亜鉛とマカのサプリは効く?男性にもたらす効果を解説
2025年4月27日更新

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

亜鉛とマカってどんな成分?

亜鉛やマカのサプリメントは「活力を高めたい」「低下した性機能を回復させたい」といった悩みを抱えている男性によく選ばれています。しかしこれらの成分にどのような作用があるのかについては、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

亜鉛は必須ミネラルのひとつで、免疫機能や味覚の維持などに関わる栄養素。体内のさまざまな酵素の働きをサポートするように働くもので、平たく述べるなら「体の調子を整える栄養素」ということになるでしょう。

亜鉛の消化管における吸収効率は30%と低いため、食事から十分量の亜鉛を摂ることに加え、亜鉛の吸収率を下げないようにする工夫も必要とされています出典[1]

一方のマカは栄養素ではなく食品の名前です。見た目がカブに似ているアブラナ科の植物で、標高4000~4500mほどの中央アンデスでのみ生育しています。日本では馴染みがありませんが、ペルーでは2000年以上にわたり栽培されている野菜のようですね出典[2]

栄養価の高いマカはスーパーフードとしての認識が広く、実際に気分の改善や血圧の正常化、骨粗鬆症の予防などの効果が臨床試験により確認されています出典[3]。とくに性欲や勃起力の向上のような性的な健康に関する作用が多く報告されており、性機能や活力を高めるサプリとして、男女問わず注目されていますね。

 

亜鉛とマカのサプリメントに期待できる効果とは?

亜鉛は体に欠かせない栄養素であり、栄養価の高いマカからもさまざまな成分を摂取できることがわかりました。

ここからは亜鉛やマカのサプリメントに期待できる効果について、とくに男性が重視する性機能面やたくましさに関係するものを重点的に解説します。

 

亜鉛とマカの抗酸化作用で体を若々しく

亜鉛とマカの共通点のひとつに、両者とも抗酸化作用を持つ点があります。

必須栄養素のなかで抗酸化作用を持つものといえば、ビタミンA、C、Eの抗酸化ビタミンが有名ですが、マグネシウムやセレンのほか、亜鉛にも抗酸化作用が確認されています出典[4]。またマカにもビタミンやミネラル、ポリフェノールのような、抗酸化作用を発揮するさまざまな物質が豊富です。

抗酸化作用とは、体内で過剰に発生した活性酸素の働きを抑える力のこと。過剰な活性酸素は酸化ストレスとして細胞にダメージを与えてしまいます。

血管を傷付けて動脈硬化を進展させたり、肌や髪のトラブルを生じたりするほか、精巣にダメージが入ると、男性ホルモンのテストステロンや精子を作る能力が損なわれるケースも考えられます。活性酸素によりさまざまな生体機能が阻害されることが、老化の一因として考えられているのです出典[5]

そこで役立つのが、亜鉛やマカなどの抗酸化作用。とくにマカの抗酸化作用は非常に強く、マウスを用いた動物実験では、マカの投与により酸化ストレスの指標となるマロンジアルデヒド(MDA)が約8%減少したことや、反対に体内の抗酸化能力の指標として測定されるスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)が約24%も増加したことなどが判明しています出典[6]

酸化ストレスが体に与える影響を減らし、体を若々しく保ちたい方には、亜鉛やマカの摂取が役立つかもしれません。

 

亜鉛もマカも運動パフォーマンスの維持に役立つ

亜鉛の代謝をサポートする力や、マカの強力な抗酸化作用などは、運動パフォーマンスを維持するために役立つ可能性があります。

亜鉛の約6割は骨格筋に存在すると言われており、持久力運動や筋トレなどで血中の亜鉛濃度が大きく減少し、尿中の亜鉛量が増加します。亜鉛が不足した状態では、最大酸素摂取量や骨格筋の作業能力などが低下することも分かっており出典[7]運動や活動のパフォーマンスを損なう可能性があるでしょう。

激しい運動では亜鉛の損失が増えることを前提に、運動前後で十分な量の亜鉛を摂ることが重要と言えそうですね。

また、マカの強力な抗酸化作用は、運動により発生する活性酸素の働きを抑えるように働きます。エネルギー代謝を活性化させる働きも確認されているため出典[8]筋肉へのエネルギー供給がマカによりはかどり、疲労を遅らせられる可能性も。

たとえば男性のサイクリストがマカ抽出物の摂取を2週間続けた試験では、40kmサイクリングの平均タイムが、マカ摂取前の57.62分から摂取後の56.56分と、1分以上有意に短縮したとの結果が得られていました出典[9]

運動パフォーマンスを高めるための栄養補給として、マカや亜鉛が役立つかもしれません。

 

亜鉛がテストステロンの分泌をサポート

亜鉛が男性機能を高めるとされている理由は、テストステロンの分泌に関わるから。亜鉛はテストステロンの分泌を促すホルモンの合成をサポートするように働きます出典[10]亜鉛の不足が続くとテストステロンを分泌する指示を十分に出せなくなるため、テストステロンも減ってしまうでしょう。

男性ホルモンのテストステロンは、性欲や勃起力などの性機能だけでなく、身体面や精神面への作用を持つホルモンでもあります。テストステロンが減少すると性欲や勃起力の低下が見られるほか、筋力が落ちたり気分が落ち込んだりすることも。

亜鉛の体内量はテストステロンの量と相関しています。たとえば1996年にアメリカのウェイン州立大学から発表された論文では、テストステロンの分泌能力が十分にあるはずの若い男性でも、20週間の亜鉛制限によりテストステロンが39.9nmol/Lから10.6nmol/Lまで低下していました。

一方でテストステロンの分泌能力が落ちている、亜鉛不足の高齢男性に十分な亜鉛補給をおこなったところ、テストステロンが8.3nmol/Lから16.0nmol/Lまで増加したとの報告も出典[11]

亜鉛の充足により、減少したテストステロンを回復させる効果が期待できます。性機能をはじめ、筋力の低下や気分の落ち込みなどに悩んでいる方にも、亜鉛のサプリメントによるテストステロンの増加が役立つ可能性がありそうですね。

 

マカが性欲や勃起力を高める

マカにも性欲や活力を高める効果が確認されています。マカに豊富なミネラル、ビタミン、アミノ酸、不飽和脂肪酸、ポリフェノールなどは、生殖能力や活力の向上に役立つとも考えられており出典[3]、精力剤として使用されてきた歴史もあります。

マカの性機能を高める効果については、実際に人を対象とした研究でいくつか確認されています。

たとえば21~56歳の男性がゼラチン化したマカを1日1.5gと3gの投与で摂取した研究では、継続8週目と12週目で性欲が高まったと報告されています出典[12]

勃起力を高める効果も確認されており、その有効性から「ペルーのバイアグラ」と呼ばれるほど出典[3]。軽度の勃起不全患者である男性が、マカ乾燥抽出物2.4gを12週間摂取した研究では、偽薬(プラセボ)を摂取した場合よりも、国際勃起機能指数 (IIEF-5) がより多く改善したと報告されています出典[13]

テストステロンを増やす作用は確認されていませんが、マカはテストステロンとはまた別のメカニズムで、性欲や勃起力といった性機能面を高めるように作用しているようです。

亜鉛でテストステロンを回復させつつ、マカで性欲や勃起力などを高めることで、性機能面の問題をより解決しやすくなるでしょう。

 

亜鉛とマカは妊活にも効果あり

亜鉛とマカは、妊活において重要な精子の量や質にもよい影響を与えます。

たとえば亜鉛は精子や精液に含まれるミネラルであり、亜鉛不足により精液中の亜鉛濃度が低下すると、精子の量や運動性、正常形態率などにも影響を及ぼします出典[14]。精液中の精子濃度や総精子数が増えるほど、精液中の亜鉛濃度も高まるとの関係が確認されており、亜鉛と精子の量や質には相関関係があると考えられています出典[15]

亜鉛は精子のエネルギー代謝をサポートしたり、精子膜の柔軟性や受精能力などを調節したりといったさまざまな役割を担っていることも確認されています出典[16]。精子のコンディションを保つためにも、亜鉛は重要と言えそうですね。

また、マカに豊富なイソチオシアネートやグルコシノレート、フェノール化合物などの抗酸化作用は、酸化ストレスに弱い精巣を保護するように働きます出典[17]出典[18]

実際に男性9名がマカ錠剤1.5gと3gを4か月にわたり摂取した研究では、精液量や精子濃度、精子の運動性に改善が見られていました出典[19]

妊活の成功率を高めたい方、精子濃度や運動率が気になる方には、亜鉛やマカのサプリメントが役立つかもしれません。

 

亜鉛とマカのサプリメントを男性が飲む際の注意点

このように、亜鉛やマカには男性機能をサポートする効果が期待できることが分かるでしょう。しかしサプリメントを活用する際にはいくつか注意したいことがあります。

ここからは亜鉛とマカのサプリメントを男性が飲む際に気を付けるべき点について解説します。

 

継続摂取で体質改善

亜鉛やマカは、摂取したその日や翌日にすぐ効果を実感できるようなものではありません。カフェイン入りの栄養ドリンクのような即効性はないため、たとえば性行為の直前に飲んで勃起力をすぐさま高めるような作用は期待できない点に注意が必要です。

たとえばマカの摂取で性欲が増えたことが確認できた研究では、マカを継続して8週間、または12週間摂取しています出典[13]勃起力の向上では12週間出典[14]精子の量や質の改善では4か月の継続が見られます出典[19]

また、亜鉛によるテストステロンの回復が認められたケースでは、亜鉛の補給を6か月おこなっていました出典[11]

このように、男性機能への効果を得るためには数週間から数か月を目安に飲み続けなければいけないことが分かるでしょう。

亜鉛やマカは体質改善のために摂るものです。効果を実感できない場合でも焦らず、2~3週間は継続してみましょう。

ちなみに精子の形成周期は3か月とする見解があるため出典[20]。妊活目的でサプリメントを飲む際には、3か月以上続けることをおすすめします。

 

亜鉛が足りている場合には効果が薄い

亜鉛にはテストステロンを増やしたり精子の質を改善したりする効果が期待できますが、亜鉛の不足が見られない場合には効果を実感できない可能性がある点に注意が必要です。

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人男性は1日あたり9.0~9.5mgが推奨量として示されています出典[21]。これに対して令和5年度の国民健康・栄養調査で明らかになった、20歳以上の男性の亜鉛摂取量は平均9.0mg出典[22]

欠食やインスタント食品の多様がある場合には亜鉛が不足しやすいものの、一般的な日本での食事においては、亜鉛は大きな不足の見られにくい栄養素と言えるでしょう。

実際、1日あたり11.9~23.2mgの亜鉛を摂取できている20代の男性に亜鉛サプリを補給しても、テストステロンの増大効果は確認できなかったとのデータが存在します出典[23]

亜鉛をはじめ、性機能に関係するビタミンやミネラルなどを食事から十分に満たした上で、さらにテストステロンを増やしたい場合には、テストステロンのブーストに特化した希少成分のエルゴジェニックエイドがおすすめです。

とくにテスノアやLJ100、パイオドーパなど、有効成分の一定量の含有が保証されている規格化サプリメントがおすすめ。ぜひこれらのサプリメントのなかから目的に合うものを選び、体質改善のために継続摂取してみましょう。

 

亜鉛の吸収率を下げる栄養素に注意

亜鉛のようなミネラルは、一緒に摂取する栄養素の影響を受けます。ただでさえ亜鉛の吸収率は約30%と低いため、栄養素の組み合わせを意識して、サプリメントの吸収が阻害されないよう注意する必要があるでしょう。

亜鉛の吸収率を下げる栄養素として、次のようなものが知られています出典[24]出典[25]

  • タンニン:コーヒー、緑茶など
  • フィチン酸:全粒穀物、豆類、ナッツなど
  • 多すぎるカルシウム:乳製品
  • 多すぎる食物繊維:オートミール、全粒粉パン、ゴボウなど

亜鉛のような金属イオンの吸収を阻害する成分としてよく取り上げられる栄養素のひとつがフィチン酸。玄米やオートミールのような未精製の全粒穀物のほか、大豆のような豆類にも豊富に含まれています。

ナッツ類や豆類、野菜類、フルーツ、シリアルなど、さまざまな植物性食品における亜鉛とフィチン酸の量、および亜鉛の吸収量を調べた論文では、亜鉛とフィチン酸の比率が増えるほど、亜鉛の吸収率が低下したことが確認できています出典[25]

ダイエットや健康維持のために、玄米やオートミール、豆類などをよく食べる方も多いかもしれません。しかし亜鉛の吸収率への影響を考慮して、これらの食品を摂る時間帯を避けて飲むことをおすすめします。

また、コーヒーや緑茶のような、苦み成分のタンニンが多い飲料で飲むと、亜鉛を十分に吸収できなくなる可能性があります。亜鉛のサプリメントは水で飲むようにしましょう。

 

アブラナ科植物にアレルギーがある方はマカに要注意

マカは基本的に安全な食品。3gのマカ抽出物を12週間摂取し続けた研究においても、健康への悪影響は生じていませんでした出典[26]

マカはブロッコリーやキャベツ、カブや大根と同じアブラナ科の植物であるため、アブラナ科の植物にアレルギー反応を示す場合、マカでも同じ反応が見られる場合があるようです。

マカ自体のアレルギー反応に関する研究は十分ではありませんが、マカの販売に際し「アブラナ科の植物にアレルギーがある方」への注意喚起をしているサプリメント会社もあります。

アレルギーアブラナ科の植物にアレルギーがある方は、サプリメント服用前に、あらかじめ医療機関で医師に相談しておくと安心ですね。

 

マカにはテストステロンを増やす効果がない

マカには性欲や勃起力、精子の量や質の改善など、性機能全般を高める効果が認められていますが、テストステロンを増やす作用は確認されていませんマカはテストステロンの増加とはまた異なるメカニズムで、性機能への効果をもたらす食品と考えるべきでしょう。

もちろんマカの性機能への効果は確かに認められています。しかし「性機能を高めたい」ではなく「テストステロンを増やして体調全般をよくしたい」と考えている場合には要注意。

マカの摂取により性機能に改善が見られたとしても、それはテストステロンの増加によるものではないため、肉体面や精神面への効果は十分に見られない可能性があります。しかし性機能への効果により「テストステロンが増えた」との誤認を招き、後々にテストステロンの減少による別の不調に悩まされる可能性も。

加齢を主な原因とする性腺機能低下症では、テストステロンの減少により性機能面、身体面、精神面など、さまざまな分野に支障をきたす場合があります。

性腺機能低下症の解決には、テストステロンを増やすように働くサプリメントが有効。亜鉛サプリで亜鉛の不足を解消するとともに、テストステロンを増やす効果が認められている、テスノアやLJ100のような規格化成分を試してみましょう。

 

マカや亜鉛を超えるサプリとは?

亜鉛やマカの摂取により、性欲や勃起力のような性機能の向上を中心とする複数の効果が期待できます。

亜鉛を摂る際にはほかの栄養素を摂るタイミングや体内の亜鉛の充足状況が、マカを摂る際にはアブラナ科植物へのアレルギーの確認が、それぞれ重要です。2~3か月を目安に摂取を継続して、男性力を高めやすい体づくりに役立てましょう。

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