肉と同じくらい重要?テストステロンUPにおすすめの野菜7選
2024年4月13日更新

監修者

NP+編集長/NESTA-PFT

大森 新

筑波大学大学院でスポーツ科学について学んだ後、株式会社アルファメイルに入社。大学院では運動栄養学を専攻し、ビートルートジュースと運動パフォーマンスの関係について研究。アルファメイル入社後は大学院で学んだ知識を基に、ヘルスケアメディア「NP+」の編集やサプリメントの商品開発に携わる。筋トレ好きが高じて、NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会トレーナー資格)も取得。ラグビー、アイスホッケー、ボディビルのスポーツ経験があり、現場と科学の両面から健康に関する知識を発信できるよう日々邁進中。

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

野菜に期待できるテストステロンへの効果とは?

野菜からはビタミンやミネラル、食物繊維を効率よく摂取できます。またポリフェノールやカロテノイドのような機能性成分の摂取源としても活用できる食品です。

しかし男性ホルモンであるテストステロンを増やす働きにおいては、見落とされやすいのではないでしょうか。

テストステロンを高めるためには牡蠣や牛肉を食べるべき。このように考える方も多いことでしょう。しかしテストステロンの量を増やしたり、働きをより高めたりするためには野菜の摂取も欠かせません。

まずは野菜がテストステロンにもたらすメリットについて解説しましょう。

ミネラルがテストステロンを効率的に増やす

野菜はビタミンやミネラルの供給源として優れています。とくにテストステロンとの関係が判明しているマグネシウムの摂取源として活躍するでしょう。

マグネシウムとテストステロンには次のような関係があることが判明しています。

  • マグネシウムが少ない人ほどテストステロンも少ない出典[1]
  • 運動と組み合わせたマグネシウムの補給でテストステロンが増加出典[2]
  • マグネシウム補給で炎症性サイトカインが減少出典[3]
  • 性ホルモン結合グロブリン(SHBG)との結合をブロックして遊離テストステロンの割合を増やす出典[4]

また、肉類や魚介類の含有量には及ばないものの、枝豆や切り干し大根のような一部の野菜からは、亜鉛も摂取できます。亜鉛とテストステロンに判明している関係も確認してみましょう。

  • 体内の亜鉛量とテストステロン量には相関がある出典[5]
  • 亜鉛制限を続けるとテストステロン濃度が低下出典[5]
  • 亜鉛補給でテストステロン濃度が増加出典[5]
  • テストステロンの分泌を促す黄体形成ホルモン(LH)を増やす出典[6]

マグネシウムや亜鉛の不足は、テストステロンを減らさないために非常に重要であることが分かるでしょう。

 

酸化ストレスからテストステロンを守る

野菜からには抗酸化物質として機能する物質が多様に含まれています。抗酸化物質であるビタミンCやビタミンE、βカロテンに加え、ポリフェノールやカロテノイドといった植物性食品に特有の機能性成分も摂取できます

抗酸化物質は体内で過剰に発生した活性酸素の働きを抑えるように働きます。酸化ストレスによる細胞へのダメージを軽減できるため、体を若々しく保ち、病気や老化のトラブルを防ぎやすくする効果が期待できるでしょう。

また、野菜に豊富な食物繊維も、体を守るために重要な成分です。食事、とくに糖質食品を食べ過ぎた後の血糖値スパイクは体にダメージを与えやすいものです。食物繊維により血糖値の上昇を緩やかにできれば、酸化ストレスによる体へのダメージも減らせるでしょう。

とくにテストステロンの合成場所である精巣と、テストステロンを全身へ運搬するための血管は、酸化ストレスの影響を受けやすい場所です。急激な血糖値の上昇を引き起こす現象「血糖値スパイク」では、テストステロンの濃度が平均で25%低下するという報告もあります出典[7]

抗酸化物質と食物繊維を野菜から積極的に取り入れて、テストステロンの合成能力や運搬能力を守りましょう。
 

低カロリーで肥満のリスクを下げやすい

野菜は食物繊維が豊富で食べ応えがあり、食事のかさを増すためにも役立ちます。野菜の量を増やせば自然と糖質や脂質の多い食品を減らせるため、摂取カロリーを調整しやすくなるでしょう。

カロリーオーバーによる肥満はテストステロンの低下と関係しています。食欲をコントロールするホルモン「レプチン」の効きが悪くなり、ホルモンバランスの乱れが生じることで、テストステロンの合成が阻害されると考えられています出典[8]

2010年にオーストラリアのヘンリー王子医学研究所から発表された論文では、BMIが35~40以上の男性は、痩せた男性よりも総テストステロンや遊離テストステロンの濃度が50%以上低下していたと報告されています出典[9]

さらにテストステロンが低いこと自体も肥満の悪化につながります出典[10]。体重の増加とテストステロンの低下を繰り返す悪循環を防ぐため、早い段階で肥満の改善に努める必要があるでしょう。

2003年にフィンランドのヘルシンキ大学中央病院が行った研究では、肥満男性がダイエットにより体重を14%落とすと、テストステロンが3.0 nmol/L増加したとの結果も得られています出典[11]

野菜を積極的に取り入れて肥満を防止し、テストステロンを下げない体を作りましょう。
 

テストステロンUPにおすすめの野菜7選

ここからは、テストステロンを増やしたり、活性を高めたりする効果が期待できる野菜を紹介します。ミネラルや機能性成分の効率的な供給源として、ぜひ毎日の食事に取り入れてみましょう。

1.ブロッコリー

ブロッコリーには次のような栄養素が豊富に含まれています。テストステロンとの関係とあわせて紹介しましょう。

抗酸化物質

ビタミンC

ビタミンE

βカロテン

ケルセチン

スルフォラファン など

アロマターゼ阻害インドール‐3‐カルビノール


ブロッコリーにはビタミンCやビタミンEなどが豊富です。またβカロテンのようなカロテノイド、ケルセチンやスルフォラファンといった機能性物質も摂取できます。すべて抗酸化物質として機能する成分であり、活性酸素の働きを抑える効果が期待できるでしょう。

ブロッコリー由来の抗酸化物質のうち、ビタミンCやスルフォラファンはブロッコリースプラウトからより効率的に摂取できます出典[12]

ブロッコリースプラウトは非常に栄養価の高い食品であり、株のブロッコリーとは異なり生食が可能です。より手軽に食べられる野菜として、ブロッコリースプラウトをぜひ試してみましょう。

また、ブロッコリーに含まれるインドール‐3‐カルビノールは、体内のテストステロンをエストロゲンに変換する酵素、アロマターゼの発生を抑えるように働く可能性があります出典[13]

このアロマターゼ阻害効果は、乳がんのような、女性ホルモンの増加によりリスクが高まる疾患の予防に役立つと考えられています出典[14]

テストステロンからエストロゲンへの変化を防げる効果があるため、男性においてはテストステロンの維持に役立つかもしれません。

 

2.玉ねぎ

玉ねぎからは強力な抗酸化物質であるケルセチンを摂取できます。ブロッコリーにもケルセチンは含まれますが、玉ねぎの含有量は非常に多いため、より効率的にケルセチンを摂りたい場合には玉ねぎを選ぶとよいでしょう。

ケルセチンについての複数の研究を分析した論文では、次のような効果が確認されています出典[15]

抗酸化作用活性酸素の発生を抑えてテストステロンを保護
糖代謝の改善TNF-α、IL-1、IL-6などの炎症性サイトカインを減らしてインスリン抵抗性を改善
体脂肪減少AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化によりエネルギー代謝を改善

 


ケルセチンの強力な抗酸化作用は、活性酸素の働きを抑えることに加え、炎症のリスクを減らすためにも役立ちます

炎症性サイトカインの発生が高まるとインスリン抵抗性が生じ、血糖値のコントロールが難しくなります。高血糖状態はテストステロンの運搬場所である血管を傷付けてしまいます。

テストステロンの運搬効率を維持するためにも、ケルセチンの摂取が重要となるでしょう。

 

3.にんにく

にんにくは精力を高める食品として人気の高い野菜です。とくに血圧やコレステロール値を改善する効果が高く、良好な血流を保つための食品として非常に役立つでしょう。

2013年にサウジアラビアのキング・ハーリド大学から発表された論文では、ニンニク製剤の投与量が増えるほど、血圧がより大きく低下したとの結果が得られています出典[16]

また、血中の中性脂肪出典[17]やコレステロール出典[18]を減少させ、血流を良好に保つ効果も確認されています。血液をサラサラに保つことで、テストステロンの運搬能力を高められるかもしれません。

また、マウスを用いた動物実験では、タマネギやニンニクに含まれる硫化アリルの補給によりテストステロンが増加したケースが確認されています出典[19]。ラットにおいてはテストステロンの合成を促すLHも、硫化アリルの投与により増加するとの結果が得られています%出典[20]

ヒトにおける硫化アリルの効果はまだ検証途中ですが、テストステロンを増やすように働く可能性が今後期待できるようになるかもしれません。

 

4.オクラ

オクラはβカロテンや食物繊維の供給源として活躍します。抗酸化作用によりテストステロンの合成機能を保護する効果や、肥満を解消してテストステロンの低下を防ぐ効果が期待できるでしょう。

オクラに特徴的な成分は、糖たんぱく質である水溶性食物繊維のペクチンです。

2021年にイランのイスファハーン医科大学から発表された論文では、Ⅱ型糖尿病患者による8週間のオクラパウダー摂取で、空腹時血糖が平均12.21mg/dLも低下したと報告されています。

また、総コレステロールは平均8.2mg/dL、血中脂質は平均18.44mg/dL低下しており、血液をサラサラにして良好な血流を保つ働きも確認されているようです出典[21]

オクラ由来のペクチン血糖値や脂質異常症の改善に役立つ可能性があります。酸化ストレスを減らしてテストステロンを保護したり、血流を改善してテストステロンの運搬効率を高めたりする効果が期待できるでしょう。

 

5.ほうれん草

ほうれん草は言わずと知れた健康的な緑黄色野菜です。βカロテンや食物繊維の供給源として活躍することに加え、マグネシウムを豊富に摂れることにも注目したいところです。

マグネシウムは抗酸化物質として機能するほか、テストステロンの活性を高めるようにも働きます。

テストステロンのほとんどは、たんぱく質のような別の物質と結合する形で存在しています。結合テストステロンが98%以上を占めるのに対し、遊離テストステロンはわずか1~2%です。

しかしこのわずかな遊離テストステロンこそが、やる気や活力、性機能の向上などをもたらす重要物質。私たちがテストステロンの効果を得るためには、遊離テストステロンの量を維持する必要があるのです。

そこで活躍が期待できるのがマグネシウムです。マグネシウムは性ホルモン結合グロブリン(SHBG)とテストステロンの結合をブロックするように働きます出典[22]

遊離テストステロンの割合が増えることで、テストステロンの効果をより得られるようになるかもしれません。

 

6.枝豆

大豆の若い状態を収穫して食べる枝豆は、亜鉛とマグネシウムを同時に摂取できる野菜として優秀です。テストステロンを増やしたり、活性を高めたり、酸化ストレスから保護したりする効果が期待できるでしょう。

また、枝豆にはビタミンCも含まれています。豆腐や納豆のようなほかの大豆製品からはビタミンCの摂取が期待できないため、枝豆を活用すれば効率よく抗酸化ビタミンを摂取できるでしょう。

なお、大豆といえばイソフラボンが有名です。女性ホルモンと構造が似ているため、男性が食べることでテストステロンが減少するのでは、とのイメージを持たれる方もいるでしょう。

確かに過剰な大豆製品の摂取により、総テストステロンが減少したとの論文は少数ですが存在します出典[23]。テストステロンが低下する可能性が気になる場合、男性が納豆や豆乳を必要以上に摂るのは避けた方がよいかもしれません。

ただし枝豆のイソフラボン含有量は大豆ほど多くありません。2000年に東京農業大学で行われた調査では、枝豆のイソフラボンは100g中9.6mgと、大豆100g中のイソフラボン244.4mgと比較して非常に少ないことが分かっています出典[24]

イソフラボンによる影響が気になる方でも食べやすい枝豆を、マグネシウムや亜鉛、ビタミンCの供給源としてぜひ活用してみましょう。

 

7.ショウガ

薬味としての使用が多いショウガにも、テストステロンを高める効果が確認されています。

ショウガの成分であるジンゲロールやジンゲロンには、血管を拡張させ血流を改善させる作用が確認されています。またショウガオールにはエネルギー消費を促す働きもあるため、肥満の防止にも役立つでしょう。

2012年にイラクのティクリート大学から発表された論文では、不妊の問題がある男性がショウガを毎日3か月間摂取することで、血中のテストステロン濃度が17.7%、精子数が最大で16.2%、精子運動率が47.3%、射精量が36.1%、それぞれ増加したと報告されています出典[25]

ショウガの摂取はテストステロンの増加に加え、性機能を改善する効果も期待できるようです。

料理の薬味として少量のショウガを取り入れる習慣を付けると、効率よくテストステロンを増やせるかもしれません。
 

野菜を上手く活用してテストステロンを高めよう!

野菜はビタミンやミネラル、食物繊維の供給源として活躍する食品です。

ミネラルにはテストステロンを増やす働きが、抗酸化物質にはテストステロンを保護する働きが期待できるでしょう。

また食物繊維は食事に対する満足感を高めるため、食べ過ぎによる肥満の防止に役立ちます。さらに食後高血糖を防ぐことで、血管へのダメージを防ぐ効果も期待できます。テストステロンの運搬効率を高めるためにも、血管や血液の状態はぜひ良好に保ちたいものですね。

ほとんどの野菜にこれらの効果が期待できますが、とくに栄養価の高い食品として、ブロッコリーや玉ねぎ、ほうれん草などがおすすめです。心身ともにたくましくなりたい方や、加齢にともなうテストステロンの低下を抑えたい方は、ぜひ積極的に取り入れてみましょう。

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