執筆者
管理栄養士
井後結香
管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。
筋肉痛はどのようにして起こる?
トレーニングによって生じるトラブルの一つである筋肉痛。トレーニングの効率を上げるために、筋肉痛を緩和したり、損傷した筋肉の回復を早めたりしたいと考えていらっしゃる方も多いことでしょう。多くのトレーニーにとっての課題であり、悩みの種でもある筋肉痛ですが、どのようなメカニズムで生じているのでしょう?
運動直後の痛み:筋原線維の破壊と炎症反応
慣れていないレベルの高強度、または長時間の運動により、筋肉痛は引き起こされます。特に、筋肉を引き伸ばしながら強い力を出す時には、筋原線維や周囲の結合組織に大きな負担がかかり、傷付きやすくなることが分かっています。
この「筋肉を引き伸ばしながら強い力を出す」動きを行う筋肉の例として、スクワット運動での膝伸ばしによる太ももの裏側や、ダンベル運動での肘伸ばしによる上腕二頭筋などが挙げられます。これらの部位に筋肉痛を生じた経験は、皆さん少なからずあるのではないでしょうか。
このような激しい運動を繰り返し、長時間行うことで、収縮を繰り返していた筋原線維が緊張し、破壊されてしまいます。筋原線維の破壊により発生するのが、炎症を誘発する「活性酸素」です。活性酸素が多量に発生することにより、インターロイキン(IL)や腫瘍壊死因子(TNF)などの産生も増加し、筋肉に強い炎症が生じることになります。
これらの反応により細胞の回復が促進され、筋肉は修復に向かうことが分かっています。強い負荷による筋原線維の破壊と、それに伴う回復のための炎症反応。
これらは運動誘発性筋肉損傷 (EIMD) と呼ばれています出典[1]。
運動翌日の痛み:炎症の継続による筋損傷
炎症は悪者にされがちですが、体の細胞を修復しようとする不可欠な反応でもあります。しかし炎症が過剰であったり長期にわたり続いたりする場合には、注意が必要です。炎症を抑えずそのままにしておくと、筋肉の損傷がさらに起こる可能性があるためです。
過剰な炎症反応は、筋肉たんぱく質の分解を促進させます。筋肉の分解が加速すれば、筋肉機能は損なわれ、更なる痛みが生じることになります。この痛みは通常、運動後8時間頃から現れ、24時間から72時間の間にピークに達します。この痛みこそが、私たちが一般に言う「筋肉痛」です。遅発性筋肉痛 (DOMS)とも呼ばれていますね出典[1]。
筋肉痛は、筋肥大の過程で生じる反応でもあります。トレーニングの効果が出ている証拠でもあるのですが、長期の筋肉痛は運動のパフォーマンスを下げてしまいます。また筋肉の分解が続くと、筋肥大の効率を下げることにもなりかねません。
筋肉痛が生じた際には、長引かせることなく速やかに痛みを和らげ、筋肉を回復させることが重要です。
食品が筋肉痛に与える2つの効果
筋肉痛に効く栄養素や食品を積極的に摂ろう。そう考えている方も多いでしょう。しかしそもそも、どのような効果が筋肉痛対策に役立つのでしょう?
炎症を抑制する
痛みはそれ自体が苦痛ですが、筋力トレーニングにおいてはその後の運動パフォーマンスを低下させることが大きな問題となります。痛みを引きずったままではトレーニングの効率も落ちてしまいますよね。この対策として、痛みの原因である炎症反応を和らげる必要があります。
炎症は、筋肉への強い負荷によって生じた「活性酸素」を引き金としています。この活性酸素を減らすために機能するのが、抗酸化作用および抗炎症作用を持つ食品たちです。
活性酸素を除去することで、インターロイキン6(IL6)やプロスタグランジン2といった炎症性サイトカインの発生を抑制することができます。食品に含まれている抗酸化物質の中には、ステロイド薬の抗炎症剤に匹敵する抗炎症効果が認められているものもあり出典[2]、サプリメントとして摂取することで、強力な炎症抑制効果が期待できるでしょう。
筋肉の回復を促進させる
炎症は筋肉を修復し、回復させるための反応です。そのため筋肉が速やかに回復すれば、炎症やそれに伴う痛みも収まります。
筋肉の回復にはエネルギーだけでなく、たんぱく質の摂取も重要です。損傷した筋肉組織を回復させるため、体は通常以上のたんぱく質を必要としています。たんぱく質の摂取量が不十分だと、健康な筋肉からたんぱく質を分解し、損傷した筋肉の修復に使われてしまうことがあります。回復速度の低下に繋がるだけでなく、筋肥大の効率を大きく下げることにもなるため、たんぱく質食品は不足なく摂取したいところですね。
さらに血液や血管の状態を良好に保ち、血行を促進させることも筋肉痛からの回復に役立ちます。血行促進により、酸素や栄養を速やかに筋肉へと届けることができるようになります。摂取した抗酸化物質などの有効成分が筋肉へ作用しやすくなるため、血流の改善は筋肉痛対策においてとても重要であると言えるでしょう。
筋肉痛対策に有効なサプリメント10選
筋肉痛の解消や筋肉の回復には、どのような成分が効果的なのでしょう。以下では筋肉痛対策に有効な栄養素や機能性成分について紹介します。
栄養素や機能性成分については食品からも摂取できますが、サプリメントを使うことでより効率的かつ速やかな供給が可能です。毎日の摂取が難しい成分もあるため、是非利用を検討してみてください。
1.ビタミンC・ビタミンE
ビタミンCとビタミンEは、抗酸化作用が認められているビタミンです。体内に発生した過剰な活性酸素を除去し、炎症を抑制する効果が期待できますね。
女性アスリートを対象としたランダム化比較の臨床試験において、ビタミンCとビタミンEを摂取することによる酸化ストレスの軽減効果が確認されています。ビタミンCを摂取したグループ、およびビタミンCとEの両方を摂取したグループで特に大きな軽減効果が見られたことから出典[3]、活性酸素の除去による酸化ストレスの低減効果は、ビタミンCにおいてより強いことが分かりますね。
ビタミンCは野菜や果物に含まれるビタミンですが、加熱したり水に晒したりすることで容易に失われてしまいます。サプリメントで摂取することで、より効率的な補給が行えるでしょう。
2.ビタミンB1
ビタミンB1は糖質をエネルギーへ変換する際に必要となるビタミンです。疲労回復と痛みの軽減、両方の効果をもたらす可能性があるとして注目されています。
ビタミンB1欠乏と筋肉痛との関係が、臨床上で確認されています。筋肉痛を伴うビタミンB1欠乏症において、ビタミンB1の補給を行ったところ、筋肉痛や筋力低下、歩行障害などの症状も同時に改善されたという結果が得られています出典[4]。
運動時には多くのエネルギーを必要とするため、ビタミンB1の必要量は増しています。筋肉痛の改善のため、ビタミンB1を不足なく摂取することは有意義であると言えるでしょう。
3.ビタミンD
カルシウムの吸収率を高め、骨を丈夫にする働きがあるビタミンDですが、筋肉細胞の増殖にも関わる栄養素であることが知られつつあります。
筋肉痛や関節痛といった痛みを持つ患者を対象とした観察研究によると、このような慢性的な痛みを持つ人は、そうでない人と比較して、血中のビタミンD濃度が低下していたことが判明しました出典[5]。
また、1週間以上のビタミンD補給を継続することにより、運動後の筋肉の損傷による酸化ストレス、炎症反応、筋肉機能の低下などが軽減されることも、システマティック・レビューにより確認されています出典[6]。
十分なビタミンDを摂取することで、筋肉痛の予防効果や改善効果が期待できますね。
4.BCAA
たんぱく質の補給は、損傷した筋肉の回復には不可欠です。中でもバリン、ロイシン、イソロイシンという3つの必須アミノ酸は「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」と呼ばれ、筋肉痛の改善や筋肉の回復に特に有益であることが分かっています。
BCAA補給による、筋肉損傷や筋肉痛への影響を調べたメタ分析において、筋肉損傷を示すマーカーの減少などが確認されています。これらの臨床研究では、BCAA補給により、筋肉の損傷により生じるクレアチニンキナーゼの血中濃度が減少し、筋肉痛の主観的な症状についても改善が見られていました出典[7]。
BCAAは他のアミノ酸サプリメントやたんぱく質食品よりも低カロリーであり、また腎臓への負担を防げるというメリットもあります。筋肉の回復を促進し、痛みを和らげるためのアミノ酸補給として、是非BCAAを選択肢に入れてみてください。
5.ω‐3系脂肪酸
魚油やアマニ油、えごま油に含まれるω-3系脂肪酸にも、強力な抗酸化作用や抗炎症作用が確認されています。筋肉のパフォーマンスを回復し、筋肉痛を軽減する効果が確認されています。
ω-3系脂肪酸である魚油の摂取と、筋肉機能や筋肉痛との関係を調べたランダム化比較試験が行われました。この研究では、魚油を摂取したグループは、比較対象としてプラセボサプリメントを摂取したグループよりも、筋肉痛が大きく軽減され、筋肉損傷のマーカーであるクレアチニンキナーゼ(CK)などが低下していたと報告されています出典[14]。
ただしこのω-3系脂肪酸は熱に弱く、炒め調理や揚げ調理により量が減ってしまいます。そのため生での摂取が推奨されますが、毎日刺身を食べ続けるのは少々難しいかもしれません。
コンスタントにω-3系脂肪酸を摂取できる方法として、また熱による損失を防ぎ効率よく摂取するための手段として、サプリメントの活用は有効であると言えるでしょう。
6.シトルリン
シトルリンはアミノ酸の一種であり、血行促進効果が期待できます。
- シトルリンが体内でアルギニンというアミノ酸を合成する
- アルギニンは酵素との反応で一酸化窒素(NO)を合成する
- 一酸化窒素(NO)が血管を拡張させ、血流を改善する
シトルリンは、このようなメカニズムで血行促進効果をもたらすことが確認されています。
シトルリンによる筋肉痛への影響を調べた系統的レビューとメタ分析によると、シトルリンを摂取することにより、特に運動後、24~48時間の筋肉痛を大幅に減少させたことが分かりました。また、主観的な運動の負担度を示す自覚運動強度も、シトルリンを摂取することにより軽減されており、痛みだけでなく疲労を軽減する効果も確認されています出典[8]。
シトルリンは、スイカやキュウリなど、ウリ科の植物に比較的多く含まれていますが、これらの食品を毎日継続摂取するのは難しいものです。サプリメントを活用することで、血行促進効果をより効率よく得ることができますね。
7.ケルセチン
ケルセチンはポリフェノール類の一種です。リンゴやブロッコリーにも含まれていますが、特に含有量の多い野菜として玉ネギが知られています。
ケルセチンは強力な抗酸化作用および抗炎症作用を発揮します。活性酸素の除去に役立つほか、サイトカインであるTNF-αの分泌を抑制する作用なども確認されています出典[9]。炎症を抑えて筋肉へのダメージを軽減し、痛みを和らげる効果が期待できますね。
玉ネギからは豊富なケルセチンを摂取できますが、ネギ科の食品である玉ネギは多量に摂取すると消化管に負担をかけてしまいます。特に生の玉ネギは食べすぎにより胃痛を引き起こしやすいため、安全かつ手軽にケルセチンを摂取したい場合にはサプリメントの利用を検討すると良いでしょう。
8.アントシアニン
ブルーベリーに含まれる色素成分、アントシアニンにも強力な抗酸化作用があります。活性酸素を除去し、酸化ストレスを低減することで筋肉へのダメージを軽減できます。筋肉痛の緩和、および筋損傷からの速やかな回復効果が期待できますね。
臨床研究においては、アントシアニンを含むサプリメントを摂取することで、筋肉痛の軽減効果が見られたと報告されています出典[10]。
皮ごと食べられるブルーベリーは、アントシアニンの効率的な供給源として適しています。また、実を一度冷凍することでブルーベリーの細胞壁が壊れ、中のアントシアニンが吸収されやすくなります。そのためアントシアニンを食品から効率的に摂取したい場合には、冷凍ブルーベリーを自宅の冷凍庫へストックしておき、おやつ代わりに食べるという方法をおすすめします。
もちろん、サプリメントからも効率的に摂取できます。ブルーベリーの味が苦手である、アントシアニンの色素により指や舌が一時的に青くなることに抵抗がある、という場合には、利用を検討してみても良いでしょう。
9.ビートルート
ビートルート(ビーツ)は多くの日本人にとって、あまり馴染みがない野菜かもしれませんね。皮も実も真っ赤な野菜であり、見た目と食感はカブや大根に似ています。
ビートルートに確認されている有効成分として、硝酸塩とベタシアニンが挙げられます。
硝酸塩は体内で一酸化窒素(NO)を合成するための材料として機能します。血管拡張作用があり、血流の改善が期待できます。血行促進効果により、筋肉痛からの回復が早まる可能性があると考えられます。
ベタシアニンはビートルートに含まれる赤い色素です。ポリフェノールの1種で、強力な抗酸化作用を持つことが分かっています出典[11]。 体内の活性酸素を除去し、酸化ストレスを低減させることで、筋肉の炎症を緩和する効果が期待できますね。
ビートルートの摂取と、筋肉損傷からの回復の関係を調べたシステマティックレビューによると、ビートルートの摂取により筋肉機能が改善し、筋肉痛からの回復が早まったことが確認されています出典[12]。
筋肉のパフォーマンスを維持し、筋肉痛からの回復を加速させるための食品として、ビーツは有効であると考えられます。
ビートルートに含まれる硝酸塩は、水に晒したり茹でたりすることで流出し、量が大きく減ってしまいます。そのためジュースの形で摂取するのが効率的ですが、日本では新鮮なものを入手するのが少々困難です。毎日摂取したい場合にはサプリメントの利用が現実的でしょう。
10.タルトチェリー
タルトチェリーは「サワーチェリー」とも呼ばれる、強い酸味が特徴のチェリーです。生食向きではなく、ジュースやケーキなどに加工して利用されることの多いようですね。タルトチェリーには、強力な抗酸化作用および抗炎症作用を持つポリフェノールの一種、フラボノイドが豊富に含まれています。
タルトチェリーのフラボノイドは酸化ストレスを減らし、血流を改善させることにより、痛みを軽減し、運動後の筋力回復を促進する効果があるとして注目されています。筋力トレーニングや持久力トレーニングにおける筋肉損傷や筋肉痛の低減効果も確認されており出典[13]、痛みの緩和にも、回復の促進にも有効であると言えそうです。
日本では、果実の状態での入手が困難であるため、濃縮エキスやグミなど、サプリメントの形で摂取することをおすすめします。
濃縮ジュースから摂取することもできますが、その場合は砂糖など、甘味料の存在に注意が必要です。砂糖の入ったジュースは血糖値を急激に上げ、体内で余分な活性酸素を増やす原因となってしまうため、タルトチェリーの効果を打ち消すことになりかねません。ジュースでの摂取を検討する場合には、無添加のものを選ぶようにしましょう。
サプリメントと合わせて行いたいこと4選
抗酸化作用や抗炎症作用、血流改善効果など、筋肉痛を低減する効果が食品成分には多数含まれています。これらを手軽に摂取できるサプリメントを活用することで、筋肉痛の軽減や回復の促進効果が期待できるでしょう。
以下ではこれらの成分の摂取に加え、食事面、生活面で取り組めるその他の筋肉痛対策を紹介します。日頃から筋肉痛を繰り返してしまう、激しい痛みに困っている、という場合には、是非参考にしてみてください。
また、これらを取り入れても筋肉痛に改善が見られず、痛みが長引いているような場合には、筋肉痛ではない別の原因によって痛みが生じている可能性があります。医療機関へ受診し、専門家のチェックを受けるようにしましょう。
1.高脂質食品を控える
過剰な脂質は体重増加の原因となります。体が重くなることで運動による負荷が増し、筋肉痛を起こしやすくなるため、脂質を控えめにして体重管理を行うことは重要ですね。
体脂肪と筋肉の痛みとの関連について調べたシステマティックレビューによると、腰や膝、足といった様々な箇所の痛みと、体脂肪量との間に正の相関があることが分かっています出典[14]。体脂肪の増加が関節や筋肉の痛みのリスク因子になっている可能性があり、体重だけでなく体脂肪のコントロールも、筋肉痛対策に重要であると言えそうですね。
また、炎症を軽減したい場合には、摂取する脂質の種類にも気を付けてみましょう。リノール酸やアラキドン酸といったω‐6系脂肪酸は、抗炎症作用を持つω-3系脂肪酸とは対照的に、炎症を促進させる効果があることが分かっています。
リノール酸は大豆油やごま油といった一般的な植物油に、アラキドン酸は肉や魚、卵といった動物性食品に含まれています。植物油を使った揚げ物や、脂身の多い肉類を頻繁に食べている場合には、ω-6系脂肪酸の摂取が過剰になっているおそれがあります。
揚げ物や肉料理の頻度を減らし、ω-3系脂肪酸の豊富な魚料理に置き換えるようにしてみましょう。
2.十分な睡眠を取る
筋肉痛により分泌が増加するホルモンとして、ストレスホルモンであるコルチゾールが挙げられます。コルチゾールは筋肉のたんぱく質を分解するだけでなく、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量を減らして筋肉の合成効率を下げることも分かっています。
このコルチゾールですが、睡眠不足や睡眠の質の低下によってさらに分泌量が増加してしまいます。炎症からの回復が遅れ、筋肉痛が長引く可能性があるため、十分な睡眠を取ることは筋肉の回復と痛みの緩和、筋肉量の維持のためにとても重要です。
また、夜に十分な睡眠を取ることで、成長ホルモンの分泌が促進されます。成長ホルモンによっても筋肉の回復が促進されるため、更なる筋肉痛の改善効果が期待できるでしょう。
睡眠の質を高める方法として、夕食の食べ過ぎを防ぎ飲酒を控えることが挙げられます。また、睡眠ホルモンであるメラトニンの合成に必要な必須アミノ酸、トリプトファンを食事から意識的に摂取することも効果的に働くでしょう。
トリプトファンは肉や卵などの動物性食品に豊富に含まれています。筋力トレーニング中は筋肉の合成のため、トリプトファンの需要が増しています。たんぱく質摂取と合わせて、トリプトファンを含む食品を意識的に食べるようにしてみましょう。
3.水分補給により脱水を予防
激しいトレーニングにおいて大量の汗をかくことによる脱水が、知覚する痛みを高めている可能性があることが分かっています出典[15]。脱水による他の健康被害を防ぐためにも、十分な水分補給を行うことは重要ですね。
発汗が激しい場合にはミネラルを含んだ水を補給しないと、筋肉のけいれんを引き起こし、つるような痛みを発生させる可能性があります出典[16]。
トレーニングの強度や継続時間、発汗量などを考慮して、ナトリウムやカリウムを含んだ水を摂取するようにしましょう。
4.マッサージやアクティブリカバリーを取り入れて
痛みを和らげる方法として、マッサージや着圧服などが役立つことが分かっています。疲労感や痛みだけでなく、筋肉の損傷と炎症を示すクレアチニンキナーゼ(CK)などのマーカーも減少したことが確認されており出典[17]、これらの取り組みは筋肉痛からの回復に有効な取り組みであると言えるでしょう。
また、アクティブリカバリーとして、軽い有酸素運動を取り入れることも推奨されています。筋肉痛になった時、完全に体を休めてしまうよりも、軽い活動を取り入れた方が血行が促進され、体から疲労物質や老廃物を取り除きやすくなることが分かっています。
アクティブリカバリーのコツは、「心地良い」と感じる程度の軽い有酸素運動やストレッチを行うことです。体を動かして血行を促進し、いち早く疲労や痛みからの回復をはかりましょう。
まとめ
筋肉痛からいち早く回復することは、トレーニングのパフォーマンスを高め、筋力トレーニングの効率を上げるためにも重要です。筋肉痛の緩和や回復に効果的な成分は多数知られています。食品からの継続的な摂取が難しい場合には、サプリメントを活用して、筋肉痛を治しやすい体を目指してみましょう。
出典
LINEで専門家に無料相談
365日専門家が男性の気になる疑問解決します