

監修者
上級睡眠健康指導士 /NR・サプリメントアドバイザー
関川裕大
睡眠と運動と栄養の3つ面から皆様の健康的なライフスタイルをサポートします。睡眠と運動は特に男性のQoLにおいて非常に重要な役割を果たします。睡眠が不足すると筋肉が付きにくく太りやすくなりますし、運動が十分でない男性は睡眠の質も低下し易いと言われております。そして栄養が不足すると運動効率も睡眠の質も悪化してしまいます。医療に頼らない心と体の健康促進を目指します。

執筆者
管理栄養士
井後結香
管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。
精液量が減るとどうなる?
精液量の減少に悩んでいませんか?精液量は男性ホルモンの減少や生活習慣の乱れなどが原因で減少する可能性があります。
まずは、精液量が減ることにより生じやすくなるトラブルについて説明します。
性交時の満足度が減少する可能性

精液量が少ない場合、自慰やセックスでの射精で十分な満足感を得られない可能性があります。
まず、男性の興奮やオーガズムと精液量との間には相関があることがわかっています出典[1]。これは実際の射精の感覚として把握している男性も多いはず。
自慰やセックスによる快感を強めるため「オナ禁」をする男性もいますが、これも射精を禁じることで精液を多めに溜め込み、次の射精時に強い快感を得るためのもの。気持ちいい自慰やセックスのためには、十分な精液量が必要であることがわかりますね。
なお、男性の射精量の多さは、セックスの際の女性の満足度にも影響を与える可能性があります。
たとえば240名の女性を対象におこなわれたアンケート調査では、男性の射精量と自身の快感や満足感には関係がないと答える女性もいる一方で、射精量が多いほど自身の性的魅力が高いと感じる女性や、射精量が多いほど自身がより強いオーガズムを経験したと述べる女性も一定数確認できています出典[2]。
セックスの際に女性の満足度や快感を高めるためにも、精液量を十分に保つことは役立つ可能性がありそうですね。
精子総数が減り妊娠の成立が困難に
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精液量が減少すると、妊娠の成立が難しくなる可能性があります。妊活に取り組む男性は、意識して精液量を増やす必要があるかもしれませんね。
精子を女性の生殖器官に送り込み、卵子の受精を可能にするには、十分な量の精液が必要出典[3]。精子は精液中に含まれるため、精液濃度が同じである場合、0.5mlの精液よりも3mlの精液の方がより妊娠しやすいと考えられるでしょう。
精液検査の基準値として、WHOの第6版(2021年)では1.4mlが設定されています出典[4]。1.4mlを下回る場合には、妊娠の確率が下がる可能性があると言えそうですね。
セックスや自慰の満足感を強めたい場合であれば、射精間隔を伸ばすことである程度射精量を増やせます。しかし妊娠の成立を目的にする場合、射精間隔を伸ばせばよいというものでもありません。
なぜなら射精間隔を伸ばして長期間精液を溜め込むと、中の精子の質が落ちてしまうから出典[5]。精子の運動率や正常形態率が低いと、精液量が多くても妊娠の成立は難しいままでしょう。
妊活においては、精子の量と質の両方が重要。精子の質を維持しつつ量を増やすためには、射精間隔のコントロールに加え、生活習慣の見直しも重要となるでしょう。
精液量が減る原因と解決法7選
射精管の閉塞のような明らかに医療の介入が必要なケースを除くと、精液量が減る原因として考えられるものは主に次の2つです。
- 男性ホルモン「テストステロン」の減少
- 精液や精子を作る精巣機能の低下
テストステロンの減少や精巣機能の低下は、食事や睡眠などの生活習慣の乱れにより生じる可能性があります。ここからは精液量が減る原因となる習慣を7つ取り上げ、それぞれの対処法について解説します。
飲酒習慣がある
アルコールはテストステロン、精子濃度、精子総数、精子の運動率や正常形態率など、さまざまな生殖機能を低下させるため、精液量の減少にもつながると考えられています。
過剰飲酒により、精液や精子を作るように促すホルモンのテストステロンが減少出典[6]出典[7]。さらにアルコール代謝により体内の抗酸化物質が消費されるため出典[8]、精巣が酸化ストレスを受けやすくなり、精子や精液を作る機能が落ちてしまうのです。
お酒の「飲みすぎ」と「適量」のボーダーとして有力な数字は、純アルコール換算で1日20g。週あたり7単位(純アルコール換算で140g)未満の飲酒に留めている場合には、性ホルモンや精子の量や質への影響を抑えやすくなることがわかっているのです出典[7]。
純アルコール換算で20gは、アルコール濃度5%のビールでロング缶1本(500ml)相当です。より多くのお酒を飲む習慣がある方は、量を調整する必要があるでしょう。
また、テストステロンの減少は飲酒後24時間まで続くとのデータもあるため出典[9]、射精量を増やしたい場合には、飲酒を性行為の前日の夜からやめることをおすすめします。
ただし、純アルコール換算で1日20g未満の飲酒に留めている場合でも、全く飲まない人と比較すると、少量ながら精液量の減少が見られるとのデータも存在します出典[7]出典[10]。断酒がストレスにならない場合には、思い切ってアルコール断ちをするのもよい方法ですね。
喫煙習慣がある

精液量を増やしたい場合には、タバコの害にも気を付けるべきです。とくに妊活を考えている場合には、いち早く禁煙すべきでしょう。
タバコの煙にはさまざまな有害作用が確認されていますが、生殖機能においてはやはり、活性酸素を大量に発生させる作用に注目したいところ出典[11]。
過剰な活性酸素は酸化ストレスとして精巣にダメージを与えます。精液や精子を作る場所である精巣が傷付けば、精液量に加え、精子の量や質にも影響が出てしまうでしょう。
実際に中国の健康な男性男性1,631名を調査したところ、喫煙歴が10年以上ある方は、タバコを全く吸わない方よりも精液量や総精子数が少ないこと、喫煙年数×本数の値が高いほど減少量が大きいことが明らかになっています出典[12]。
喫煙による害が顕著である一方で、禁煙の効果も非常に大きいものがあります。たとえば1日20本以上の喫煙を1年以上継続していた男性48名が3か月間禁煙したケースでは、禁煙前の精液サンプルと比較して、禁煙後では精液量が約16.9%、精子濃度が約22.7%、総精子数が約44.5%も改善していたと報告されているのです出典[13]。
精液量の回復をはじめ、精子の量や質、勃起力などの改善にも禁煙は有効です出典[14]。自力での禁煙が難しい場合には、禁煙外来や禁煙薬などの力を借りて挑戦してみましょう。
肥満体型

BMIが25を超える肥満体型の方も、精液量が減りやすい傾向にあると言えます。
肥満男性では精液量の減少に加え、精子の量の減少、精子の運動率や正常形態率の低下なども見られやすいことがわかっています出典[15]。妊活を目的とする場合には、とくに優先して体重のコントロールに努めたいものですね。
増えすぎた脂肪組織からは活性酸素が大量に発生し、酸化ストレスを増やしてしまいます出典[16]。精巣へのダメージが増えるため、テストステロンの分泌量が減ったり、精子の量や質が落ち込んだりしやすくなるでしょう。
また過剰な脂肪組織が炎症を起こすと、テストステロンを減らす酵素の発生量が増えることもわかっています出典[17]。
テストステロンの減少を原因のひとつとする、高齢男性に多い性腺機能低下症では、精液量の減少も症状として確認できています出典[18]。テストステロンの減少と精液量の減少には関係があると考えられるでしょう。
肥満の改善にはやはり食生活の見直しが重要です。余計な間食や夜食、高カロリー食品の摂りすぎなどを避け、腹八分目を心がけましょう。
18~23歳の男性209名を対象とした調査では、コレステロールの摂取量が増えるほど射精量が減少することもわかっています出典[19]。摂取カロリーとともに、脂質の摂取量を見直すことでも精液量の回復が見込めるかもしれませんね。
運動不足

運動不足の方ではテストステロンの減少が起こりがち。低テストステロンの状態では精液量の減少が見られる場合があるため、運動不足では精液量が減るリスクもあると考えられそうですね。
たとえば身体活動が多い男性ほど、テストステロンや精子数などが多いことが、アメリカやスペインの男性を対象とした調査で明らかになっています出典[20]出典[21]。
また、低テストステロンの男性では、歩数が1日4000歩未満と少ない人の割合が高いとのデータも出典[22]。
生殖機能を回復させるためには、運動不足の解消が効果的です。ウォーキングや軽いジョギングなどを取り入れて低テストステロンの状態を解消できれば、精液量も増えやすくなるでしょう。
実際に年齢25~40歳の男性がウォーキングやランニング、HIITなどのさまざまな運動をおこなうプログラムに24週間取り組んだところ、プログラムを最後まで完了した男性は精液量が平均で8.3%増加したほか、精子の運動性や精子数などにもよい影響が見られたとのデータが確認されています出典[23]。
運動習慣のない方には、ランニングやHIITは負荷が強く継続が難しい場合があるため、まずはウォーキングから始めることをおすすめします。
1日の歩数が1000歩増えると総テストステロンが7ng/dL増えるとのデータもあるため出典[22]、1日10分多く歩くようにするだけでも、生殖機能にはよい効果が期待できそうですね。
亜鉛不足

亜鉛はテストステロンや精子の形成に関わる、生殖機能の維持に欠かせないミネラル。亜鉛不足により、テストステロン、精子数、精子濃度のほか、精液量も減少することが明らかになっています。
たとえば食事由来の亜鉛欠乏と生殖機能の関係を調べた論文では、1日10.4mgの亜鉛を摂取できている人と比較して、1日1.4mgにまで亜鉛摂取を制限した人では、血清テストステロンが約18.6%、精液量が約32.1%低下していたと報告されています出典[24]。
亜鉛の十分な摂取により、テストステロンの減少を防ぎ、さらに精液量を増やす効果も期待できるでしょう。
亜鉛は牡蠣をはじめ、レバー、赤身の肉や魚、カシューナッツ、卵など、さまざまな食品に含まれています。
とくに牡蠣には亜鉛が非常に豊富。1粒20gの牡蠣を4粒食べるだけで、30~64歳の男性の亜鉛推奨量である9.5mgをゆうに超える、11.2mgもの亜鉛を摂取できるほどです出典[25]出典[26]。食事からおいしく亜鉛を摂りたい場合の選択肢としておすすめです。
ただし亜鉛の不足やテストステロンの減少が見られない方では、亜鉛をさらに補給してもテストステロンや精子へのよい効果は見られないようです出典[27]出典[28]。精液量を増やす効果も期待できない可能性が高いため、牡蠣の食べ過ぎや亜鉛サプリメントの飲みすぎには十分注意しましょう。
睡眠不足あるいは眠りすぎ
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睡眠不足の方や、だらだらと長時間眠っている方では、精液量が減りやすい傾向にあることがわかっています。
睡眠不足はテストステロンの増加効率を大きく落としたり出典[29]、活性酸素の分解を遅らせて精巣にダメージを与えやすくしたりします出典[30]。
実際に睡眠不足ではテストステロンの減少出典[31]、精子の運動性の低下などに加え出典[32]、精液量の減少も確認されています出典[33]。
生殖機能を維持するためには十分な睡眠が不可欠。しかし眠りすぎの状態も、生殖機能に影響を与える可能性があるのです。
2016年に中国の重慶市第三軍医大学で発表された論文では、睡眠時間が7~7.5時間の人と比較して、次のような差が確認されています出典[33]。
- 6.5時間以下:精液量が4.6%、総精子数が25.7%少ない
- 9.0時間超:精液量が21.5%、総精子数が39.4%少ない
睡眠不足よりも眠りすぎの方が、精液量や総精子数への悪影響が大きい可能性があるというのは驚くべきことですね。
ちなみにこの調査で睡眠時間が9.0時間を超えていた男性が、1年かけて睡眠時間を7~7.5時間に変更したところ、精液量や総精子数が増えたとのデータも得られています出典[33]。
以上より、精液量を増やすためのベストは睡眠時間は7時間台と考えられそうです。睡眠不足や眠りすぎの傾向がある方は、夜や朝の過ごし方を見直し、睡眠時間を調節してみましょう。
毎日射精している

自慰やセックスを毎日おこない、頻繁に射精している人では、1回あたりの射精量が減りやすい傾向にあります。
精液は射精後すぐに十分な量が作られるわけではありません。そのため射精間隔を空けることで、射精1回あたりの精液量を増やせることはなんとなく想像できるでしょう。
禁欲を始めてから最初の4日間では、禁欲日数を1日延ばすごとに精液量が11.9%増加するとされています出典[34]。そのためより射精量を増やしたい場合には、射精間隔を2日より3日、3日より4日と増やすとより効果的かもしれません。
ただし妊活を目的にする場合には、射精間隔の空けすぎにも注意が必要。2~18日間、さまざまな長さで禁欲期間を設けたうえで精液サンプルを採取、分析した研究では、禁欲期間の長短により次のような傾向があることが確認できています出典[35]。
- 禁欲期間が長くなると増加:精液量、精子濃度、精子総数
- 禁欲期間が長くなると減少:精子の運動率、精子の正常形態率
とくに精子の正常形態率は、7日以上の禁欲後に採取した精液サンプルで有意に低下していたと報告されています出典[35]。
そのため精液量の多さと精子の質を両立するためには、2~7日の射精間隔が適切と考えられるでしょう。精液量を重視したい場合にはこの範囲で禁欲日数を増やし、精子の質を優先したい場合にはもう少し短くして2~3日の禁欲で調整するとよさそうですね。
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精液量が減ると、性行為の際の快感や満足感が減ったり、妊娠の成功率が低下したりする可能性があります。
精液量を増やすためには、射精間隔の調整に加え、飲酒や喫煙、睡眠に食事、運動など、さまざまな生活習慣の見直しによる体質改善が重要。ぜひ本記事で見つかった課題に取り組み、精液量を増やしやすい体を目指しましょう。
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