
摂取すればストレスが軽減され、食欲をコントロールするホルモン「レプチン」のレベルも正常の値に。
結果として過食が抑えられ、肥満の防止にもつながるという訳なんです。
6.心肺持久力の向上
マラソンやジョギング、水泳などの競技に取り組んでいる方にとって重要な心肺持久力。
じつは、KSM-66はテストステロンや筋量だけでなく、この心肺持久力の向上にも効果的である可能性があるんです。
実際に2015年にインドのクリニックから発表された論文では、被験者らにアシュワガンダエキスのカプセル1錠300mgを1日2回、12週間に渡ってさせた上で20mシャトルランテストを行ったところ、アシュワガンダを摂取したグループの最大酸素摂取量は、プラセボグループに比べて3倍以上にアップしたと述べられています出典[6]。
ちなみに、最大酸素摂取量はVO2maxとも表記され、1分間に体重1kgあたりどれだけ酸素を摂取できるかを表した数値。
高ければ高いほど体内に酸素を効率よく取り込むことができるので、強い強度で運動を継続することができるようになります。
論文によれば、アシュワガンダは赤血球やヘモグロビンを増加させてくれるのだそう。
つまり、摂取すれば運動中の筋肉に酸素を運ぶ能力が高まり、アスリートの有酸素能力を向上させてくれるという訳なんです。
7.睡眠の質の改善
日本は平均睡眠時間が世界で最も短いと言われる「不眠大国」。
「そう言えば最近あまり眠れていないな…」と思い当たるフシがある方も多いのではないでしょうか。
KSM-66は、そんな日本人の不眠にも良い影響を与えてくれるかもしれません。
2019年にインドのDYパティル大学から発表された論文では、不眠症に対するアシュワガンダの効果を調査するため、不眠患者らにアシュワガンダエキス300mgを1日2回、10週間に渡って摂取させて睡眠の質などを評価出典[7]。
結果として、アシュワガンダを摂取したグループの入眠までの時間や睡眠の質は、プラセボグループに比べて大きく改善されました。
何度か紹介している通り、KSM-66はストレスや不安の軽減にも効果を発揮します。
つまり、摂取すれば入眠時の不安が改善されて睡眠の質も向上するため、不眠に悩む方の救世主となる可能性があるんです。
8.認知機能の改善
2024年現在、日本の高齢化率は約30%となり、今後もその割合は増え続けると予測されています。
そんな超高齢化社会の日本において、高齢者の認知機能改善は喫緊の課題とも言えます。
そこで気になるのが、KSM-66が持つ記憶力や注意力に対する効果。
2017年にインド赤十字社から発表された論文では、軽度認知障害を持つ被験者らにアシュワガンダエキス300mgを1日2回に分けて8週間摂取させたところ、アシュワガンダを摂取したグループの短期記憶や一般記憶をはじめとする認知機能は、プラセボグループに比べても大きく改善したと述べられています出典[8]。
じつは、KSM-66には神経を保護してくれる作用があると言われる物質。
さらに、脳細胞をダメージから守り、脳の健康維持をサポートしてくれる働きがあるとも言われています。
従って、摂取すれば記憶力や注意力、情報処理速度などの認知機能を改善してくれる可能性があるという訳なんです。
KSM-66の飲み方や摂取上の注意点
さまざまな効果が期待できるKSM-66ですが、摂取するに当たってはいくつか注意したい点も。
ここでは、そんなKSM-66の推奨量や副作用について、論文を交えながら解説します。
推奨量
素晴らしい効果を列挙してきましたが、KSM-66は薬ではなくあくまでも「サプリメント」。
そのため、飲んですぐに劇的な効果が表れるというものではなく、一定量を継続して摂取することが重要です。
具体的な量に関しては、有効成分であるウィタノリドの濃度が最適になるよう、1日600mgが推奨されています出典[9]。
ただし、実際の摂取量は目的や個人の耐性によって左右される部分も大きいもの。
従って、KSM-66は1日あたり300~600mgの摂取を、最低1ヶ月継続するのが望ましいでしょう。
副作用について
ストレス軽減、テストステロン・筋肉量の増加など、飲まずにはいられないほどの効果が期待できるKSM-66。
しかし、じつはアシュワガンダは日本では医薬品指定がされているほど、副作用が懸念されている素材でもあります。
そのため、海外では広くサプリメントとして販売されていますが、日本では販売できないという事情があります。
実際に、健康的な被験者を対象にした実験でも、眠気や軽度の腹痛・関節痛などの副作用が発生している例も出典[10]。
また、高齢肥満男性に対する研究においては、アシュワガンダエキスを摂取してもコルチゾールや疲労などに良い影響を与えなかったというデータもあります出典[11]。
さらに、アシュワガンダを過剰摂取した例では、黄疸を伴う高ビリルビン血症を発症してしまった報告も出典[12]。
他にも肝障害の副作用は数件報告されており、アシュワガンダの摂取に当たっては、先述の推奨量を遵守することが重要です出典[13]。
まとめ
KSM-66ことアシュワガンダにはさまざまな効果が期待でき、非常に魅力的な成分であるのは事実です。
しかし、最後の項目でも紹介した通り副作用のリスクが伴うため、不安な方は他のサプリメントを選ぶのがおすすめ。
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