テストステロンを上げる?男性がセロリに期待できる効能5選
2024年4月23日更新

監修者

NP+編集長/NESTA-PFT

大森 新

筑波大学大学院でスポーツ科学について学んだ後、株式会社アルファメイルに入社。大学院では運動栄養学を専攻し、ビートルートジュースと運動パフォーマンスの関係について研究。アルファメイル入社後は大学院で学んだ知識を基に、ヘルスケアメディア「NP+」の編集やサプリメントの商品開発に携わる。筋トレ好きが高じて、NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会トレーナー資格)も取得。ラグビー、アイスホッケー、ボディビルのスポーツ経験があり、現場と科学の両面から健康に関する知識を発信できるよう日々邁進中。

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

セロリってどんな野菜?

繊維質で香りの強いセロリを、健康食品として認識している方も多いことでしょう。まずはセロリの特徴や、含まれる栄養素について解説します。

みつばやニンジンの仲間

セロリはセリ科の淡色野菜です。同じセリ科に分類される野菜として、みつばやニンジンがあります。

ニンジンの葉とセロリの葉は見た目が似ているため、分類として近しいところにあると聞いても納得しやすいのではないでしょうか。

セロリは淡色野菜に分類されますが、葉の部分にはクロロフィルを含むため、βカロテンが豊富に含まれます

セロリといえば長い茎の部分を食べるイメージが強いかもしれません。しかし葉の部分も栄養価が高い、優秀な食品であることを覚えておきましょう。

 

ビタミンやカリウム、香り成分が豊富

セロリは水溶性ビタミンであるビタミンB1やビタミンB2、葉酸などの摂取源として活用できます。茎には少ないものの、葉からはβカロテンも摂取できるでしょう。

またミネラルにおいてはカリウムを摂る手段として非常に優秀です。セロリは生で食べられる野菜のため、茹で調理によるカリウムの損失が起こりません。効率的にカリウムを摂るための手段として適しているでしょう。

セロリの香り成分はリモネンやセリネン、アピインなどによるものです。セロリの香りにはリラックス効果をはじめ、複数の作用が期待されており、ハーブとしての性質も強い野菜と言えるでしょう。

葉の方が香りが強いため、ミントやクレソンと同じ感覚で加えてもよいかもしれませんね。

 

男性がセロリに期待できる効果5選

では男性がセロリを食べることで、どのようなメリットがあるのでしょう。ここからはセロリに含まれる栄養素や機能性成分の有効性、得られる健康効果について解説します。

1.メタボの予防

セロリはメタボリックシンドロームの特徴となる、高血圧、脂質異常、高血糖を予防するように働きます。

まずセロリからは効率よく摂取できるミネラル、カリウムについて注目しましょう。カリウムは野菜や果物から効率よく摂取できるミネラルで、血圧や体液量を調節する働きが確認されています。

現代の食生活では食塩摂取量が多く、ナトリウムは過剰摂取傾向です。しかしカリウムは余分なナトリウムを、水分と共に体外へ排出するように働きます。

カリウムの摂取により、高血圧を予防する効果が期待できるでしょう。血圧を下げる強心剤として使用されていた歴史もあるため出典[1]、継続的に食べれば血圧の管理にも役立ちます。

また、セロリといえば繊維感の強いあの歯ごたえですよね。セロリに豊富な食物繊維には、食後の血糖値の上昇を抑えたり、血中脂質のバランスを調節したりする作用があります。

2011年にエジプトのヘルワン大学から発表された論文では、ラットへのセロリ補給を4週間続けたことにより、総コレステロールが約13%、中性脂肪が約18%減少したと報告されています出典[2]

さらに2014年にインドネシアのシア・クアラ大学で実施された臨床試験においては、セロリの葉のサプリメントの食前摂取を12日間続けることで、糖尿病患者の食後の血糖値が19.5%低下したとの結果が得られました出典[3]

このようにセロリは動物実験や臨床試験、また長い歴史の中でもメタボの予防としてさまざまな効果を発揮することが確認されています。メタボを改善して将来の生活習慣病のリスクを下げるため、ぜひセロリを活用してみましょう。

 

2.血流改善

血流の低下は、疲れを溜まりやすくしたり、冷えや肩こりを悪化させたり、筋肉痛からの回復を遅らせたりと、体にあらゆる悪影響をもたらします。元気に毎日を過ごすため、良好な血流を確保したいものですよね。

セロリに期待できる血流改善効果は大きく2つに分けられます。

  1. 抗酸化物質により血管を若々しく保つ
  2. 硝酸塩により血管の拡張能力を高める

セロリからはβカロテンのほか、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールを摂取できます。すべて抗酸化作用を持つ成分であり、摂取により血管の状態を良好に保ち、血流を改善する効果が期待できるでしょう。

私たちの体は呼吸や代謝に伴い、活性酸素を生成しています。過剰な活性酸素は酸化ストレスとして細胞へダメージを与えます。血管が活性酸素により傷付き柔軟性を失うと血流の低下につながるため、活性酸素から体を守るための工夫が必要です。

過剰な活性酸素を除去するための抗酸化能力は私たちの体にも備わっていますが、食品から抗酸化物質を摂取することで、より体を守る効果が期待できるでしょう。

また、セロリは硝酸塩の供給源としても活用できます。硝酸塩をもとにして体内で生成される一酸化窒素(NO)は、血管内皮細胞に作用して血管を拡張させるように働きます出典[4]

セロリから抗酸化物質と硝酸塩を効率よく摂取して、疲れ知らずの元気な体を手に入れましょう。

 

3.目の健康維持

セロリから摂取できるβカロテンをはじめとした抗酸化物質は、目にもよい効果をもたらします。眼精疲労を軽減したり、目の疾患のリスクを下げたりするために役立つでしょう。

白内障や緑内障は加齢にともない発症のリスクが上昇する、失明のリスクの高い眼疾患です。目は活性酸素によるダメージを受けやすいため、長年にわたる酸化ストレスの蓄積が眼疾患の原因のひとつと考えられています出典[5]

抗酸化物質と目の疾患のリスクに関する研究は古くから行われています。

1994年にアメリカのマサチューセッツ眼科耳鼻科で実施された臨床研究では、βカロテンをはじめとするカロテノイドの摂取量が最も多いグループでは、最も少ないグループよりも加齢黄斑変性症のリスクが43%も低いとの結果が得られたようです出典[6]

さらに2001年にイギリスのサウサンプトン大学から発表された論文では、血中のβカロテン濃度が高い人ほど、白内障のリスクが低いとも報告されています出典[7]

白内障や緑内障、加齢黄斑変性症は進行すると失明にもつながります。若いうちからセロリのような野菜を活用して抗酸化物質を摂り、将来の眼疾患のリスクを下げましょう。

 

4.倦怠感の解消

セロリからは水溶性ビタミンであるビタミンB1やビタミンB2も摂取できます。ビタミンB群といえばエネルギー代謝をサポートする効果ですが、あまり重要性について知らない方も多いのではないでしょうか。

たとえば白米やパンのような糖質食品からエネルギーを生成するためには、糖質代謝を助ける栄養素、ビタミンB1が必要です。ビタミンB1がない状態では、いくら糖質を補給してもエネルギーを作れず、疲れを十分に取ることができません。

ビタミンB1の不足は倦怠感や集中力の低下にもつながるため、元気に毎日を過ごすためにも、野菜や肉類などから不足なく摂る必要があるでしょう。

ビタミンB群の補給により疲れにくい体になると、運動や作業のパフォーマンスの向上にもつながります。

たとえば2023年に台湾の国立台湾体育大学から発表された論文では、健康な男女がビタミンBサプリメントを28日間にわたり摂取すると、その後のランニングテストにおいて走行時間が1.26倍に増加したと報告されました出典[8]

食事の摂取量が多い場合、エネルギー代謝に関わるビタミンB群の必要量も増加します。ビタミンB群を含むセロリのような食品を取り入れて、疲労感や倦怠感の解消に役立てましょう。

 

5.リラックスや不安解消効果

セロリの独特な香りは、リモネンやセリネンなど、さまざまな香り物質により形成されています。香り成分には主にリラックス効果が確認されており、不安を解消して気持ちを落ち着かせるために役立つでしょう。

2002年にブラジルのセアラ・フォルタレザ連邦大学から発表された論文では、マウスへのリモネン投与により、睡眠時間が約2.6倍に増加したと報告されており出典[9]、リモネンの鎮静作用の高さがうかがえます。

また、リモネンはGABA作動性ニューロンを調節して不安を抑えるように働く可能性も指摘されており出典[10]、セロリのリラックス効果を支える成分のひとつと考えられるでしょう。

セロリは加熱しても香りが失われない野菜です。調理法問わず効率よく香り成分を摂取できるため、好みの料理に使用して効率よく香り成分を摂取しましょう。

 

セロリは男性力を高める?テストステロンとの関係

セロリには精力を高める働きがある、との噂を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。心身ともにたくましくなりたい、性機能を向上させたいとの考えから、セロリを積極的に摂ろうとしている方もいるかもしれませんね。

ただ、セロリの摂取によりヒトのテストステロンが増加したことを示す論文は残念ながら確認されておらず、現状、心身をたくましくする効果があるとは言えません。しかしセロリには、テストステロンによい効果をもたらす可能性がある成分が含まれることもまた事実です。

セロリとテストステロンの関係について詳しく確認しましょう。

抗酸化物質がテストステロンの保護に役立つ

セロリからは抗酸化ビタミンやフラボノイド、フェノール類など、多種多様な抗酸化物質を効率よく摂取できます出典[11]活性酸素を除去する働きにより、ストステロンの合成効率や運搬効率を保護する効果が期待できるでしょう。

テストステロンの合成場所である精巣は酸化ストレスの影響を受けやすい組織です。活性酸素により精巣がダメージを受ければテストステロンの合成量が低下するとともに、性機能が低下するリスクもあります。

2015年にイランのアフヴァーズ・ジュンディシャープール医科大学から発表された論文では、セロリ抽出物をラットへ投与することで、精巣容積が約11.1~11.6%増加したと報告されています出典[12]

また、精子の数にも改善が見られたことから、セロリの摂取はテストステロンの効果のうち、とくに性機能の向上に役立つと考えられるでしょう。

テストステロンの合成場所である精巣が保護され、容積が増加することで、テストステロンの合成能力を高く保てる可能性がありますね。

 

テストステロンの女性ホルモンへの変換を防ぐ可能性も

テストステロンのような男性ホルモンの一部は、アロマターゼという酵素により女性ホルモンへ変換されます

女性ホルモンの異常な増加を原因のひとつとする乳がんのような疾患においては、アロマターゼを阻害することが予防に役立つと考えられてきました。アロマターゼ阻害効果により女性ホルモンの増殖を防止できれば、乳がんに関わる細胞の増殖や分化を抑えられるとする考えです出典[13]

植物由来のフラボノイドの中には、インドール‐3‐カルビノールやゲニステインなど、アロマターゼ阻害効果を持つものがいくつか判明しています。なかでもセロリに含まれるアビゲニンはフラボノイドのなかでもより高いアロマターゼ阻害活性を誇ります出典[14]

男性においてはテストステロンから女性ホルモンへの変化を防ぐことで、テストステロンの体内量を保つために役立つかもしれません。

関連記事:【科学的根拠アリ】テストステロンを増やす食べ物15選

 

セロリの食べ方のポイント

セロリはあまりメジャーな野菜ではないため、どのように食べればよいか迷う方もいるのではないでしょうか。また、セロリの効果をより発揮したいと考える方もいることでしょう。

ここからはセロリを食べる際のポイントや、おすすめの調理法について解説します。セロリの健康効果に期待したい方は、ぜひ以下を参考にセロリを活用してみましょう。

1日1本までを目安に

セロリは100gあたり12kcalと非常に低カロリーな野菜であり、摂取量についてとくに注意が必要な野菜というわけではありません。淡色野菜として、適量の摂取を心掛けましょう。

厚生労働省が発表している「健康日本21」では、野菜の摂取を1日350g以上、うち緑黄色野菜を120g以上摂取することを目標として示しています。野菜不足の解消のため、セロリのような淡色野菜は、1日200g程度を目安に摂取するとよいでしょう。

ただし200gすべてをセロリから摂取するやり方はおすすめできません。大根やキャベツ、ナスなど、ほかの淡色野菜にもさまざまな栄養素や機能性成分が含まれています。セロリの摂取は1日1本程度に留めておくと、ほかの野菜も摂取しやすくなるでしょう。

セロリのほかにも、血流改善効果や疲れの解消などに役立つ野菜は存在します。セロリに偏りすぎないよう、さまざまな野菜を食べる習慣を付けましょう。

 

筋取りや切り方の工夫で食べやすく

セロリは繊維質が非常に強く、そのまま丸ごと食べると筋が歯に引っ掛かるため食べづらくなります。次のような手順で筋取りをすると、強い繊維の不快感なく食べられるでしょう。

  1. セロリの根元部分を、凹側から凸側にかけて折る
  2. 凸側に筋が繋がった状態で残る
  3. 繋がった筋を上(葉の方)へと引き上げるようにして取る

根本を折る方法での筋取りが難しい場合にはピーラーの活用もおすすめです。凸側に刃を当て、茎に沿って流すようにすると取りやすいでしょう。

セロリは食感と香りが特徴的な野菜です。繊維質のシャキシャキとした歯ごたえを楽しみたい場合には縦切りに、香りや味を強く出したい場合には輪切りをおすすめします。

 

葉の部分まで料理に使おう

セロリといえば長い茎の部分を食べるもの、とのイメージが強いかもしれません。しかし葉も食用として活用できるため、捨てずに活用することをおすすめします。

葉にはβカロテンが豊富であり、より高い抗酸化効果が期待できます。血流改善や目の疲れを取る効果を得るためにも、葉の摂取は重要となるでしょう。ハーブ感覚で使用したい場合には、葉をさらにみじん切りにすることでより香りが際立ちます。

ちなみにセロリは冷凍保存も可能です。茎と葉を別のタイミングで用いたい場合には、葉のみ冷凍しておく方法もおすすめです。

 

サラダやスープに加えておいしく

セロリは生食が可能な野菜です。茎のシャキシャキ感を味わいたい場合にはぜひそのまま食べてみましょう。好みのドレッシングとあわせてセロリスティックとして食べる方法が最も手軽ですが、ほかの野菜とあわせてサラダで食べる方法もおすすめです。

また、セロリの香り成分は加熱しても失われにくいため、加熱調理にも適しています。強い歯ごたえを和らげたい場合には加熱してみましょう。

ただしセロリから摂取できる水溶性ビタミンやカリウムは、水に溶け出す性質があります。溶出した栄養素ごと摂れるような、スープなどの料理へ使用するとより効率的です。

 

セロリシードの活用も

セロリの健康効果をより手軽に得たい場合には、セロリシードを活用する方法もあります。セロリシードはスパイスとして用いられるものであり、香り成分やカリウムの摂取に役立ちます

生のセロリとは異なり長期保存が効くため、毎日手軽にセロリの成分を摂取したい方におすすめです。

セロリシードには高血圧患者の血圧や空腹時血糖、血中脂質を改善する効果や、うつ症状や強い不安を軽減する効果などが確認されています出典[15]出典[16]。生活習慣病の予防効果やリラックス効果などを手軽に実感したい場合には使用を検討してみましょう。

使用例として、塩や酢、油と混ぜてドレッシングにしたり、ピクルスの調味液に加えたりする方法があります。生のセロリが苦手な方、毎日の調理を面倒に感じる方には、セロリシードが役立つかもしれません。

 

セロリを活用して健康な生活を送ろう!

セロリに含まれる栄養素や機能性成分は、生活習慣病の予防や血流の改善など、さまざまな健康効果をもたらします。カリウムや抗酸化物質の供給源として、セロリを活用してみましょう。

セロリの効果をより効率的に得たい場合には、茎に加えて葉の活用も重要です。コンソメスープやクリームパスタの具材として加えると、葉物野菜として違和感なく使用でき、料理を彩る効果も得られるでしょう。

生野菜であるセロリを使い切ることが難しい場合には、冷凍保存やセロリシードの活用もおすすめです。自身にあった方法で、セロリを日々の食事に取り入れてみましょう。

 

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