執筆者
NSCA-CPT、調理師免許
大里 亮太(筋肉料理研究家Ryota)
激太り&うつで入院するも入院中にTeststerone氏の「筋トレが最強のソリューションである」に出会い、退院後に筋トレとお料理で体重-25kgに成功。精神的にも立ち直り、パーソナルトレーナー資格のNSCA-CPTを取得。元々所有していた調理師免許を生かし、筋肉料理研究家として活動するように。昔の自分のように心身ともに悩んでいる方のサポートになればと、日々簡単ダイエットレシピを発信している。
ジムでの筋トレの組み方のポイント
ジムに通い始めたものの、どうやってメニューを組めばいいのか分からないという方も多いはず。
この項目では、ジム初心者が筋トレメニューを組み立てる上で、押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
1. 8~12回できる程度の負荷で行う
筋肥大のためには、8~12回をギリギリ挙げられる程度の負荷でトレーニングを行うことが効果的です。
と言っても、最初はどれくらいの重量を選べばいいのか分からないかもしれません。
そこで、まずは試しに軽い重量でトレーニングしてみるのがおすすめ。
軽いところから徐々に負荷を上げて、バーベルやダンベル、マシンの重量を調節してみましょう。
8~12回をギリギリ挙げられるようになったら、そこが今のあなたの最適重量。
ただし、筋トレは1セット行うだけでは効果的に筋肉を刺激することができません。
初心者の場合は、まずは各種目3セットを目安にトレーニングしてみましょう。
また、毎回最適重量を確認していては時間も体力も無駄になってしまいます。
いざトレーニングをするときにスムーズに重量を選べるよう、アプリやノートにトレーニングの記録を取っておきましょう。
2. 多くの筋肉を動員するトレーニングを中心に行う
ジム初心者は、まずはたくさんの筋肉を動員するトレーニングを中心にメニューを組むのがおすすめ。
具体的な種目としては、胸ならチェストプレス、背中ならラットプルダウン、脚ならレッグプレスなど。
上記の種目は複合関節種目と呼ばれ、さまざまな筋肉を一度で鍛えられるので筋肥大やダイエットに効果的です。
一方、例えば上腕二頭筋を鍛えるアームカールなどの単関節種目は、ピンポイントで筋肉を刺激することが可能。
しかし、その分動員する筋肉は少なくなり、ジム初心者が選ぶメニューとしては効率が悪くなってしまいます。
そのため、まずは複合関節種目をメインにメニューを組み、効率よく筋肉を刺激していきましょう。
また、マシンであれフリーウェイトであれ、どんな種目も正しいフォームで行うことが重要。
特に通い始めはジムのマシン講習に参加するのがおすすめ。
また、有料の場合もありますが、トレーナーにフォームチェックをお願いしてみるのもいいでしょう。
3. 種目数を増やしすぎない
SNSを見ていると、カッコいいインフルエンサーがやっている種目をマネしたくなることもあります。
しかし、ジム初心者は種目数を増やしすぎないようにしましょう。
筋トレもサッカーや野球などのスポーツと同じく動作の練習が必要。
種目数を増やし過ぎると、ひとつひとつのトレーニング動作の習熟度が高まらなくなってしまうのです。
また、初心者の場合はフォームが身に付いておらず、効果的に筋肉に刺激を与えることが難しいもの。
種目数が多いとかえって1つのトレーニングに対する負荷が弱くなってしまい、効果も薄れてしまうことに。
さらに、トレーニング時間も長くなり、オーバーワークを招いてケガのリスクも増えてしまいます。
※オーバーワークとは、激しい運動により疲労困憊に陥ってしまうこと。
従って、ジム初心者は先ほど紹介した複合関節種目に絞ってメニューを組み立てるのがおすすめ。
レベルが上がって基礎的な筋力や動きが身に付いたところで、いろいろな種目にチャレンジしてみましょう。
【頻度別】ジム初心者におすすめの筋トレメニュー
この項目では、頻度別にジム初心者におすすめの筋トレメニューをご紹介。
ぜひ参考にして、ジムでのトレーニングを習慣化してみてください。
週2回の場合
週2回の場合は2~3日間隔を空けることができるので、体も十分に休息させることができます。
1日の中で全身をまんべんなく鍛え、効率よく筋肉を刺激していきましょう。
【メニュー例】
●1日目
- チェストプレス(大胸筋)
- ラットプルダウン(背中)
- スミスマシンスクワット(脚)
- アブドミナルクランチ(腹筋)
●2~3日目
オフ
●4日目
- スミスマシンベンチプレス(大胸筋)
- シーテッドロウ(背中)
- レッグプレス(脚)
- レッグレイズ(腹筋)
●5日目~7日目
オフ
週3回の場合
週3回の場合はオフの間隔が短くなり、その分筋肉が休める時間も短くなります。
単関節種目も取り入れて、オーバーワークになってしまうのを防ぎましょう。
【メニュー例】
●1日目
- チェストプレス(胸)
- ラットプルダウン(背中)
- レッグエクステンション(太もも前)
- アブドミナルクランチ(腹筋)
●2日目
オフ
●3日目
- シーテッドロウ(背中)
- ペックフライ(胸)
- レッグプレス(脚)
- ロータリートーソ(脇腹)
●4~5日目
オフ
●6日目
- スミスマシンベンチプレス(胸)
- ローワーバック(背中)
- レッグカール(太もも裏)
- アブドミナルクランチ(腹筋)
●7日目
オフ
週4回の場合
週4回の場合は連続してトレーニングする日も出てきて、体にも疲れが溜まりやすくなります。
オーバーワークを防ぐために鍛える部位を上半身と下半身に分け、筋肉や関節に疲労が溜まらないように注意しましょう。
【メニュー例】
●1日目
- チェストプレス(胸)
- ラットプルダウン(背中)
- マシンショルダープレス(肩)
- アブドミナルクランチ(腹筋)
●2日目
オフ
●3日目
- レッグプレス(脚)
- レッグカール(太もも裏)
- レッグエクステンション(太もも前)
- ロータリートーソ(脇腹)
●4日目
オフ
●5日目
- スミスマシンベンチプレス(胸)
- シーテッドロウ(背中)
- マシンショルダープレス(肩)
- レッグレイズ(腹筋)
●6日目
- スミスマシンスクワット(脚)
- レッグカール(太もも裏)
- レッグエクステンション(太もも前)
- アブドミナルクランチ(腹筋)
●7日目
オフ
よくある質問
この項目では、ジム初心者からよくある質問にお答えします。
ジムに行ったら最初に何をするべきですか?
ジムに行ったら、まずはウォーミングアップをしましょう。
なぜなら、いきなりトレーニングを始めてしまうと体が付いていけずに、関節を痛めてしまうこともあるからです。
トレッドミルを使ったウォーキングなどの軽い有酸素運動で体を温めることは、ケガの防止に繋がります。
また、大抵のジムには、ストレッチスペースが用意されています。
トレーニング前には、ストレッチスペースで体を動かして筋肉や関節の柔軟性を高めるための動的ストレッチを行うのもおすすめ。
動的ストレッチで体をほぐしておけば、可動域が広がってトレーニングの効果もアップします。
スペースにはおすすめのストレッチが記載されているパンフレットが置いていることもあるので、ぜひ参考にしてみましょう。
ただし、ウォーミングアップで疲れてしまっては元も子もありません。
5~10分ほど行って体が温まったら、メインのトレーニングに移りましょう。
ジムで筋トレを週何回やればいいですか?
ジム初心者は、最低でも週2回の筋トレを目標にするのがおすすめです。
それを裏付けるような、2016年にニューヨーク市立大学リーマン・カレッジが発表した論文をご紹介しましょう出典[1]。
論文では、筋トレの頻度が筋肥大に対する影響を調べるためにレビューを実施。
10件の研究を分析した結果、トレーニング頻度が高いほど筋肥大効果も大きくなることが判明。
結論として、週1回よりも週2回のトレーニングの方が筋肥大を促すことが示されました。
これを受けて論文では、主要筋群の筋肥大を最大化するためには、少なくとも週2回トレーニングすべきであると述べています。
このデータからも、ジム初心者の筋トレは最低でも週2回を目標にするのがいいと言えるでしょう。
1回のトレーニング時間は何分がいいですか?
トレーニング時間に関しては、明確に何分行えばいいと示すのが難しいところです。
しかし、初心者の場合は短時間でもジムに行ってトレーニングをするのをおすすめします。
ここで、2018年にニューヨーク市立大学リーマン・カレッジが発表した論文をご紹介しましょう出典[2]。
研究では、低・中・高ボリュームそれぞれのトレーニングプログラムが筋肉にもたらす効果の違いを検証。
被験者であるトレーニング経験のある男性34名は、ランダムに以下のグループに分けられました。
- 1種目につき1セット行う低ボリューム群
- 1種目につき3セット行う中ボリューム群
- 1種目につき5セット行う高ボリューム群
すべてのセッションを週3回、8週間実施したところ、全グループで筋力と持久力が大きく増加。
しかも、低ボリューム群のセッションの平均時間は約13分という短時間でした。
もちろん、このデータはトレーニング経験のある男性を対象にしたもので、ジム初心者に当てはまるかどうかまでは分かりません。
しかし、短時間でもジムに行ってトレーニングすることを習慣化できれば、体の変化も現れやすくなります。
仕事や学業で忙しいという方は、隙間時間を利用してコンビニ型のジムを活用するのもおすすめです。
まとめ
ジム初心者がメニューを組むときのポイントや、具体的なメニューについてお分かりいただけたかと思います。
初心者のうちはいろいろな種目をやってみたくなるもの。
しかし、まずは多くの関節を動員するトレーニングを中心にメニューを組みましょう。
また、ケガを防ぐためにもジムのマシン講習に参加したり、トレーナーにフォームチェックをしてもらうのもおすすめ。
加えて、短時間でもいいので、時間があるときはジムに行ってトレーニングをしてみましょう。
ジムでの筋トレを習慣化することができれば、体つきも変わって見た目の変化も現れやすくなります。
ぜひ、紹介したメニューなども参考にして、理想の体を手に入れてください。
出典
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