監修者
NP+編集長/NESTA-PFT
大森 新
筑波大学大学院でスポーツ科学について学んだ後、株式会社アルファメイルに入社。大学院では運動栄養学を専攻し、ビートルートジュースと運動パフォーマンスの関係について研究。アルファメイル入社後は大学院で学んだ知識を基に、ヘルスケアメディア「NP+」の編集やサプリメントの商品開発に携わる。筋トレ好きが高じて、NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会トレーナー資格)も取得。ラグビー、アイスホッケー、ボディビルのスポーツ経験があり、現場と科学の両面から健康に関する知識を発信できるよう日々邁進中。
執筆者
株式会社アルファメイル
NP+編集部
「オトコを科学する」をキーワードに男性の悩みや課題の解決を科学的根拠をもってサポート。運動や睡眠、栄養など、健康に関する正しい知識を提供するためにコンテンツを製作中。
精子が水っぽいのは危険?
「なんだか以前よりも精子が薄くて水っぽい気がする...」
このように感じてこの記事に辿り着かれた方も少なくないことでしょう。
精液は、「精漿(せいしょう)」と呼ばれる液体と「精子」によって構成されています。
精子数が少ないと精液は液体に近くなり、水っぽく感じられる可能性があるのです。
精子数は妊活を成功させる上で非常に重要。実際に精子数が少ない人は、精子数が正常な人よりも妊活の成功率が約1/13であることが示されています出典[1]。
「俺は妊活は考えていないから精子が水っぽくても大丈夫か...」
とお考えのあなたもご注意を。精子が水っぽいことは妊活面以外でもマイナスな可能性があるのです。
2021年のイタリアのブレシア大学で行なわれた研究で、一回の射精で精子数が3900万以下の男性は、性腺機能低下症(精巣機能の低下)のリスクが高いだけでなく、高血圧や高脂血症(血中の中性脂肪やコレステロール)が多いなどのメタボリックシンドロームの有病率が高いことが示されています出典[2]。
他にも、骨粗鬆症/骨粗鬆症の有病率が51%であることも明らかにされているのです出典[2]。
精子はホルモンバランスや栄養状況が充足することで作られるもの。つまり精子の状態が悪いことは身体の健康状態の悪化を意味するのです...!
精子が水っぽい5つの原因と対策
精子が水っぽい状態では妊活の失敗に繋がるだけでなく、血液状態の悪化や骨折リスクの増加に繋がる可能性があります。
そこで、ここからは精子が水っぽくなる5つの原因とそれぞれの対策をご紹介します。
精子が薄いと感じている方は是非チェックしてみてくださいね。
原因1:射精しすぎ→対策:7日間の禁欲
精子が水っぽくなる原因の1つ目は「射精のしすぎ」。
精子は毎日作られます。しかし射精の頻度が高いと作られる精子の量が、外に出ていく精子の量に追いつかなくなってしまうのです...。
実際に2016年にアメリカのオールバニー・メディカル大学が行った研究で、2週間毎日射精を行うと精子数が40%以上も低下することが明らかにされています出典[3]。
もし毎日射精しているのであれば、まずは禁欲を試してみるとよいでしょう。
2001年にイスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学の研究では、精子濃度が最大限に高まるには1週間近くの禁欲が必要なことが示されています出典[4]。
ただし、同じ研究では1週間以上禁欲すると、精子の運動率が大きく低下したり、正常な携帯の精子数が少なくなったりすることがわかりました。
そのため、禁欲をする場合は7日間に留めておくのがよいでしょう。
関連記事:【最新エビデンス】オナ禁は効果なし!?禁欲とテストステロンの関係
原因2:偏った食生活→対策:抗酸化物質の摂取
栄養学の世界では「あなたはあなたが食べたもので出来ている」という言葉がありますが、それは精子も例外ではありません。
質の高い食事を摂れば精子は増え、質の低い食べ物ばかり摂っていると精子は少なくなります。
特に、揚げ物やスナック菓子などの脂肪分の多い食べ物は精子にNG。体内の炎症や酸化ストレスが増え、精子を作る精巣の機能が低下してしまうのです。
その他にも、加工肉やジュース、お酒、過剰な乳製品の摂取は精子を水っぽくする可能性があります。
では食事ではどのようなことを意識すればいいのでしょうか?
もちろん食事はバランスが最優先ですが、1つ意識するとすれば抗酸化物質の摂取が挙げられるでしょう。
抗酸化物質は体内の酸化ストレスに対抗できる物質。精巣を活性酸素から守り、精子の産生を円滑に保ってくれます出典[5]。
ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール、カロテノイドなどが代表的な抗酸化物質。これらは野菜や果物に豊富です。
小腹満たしはお菓子やジャンクフードではなく、野菜スティックやスムージーを活用するとよいでしょう。
関連記事:精液濃度の改善に重要な10の食べ物と5つの悪影響な食事
原因3:加齢→対策:テストステロンの分泌量を高める
歳をとると衰えるのは精子も同じ。実際に50歳の1日の精子生産量は、若い時と比べて30%少なくなることがわかっています出典[11]。
加齢による精子の質の低下に関わっているのが男性ホルモンのテストステロン。テストステロンは精巣を刺激し、精子形成に関わるタンパク質を増やす役割があるのです出典[6]。
しかしテストステロンは加齢に伴い体内の合成力が落ちてしまいます出典[7]。
テストステロンは生活習慣によっても分泌量が左右されます。そのため、運動や食事、睡眠をケアすることで歳をとっても濃い精子を維持できる可能性があります。
ちなみに、次のような方法がテストステロンを増やすのに効果的です。
- 週3回の運動
- 7~9時間の睡眠の確保
- 亜鉛やビタミンD、マグネシウムの摂取
- 禁酒
- テストステロンブースターの摂取
可能なものから是非取り組んでみてくださいね。
関連記事:【テストステロン2.0】男性ホルモンを増やす最新戦略
原因4:精神的なストレス→対策: 瞑想
体内のストレスが精子の質を低下させるのは先に述べた通り。精神的なストレスも、身体の中で酸化ストレスを発生させるため、水っぽい精子に繋がります。
2020年にデンマークのEDMaRCで行なわれた研究では、精神的ストレスが大きい人は精子数が42%も低下していることが明らかにされています出典[8]。
精神的なストレスを抱えている場合は、ストレスの根本原因を取り除くことがベスト。とはいえ、仕事や学業、家庭環境が起因のストレスの場合、完全に取り除くことは難しいでしょう。
そこでおすすめなのがマインドフルネス瞑想。
人はストレスについて考えれば考えるほど、頭の中でストレスの存在が大きくなってしまいます。脳は同じことを何度も考えると、記憶として定着させるためです。
瞑想は頭から雑念をなくし、心を無にする行為。脳がストレスの原因について考える時間をなくすことで、必要以上にストレスを感じなくすることができるでしょう。
2019年にアメリカのサザン・イリノイ・ユニバーシティ・エドワーズビルで行なわれた研究では、9割近くの被験者が瞑想による心理的ストレス低減効果を感じていることが示されています出典[9]。
毎日、少しでも良いので瞑想で心を落ち着ける時間をとるようにしましょう。
原因5:精巣への過度なストレス→対策:精巣を温めない
精巣にかかるストレスは、食事由来のものや精神的なものだけではありません。
精巣は熱に対しても非常に弱いのです。実際に1988年の大阪大学の研究では、精巣が機能を最大限に発揮できる温度は31~37℃と体温より少し低い温度であることが示されています出典[10]。
睾丸がぶらさがっているのは、精巣が身体に近づくことで温まるのを避けるためだったのです。
精巣への熱ストレスを高めるリスクのある習慣は次の通りです。
- 高い温度での入浴
- サウナ
- ボクサーパンツなどのタイトな下着
- 長時間の座った姿勢(デスクワークなど)
- 自転車
精巣が機能を最大限に発揮できるようになるべく精巣を温めてしまう習慣を避けるようにしましょう。
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今回は精子が水っぽい原因と対策をご紹介しました。
精子数が少ないことは身体の不調を表している可能性があります。
対策に取り組んで濃い精子と健康な身体を取り戻しましょう。
ただし、具体的な取り組み方は人によって異なります。例えば運動や食事が有効といえど、どのような運動が有効で、どのように食事を改善すべきかは個人差があります。
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