【科学的根拠アリ】テストステロンを増やす食べ物15選
2024年4月24日更新

監修者

NP+編集長/NESTA-PFT

大森 新

筑波大学大学院でスポーツ科学について学んだ後、株式会社アルファメイルに入社。大学院では運動栄養学を専攻し、ビートルートジュースと運動パフォーマンスの関係について研究。アルファメイル入社後は大学院で学んだ知識を基に、ヘルスケアメディア「NP+」の編集やサプリメントの商品開発に携わる。筋トレ好きが高じて、NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会トレーナー資格)も取得。ラグビー、アイスホッケー、ボディビルのスポーツ経験があり、現場と科学の両面から健康に関する知識を発信できるよう日々邁進中。

執筆者

管理栄養士

井後結香

管理栄養士の資格取得後、病院に勤務。献立作成や栄養指導を経験後、健康相談員として地域の特定保健指導業務や疾病の重症化予防事業などに取り組む。健康管理の要となる食事の記事では、無理なく日々の生活に取り入れられるような内容を心掛けている。手軽かつ楽しい食改善で体質の向上を目指せるよう、読みやすく分かりやすい文章での紹介に努めている。

テストステロンが増えるとどうなる?

「たくましい体になりたい」「低下した性機能や性欲を改善したい」といった悩みを抱える方も多いことでしょう。男性ホルモンであるテストステロンの増加により、このような男性特有の悩みを改善できるかもしれません。

テストステロンが増えることで男性には主に次のような変化が起こるとされています。

  • 正常な性機能を維持して性欲を高める
  • 筋肉の合成効率を上げる
  • 体脂肪が落ちやすくなる
  • やる気や活力を高める

テストステロンの量は20代がピークであり、40代から急速に低下し始めます。気力の低下、筋肉の付きづらさや太りやすさ、性欲の低下や勃起不全(ED)などへの自覚が40代以降に生じやすいのはこのためです。

とくに性欲の低下やEDとテストステロン不足との関係は強く、テストステロン補充療法による性欲の高まりやEDの改善は複数の論文で確認されています出典[1]

テストステロンは筋肉と脂肪の合成にも関係しています。筋肉を合成する同化効果の活性化により筋肉は増え、反対に脂肪生成は阻害されるため体脂肪は落ちやすくなります出典[2]

モチベーションや活力の向上、攻撃性のようなメンタル面もテストステロンの影響を受けます。テストステロンが低下した男性には不安障害やうつ病の症状が見られることが多く、テストステロン補充療法により不安の軽減やうつ症状の改善が生じる場合があります出典[3]

男性の攻撃性とテストステロンにも弱めながら相関があります出典[4]。気が強く、攻撃的になりやすい傾向も、テストステロンが豊富であるがゆえの男性らしさと言えるのかもしれません。

テストステロンは身体、精神、性機能など、さまざまな要因に関係していることが分かるでしょう。
 

食事でテストステロンが増えるのは主に2パターン

テストステロンを増やす方法は運動や良質な睡眠、禁煙など様々ですが、今回は食事に注目しましょう。

食事でテストステロンを増やす際のメカニズムとして、次の2点を解説します。

基礎栄養素の不足が解消されて相対的にテストステロンが増える

栄養素に偏りのない食事はテストステロンを維持するための基本です。たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの五大栄養素は、いずれもテストステロンを正常に合成するために重要です。

たとえばテストステロンの材料としてコレステロールが欠かせません。またビタミンD亜鉛はテストステロンの合成を促すように働きます。マグネシウムは抗酸化・抗炎症作用によりテストステロンの合成をサポートするほか、遊離型のテストステロンを増やして機能を向上させる側面もあります出典[5]

またたんぱく質、脂質、炭水化物のエネルギー産生栄養素は、過不足の起こらない適度な摂取が重要です。

総カロリー摂取量の40%を制限するような激しい減量は、テストステロンを大きく減少させます出典[6]。反対にエネルギーの摂りすぎによる肥満もテストステロンを低下させるため出典[7]、高カロリー食品の摂りすぎにも注意が必要です。

栄養バランスが乱れている人が基礎栄養素を整えることで、身体が本来もっている力を発揮し、テストステロンの不足が解消され、相対的にテストステロンが増えたと感じることができます

朝食の欠食が多い、野菜をほとんど摂らない、食が極端に細い、暴飲暴食を繰り返す、といった栄養の偏りは、本来のテストステロン合成機能を大きく損ねます。

五大栄養素の過不足を防ぐことで合成機能が回復し、たくましい体つきや強靭な精神を取り戻す効果が期待できるでしょう。

 

希少栄養素の摂取によりテストステロンがブーストされる

五大栄養素の過不足を防ぐほか、ポリフェノールのような機能性成分の摂取もテストステロンにはよい影響を与えます。

五大栄養素の適切な摂取が、低下したテストステロン合成機能を取り戻すためのものとするならば、希少栄養素の摂取は合成機能をより高めるためのものです。

60%しかない機能を100%まで取り戻すための五大栄養素と、100%から120%へさらに高めるための希少栄養素、というイメージで捉えましょう。

たとえば強力な抗酸化活性を持つ成分は、酸化ストレスに弱いテストステロンの合成をサポートするように働きます。またアロマターゼ阻害活性のある成分には、テストステロンの女性ホルモンへの変換を防ぎ、テストステロンの割合を増やす効果が確認されています出典[5]

栄養素の過不足を修正した上で、さらにテストステロン量を増加(ブースト)させたい方は、このような希少栄養素を積極的に取り入れてみましょう。
 

テストステロンを増やす食べ物15選

ではここからは、テストステロンの増加をサポートする具体的な食べ物について紹介します。

現代の食生活に不足しがちな栄養素を効率よく摂れるものや、希少栄養素の含有量が高い食品をピックアップしています。テストステロンを増やすための食事作りの参考に、ぜひ活用してみましょう。

基礎栄養素の充足におすすめの食べ物8つ

まずはたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの五大栄養素のうち、不足しがちなものを補いやすい食品を紹介します。

とくに微量栄養素であるビタミンやミネラルの摂取に役立つものが多いため、食事の偏りに自覚がある方は積極的に取り入れてみましょう。

牡蠣

牡蠣は貝類の中でも亜鉛含有量がトップクラスに高い食品であり、100gの牡蠣から14.0mgの亜鉛を摂取可能です。

1粒20gと仮定すると4粒での亜鉛量は11.2mg。2020年版の「日本人の食事摂取基準」では18~74歳の男性における亜鉛の推奨量(ほとんどの人口が必要量を満たす量)は1日11mgと設定されています。牡蠣4粒で推奨量を十分に満たせることからも、牡蠣の亜鉛含有量の多さが分かりますね。

亜鉛はテストステロンの分泌を促すためのホルモンのひとつ、黄体形成ホルモン(LH)の合成をサポートするように働きます出典[8]。亜鉛不足によりホルモンの合成が促されなくなると、テストステロンの合成量が低下する可能性も考えられるでしょう。

亜鉛とテストステロンとの関係は以前から知られています。1996年にアメリカのウェイン州立大学で発表された論文では、亜鉛とテストステロンの血中濃度が相関することや、食事中の亜鉛の制限や強化によりテストステロンも増減したことが報告されています出典[9]

牡蠣を食べる際には、亜鉛が水溶性の栄養素である点、フィチン酸や食物繊維との同時摂取で亜鉛の吸収率が低下する点に注意しましょう。

牡蠣を食べる際には鍋やスープなど、溶け出した亜鉛ごと食べられる料理がおすすめです。また食物繊維が豊富な野菜や、フィチン酸が豊富な豆類との同時摂取も避けた方が無難です。

亜鉛不足を牡蠣で効率よく解消し、テストステロンの合成をサポートしましょう。

関連記事:牡蠣がテストステロンに効く!食べ方のポイントを解説

<ポイント>

  • 大粒の牡蠣4粒で男性の推奨量を満たせるトップクラスの亜鉛含有量
  • 亜鉛とテストステロンは血中濃度の相関あり
  • 野菜や豆類との同時摂取を避け、スープや鍋での摂取がおすすめ

 

サーモン

サーモンは良質な脂質を豊富に含む赤身魚であり、必須脂肪酸であるω‐3系脂肪酸やビタミンDを効率よく摂取できます

ビタミンDはテストステロンの合成に関わる栄養素であり、ビタミンDとテストステロンには亜鉛と同様に正の相関関係が確認できます出典[10]

またビタミンDの投与により血清テストステロン濃度が約28%増加し、勃起機能のスコアにも有意な改善が見られた論文も存在することからも出典[11]、テストステロンの増加にはビタミンD不足の解消が重要と言えそうですね。

ω‐3系脂肪酸は抗酸化作用を持つ脂肪酸としても注目されており、酸化ストレスに弱いテストステロンを保護するように働く可能性があります。2020年に南デンマーク大学から発表された論文では、ω-3脂肪酸の摂取量と遊離テストステロンの間にも正の相関関係が確認されています出典[12]

なお、ω‐3系脂肪酸は熱に弱い栄養素であり、加熱により量が減ってしまいます。サンマのω‐3系脂肪酸の残存量を調べた研究では、グリル焼きやフライパン焼きの残存量が78~92%、揚げ調理の残存量が51~58%と報告されています出典[13]

サーモンでテストステロンを増やしたい場合にはサーモンフライやムニエルを避け、刺身やカルパッチョでの摂取を心掛けましょう。

<ポイント>

  • ビタミンDとω‐3系脂肪酸はどちらもテストステロンとの相関あり
  • ビタミンDはテストステロンの合成をサポート
  • ω‐3系脂肪酸には酸化ストレスを抑えてテストステロンを保護する効果も
  • ω‐3系脂肪酸の効率供給のため、刺身やカルパッチョがおすすめ

 

牛肉

牛肉はコレステロール亜鉛の摂取源として役立ちます。脂身の多い肉の摂りすぎは肥満のリスクを高めるためおすすめできませんが、赤身肉を選んで食べることでテストステロンの合成を促す効果が期待できるでしょう。

また牛肉はカルニチンの摂取源としても優秀です。カルニチンは抗酸化作用を発揮するアミノ酸です。酸化ストレスを低減してテストステロンを保護し、合成効率を高める効果が期待できるでしょう。

L-カルニチンによるテストステロンの保護効果は、2022年にイランのシラーズ医科大学から発表された、ラットを用いた動物実験で確かめられています。

人工的に多量の酸化ストレスを発生させたラットにおいて、L-カルニチンを摂取することでテストステロンの減少を約35%も抑えられたのです出典[14]

テストステロンの合成場所である精巣のライディッヒ細胞は、酸化ストレスに非常に弱い組織です。牛肉からカルニチンのような抗酸化物質を積極的に摂取して、テストステロンの合成効率を高めましょう。

関連記事:テストステロンを増やすなら牛肉!食べ方のコツを解説

<ポイント>

  • テストステロンの材料であるコレステロール、合成を促す亜鉛が豊富
  • カルニチンは抗酸化物質として機能し、テストステロンの合成低下を防ぐ
  • 脂質の多いバラ肉は肥満のリスクを高めるため摂りすぎ厳禁
  • 赤身の多いモモ肉やヒレ肉がおすすめ

 

全卵

卵は私たちの体に必要な栄養素のうち、ビタミンCと食物繊維以外をすべて含みます。栄養価の高さから「完全栄養食」と呼ばれることもあるほどです。

コレステロール、亜鉛、ビタミンDなど、テストステロンの合成に関わる栄養素を一度に摂取できるため、食事から手軽にテストステロンを強化したい場合におすすめです。

なお、テストステロンを高めるためには全卵での摂取を心掛けましょう。2021年にイランのイスファハーン大学で行われた研究では、若い男性が全卵を摂取したところ、除脂肪体重の増加、体脂肪の減少、テストステロンの増加、すべて卵白のみを摂取したグループよりも高い効果が現れたと報告されています出典[15]

その昔、卵は血中のLDLコレステロール(悪玉)を増やすため1日1個まで、と言われていました。しかし今では卵のコレステロールは良質なものであり、脂質異常症のリスクを過度に高めるものではないと判明しています。

テストステロンのような性ホルモンの合成にはコレステロールが不可欠。ゆで卵や卵焼き、ポーチドエッグにオムレツなど、手軽に作れる卵料理からテストステロンの材料を効率よく摂取しましょう。

関連記事:卵はテストステロンアップに最適!?栄養素や効果的な食べ方

<ポイント>

  • コレステロール、亜鉛、ビタミンDなどを一度に摂れる
  • 全体の栄養価が高く、調理が手軽で続けやすい
  • 全卵での摂取でテストステロンの増加効率UP

 

玄米

玄米と白米の違いは、お米の胚芽やぬか部分を残してある点にあります。胚芽やぬかにはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、白米よりも栄養価が高いことから健康食として人気を集めています。

テストステロンとの関係を考える際には、玄米のマグネシウム食物繊維の多さに注目すべきでしょう。

マグネシウムは抗酸化・抗炎症作用を持つミネラルであり、酸化ストレスを軽減してテストステロンの合成機能を保護するように働きます。

さらにマグネシウムにはテストステロンと性ホルモン結合グロブリン(SHBG)の結合をブロックして、結合していない「遊離型」のテストステロンを増やす効果もあります出典[16]

体内のテストステロンの98%はたんぱく質のような他の物質との「結合型」であり、血中に存在する「遊離型」は約1~2%しかありません。しかしこの1~2%の遊離テストステロンこそが、性機能の維持や活力の向上に役立つ重要物質。

マグネシウムの力でSHBGとの結合量を減らし、遊離テストステロンを相対的に増やせばより高い恩恵が得られるでしょう。

また、玄米から摂取できる食物繊維には、食物全体の消化や吸収を緩やかにする働きがあります。血糖値の急上昇や高血糖状態は血中の活性酸素を増やし、テストステロンの合成機構にダメージを与えやすくなるため危険です。

急激な血糖値の上昇を引き起こす現象「血糖値スパイク」では、テストステロンの濃度が平均で25%低下するという報告もあります出典[17]

食事による血糖値の上昇を抑えることもまた、テストステロンの保護には重要です。食物繊維が豊富な玄米を白米から置き換えて、テストステロンを酸化ストレスから守りましょう。

<ポイント>

  • 胚芽やぬかの部分にビタミンやミネラル、食物繊維が豊富
  • マグネシウムによる抗酸化作用でテストステロンを保護
  • 食物繊維で血糖値スパイクを防ぎ酸化ストレスの発生を防ぐ

 

ナッツ

ナッツ類はω‐3系脂肪酸マグネシウムビタミンEなど抗酸化物質として機能する栄養素を豊富に含んでいます。

中でも特徴的な栄養素としてセレンに注目してみましょう。セレンは抗酸化物質として機能するビタミンであり、テストステロンの合成機能を保護するように働く効果が期待できるでしょう。

また、セレンには黄体形成ホルモン(LH)の分泌を促進させる働きがあります。テストステロンの分泌を促すホルモンの分泌量を増やせるため、テストステロンをより効果的に増やせるでしょう。

2018年にイラクのティクリート医科大学から発表された論文では、12人の不妊男性が毎日50μgのセレンを3か月間摂取したところ、テストステロンやLHの血中濃度が増加したと報告されています出典[18]

この研究では精子の数や形、運動性や生存率にも大幅な改善が見られています。セレンの抗酸化作用とLH分泌を促す作用が効果的に働いたと考えられるでしょう。

セレンはマカダミアナッツやカシューナッツなどに含まれています。ナッツ類は高カロリーであるため1日10~30g程度の摂取に留めましょう。

より効率的にセレンを摂りたい場合にはブラジルナッツがおすすめです。1粒あたり70μgと多量のセレンを含むため、1日1~2粒程度が目安となります。

<ポイント>

  • ω‐3系脂肪酸とセレンを豊富に含む
  • ω‐3系脂肪酸にはテストステロンの保護効果あり
  • セレンにはテストステロンの合成を促し損傷を防ぐ効果あり
  • 一般的なナッツは1日10~30g、ブラジルナッツは1日1~2粒を目安に

 

オリーブオイル

オリーブオイルからは一価不飽和脂肪酸のオレイン酸を効率的に摂取できます。オレイン酸には血中のコレステロールのバランスを整える効果があり、HDLコレステロール(善玉)を増やし、LDLコレステロール(悪玉)を減らすように働きます。

過剰なLDLコレステロールは酸化ストレスを増やしやすいため、テストステロンを増やす環境として好ましくありません。オレイン酸でコレステロールの酸化のリスクを抑えれば、テストステロンの減少を防ぐ効果も期待できるでしょう。

2013年にモロッコのカサブランカ大学から発表された論文では、オレイン酸が豊富なエキストラバージンオリーブオイルの3週間にわたる摂取で、テストステロンが17.4%、LHは42.6%増加したと報告されています出典[19]

なお、不飽和脂肪酸が豊富なオリーブオイル自体も酸化しやすい油です。油の酸化を抑えたい場合には、エキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。

エキストラバージンオリーブオイルには抗酸化物質として機能するポリフェノールが豊富です。油の酸化を防ぎ、鮮度の高いオレイン酸を効率よく摂るために役立つでしょう。

<ポイント>

  • オレイン酸がコレステロールのバランスを整え酸化ストレスを抑制
  • テストステロンに加えてLHを増やす効果も確認済み
  • ポリフェノールも同時に摂取できるエキストラバージンオリーブオイルがおすすめ

 

アボカド

アボカドは良質な脂質やビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、森のバターとも呼ばれることがあります。オレイン酸のような不飽和脂肪酸のほか、ビタミンEマグネシウムなど、抗酸化物質として機能する微量栄養素の摂取源としても役立つでしょう。

アボカドはまた、ホウ素という栄養素を含む点で非常に特徴的です。ホウ素の人体での役割は複数明らかになっていますが、テストステロンに関連するものとしては次のようなものがあります。

  • テストステロンやビタミンDの活性を高める
  • 抗酸化物質であるマグネシウムの吸収率を高める
  • 抗酸化・抗炎症物質として機能する

とくに注目されているのが遊離テストステロンを増やす働きです。ホウ素にはマグネシウムと同様に、テストステロンとSHBGの結合を阻害する性質があるため、遊離テストステロンの割合を高める効果が期待できるでしょう出典[20]

アボカドは高カロリーな食品であるため食べ過ぎは厳禁です。毎日食べる場合には1日半分、多くとも2日で1個を消費するペースが望ましいでしょう。

関連記事:アボカドはテストステロンを増やす?メリットや食べ方を解説

<ポイント>

  • オレイン酸やビタミンE、マグネシウムの摂取源として優秀
  • ホウ素にはビタミンDの活性や遊離テストステロンの割合を増やす効果あり
  • 1日半分、2日で1個の消費ペースを目安に

 

テストステロンのブーストにおすすめな食べ物7つ

次に、テストステロンの合成効率を通常よりさらにブースト(増加)させるための食べ物を紹介します。継続的な調達が難しい食品についてはジュースやサプリメントの活用も視野に入れ、摂取を検討しましょう。

ムクナマメ

ムクナマメは「ハッショウマメ」とも呼ばれる豆類です。ムクナマメに特徴的な成分として「L-DOPA」を紹介しましょう。

L-DOPAは神経伝達物質の1つである「ドーパミン」の前駆体として知られています。ドーパミンは快楽や幸福感、集中力を高めるほか、男性機能や性欲にも関係する物質です。

テストステロンの合成はLHのようなホルモンの指令を受けて行われます。L-DOPAは、テストステロンの合成を促すホルモンのひとつである性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)を増やすように働くため、テストステロンの合成を増やす効果が期待できるでしょう。

2009年にインドのCSM医科大学で行われた臨床試験では、不妊男性75名がムクナ豆の粉末5gを3ヶ月間摂取したところ、血中のテストステロン値が27%上昇したと報告されています出典[21]

ムクナマメは粉末状で販売されることもあるほか、L-DOPAの成分を抽出したサプリメントの入手も可能です。テストステロンに加え、ドーパミンを増やす手段としても有効であるため、活力溢れる体の実現に向けて、ぜひムクナマメを活用してみましょう。

関連記事:ドーパミンを増やすにはムクナ豆!! 4つの効果と効率的な摂取方法

<ポイント>

  • ドーパミンの前駆体「L-DOPA」を豊富に含む
  • テストステロンの合成を促すホルモンに作用
  • 入手が難しいため、粉末やサプリメントなどでの継続摂取がおすすめ

 

フェヌグリーク

フェヌグリークとはスパイスやハーブに類する食品です。たんぱく質食物繊維をはじめ、様々なビタミンなどのミネラルが含まれています。種を乾燥させたものが香り高いスパイスとして、海外ではカレーやパンなどに広く用いられています。

フェヌグリークからは抗酸化物質である「サポニン」を効率よく摂取できます。

50名の35~65歳の男性が1日500mgのフェヌグリーク抽出物を12週間摂取したところ、総テストステロンが7.6%、遊離テストステロン濃度が46.5%増加しました。さらに全体の85.4%で精子数の増加、14.6%で精子の形態の改善が見られるなど、性機能へのよい影響も確認されています出典[22]

フェヌグリークはカレーやスープにスパイスとして加える使用方法が一般的です。より手軽に摂りたい場合には、水に加えて沸騰させお茶として飲んだり、ミルクやココアに香りをもたせたり方法もおすすめです。

はちみつを加えると飲みやすくなるため、良質なサプリメントとして毎日摂取したい方はぜひ試してみましょう。

関連記事:【テストステロン上昇!!】フェヌグリークとは?9つの効果と適切な摂取方法

<ポイント>

  • 香り高いスパイスであり栄養豊富
  • サポニンの化合物「プロトディオシン」による抗酸化作用でテストステロン増加
  • カレーやスープへの利用のほか、ドリンクへの香りづけにも

 

バナナ

バナナにはたんぱく質分解酵素であるプロテアーゼの混合物「ブロメライン」が含まれています。ブロメラインには強力な抗酸化・抗炎症作用があり、とくに運動による筋肉の疲労やテストステロンの消費を抑える効果が期待されています。

2016年にオーストラリアのタスマニア大学から発表された論文では、ブロメラインの補給により運動後の筋肉損傷や炎症、疲労のマーカーが低く計測され、さらにテストステロン濃度の低下も抑えられたとの結果が得られています出典[23]

ブロメラインを含む食品としてはバナナのほかにパイナップルがあります。しかしバナナには糖質が多くエネルギー補給にも活用できるため、運動前にはバナナの摂取がおすすめです。

運動時のテストステロンの消費を抑えれば、その後の筋肥大の効率も上がり、よりたくましい体を作りやすくなります。テストステロンの消費を抑え、運動の効果をより発揮したい場合には、ぜひバナナを活用してみましょう。

関連記事:バナナはテストステロンの減少を食い止める!?栄養素や効果的な食べ方

<ポイント>

  • 抗酸化・抗炎症作用のあるブロメラインを含む
  • 運動時のテストステロン減少や、筋肉の損傷、炎症、疲労を抑える効果あり
  • 運動前のエネルギーチャージにも

 

ザクロ

ザクロは酸味の強い果物であり、抗酸化ビタミンであるビタミンCを豊富に含んでいます。さらにザクロ由来のポリフェノール「プニカラギン」も強力な抗酸化物質として機能します。酸化ストレスによるダメージを抑え、テストステロンの合成機能を保護する効果が期待できるでしょう。

2012年にイギリスのクイーン・マーガレット大学から発表された論文では、60名の男女が14日間ザクロジュースを摂取したところ、唾液中のテストステロンが平均して約24%増加しました。さらに血圧の低下や気分の改善、不安の軽減なども確認できたことから、血流改善や精神面の安定にも役立つ可能性が指摘されています出典[24]

ザクロの実は手軽に入手できるものではないため、毎日摂取する手段としてはザクロジュースの活用がおすすめです。ただし砂糖が添加されたものは血糖値の急上昇を招き、テストステロンを減少させる可能性があるため避けるべきです。

酸味が強く飲みづらい場合には血糖値を上げにくいはちみつを加えるか、プニカラギンを抽出したサプリメントの活用を検討しましょう。

関連記事:男性ホルモンが23%UP!?ザクロの11の効果と適切な摂取方法

<ポイント>

  • 強力な抗酸化物質であるプニカラギンがテストステロン合成機能を保護
  • テストステロンの上昇のほか、血流改善や精神状態の安定にも
  • ザクロジュースやサプリメントでの摂取がおすすめ

 

高カカオチョコ

高カカオチョコにはカカオ由来のフラボノイドが豊富です。「カカオフラボノイド」は抗酸化作用や血圧低下作用など様々な生理活性を持つため、健康志向の方のおやつとしても人気を集めています。

テストステロンとの関連においては、カカオフラボノイドの「抗アロマターゼ活性」に注目すべきでしょう。

カカオフラボノイドはテストステロンからエストラジオールへの変化を促す酵素「アロマターゼ」の活性を阻害するように働きます出典[25]。テストステロンの減少を防ぎ、血中濃度を維持する効果が期待できるでしょう。

カカオフラボノイドを効率よく摂りたい場合には、カカオ70%以上のチョコレートを選びましょう。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートからはカカオフラボノイドを十分に摂取できません。

むしろ砂糖の摂りすぎでテストステロンを減らす可能性も考えられるでしょう。甘さ控えめのものを、毎日30g程度を目安に少しずつ食べることをおすすめします。

また、飲み物から摂取したい場合にはピュアココアを試してみましょう。脂肪分や砂糖を抑えてカカオフラボノイドを摂取できるため、甘いものが苦手な方にもおすすめです。

<ポイント>

  • カカオフラボノイドには抗酸化作用や血流改善作用あり
  • 抗アロマターゼ活性によりテストステロンの減少を抑える効果も
  • カカオ70%以上のチョコレートを選び、1日30gを目安に摂取
  • ドリンクでの摂取にはピュアココアもおすすめ

 

赤ワイン

赤ワインもまた、高カカオチョコと同様に健康志向の方に人気の高い飲み物です。赤ワインからはブドウ由来のポリフェノールを豊富に摂取でき、抗酸化作用や血圧低下作用が期待できます。

中でもポリフェノールの一種である「レズベラトロール」には抗アロマターゼ活性が確認されています。テストステロンの減少を防ぎ、血中濃度を保つ効果が期待できるでしょう。

2007年にポルトガルのコインブラ大学で実施された細胞実験により、レズベラトロールを含むいくつかの天然ポリフェノール類が、抗アロマターゼ薬であるアミノグルテチミドと同程度の活性を持つことが確認されています出典[26]

ただしアルコール飲料の過剰摂取はテストステロンを減少させるため飲みすぎは禁物です。1日純アルコールで20g相当までの飲酒となるよう、飲む量を調整しましょう。

アルコール13%の赤ワインであれば約150mL、ワイングラス1杯と4分の1までの摂取が適切です。

<ポイント>

  • レズベラトロールに抗アロマターゼ活性あり
  • 純アルコール20gまでの摂取を目安に(ワイングラス1杯と少々が適切)

 

ショウガ

ショウガの特徴的な香りはジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールなどに由来します。ショウガの成分にはエネルギー代謝を促し血流を改善させる作用が確認されています。

2012年にイラクのティクリート大学から発表された論文では、不妊の問題がある男性がショウガを毎日3か月間摂取することで、血中のテストステロン濃度が17.7%増加したと報告されています。

さらに精子数が最大で16.2%、精子運動率が47.3%、射精量が36.1%、それぞれ増加しており、性機能の改善がとくに顕著に確認できました出典[27]

ショウガは簡単に入手でき、料理や飲み物にも活用しやすい食品です。佃煮やジンジャーティーなどからおいしくショウガを摂取しましょう。

さらにショウガの中でも黒ショウガ(黒ウコン)と呼ばれる食品からは、抗酸化作用を持つアントシアニンや、性機能を改善するアピゲニンを摂取できます。通常のショウガと異なりスーパーでの入手は難しいため、継続摂取したい場合にはサプリメントの活用を検討してみましょう。

<ポイント>

  • 血流改善効果によりテストステロンを増大
  • 精子数や運動率、射精量など性機能の改善も
  • 黒ショウガにはアピゲニンが豊富でより性機能の改善に役立つ 

関連記事:生姜がテストステロンを高める5つの理由と効果的な食べ方

 

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五大栄養素の過不足ない摂取や、テストステロンをブーストする希少栄養素の活用で、たくましく元気な体づくりに努めましょう。

ただし、特定の食品だけ食べればテストステロンが上がるというわけではありません。食事はあくまで全体のバランスが最優先です。

どれだけ栄養価の高い食品を取り入れても全体のバランスが崩れていると、テストステロンが増えません…

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