テイラーは睡眠の質を下げる!?入眠に効果的な3種類の音楽
2023年11月21日更新

監修者

上級睡眠健康指導士 /NR・サプリメントアドバイザー

関川裕大

睡眠と運動と栄養の3つ面から皆様の健康的なライフスタイルをサポートします。睡眠と運動は特に男性のQoLにおいて非常に重要な役割を果たします。睡眠が不足すると筋肉が付きにくく太りやすくなりますし、運動が十分でない男性は睡眠の質も低下し易いと言われております。そして栄養が不足すると運動効率も睡眠の質も悪化してしまいます。医療に頼らない心と体の健康促進を目指します。

執筆者

株式会社アルファメイル

NP+編集部

「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。

音楽と睡眠の密接な関係

古くから様々な文明で親しまれてきた音楽。睡眠に有益なことも近年の研究で示されています。ここでは音楽と睡眠の関係についてご紹介します。

脳をリラックス状態に

寝床には入ったものの、仕事での失敗を思い出して、脳が覚めてしまい寝付けなくなったことがある人は少なくないと思います。

入眠前に音楽を聴くことで、脳を落ち着かせ、スムーズに眠ることができるかもしれません。

2020年にシドニーのニュー・サウス・ウェールズ大学が発表したレビュー論文では、入眠前に音楽を聴く週間を1~2週間継続することで、主観的な睡眠の質が向上する可能性が示されています出典[1]

論文の著者らは、音楽を聴くことで、就寝前にネガティブな考えがぐるぐると頭をめぐる反芻思考を改善できるからではないかと考えています。

また18歳~25歳の睡眠に悩みを持つ男性に、睡眠前に周波数432Hzの音楽を15~20分聞いてもらった研究では、音楽を聴かなかった場合と比較して、リラックスした脳の状態を表すアルファ波が増加したことが報告されています出典[2]。周波数の波が高い「高周波」の音楽はアルファ波を発生させるようです。

以上より、音楽は就寝時に脳をリラックスさせる有効な手段といえます。日常のストレスが原因で寝つきが悪い人は、心地よい音楽を聴いてみるのもよいでしょう。


入眠ホルモンのレベルを上げる

ヒトの身体はホルモンのはたらきによって覚醒と睡眠が調節されています。具体的には起床時にはコルチゾールの作用により血糖値や血圧が上がり目が覚め、夜はメラトニンの作用により体温が下がり、身体が休息モードになります。

音楽には覚醒ホルモンのコルチゾールを低下させ出典[3]、入眠ホルモンのメラトニンを増加させる作用があることがいくつかの研究で報告されています。

1999年にマイアミ大学は、アルツハイマー患者20名を対象に30分程度の音楽療法を4週間実施したところ、血清中のメラトニン濃度が有意に増加しました。音楽を聴くことで、リラックスした穏やかな気分になり、メラトニンが増加したのではないかと考えられています出典[4]

音楽を聴くことで、身体の内部環境が変わり、睡眠の質が改善するようですね。


睡眠中の記憶形成をサポート

人は情報を記憶する時、他の事象と結び付けることで効率的に覚えることができると言われています。例えば単語とよく知っている場所を結びつける場所法は有名な記憶法です。そして音楽にも同様に記憶を増強する可能性が示唆されています。

2020年にベイラー大学は音楽と睡眠と記憶力の関係を調査しました出典[5]

研究者らは、50人の大学生に、大学レベルのミクロ経済学の講義をクラシック音楽を聴かせながら受けさせました。そして睡眠中にも同じクラシック音楽を聞かせたところ、音楽を聞かなかった群と比較して、音楽を聴いた群は成績が向上しました。

学習中に音楽を聴くと、内容と音楽が脳内で結びつき、その後睡眠中に音楽を聴くと、結びついた記憶が呼び起こされるのではないかと考えられています。大事な試験を控えている人は音楽と睡眠を上手く利用してみるとよいでしょう。

 

寝付けない夜に聞きたい!睡眠におすすめの音楽

以上、睡眠と音楽の関係でした。音楽には睡眠の質を向上させるだけでなく、睡眠中の記憶形成もサポートする可能性があるようです。ここからは具体的に聞くとよい音楽についてご紹介します。

ベートーベンやモーツァルト

穏やかなメロディのクラシックは心身をリラックスさせ、脳を休息モードにしてくれます。

中でもベートーベンモーツァルトはおすすめです。特にモーツァルトは高周波の音を含むため、リラックスした脳の状態を表すアルファ波が増加したさせる可能性があります。また、睡眠中の記憶形成をサポートする効果もあると言われています。

普段はあまり聴かない種類の音楽かもしれませんが、睡眠の質を改善するために歴史の偉人たちの力を借りてみるのもよいでしょう。


川のせせらぎなどの自然音

音楽の「ゆらぎ」は安らぎを与えてくれます。「ゆらぎ」とは規則正しいリズムが続いている中に少し不規則なリズムが混じることを指します。例えば人間の心拍は基本的には一定のリズムを刻みますが、状況に応じて速くなったり遅くなったりします。ゆらぎはノンレム睡眠時の脳波にも共通しているため、ゆらぎの音楽を聞くことで睡眠の質が高まる可能性が考えられています。

そしてゆらぎの中での中でも「1/fのゆらぎ」は適度な変化を持った波形の音であり、人の心地よさに関係しているといわれています。例えば川のせせらぎや波の音などが「1/fのゆらぎ」と呼ばれるものです。自然に囲まれていると癒しを感じるのは自然の音の効果かもしれません。

実際の研究で「1/fのゆらぎ」がもたらす心理評価、脳波、血流を測定したところ、アルファ波が増え、リラックス効果が得られることが示されました出典[6]

自然の中の環境で眠るのは難しいですが、「1/fのゆらぎ」の自然音の音源なども販売されています。就寝時に仕事のストレスから緊張感がほぐれない時などにおすすめです。

 

60~80beatの歌

ゆっくりとしたテンポの曲は鼓動を遅くし、心を落ち着かせます。バラードによく使われる60~80beat/分のテンポは人間の心拍に近く、心身をリラックスさせます。

台湾国立成功大学病院のグループの研究によると、次の特徴を持つ音楽が睡眠の質に効果的であることが明らかになりました出典[7]

  • ゆっくりとしたテンポ
  • 控えめなボリューム
  • 滑らかなメロディ

よって睡眠前は60~80beat/分のテンポで滑らかなメロディの歌を小さい音で聞くのがよいでしょう。逆にアップテンポで叫ぶように歌う曲などは脳を興奮させる可能性が高いため、注意しましょう。

 

テイラースイフトは睡眠の質に悪影響?

これまで睡眠の質を高める音楽を紹介してきましたが、選曲を間違えるとかえって睡眠に悪影響を及ぼすかもしれません。実際に就寝前に世界的に人気な音楽を被験者に聞かせた研究では、研究の参加者は寝つきが悪くなり、夜間に目が覚めることも多く、浅い眠りの時間が長かったことが報告されました出典[8]

どうやら人気な音楽は耳に残りやすく、頭の中で延々とリピートされるため、気になって眠れなくなるようです。ちなみに研究で使用された音楽はテイラースウィフトの”Shake It Off”、カーリー・レイ・ジェプセンの”Call Me Maybe”、ジャーニーの“Don't Stop Believin”でした。高音でテンポが速く、キャッチーな音楽は睡眠の質を低下させるようです。日本の曲でも似た特徴をもつ楽曲には注意が必要です。

もし音楽が耳に残りで悩んでいる場合は、自然音やクラシックなどを聞いてみるとよいでしょう。リラックスし、快眠につながることでしょう。瞑想などで一度落ち着くこともおすすめです。


 

眠れない夜は音楽を活用しみるのもアリ!

寝る前に音楽を聴くと寝つきが良くなり、睡眠の質も向上することがわかりましたね。ご紹介したように睡眠に効果の高い特徴をもつ楽曲が科学的に証明されています。最近ではスマホやサブス クリプションなどの普及で音楽を手軽に楽しむことができますので、お気に入りを探してみてください。眠れない夜は音楽を聴いてぐっすり眠りましょう。

LINEで専門家に無料相談

365日専門家が男性の気になる疑問解決します
LINEからメッセージを送るだけで薬剤師やパーソナルトレーナー、睡眠指導士やサプリメントアドバイザーなどNP所属の男性ヘルスケアの専門家があなたの疑問や質問に直接回答します!